MURANOさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

MURANO

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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.1

“黒人のKKKの男”という意のタイトルの時点で、白人による差別意識を皮肉いっぱいに挑発してる感が伝わって痛快。

KKKのお偉方さんが、黒人警官と電話で話しただけで、KKK入会を認めちゃうんですよね。
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スマホを落としただけなのに(2018年製作の映画)

3.0

スマホを落としただけなのに!とまさに言いたくなる、今の時代っぽいITセキュリティを題材にしてるそのテーマ自体は好きです。

ということで、原作小説は未読ですが、マンガ版は事前に読んでいて続きが気になる
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記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.8

イラク戦争開戦時に焦点になっていた「大量破壊兵器」の有無。結果的に、それは結局見つからないまま、戦争は行われてしまった…。

それが事実なので、この映画での記者たちって、正しかったのに戦争を止められな
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ブルースチール(1990年製作の映画)

3.9

のちに女性として初めてアカデミー賞監督賞を受賞するキャスリン・ビグロー。キャリア初期から、地味ながらひとクセある映画を作っていたことを実証させる一本だと思いました。

銃を舐め回すように撮影した青みが
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映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!(2020年製作の映画)

4.0

2歳の息子の映画館デビューです。パパは正真正銘の映画好きなので、超子供向け映画だって何だって、一緒に観に行ってエンジョイしちゃうんだよ(笑)

「おかあさんといっしょ」映画版は、本作が2作め。前作はお
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.6

プロレスラーに憧れるダウン症の青年が施設から脱出しての逃避行。弱き者もヒーローになれる、というポジティブな姿勢が気持ちいいロードムービーでした。

施設から逃げ出して自分探しをしていく、というのはスト
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.2

伝令を届けるために戦地を走る。それだけのシンプルな映画だけど、ワンカット映像による没入感で圧倒し、その果てに戦争の虚しさを感じさせてくれる。

いやね、実のところ「ワンカット映像」とは言っても、例えば
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

3.6

47歳で亡くなるジュディ・ガーランドの晩年、完全に落ちぶれた様子に焦点を当てた伝記。名声とともに失ったものを炙り出すのがテーマの映画ですね。

冒頭、『オズの魔法使い』での幼きジュディの姿から映画が始
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サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

4.0

今っぽさに溢れた青春音楽劇。ステージ上で輝いてるときも、舞台裏で踠いてるときも、劇中バンド・ECHOLLのみんなが眩しい!

事故死したボーカル・新田真剣佑が、カセットテープを再生した30分間だけ、生
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七つの会議(2018年製作の映画)

4.0

サラリーマンを演じたら違和感満載の野村萬斎。なぜそんなキャスティングなんだ?と思ったら、見事な調和を見せていました。

異端児を放り込んだことが、企業が抱える闇や悪を炙り出していく展開に功を奏したなと
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.2

10歳の男の子の目線で、独裁者と戦争を痛烈に皮肉った愛の讃歌! ヒトラー万歳ではなく、愛と平和にこそ万々歳と敬礼したい! 暖かい気持ちに溢れた映画でした。

ジョジョ少年は10歳でナチスに憧れを抱いて
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

4.0

「出身地」って飲み会ネタの鉄板なわけで、そういう感じで気軽にゲラゲラ笑いながら観られて、
くだらなくて面白かった!

「だ埼玉」という言葉があるように、関東圏でどこか田舎臭い印象がついてしまっている埼
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

ジェットコースターのような急展開を楽しんだあと、だんだんとジワる映画。表面上では笑わせつつ、かなり痛烈に風刺が効いてる分だけ、あとに残る。

前年にカンヌを制した『万引き家族』も貧困と家族を題材にして
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.2

古典的な宮廷劇を装い、ここまでドロドロの憎悪を描き、それでいて美しく撮っちゃうとはね! ヨルゴス・ランティモス監督、悪趣味な捻くれ者だよなぁ(笑)

この映画、アカデミー主演女優賞を撮ったオリビア・コ
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング(2019年製作の映画)

4.1

面白くするためなら出し惜しみはしません!という潔さ。そういうのって伝わるし、本気を感じて劇的に面白かった‼︎

劇場版1作目も夏休みに少年が観るならやっぱこういうのだよね!という熱さを感じて面白かった
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

4.1

『アナ雪2』があららって感じだったので、順序逆だけど改めて1作目を観てみました。やっぱり、こっちはすごく出来てる。

1作目に秘められた伏線で2作目の印象が変わるかというと、まったくそんなことなかった
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.0

新3部作、そして全9部作の完結編で、これだけうまいこと着地させるとはね。J・J・エイブラムスが職人監督だなってことが良くわかりました。

集大成的な作りをしてるので、『フォースの覚醒』級のファンサービ
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.2

たった1シーン、作品のすべてを決めるとてつもないシーンがある。

静かな空間に嵐のような唸りを生む圧倒的な迫力で、ものすごい瞬間風速で吹き荒れたそれは、あまりに強烈な夫婦喧嘩シーンでした。

アダム・
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

2.0

レビュー見てると、思ったより評判悪くないんだなと思ってすごく意外。観終わったあと、これは正直ボロクソに批判食らってるのでは、と思ったほどなんだけども…(^^;

まだ観てる人の数が違うけど、平均スコア
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.0

スコセッシ版『ゴッドファーザー3』みたいな映画だな、と思いました。すごく高い期待値を超えるような傑作ではないけど、十分に良く出来てて見応えがある。そして、漂う悲哀・・・。

200分越えの上映時間かつ
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スイッチング・プリンセス(2018年製作の映画)

3.5

ハッピー・クリスマス色全開のラブコメディ。一般人とお姫様のギャップで楽しませる、古くは『ローマの休日』的な定番モノだけど、そのぶん気楽に心地良く観られる映画でした。

お菓子職人と皇室のプリンセスの外
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ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.5

“少年の反抗期”をファンタジックに膨らませたホラー。その膨らませ方が”邪悪なスーパーマン”なので、なかなかB級でぶっ飛んだ感じに振り切れてました。

子育てって難しいもので、幸せな瞬間もたくさんあるけ
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.3

ソン・ガンホがタクシーの運転席から微笑んでる絵を見たら、もっとハートウォーミングなのを想像するが、そのイメージを覆す超硬派な骨太社会派映画。

序盤のソン・ガンホは本当にコミカル。セコいくせに威張って
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オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁(2019年製作の映画)

3.0

役所広司主演の雪山アクション。日中合作だが、実質的にほぼ完全に中国映画です。

日本の役者が日本人役を演じているというわけではなく、別に中国人のベテラン役者がやれば良さそうな役を、あえて役所さんがやっ
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ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)

4.5

ひさびさの再鑑賞。改めて、ピクサーの映像技術がまったく色褪せていないことに驚く。約20年前の映画なのに、すごい。

水の中で違和感なくキャラクターが動く、というのがこの作品においての重要要素で、本当に
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めし(1951年製作の映画)

4.2

制作から半世紀以上が経ち、女性の社会的な存在や価値観もまったく変わった今の時代に鑑賞すると、「さすがにこのラストはないよ」と思ったけど、それを差し引いても秀作。

もし、1951年に観ていたら、たぶん
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.8

ルパート・パプキンという孤独な夢追い人の話。『タクシードライバー』ほどインパクトを放つ作品ではないが、ルパートとトラヴィスって似てるよな、って思った。

認められるかどうかもわからないのに、ルパートが
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.3

ビートルズをいかに後世に歌い継いでいくかがテーマで、いい曲は時代を越える! それを音楽愛満載で描いた、すごく自分好みなラブコメディでした。

もちろんファンタジー要素を多めの設定ゆえ、むちゃくちゃ良く
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.2

飽きさせない構成と緊迫感MAXの展開が光る、ハリウッド風味の上質なタイ製青春サスペンス。

実はね、カンニングの映画と聞くと、安室奈美恵主演の『That’sカンニング』といういかにもなコメディがまず頭
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華氏 119(2018年製作の映画)

4.0

マイケル・ムーアがブッシュ元大統領に見せていた攻撃性を考えると、ちょっと意外な印象に映った作品だった。あれ? トランプ大統領に対しての追求、ちょっと緩くない? と。

突撃アポなし取材が売りのマイケル
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.9

ようやく観たが……もう、ヤバい! ヤバすぎる! 間違いなく2019年ベストの1本だし、21世紀版『タクシードライバー』といえる大傑作。

鑑賞後、絶望感と爽快感が同時に来る。

魂が抜けて骨抜きにされ
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ベラのワンダフル・ホーム(2019年製作の映画)

3.6

『僕のワンダフル・ライフ』×『ライオン・キング』みたいな映画で、犬を愛でながらかなり壮大な冒険を味わえる1本でした。

はなればなれになった飼い主を探して犬が我が家に帰る、というシンプルな筋書きだが、
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

4.1

おっと! いい映画じゃないか! よくある心暖まる犬モノでしょ、と思っていたが「犬目線」という工夫を生かし、一本取られたなぁという感じがした映画でした。

原題を訳すと「犬の目的」となるが、そのタイトル
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ザ・サイレンス 闇のハンター(2019年製作の映画)

2.5

これはなぁ、、、『クワイエット・プレイス』劣化版という感想しか出てこないなぁ(笑)

音を出したらモンスターに襲われる、という設定は完全に同じなのに、アプローチを間違うと緊迫度が全然違ってきちゃうんで
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ホームステイ ボクと僕の100日間(2018年製作の映画)

3.8

日本原作の映画化にBNK48の一番人気の子を出す、という企画臭をちょっと漂わせながらも、見応えあるサスペンスドラマに仕上がったタイ映画。

しかし、森絵都の名作『カラフル』がタイで映画化されてたとはね
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

3.5

余命宣告をされたジョニー・デップ。彼はクセ者なので、死を迎える姿勢はやっぱり普通じゃなかった。その死に様を堪能する映画です。

クソって思いながらも「やりたいことをやって生きろ」という素直な思いを教授
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