このレビューはネタバレを含みます
かよは根っからの悪女ではなく、その時その時の男との関わりで運命に翻弄されてしまった感じがする。
ストーリーは面白く、温泉町の情景も素晴らしいのに……かよ役の吉永小百合が残念だ。
吉永小百合の唯一の汚>>続きを読む
単純なコメディかと思ったら、なんだか温かい気持ちになるいい話になっていった。
よく知らなかったが、丸山隆平の演技がなかなか良かった。
エンドロールに付け足された後日談?も面白い。
やっぱり山本周五郎の話はいいなぁ…。
庶民の人情や悲哀…それらがちゃんと映像化されていた。
茂次役の中村錦之助、おりつ役の江利チエミをはじめ、実力派のキャスト揃いで安心して観ていられた。
中でも、利吉>>続きを読む
この時代の身分違いの恋は、現代では考えられないくらいどうしょうもないものだったろう。まして男は、徳川将軍家の血筋。山育ちの女には、そういうことも理解できないのもやむを得ない。
つるりとした綺麗な顔の岡>>続きを読む
さすが山崎豊子の原作だけあって、ドラマチックで面白かった。山崎豊子は、この映画の出来には不満だったらしいが…。
船場の大店のしきたりというのは、大変だなぁ…とつくづく感じた。でも、それで商売や家内がう>>続きを読む
軽い気持ちであまり期待せずに観たが、なかなか面白かった。
義理と人情の渡世人の世界で、粋な心遣いをする場面などは「やるなぁ」と感心したり。(雷門一家の親分の葬儀の場面など)
ラストの乱闘場面は、3人対>>続きを読む
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宗蔵ときえの身分違いの恋物語かと思ったら……それだけではなかった。
結局、宗蔵は禄を返上して武士から町人になるが、江戸時代でもそういう(人を斬るのはイヤだという)武士がいただろうと思う。だからそこ、き>>続きを読む
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顔の識別が不可能なほど重度の火傷を負って、着ていたTシャツの柄という母親の証言だけで、その子を遥だと特定し、皮膚移植手術や形成手術をしてしまうことがあり得るだろうか?
DNA鑑定などをして確認するので>>続きを読む
殺害方法や死体がグロテスクで、はじめはそれがメインのサイコホラーものかと思っていたが、登場人物の心理描写など丁寧で、考えさせられるところもあった。
小栗旬の体当たりの熱演は素晴らしい。
が、何よりも犯>>続きを読む
興行的には失敗したそうだが、何故だろう?
サンカ(山窩)の人たちについての理解や描き方が間違っていたのだろうか?
壮大な大自然の中でのロケーションは大変だっただろうし、実力派の俳優揃いで演技も見応え>>続きを読む
1953年公開。アメリカ人監督が作った日本映画。英語のナレーションに字幕が付き、前半はドキュメンタリーのような雰囲気もある。
もっと、ケイコを巡る男たちの争いが中心に描かれるのかと思ったが、その辺りは>>続きを読む
DDTが出てくる等、まだ戦後を引きずっていながらも、銀座の街並み等は復興著しい様子だ。
服装や言葉遣いなど、時代を感じさせてオシャレでもある。
若ーい左幸子、渡辺美佐子は、役柄も本人も生き生きとして魅>>続きを読む
井上靖の自伝的小説『しろばんば』の映画化作品。
小説はかなりの長編だったと思うが、木下恵介の脚本は、さすがにいいところを切り取ってうまくまとめている。
大正時代の伊豆の田舎の、自然と人々の暮らし。
複>>続きを読む
これぞ江戸川乱歩の耽美な世界。
いろいろ突っ込みどころはあるが、宮下順子が妖艶で美しく、石橋蓮司が若くイヤらしい…それだけでも見応えはあると思う。
関東大震災でみんな滅びてしまうが、一人生き残った女中>>続きを読む
単なるサイコパスの猟奇殺人の話かと思いきや……そこには、アーサーが精神を病むほどの生い立ちのストーリーがあった。
有名人(政治家?)の息子でありながら、認知もされず、母は棄てられ、全て無かったことにさ>>続きを読む
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いくら終戦直後とは言え、30歳近い布枝は行き遅れで、見合い相手に文句は言えず、見合いから5日後に結婚させられて、見知らぬ東京で暮らすことに…。
相手は10歳年上で、戦争で左手を失っている。生活の心配は>>続きを読む
1976年版の方は、江戸川乱歩の他の作品の要素も含まれていたのかもしれない。だから、よりおどろおどろしい雰囲気が漂っていた。
こちらは、「屋根裏の散歩者」に限って描かれていたのだろう。時代の雰囲気はよ>>続きを読む
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いろいろ深く考えさせられる作品だった。
人は加害者にも被害者にも、ほんの少しの差でどちらにもなり得る。その時、人はどうするだろうか?
そして、正しいことの追求が全てなのだろうか?
娘を亡くした父親・>>続きを読む
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さすが山崎豊子原作。大阪の商人ものも面白い。
大阪船場の大店の三姉妹の遺産相続を巡る骨肉の争いは、恐ろしいが滑稽でもある。三姉妹についた其々の後見人?の立場の人間の思惑も見え隠れして面白い。
結局は、>>続きを読む
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コロナ禍の中で、コロナ禍の諸問題も取り込みながら作られた作品。
訴えたいことはわかるが、ストーリー展開が安易な気がする。
母親の介護、恋人の裏切り、親友の自殺、職場の解雇…とあまりにも次々と不幸が美咲>>続きを読む
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いつの時代もどの国民でも、他国他地域に楽天地を求めて移民する人々がいる。そこには予想を裏切る実態や、想像を超える苦労が待ち受けていたりする。
ここでの一家もそんな移民の一家族だ。
農園作りはなかなか思>>続きを読む
秋吉久美子がとにかく可愛い。
17歳の少女が、東京で一人働いて九州の祖母に仕送りをする暮らし。兄は家出したまま消息不明。
この少女は、よく一人で頑張っていたと思う。
高岡健二演じる男は、冒頭から、初め>>続きを読む
梶芽衣子がむちゃくちゃカッコイイ。
1973年と言えば、やはり上村一夫原作の幻のドラマ『同棲時代』でジュリーの恋人役を演じたのと同じ年だ。
『同棲時代』の梶芽衣子は、美しいジュリーの相手役でも引けを取>>続きを読む
なんともブッ飛んだ?荒唐無稽なストーリーだが、コメディの位置づけでもないようで、皆真剣に演じているのが面白い。
とにかく、それぞれの女優立ちがみな個性的で美しく魅力的なので、その演技を見ているだけでも>>続きを読む
完全にあり得ないストーリーのコメディだが、ちょい役までの豪華キャストがみな抜群の演技力を発揮しているので、単純に笑って楽しめる。
麻生久美子がとても魅力的だ。
1948年木下恵介監督版も良かったが、こちらもそれから14年経って撮影や映像技術等の向上のためもあってか、よりリアリティに溢れ感動的だった。
部落出身というだけで身分を隠し、また隠していたことまでも>>続きを読む
吃音の村内教師・阿部寛がいい。
阿部寛は、暑苦しいほどの熱血漢役もはまり役でいいが、こういう朴訥として不器用な感じの役の方が、私は好きだ。
実際の学校現場で、病休代替の臨時教師がここまで自由に行動した>>続きを読む
いくら大好きなジュリー主演でも、妖怪ホラーはダメだと思って観ないできた。
が、ちゃんと観てみると、確かに妖怪は怖いし気持ち悪いが、一応ストーリーはあるし怖いだけではなかった。
塚本監督がジュリーを指名>>続きを読む
殺害や暴行シーンは残虐過ぎて、とても直視できない。わざとリアル以上にやっているのはわかるけど…。
ただ、過去を操られ人間性を変えられた「イチ」の人生は気の毒で切ない。
「イチ」を操っていた男の正体は?>>続きを読む
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重苦しく胸糞悪く切ない話。
実際の事件をベースにしているだけに、余計に辛い。
祖父母を殺害してしまった周平が気の毒過ぎる。最近「親ガチャ」なる言葉が流行っているが、周平こそ「親ガチャ」に外れたとしか言>>続きを読む
良子にもケイにも、何故こんなに次々と不幸が襲いかかるのか?
良子のあっけらかんと飄々としたたくましさは、本性なのか芝居だったのか?それは最後までわからなかった。
同じシングルマザーと息子の共存の物語で>>続きを読む
オーディションで選ばれ本作でデビューした、小学生の田畑智子の演技が素晴らしい。
寂しさや戸惑いを、明るさ強さで封じ込めようとする健気な少女を、自然に魅力的に演じている。
田畑智子あっての作品だと思う。>>続きを読む