モモモさんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.9

物語を、人物描写を、男のトラウマを、虚しさを断片的にしか観せない構成が良い。
「レオン」「パーフェクトワールド」「ローガン」「タクシードライバー」と言った傑作の系譜を変化球で描いた秀作。前述した作品と
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バーフバリ 王の凱旋 ≪完全版【オリジナル・テルグ語版】≫(2017年製作の映画)

4.3

前半部分が増量した「完全版」バーフバリ。ディレクターズカット版という物は大体「ファンとしては嬉しいけど作品のテンポを損なうな…」という出来が多いものの本作はそういった分類に入らず、相変わらずの体感時間>>続きを読む

デッドプール2(2018年製作の映画)

4.1

増えた制作費をアクションの分量の増加に回し、話の規模と映画の質は前作の水準を保つ安心安定の第2作。
「デッドプール」が予想を上回る事もないが、決して下回る事もない「信頼できるシリーズ」になるとは…。
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

3.9

いつも通り神経質なグリーソンさんがトチ狂ったウサ公に悲惨な目に合わされるハートフル・ラビットアクション・ムービー。
人間側が一貫して「被害者」にしか見えないのだが、かと言って人間側が「正しい人物」にも
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犯罪都市(2017年製作の映画)

4.0

久し振りに出会えた痛快で陰鬱な韓国ノワール!
ある種の「境界線を守ってきた」悪党達の街に国という線を越えて現れた「境界線なき者達」が秩序と街を破壊する。
「言葉は通じるけど話が通じない」悪党が最高。「
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.8

情けない事に腹痛で4分ほど途中退席したので、本作の正確な評価はBlu-rayが出てからと言う事に…。映画に、リドリーに失礼な事をした…。
作家のリドリーと言うよりは職人のリドリーによる手堅いスリラー。
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.6

自分の世界とか、自分の時間とかを大事にしている創作者達のタマがヒュンってなる映画です。

犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.9

言葉に形容し難い、不思議な感動を得る事が出来る「涙」が印象的な映画だった。
初めて交信を交わした少年の小声が堪らなかった。

ダージリン急行(2007年製作の映画)

3.9

「俺たち何で1年も絶縁してたんだ?」という疑問を秒で解説してくれる3人の会話劇が最高だった。
噛み合ってない様で噛み合っている、いがみ合っている様で愛し合っている、絶妙な兄弟愛を描いた秀作。

太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年製作の映画)

3.9

冒頭からヌルヌル動く、アクション&アクションに満足。
怪獣バトルが始まった瞬間に「君も…オタクかい?」と心の中のオタコンが囁きました。

泣く男(2014年製作の映画)

4.4

キメッキメに計算され尽くされた構図のアクションの中で、殺し屋の後悔と母の後悔と男の友情と母への渇望を描く。
照明の演出が堪らないし、「こんな画観たことねえ!」を体感出来るのが素晴らしい。
現状最高峰の
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ダークシティ(1998年製作の映画)

3.4

「リアルタイムで観てたら印象も変わったろう映画」ですねぇ…。
先行きの見えない黒くて暗くて重い世界の果てに辿り着く青い海の美しい事よ。

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

4.0

ロック様映画と怪獣映画を同時に両立させたバランスの良い筋肉怪獣映画。
フェチズムを掻き回される様なショットは無かったが期待していたショットの連続で満足。
冒頭の宇宙ステーションや森での狼VS民間軍事会
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GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)

3.9

ハードルを下げつつも期待に胸膨らませ鑑賞に臨んだが「まあ、これくらいなら許容範囲です…」という面白さだった。
前作の弱点だった「森の中での闘い」での絵的な面白さの致命的な欠如とゴジラのサイズ感の伝わら
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エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

4.3

年に一度は「エイリアン」を観ないといけない。今年は「ディレクターズ・カット版」を。
繭のシークエンスは「2」にも直結する最高のシーンなのだが、勢いを削いだ事実は変わらない。単体としては好きだが、全体と
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ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

3.5

トムが舞い、鳩も舞う。
トム・クルーズもウーの前では「ジョン・ウーワールド」の住人に成らざるを得ない。
子供の頃、年に一度はTV放送していた気がする。

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.0

白石作品との相性が悪いので「面白いけど微妙にダレるなぁ」と思って観ていたが、終盤の展開で完全に心を掌握された。
あそこまで描き切られては何も言えない。
思わず反撃した松坂桃李と一撃でのされる役所広司の
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

4.0

小学生の時に観た以来だが、改めて観るとよく出来た脚本だなと感心した。
序盤で出した小道具を全て駆使する最終決戦に満足。
1作目でこんな目に合ったイーサンに気づけば信頼出来る仲間が複数出来た現状が感慨深
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真夜中のゆりかご(2014年製作の映画)

3.5

気疲れした2人が正気を失い己を失う。
もう少し情緒的に浸れる編集にして欲しかった。

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険(2017年製作の映画)

3.6

「ワンダと巨像」「ICO」の上田文人ワールド×ドラえもん。
子供の勉強にもなるし、そりゃみんな子供を映画館に連れて行くわなと思いました。

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.7

そういえば今年に入ってまだシン・ゴジラ観てないなぁと気付いたので鑑賞。
映画館で6度、家で2度、今回で3度目だが本当に飽きないな…。
10度を越える鑑賞でやっと気付いたが、本作は「海の中」での描写が一
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怪盗グルーのミニオン大脱走(2017年製作の映画)

4.0

シリーズの中でも技術力と演出力の進化の恩恵か、アクション映画としての質が高い。
家族の物語、ミニオンと言った要素は薄れどもマンネリ化しないように新たな局面に打って出ているのが好感。

ベイウォッチ(2017年製作の映画)

3.3

高校生ノリの下劣な下ネタに不謹慎のボーダーラインを越えた死体ネタやゴア描写、全盛期のマイケル・ベイを思い起こす映画だった。
カテゴライズするなら「トリプルX 再起動」と同じアホ映画だと思います。

サラリーマン・バトル・ロワイアル(2016年製作の映画)

3.3

ジェームズ・ガン脚本という事で期待しまくって観たのだが…残念。
ルーカーの無駄遣いも残念だけど、弟のショーン・ガンの演技は良かったです。
キャラを把握しきる前に虐殺が始まるのでドラマも何もあったもんじ
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.7

原題が示すようにホラーの定番をパロディするホラーコメディだが、最後までモンスターや悪霊に頼らず徹頭徹尾「勘違い」で突き進むのが良かった。
大学生はクソ。これは世界の共通認識なんですね。

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.2

傑作揃いの出演作の中で現段階でのソン・ガンホのベストアクトは本作だ。
軽妙な出だしで始まり、韓国映画独特の間とコメディテイストで笑わせて、中盤から雲行きが怪しくなり、無間地獄が始まる…と言った韓国ノワ
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

基本的には半裸がノーマルな映画です。
告白?のシーンやラストの「親子の会話」と言った核心を言語化せず抽象的に話せども通じ合う会話が最高だった。
「そうだ!もっとイチャイチャせぇ!」という怒号が飛び交う
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シェーン(1953年製作の映画)

4.0

映画館で観たのは初。
ブラウン管の小さな画面で初めて観た時の事を思い出しながら観た。
「舐めていた奴が実は」「ブロマンス」「擬似親子」「贖罪の物語」と言った自分が好きな要素の源流は本作かもしれない。

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

3.5

山下敦弘による前田敦子の為の前田敦子映画。ジャンルはファンムービー。

ドミノ(2005年製作の映画)

3.1

荒唐無稽な話を無邪気に映画化するトニーさん。凄く疲れる映画だった。

グリズリーマン(2005年製作の映画)

3.4

熊に殺された熊に魅入られた冒険家のドキュメンタリー映画かと思いきや、世間に馴染めず現代社会に居場所を得る事が出来なかった男の現実からの逃避を透け明かす映画だった。

怪盗グルーのミニオン危機一発(2013年製作の映画)

3.9

「可愛い」だけで1時間半持たせた映画でした。グルーも娘達もミニオン達もみんなみんな可愛い。
続編物のテンプレートで構成されているが、「家族」というテーマの軸があり土台がブレないので面白い。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.5

「インクレディブル・ハルク」と「アイアンマン」を映画館で観てから早10年、遠い所に来てしまった。
「アベンジャーズ 」のポストクレジットで奴が姿を現した時の胸の高鳴りが懐かしい。
本作は当初「PART
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いぬやしき(2018年製作の映画)

3.8

「アイアムアヒーロー」の様な突き抜けた傑作にはなれなかったが程よく楽しめる映画にはなっていた。
中盤までの脚本は「漫画から映画へ」の変換として理想的な端折り方、まとめ方だったが後半が残念。
木梨憲武は
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

4.3

原作は未読、アニメシリーズも未視聴で挑んだが予想通り山田尚子にねじ伏せられる結果になりました。
主人公の心情を、性格を、人となりを作品全てで表現する様な静かな傑作。
愛情、執着、嫉妬、孤独、様々な感情
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ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

3.4

タイトルの通り、彼らの団体名の通り、非常に静かな映画だ。
その静かさの中に今現実に起こっている惨劇と恐怖と怒りと悲しみが漂っている。
不適切な言い方だがエンタメ性を備えていた「カルテルランド」や「イカ
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