harunomaさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

4.2

次回はイコライザー vs コンサルタントを希望。
デンゼル・ワシントン。

アルマゲドン(1998年製作の映画)

4.2

断言しよう。
『クワイエット・プレイス』を製作したマイケル・ベイは
世界で三番目くらいに偉い。
もっとも撮影監督のジョン・シュワルツマンも偉いのだが。ジェリー・ブラッカイマーも。
正式公開の尺が既にデ
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

1.0

太田光が思い出ベストの一つだと言うから、見てみたが
ゴミ以下のつまらなさだった。
時代とはいえ、この太田の補正はやはりこいつは信用ならない。武以下の単なる知識人になろうとしている哀れな二番煎じのレプリ
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ザ・ウェイバック(2020年製作の映画)

3.7


何のことはない映画だが
アル中で、色々訳ありなベン・アフレックの荒み具合がとてもよい顔。
反転、バスケのコーチの時は、スポーツはすべてを忘れ、単純な勝ち負けの闘いのうちに美しく
怒号せる荒みベンが、
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罪の声(2020年製作の映画)

1.9

毎年恒例の昭和犯罪ネタ拡大公開系サスペンス。
ほとんど邦画ではお正月映画の様相を呈し、原作、企画の段階から紋切り型をなぞることが至上命題かのように進んでいく。
ところどころ不穏な低音のリズム、音響がト
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

5.0


ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 / スティーヴン・スピルバーグ


クレーシス 
取り残された 王女のまどい






 かつて人は、その国民の創生神話や英雄の伝説にかかわるストーリーをかっ
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ウーナ 13歳の欲動(2016年製作の映画)

-

私の名を呼ぶな『ウーナ』  
ルーニー・マーラについて


“I hate the life I've had”
人生を失った。残っているのは名前だけ。たかだが20代後半の女性に、15年ぶりに再会し
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

-

『ウーナ』の脇役の一人の彼が、このように主演の映画ができるというのは、喜ばしいことかも知れない。『ウーナ』の時のあのあやうい目の方がよかった気もする。
途中まで鑑賞。

南部か西部か知らないが、デレク
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

2.3

pretty good
悪くはないが、ありきたり。
荻上直子は初めて見たが、カウリスマキあり、ゴダールありで、噂にたがわずそこそこ面白いし、自然光を堪能したり、繋ぎじゃないショットもあった。森のロン
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人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

1.5

久しぶりに踊るを見た後に、小栗旬ということで。
はい、すごくつまらない。全員イケメンすぎて文豪ストレイドッグスみたいになってる。
坂口安吾が大好きな藤原竜也がやってるが、酔っ払って絡んでも、何の感慨も
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11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち(2011年製作の映画)

1.0

ゼロ以下。別に若松がいつも正しかったことはないし、実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(2008年)、海燕ホテル・ブルー(2012年)などはよかったが、ここまで調子に乗って、何か俺は語れるとか若松が晩年>>続きを読む

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

5.0

トゥーランドットの勝利。
オペラ座でのトゥーランドットの壮麗なアクション(嬌艶なレベッカ・ファーガソンの足の主題、演奏中のキャットウォークでの静かなる死闘)

「トム・クルーズ-永遠の若さを追求して-
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

1.2

イーストウッド、青山、黒沢の痛みが全くない。
暴力は存在論的な身体の交換だが、ここには根源的な痛みはなく、ただ体を動かすアクションがエンタメ風にドラマの中に置かれているだけだし、彼らはアウトサイダーで
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見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

4.5

わたし、この人知ってます。

ジェニファー・ジョーンズつながりで再見。
匿名的=記名的な足から始まる
遊園地の悪夢的な転調のイメージはこれが映画史上初なのではないか。
回転木馬すら怖い円運動であり、コ
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白昼の決闘(1946年製作の映画)

3.7

白昼の決闘 -完全復刻版-

ビクターの画質いいやつです。
映画史より、ようやくの初見。
映画史の抜粋の方が、命懸けの美があるのが不思議。

土から生まれたものは土にかえる。 
しかしエーテルの中から
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ジェニーの肖像(1947年製作の映画)

4.7

顔見知りの乗客。

ジェニファー・ジョーンズは犯罪的に淫靡だ。ここでは小林秀雄の言う一種の動物が全面的に肯定される。肉の塊がダンスし、微笑み、歌う。ラストはほとんど出エジプト記であり、この時代の特殊撮
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

5.0

『リズと青い鳥』
微細なものの変化(繊細さ)と音響的自由でその存在を活写した、芸術の領域においてアニメ映画の金字塔とも呼べる作品。
Shaning M6proと2.5mm,SENNHEISER HD
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Love Letter(1995年製作の映画)

2.0

2005年以降、世界の映画史で一番ダサくなったのが、ヴィム・ヴェンダース(過去作の「パリ・テキサス」のルックは言うに及ばず、まさか「ベルリン 天使の詩」ですら)である。それは私たちの生の知覚がようやく>>続きを読む

望み(2020年製作の映画)

2.0

いまさら少年犯罪。
当事者不在の罪と罰は、家族とマスコミと絵に描いたような世間の板挟みのなかに、愛も倫理も何一つそこにはなく、宙吊りのサスペンスは噂の域を出ず、生徒における闘争は皆無であって、ただただ
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時雨の記(1998年製作の映画)

2.0

セントラル・アーツ。
なぜ仙元誠三ではないのか。
木村大作も荒井晴彦も、所詮は人間でしかないということ。
あまりにも真面目すぎる。職人澤井。
澤井信一郎のカット割りも演出も、このカメラマン木村大作のフ
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デジャヴ(2006年製作の映画)

5.0

最早ムルナウに比肩する古典。

きみに大いに関係がある。
路面電車と共に、幼年期に関わるフィルム。
バックミラーとは前進しながら過ぎ去った過去の幻影を見る行為だが、過去を救うとは幾つもののっぴきならな
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TENET テネット(2020年製作の映画)

2.1

戦争とは、与えられた死のもうひとつの経験である。 J.D.

これってマイアミ・バイスとヒートに自力逆再生(スローモーション)ギャグコントをシリアス風なラノベ世界観に当て込んだなにかだろうか。
abe
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

1.2

とても普通。これは見やすい。
図式的な軽さに、キャラはルノワールのどん底みたいであり、マッチスティックメンのミッションは痛快にすら見える。
前半思ったほど露悪的ではないのがグエムルの監督の証か。
マー
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サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

1.1

このレビューはネタバレを含みます

恒例の
デジタルごみ映画
サイレントーキョー

渋谷スクランブルは爆発してよかったが
爆発のスローモーションの描写は卑劣すぎる。正直引いた。
東映と電通というバカとバカが組み合わさるとこうなる。
近年
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今日から明日へ(1996年製作の映画)

5.0

気が狂ってるとしか思えない。
人間の声も顔も身振りも、ストローブの究極的なレジスタンスは、熱情の神との大地の上での天使との格闘のごとく根底から来る。凄まじいパッションに爆笑するしかない。それが目の前に
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

1.5

飛び飛びで見たが、阿呆である。
どのみち状況全体が酸鼻を極めるのだが、芸達者が集まり、決死隊とか言って、ご苦労なことだと思う。
起きたことは大災厄に違いないが、映画内容も形式も想定の範囲内に留まるから
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

2.0

BMPCCで撮られた超コスパ映画。
映画は金をかけなくても撮れるらしいが、
金を掛けてもいい映画は作れる、ということをとりあえず言っておこう。
三部は、イメージフォーラムの壁の、
スクリーンからの光の
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北野武 神出鬼没(1999年製作の映画)

4.5

Super 16mm 撮影
武と蓮實、横並びなり九十度法で喋っている。
映画監督のインタビュー(対談)の映像としては最高。
全盛期の北野映画を見直したくなる。喜劇と悲劇、振り子の話、愛と暴力、武のい
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繻子の靴(1985年製作の映画)

3.7

『黒衣の刺客』(2015 侯孝賢)同様
これこそがまさに
すごい体力でございましたね(蓮實重彦 ユリイカ2018.9)
上演の映画、再び。

初っ端から超ハイテンションな移動に、オペラハウスの撮影も豪
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転校生 -さよなら あなた-(2007年製作の映画)

5.0

大林さんとは、どうも変な出会い方しかしてないと思うが、
友人に薦められ入学時に観た
『転校生 -さよなら あなた-』

すでに上映も終わりDVDながら、カメラワークもダッチアングルの繋ぎも、繋ぎじゃな
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御法度(1999年製作の映画)

5.0

この映画のサントラは、ゴダールのECMや『おおかみこどもの雨と雪』『東京日和』を除けば、聴いた回数では一番多いと思う。
それくらい坂本龍一の全盛期であってよかった。
音楽が、映画のショットを形成してい
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小麦の買占め(1909年製作の映画)

5.0

Silent Film Days 2020
D・W・グリフィス選集 アーカイブ国立
ピアノ伴奏 神﨑えり

あれだけ言及され、N氏の言葉を想起しつつ
初めて観る
『小麦の買占め』A Corner in
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さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)

3.1

「この"不確かさ"こそが、ブレッソンとオリヴェイラを結びつけるものです。オリヴェイラの2002年の作品『家宝』のポルトガル語タイトルは、"O Princípio da Incerteza"、フランス語>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

2.1

スパイの妻のスパイとは
『マリアンヌ』であり、コティヤールに続くのであるが、コティヤールくらいの色気がこの芋女蒼井にはあるか。スパイの舌の方が面白いという
せいぜい凡庸時の田中絹代ぐらいの闘いであって
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ジェラシー(2013年製作の映画)

5.0

お父さんは、私が生まれる前はなにをしてたんですか? (ジェラシー)

映画を後ろから上映する
フィルムの終わりから逆回転で上映しろ(Jonas Mekas)
フィルムを終わりから前へ
終わりから始める
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孤高(1974年製作の映画)

5.0

苦しいわけではない。苦しみは暖かさに醸成されていくから。すべてが終わったあとにしか、私たちは映画を観れない。はじまりの関係の予感は、レンズを覗いているガレルだけにあったか。ジーン・セバーグを撮る権利は>>続きを読む