よっしいさんの映画レビュー・感想・評価

よっしい

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

クリストファー・ノーランの歴史作品ということで、待望の視聴。

大部分が会話と公聴会という
字面だけでなんともツマラナソウな
流れを、映画の構成、時系列のいじりで一気に引き込ませていました。
3時間を
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

都内のトイレ清掃員に焦点を当て、
繰り返される日常を描く作品。

舞台が東京なので、邦画のように一見見えますが、カテゴリーはドイツ映画なんですよね。

役所広司が演じる清掃員、平山が過ごす丁寧な生活は
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.2

20年以上前の映画ですが、M.サンデル教授が著書の中で継承を鳴らしているメリトクラシー(能力主義)を通じた差別をいち早く作品にしたように思えます。

遺伝子的に不適格な主人公が、どう困難を克服するか。
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.7

なんか凄いものを観た、という感想が先立つ作品です。

これまでクレイムービー系を見ていなかったからかも。
オープニングからキレイさに圧倒されました。

オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.5

近年珍しい、「俺、そこまで説明しないから、ついてこいよ!」という作品。

第二次世界大戦下、ヒトラーが支配しているヨーロッパを取り戻すため、上陸地点を死体が持っている嘘の機密情報で「騙そうとする」特殊
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.6

ズートピアは動物をモデルにした多様性をテーマにした映画でしたが、こちらは元素を下にした映画ですね。

わかり会えないから、わかり会える関係になる。
多様性を認める作品として、今鑑賞が好まれる映画だと思
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.6

同時期の宮崎映画と同じく、このタイミングで撮影されるべき作品。

単体で楽しむ映画というよりは、
長年スピルバーグと共にしてきた視聴者が、
その背景を共有するための2時間30分な映画でした。

正直単
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

まだ振り返りが不十分なので
箇条書きで残しておきます。

・宮崎駿だから、無批判に高評価にしてしまいそうな感想を抑えて。
まだ心が作品についていけませんでした。
風立ちぬの時の視聴後の放心感には程遠い
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

4.0

仕事を休んで観てきました。
インディージョーンズシリーズの最終作品になるんでしょうか?

事前に前四作品を振り返ってから視聴したので、より楽しめました。
それにしても、ハリソン・フォード。もう80代で
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

去年から待ち望んでいた映画を、
公開初日に視聴してきました。
原作は、黒澤明監督の現代映画、『生きる』。それが半世紀以上経ってイギリスでリメイクされました。

志村喬(たかし)さんが演じた、余命幾ばく
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

作者である井上雄彦本人が脚本・監督。
スラムダンクのラストゲーム、山王戦を描いた作品です。

90年代、リアルタイムで少年ジャンプを読んでいた世代としては、説明は一切不要。作品もそういった説明はほとん
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東京物語(1953年製作の映画)

3.9

過去に観た映画の記録です

団扇・扇風機の表現に意味を読み取ろうと、腐心する2時間です。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.1

同系列の作品を観てから、復習のために再度視聴。

同じテーマ、キャラクターでも、これだけ作風が変わるのは、押井守という監督のおかげ(せい?)でしょうか。

作品を作るというよりは、監督が描きたいものを
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攻殻機動隊 新劇場版(2015年製作の映画)

3.4

以前からマークしていたため空いた時間に視聴しました。
単体で見ると、理解するのに一苦労。シリーズをもっと追ってみるべきですね。一周してもう一度体験したら評価がもっと上がりそうです。

個人的には、草薙
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.5

アンソニー・ホプキンスの役柄はアンソニー。本人が本人の役を演じる。しかもその役が痴ほう症の老人とは。

羊たちの沈黙で、レクター博士と衝撃の出会いをした昭和生まれとして、その変貌に驚きを隠せませんでし
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.8

遅ればせながら映画館で視聴しました。
九州の高校に通う女子高生、すずめが、道端で青年、宗像に声をかけられるところから物語が始まります。

最初の展開にちょっとつまづきまして。あれ、なんですずめちゃんは
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サウルの息子(2015年製作の映画)

3.8

アウシュビッツ(絶滅収容所)でユダヤ人の死体処理を担当する当のユダヤ人、「ゾンダーコマンド」に焦点をあてた、珍しい作品。

一人称視点なので、ホロコーストや、アウシュヴィッツの基礎知識がないと状況が掴
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.3

チェコの民話から着想を得たホラー映画?

子供に恵まれない夫婦が、切り株を子供に見立てて気を紛らわそうとしたところ、その切り株が自我を持ちはじめて、、、とんでもないことになっていきます。

しかし、そ
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.9

ベルリンの壁観光後に視聴
壁にまつわる優しい嘘が素敵です。

聖なる嘘つき
ライフ・イズ・ビューティフルと共に

心が洗われる嘘つき映画でした。

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

4.3

帰国機内で視聴。
先日ベルリンで観に行ったヒトラー最期の場所が登場したのでグッときた。知っていると臨場感が高まります。

あと、視聴する時にヒトラー(とその関連映画)の知識があるとさらに楽しめます。
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カティンの森(2007年製作の映画)

3.7

歴史上のポーランド将校虐殺事件、「カティンの森」を題材にした作品です。

フィクションではなく、歴史上の事実なので、痛快な逆転劇、ハッピーエンドはありません。
ポーランド将校の死までのいきさつと、その
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夜と霧(1955年製作の映画)

3.7

30分弱の短い時間で非人道的なユダヤ人虐殺(ホロコースト)をまとめた作品。

同名の著書に比べると内容はコンパクトになりますが、実際の写真、動画を多様しているため、衝撃は強いです。
「爪痕を残す」
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戦争と女の顔(2019年製作の映画)

4.0

ロシア映画を最後に見たのは、たぶんキンザザだと思います。昔過ぎですね、、、

あの奇抜なSFから一変、ノーベル文学賞(ノンフィクション)を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチの映画を観てきまし
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バトル・オブ・ワルシャワ 名もなき英雄(2019年製作の映画)

3.8

ポーランドの歴史的な負け戦、ソ連の裏切り。
「ワルシャワ蜂起」に至るまでの物語です。

結果はわかっているけれど。
それでもドイツに、ソ連に祖国を蹂躙されたくない一心で銃を手に取る姿に共感がもてます。
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否定と肯定(2016年製作の映画)

4.0

ホロコースト作品を続けて見ていると、こういった異色作が心に深く刺さります。

「そもそも、ユダヤ人虐殺は無かった」

この主義主張も1つの可能性として検討されうること。
また、場合によっては正史として
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コリーニ事件(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

起きた殺人は1人。
しかし、そこから広がる歴史の歪みは深くて、ドロっとした何かを飲み込むような思いに駆られます。

西ヨーロッパを舞台にした映画を立て続けに見ていると、
1944年ー45年に絡んだ年号
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.3

いい映画を初見で見ているときは役者が誰とか、監督が誰とか関係なく、話にのめり込めます。

(これは、ウィンストン・チャーチルがゲイリー・オールドマンだと最後のスタッフロールを見るまで気づかなかった言い
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顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)

4.0

ヒトラーによるユダヤ人虐殺をテーマにした作品ながら、全く再現シーンが登場しない、異色作です。

歴史は風化してしまう。まして、後ろめたい心がある人には尚更です。

そんな登場人物たちはどこにでもいるよ
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ヒトラーに屈しなかった国王(2016年製作の映画)

3.1

中立国ノルウェーが、ドイツに侵攻されたとき、権限を持たない国王が何を決断したか。

海外作品ですが、むしろ日本住む私たちにとって刺さる作品かもしれませんね。

突然開戦!となったときに日本では誰がどん
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

3.3

第二次世界大戦直後、戦後の地雷処理をテーマにしたこれまでにない映画でした。
しかもメインの登場人物は少年兵。
日本が学徒動員で10代の若者を送り出していたように、ドイツでも似たようなことが行われていた
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ソフィーの選択(1982年製作の映画)

2.9

アウシュビッツを生き延びた女性、ソフィーの回顧映画。

と、聞いていたのですが、思いの外そのウェイトは少なくて、今の恋人との関係に重点が置かれていました。
主人公の作家(志望)スティンゴがこの二人のす
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サラの鍵(2010年製作の映画)

4.2

先日会社の後輩と飲み会をした時の話です。

私自身が戦中の歴史に興味があったので、
いつかオシフィエンチム(アウシュビッツ)に行きたいんだよね〜と、日本酒片手に語ったところ、後輩君から言われました。
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

3.9

共産主義、スターリン主義に興味を持ち始めたので視聴。
冒頭で豚の家畜小屋が出てきたので、「なんだか『動物農場』みたいだな」と思っていたら、、、
そういったつながりを作ってくるのかと、一人で嘆息していま
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

3.7

ポーランドのピアニストであるシュピルマンが、ホロコーストをいかに生き延びたのか。
1人のユダヤ人に焦点を当てた映画です。

ノンフィクションというがこの作品の売りでした。しかし、
ノンフィクションであ
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オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

3.8

テレビゲームのロールプレイングゲームでいつも思っていた「ズルさ」。なんどもやり直すという物語の攻略方法。

その映像美をスピード感満載で魅せてくれる映画でした。
同じシーンが何度も流されるけれども、そ
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