子持ちのカイロレンさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.5

哲学的なSF映画として評価されてるけど、それならKがあの後どう生きるかを描いて欲しかった。ドゥニ監督はいつも見たいもの全然見せてくれない。「メッセージ」で観たかったのは宇宙人の生態だし、「ボーダーライ>>続きを読む

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.0

超かわいい和田宇万課長が出ると聞いたので、お偉方ばかりで気が重いけど会社の忘年会に参加した。社長の合流が遅かったからか根暗な部長がいつもより明るかった。和田課長は相変わらず可愛かった。始まってから1時>>続きを読む

新宿スワンII(2016年製作の映画)

2.0

むかーしむかし園子温は「エクステ」を撮った頃、映画秘宝のインタビューで「俺は日本のルチオフルチになる」と言っていた。「新宿スワン2」は園子温がルチオフルチに最も近づいた作品だと思う。しかも後期の。脈略>>続きを読む

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

3.0

フィン、お前の恋はそれでいいのか。レイに片思いしてただろ!?タイトルは「最後の初恋」の方が良かったんじゃないだろうか。若さ故の行動が思わぬ運命を手繰り寄せ、フィンは一生逃れられない十字架を背負ってしま>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

1.5

歴史的な撤退作戦が、映画史に残る大惨事になりました。おいこらノーラン、てめぇこれ映画になってねぇだろ!音楽なかったら大事故じゃねぇか!音楽なくても大事故か。まぁどうでもいいけど、サスペンス下手くそか!>>続きを読む

相棒 劇場版Ⅳ 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断(2017年製作の映画)

3.0

右京さんが有能過ぎるからか、2時間のうち1時間半で事件が解決し、残り30分丸々エピローグ。さすが右京さん。でももうちょい空気読んでくれてもいいんじゃないでしょうか。犯人グループも悪い。国への身代金要求>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

5.0

まず何よりダイアナ上京篇が最高。兵士たちをブチ殺しながら「アレスはどこ!?」って問い詰める度に頭のおかしい人に見えてきて、そのスレスレ感とキュートさのバランスが奇跡的。アイスクリームと赤ちゃんにはしゃ>>続きを読む

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

4.5

幼くして修羅場潜りまくったようなローラの顔だけで泣けた。涙腺がバカになってきたんだろうか。その後もボケたプロフェッサーXやら傷が治らないローガンの身体。辛い、辛すぎる未来。。。「バックトゥザフューチャ>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

3.5

開始1分で泣いた。「カールじいさんの空飛ぶ家」を超えて新記録。最近涙脆くなってるんだろうか。子どもネタにとことん弱い。しかしUFOが今の日本に現れたら、「宇宙人に選ばれた国、ニッポン」とか「ニッポンは>>続きを読む

バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)

4.5

身体が「もっとカートラッセル!!ラッセルくださいぃぃ!!」叫ぶ程のカート愛に気づかされるバックドラフトメガマックス。でも現実はカートラッセルが一撃で吹き飛ばされるような炎のロデオマシーン。どこで何が爆>>続きを読む

恋の渦(2013年製作の映画)

4.2

癖が強いキャラクターだらけ。その中でもコウジは群を抜いている。こいつのウザすぎる喋り方をゴールデンウィーク中真似しまくってたら嫁に嫌がられた。物真似は封印され、演じる新倉健太は淫行で逮捕され、コウジは>>続きを読む

御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判(1974年製作の映画)

3.7

シリーズ最終作。話は一番まとまってる。西村晃と勝新のアドリブっぽい掛け合いがいよいよ絶好調。小池朝雄、成田三樹夫の東映ヤクザコンビや戸浦六宏といったいい顔の役者が出てくるのも嬉しい。シリーズの代名詞で>>続きを読む

御用牙 かみそり半蔵地獄責め(1973年製作の映画)

3.5

監督が増村保造に変わったシリーズ第二弾。冒頭から巫女の堕胎儀式を冨田勲サウンドに乗せて送るアヴァンギャルドな場面で快調に飛ばすが、後半は何の話かどーでもよくなる。チ○コ訓練や、チ○コ拷問、家の残虐トラ>>続きを読む

御用牙(1972年製作の映画)

4.5

なんだこりゃ。面白すぎる。全編とにかくチ○コへのこだわりが凄く、‪あまりにチ○コ‬、‪チ○コ‬、‪チ○コ‬尽くしのため、終いには虚無僧まで‪チ○コ‬に見えてくる。三隅研次が時代劇で磨き上げたスキルを全>>続きを読む

無限の住人(2017年製作の映画)

1.0

こんな酷い脚本、演出の中でキムタクだけを責めるのは違うと思うけど、キムタクがあまりにキムタクで、怒っても笑ってもどんな業を背負った役でも、いつものキムタクであって、よく物真似される「ちょ待てよー」と同>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.5

もしライアンゴズリングが加入したバンドでヤク中になり、バンド解雇されて銀行強盗して刑務所行きになってたら。もしエマストーンが実家に戻ってフライドチキンの食べ過ぎで百貫デブになってたら。ラストのあの演出>>続きを読む

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.9

「トレインスポッティング」が好きという映画専門学校生にロクな奴がいなかったのと、チャラい亜流作品のせいで、何度も観た映画なのに心の距離を置いてたけど、やっぱり中学時代に受けた影響は計り知れない。特にU>>続きを読む

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

2.9

70年代カリフォルニアの魅惑的な光と闇を、フレームの外にいかに映し出すか。PTAはそういう挑戦をしたんじゃないかと思う。フィックス中心のカメラワークも、全容が曖昧な物語も、背後に広がる陰謀ももはやロマ>>続きを読む

キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

4.5

見上げるという、映画の根本を思い出させてくれる至福の2時間。これはIMAXの前の方で観るべき。どんな汚いことしてきたおっさんも、陰毛全部抜け落ちてフルチン小学生に戻ります。実際観終わった後、劇場の床は>>続きを読む

現代やくざ 血桜三兄弟(1971年製作の映画)

3.7

菅原文太、伊吹吾郎、渡瀬恒彦の三人が、裏切られた組織に復讐を仕掛けるヤクザ映画。野坂昭如「マリリンモンローノーリターン」がリフレインする厭世的な世界観は大学闘争の影響が強そう。オールスターを差し置いて>>続きを読む

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.5

怪奇映画なんだからせめてスモークぐらいたきなさい。いや、そんなのありきたりだからやらないんだ!國村隼じゃなくて、美少女の方が理屈が通るんじゃないか。いや、怪奇映画にはふんどしの國村隼なんだ!この戦いが>>続きを読む

アシュラ(2016年製作の映画)

4.0

 ゴッサムシティみたいな暗黒街を舞台に、悪徳市長と検察にダブルで追い詰められる刑事(チョン・ウソン)。八方塞がりな状況の中、なんとか活字を見出そうと、叫び、暴れ、ガラス瓶をヤケ喰い。
 韓国ノワールの
>>続きを読む

X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)

3.0

ポスターにはでっかく映ってるアポカリプスが、実際は人間サイズでずっこけた。なんて誇大広告。「オースティンパワーズ」のミニミーみたいな出オチ感。なので威厳も何もなく、むしろ仲間の能力を伸ばしてあげる優し>>続きを読む

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)

5.0

登場人物たちが終始殴り、殴られる。しかも確実に当てている。「ボーンアイデンティティ」がクラヴマガなら、この格闘技はなんだろう。いずれにせよ日本の地下ではこうした異種混合戦が日々行われており、分単位で形>>続きを読む

OL日記 牝猫の情事(1972年製作の映画)

4.0

1000本以上あるとされるロマンポルノ。一生かけても観きれないし、そんな大海に残念ながら飛び込む時間はないけど、浅瀬で遊んでるだけでも、こんなとんでもない魚に足齧られるから怖い。うっかり夜中に一人で観>>続きを読む

ザ・コール [緊急通報指令室](2013年製作の映画)

5.0

「マシニスト」でクリスチャンベールを死の直前まで追い詰めた、追い詰め職人ブラッド・アンダーソンの大傑作。電話オペレーター、被害者少女、犯人それぞれが全編に渡って追い詰められていき、ラストは思わぬカタル>>続きを読む

狼よ落日を斬れ 風雲篇・激情篇・怒濤篇(1974年製作の映画)

3.2

幕末から明治を駆け抜けた男たちの大河ドラマ。高橋英樹、緒形拳、近藤正臣、西郷輝彦、それぞれの殺陣にキャラクターが現れている。高橋英樹は振り切るタイプのホームラン殺法で、敵を縦に真っ二つ。緒形拳は屈託の>>続きを読む

ぼくとアールと彼女のさよなら(2015年製作の映画)

4.6

映画に限らず、自分の作ったものを人に見せるのって恥ずかしいものだと思う。自分も自主映画作ってた時に、友達に書きかけの脚本見られた時のことは忘れられない。死ぬかと思った。なので、この映画の主人公がたった>>続きを読む

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

5.0

屋形船の上のシーンが特に大好き。カメラが寄ってくタイミング、夜の花火、遠くに霞む東京タワー、全て完璧。このシーンを見てると、自分の知らない90年の東京には、牧瀬里穂みたいな女の子がいて、ハンバーガー屋>>続きを読む

怪談お岩の亡霊(1961年製作の映画)

4.5

若山富三郎のウルトラバイオレンスが炸裂する怖い怖い怖い映画。この男からは、DV、監禁、ストーカー殺人、幼児虐待などなど、あらゆる激安犯罪の匂いがする。得意なテーマで加藤泰の演出も冴え渡り、特にお岩さん>>続きを読む

トッド・ソロンズの子犬物語(2015年製作の映画)

4.0

観客の偽善を暴くような挑発的な作風から、もっと内省的でパーソナルになった印象。いつものように登場人物を崖から突き落とすんじゃなくて、最初からみんな崖の下にいるというか。観終わった印象もそんなに冷たくな>>続きを読む

十兵衛暗殺剣(1964年製作の映画)

4.5

近衛十四郎演じる十兵衛が主役のシリーズ最終作にして、剣の恐ろしさが伝わってくるハードコアな異色作。
道場の門下生が真剣使い慣れてなくて自分の手切っちゃうとか、ディティールが細かくて殺され方も残酷。そし
>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.5

フォースなき全盲者の生活がいかに厳しいか、、、無敵そうなスティーブンラングでも頼れるのはほぼ聴覚のみ。洗濯機の音1つで戦闘能力を失うような砂上の楼閣に立っている。一方の泥棒側はデトロイト脱出の夢を掛け>>続きを読む

真剣勝負(1971年製作の映画)

5.0

内田吐夢監督の遺作となった宮本武蔵番外編。説明すっ飛ばして面白いことしかやってない。大福餅のあんこだけ。これは凄い!
人質となった子どもを挟んで、武蔵の兵法と、梅軒夫婦のキャラクターが浮かび上がる憎い
>>続きを読む

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

2.5

長々描かれるドラマ部分が機能してないのでアクションに気持ちが乗らない、リアリティのラインがアンバランス、などなど、観終わった後の感想が驚くほど「ゴジラ」と同じ。見てる時の興奮度のバロメーターも、ずっと>>続きを読む

怪談(1965年製作の映画)

3.5

小林正樹監督によるオムニバス怪奇映画。自動車置き場の倉庫を使ったという、巨大なセット、美術が圧巻。ただ、武満徹の音楽がアンビエントに聴こえ出してくる中盤以降は、演出が、音楽や美術にひたすら奉仕してる印>>続きを読む