ゆみモンさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ゆみモン

ゆみモン

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夜の蝶(1957年製作の映画)

3.2

原作:川口松太郎
監督:吉村公三郎

夜の銀座を舞台に必死に生きる激しい女性の執念とともに、哀しくはかない女性の生き方を描く。

ライバル関係の二人を演じる女優、山本富士子と京マチ子が艶やかで美しい。
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ときめきに死す(1984年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

昔見たが、レビュー未記入のため再鑑賞。

森田芳光監督作品はどうも苦手なものが多い。
この作品も、わかるようなわからないような不思議な雰囲気で進行していく。

ジュリーのファンだから、よくわからなくて
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武士道残酷物語(1963年製作の映画)

3.7

す日東建設の営業部員・飯倉進(萬屋錦之介)は、婚約者の人見杏子(三田佳子)が自殺を図ったと知らされた。
彼はかつて読んだ、先祖の日記に記された残酷な話を思い出す。それは、関ケ原戦後浪々の身であった飯倉
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何処へ(1964年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

残雪の東北平野。ローカル線の駅に一人降り立った伊能琢磨(高橋英樹)は、赴任する中学の事務官・石黒に出迎えられたが...。
教育に大きな理念を抱く若き英語教師が、東北の片田舎の中学に転任してから捲き起こ
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武蔵野夫人(1951年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

原作:大岡昇平
監督:溝口健二
主演:田中絹代
…でも、こういう映画が出来上がるのだなぁ~と不思議な感じがした。
戦後まもなくの元上流階級?の人たちの、進歩的・発展的な不倫ドラマ…と言ってしまえば元も
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分の姿を押し殺しながら思春期を過ごした浩輔(鈴木亮平)。今は東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由で華やかな日々を送っていた。そんな彼>>続きを読む

いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

2.7

深作欣二監督のバイオレンス・アクション。

ホテルの売上金の現金輸送車を狙うシーンは、『悪魔のようなあいつ』の加門良の3億円事件を思い起こさせた。が、2億円あると狙ったのが実際は五千万円しかなかったの
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1960年公開作品。
情事の場所として自分のアパートの部屋を、上司や同僚に貸している男・バクスターの話。
当時のアメリカには、ラブホテルや連れ込み宿のようなものは無かったのか?と疑問だが、それはおいと
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.4

難しいことを考えずに観て、素直にほっこりした気持ちになれる。

BLを通した交流を重ねることで変わっていく二人の姿は、芦田愛菜と宮本信子の繊細な演技もあり、思わず応援したくなるあたたかな魅力たっぷり。
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花影(1961年製作の映画)

3.3

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大岡昇平原作、菊島隆三脚本、川島雄三監督による文芸作品。

命を絶つことを決意した30過ぎの銀座のホステス・葉子(池内淳子)が自らの過去を振り返る物語。

3年付き合ってきた大学教授の松崎(池辺良)と
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野性の証明(1978年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

昔見たことはあるが、レビューも書いていなかったし、この度森村誠一さんの訃報を受けて再鑑賞した。

高倉健主演だが、とにかくその他のキャストもご豪華過ぎる。
豪華な名優揃いなのはいいのだが、みんなそれぞ
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乳母車(1956年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

石坂洋次郎原作だからか、不倫の果ての夫婦、親子、愛人、その弟…の、泥沼になるはずの物語が、イヤに冷静に進行していく。

女子大生・桑原ゆみ子(芦川いづみ)は、ある時、父に若い愛人と、その愛人との赤ん坊
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野獣の青春(1963年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

大藪春彦原作、鈴木清順監督のハードボイルド映画。
宍戸錠の刑事崩れが恩義のある先輩刑事の復讐のため、やくざ同士の相討ちを狙ったもの。

宍戸錠が元刑事であることは途中で明らかにされる。どんでん返しはそ
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その人は遠く(1963年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

母親と大学受験勉強中の浪人生・量介(山内賢)の二人暮らしの家に、親を亡くして一人になった遠縁の娘・奈津子(芦川いづみ)が、同居することになる…という、少女マンガかラノベのような設定の物語。

この当時
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.0

『愛』『時間』『死』に対して手紙を出すシーンや、それらを擬人化していくストーリー展開の発想はおもしろいと思った。 
 しかし、元々は主人公を救うためではなくて、会社を守るためだったのですよね?
 途中
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幼きものは訴える(1955年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

戦後10年目の日本の厳しい現実を、幼い兄妹の眼を通して描く。
なんとも切なく悲しい、戦争孤児の残酷物語。
兄妹の父親は軍人で、部下の罪を被り戦犯として処刑された。そのため、悪童どもからは「お前の父さん
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0課の女 赤い手錠(1974年製作の映画)

2.2

ハチャメチャなんだけど、最後まで見てしまった。

兵隊やくざ(1965年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

舞台は、昭和18年、ソ満国境に近い関東軍の兵舎。

決して良くない戦況の中で、味方同士、部隊の違いでいがみ合っている場合ではないと思うが…。
ヤクザ上がりの常識外れの初年兵・大宮貴三郎(勝新太郎)と古
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トルソ(2009年製作の映画)

2.8

渡辺真起子も安藤サクラも、決して美人ではないが、役柄によって表情が変わる、確かな演技力のある女優だと思う。

種違いの姉妹、ヒロコとミナ。
正反対の性格の二人だが、ミナは姉を頼りにし、姉も妹を見捨てら
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そばかす(2022年製作の映画)

3.5

アセクシュアル(他者に対して性的欲求や恋愛感情を抱かないセクシュアリティ)の女性を主人公にした、珍しい作品だ。

主人公の蘇畑佳純を演じる三浦透子が良かった。「ドライブ・マイ・カー」のクールな抑えた演
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.3

以前、原作のノンフィクション「収容所(ラーゲリ)からの遺書」を読んだ時は、感動して涙が止まらなかった。

映画化も楽しみにしていたが公開時に見そびれてしまい、やっとU-NEXTの配信て鑑賞できた。
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14歳(2006年製作の映画)

2.3

何とも鬱屈したシーンばかりの暗い映画。
確かに大人も子どもも大なり小なり心に闇を抱えているだろうが、それにしても登場人物のほとんどが病んでいる。

深津は中学校の教師になるべきではなかったし、精神科の
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

痛快で爽快で感動的。

時は1962年。ニューヨークのナイトクラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)。
ある日トニーは、天才ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の
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黒い画集 第二話 寒流(1961年製作の映画)

3.0

大きな事件は起こらないが、ジワジワと追い詰められていく銀行マンの心情を、池部良が繊細に演じている。

新珠三千代も、自分の商売(料亭経営)のために、より金を引き出せる男へと乗り換えていくしたたかな女を
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ケンタとジュンとカヨちゃんの国(2009年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

施設で兄弟のように育ったケンタとジュン。電動ブレーカーで壁を壊す仕事をしながら、特に夢もなく先輩のイジメに耐える日々。
二人はある日、“ここ”から抜け出す決断をした。職場の事務所をメチャクチャに荒らし
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ぜんぶ、ボクのせい(2022年製作の映画)

3.6

救いようのない結末の、切なすぎる物語。

「世の中で起きている悪いこと全部、僕のせい」なんて台詞を、15歳の少年に言わせるような社会であっていいはずがない。
しかし、何も悪いことなんてしていない少年が
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雨に叫べば(2021年製作の映画)

2.1

今から20〜30年前の、男尊女卑やら古い体質の残る映画撮影現場の物語。
若い女性新人監督が、いじめられたり否定されたりからかわれたり降ろされたり…しながらも、ラストはキャスト、スタッフの心がまとまって
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ミスト(2007年製作の映画)

3.5

『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』のフランク・ダラボン監督がスティーヴン・キングの小説を映画化。
前2作は感動作品なのに、これはパニック・ミステリーというよりホラー。

霧の中に潜む謎の生物に
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未成年(1955年製作の映画)

3.3

1955年(昭和30年)公開作品。
今から68年も前の作品なのに、変わらない人間の本質を見た気がした。
人が転落していったり若者が非行に走ったりするふとしたきっかけ、逆に立ち直ろうとするきっかけ。
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アキラとあきら(2022年製作の映画)

3.5

池井戸潤の原作小説を読んだ時にも感動。
映画化の話を聞いて、けっこうボリュームある小説だし、銀行ものって画面的に地道じゃないかな~と思っていたが…。

やや駆け足感は否めないが、2時間強によくまとまつ
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さよならミス・ワイコフ(1978年製作の映画)

2.9

1978年日本公開時に、センセーショナルな話題作として扱われていた記憶はなんとなくある。

日本公開時のコピーは『二度目は、私が求めました』…果たしてそうだったのだろうか?
ワイコフはレイプの被害者の
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シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

3.9

中国社会の一人っ子政策と家父長制の闇を突きつけた作品。

「娘が障害者だから、もう一人の出産を認めてほしい」と政府?に申請する両親。もちろんそれは嘘で、娘に、役人の前で脚が不自由なふりを強要する両親。
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