三樹夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

デトロイト(2017年製作の映画)

4.3

デトロイトの暴動をひたすら見せられて、警官の個人的なヘイトが入りまくりの不当な尋問が40分ぐらい続き、陰鬱な気分を引きずったまま第三幕を観て終わるという、素晴らしいぐらい映画デートに向かない映画。そも>>続きを読む

ボディ・ダブル(1984年製作の映画)

3.8

デパルマ版めまい&裏窓。どんだけヒッチコック好きなんだよ、というぐらいオマージュあるいはエピゴーネンぶり。
同棲相手が家で他の男とセックスをしている所を見てしまったB級役者が、知り合いの豪邸の留守番を
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.7

キングスマンの続編ということで、ある程度この映画内でもどういう人物だったかという説明はされているが、前作のキャラクターが重要になってくるので、初見でこの映画を観てもキャラの関係が全く分からないというこ>>続きを読む

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

TV放送後の1997年春に公開されたダイジェストがシト新生(春エヴァ)、1997年夏に公開されたのが25話の26話Air/まごころを、君に(夏エヴァ)。そしてDEATHに修正が加えられて1998年に公>>続きを読む

怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967年製作の映画)

2.6

ゴジラの新たな一面が描きだされた作品とでも言おうか、ゴジラパパになるという、そのパパ像もスパルタで、いじめっ子カマキラスにいじめられた、いじめられっ子ミニラを、男ならやり返してこんかいとビシバシ鍛える>>続きを読む

1999年の夏休み(1988年製作の映画)

4.0

少年の役を少女が演じるということにより、映画内で行われていることは少年同士のBLだが、観客にとってはGLにもなるという入り組んだ構造をしていて、この倒錯している構造で、入り組んでるがゆえに余計変な気持>>続きを読む

エボラ・シンドローム/悪魔の殺人ウィルス(1996年製作の映画)

3.8

鬼畜とエボラ、思いつく限り最悪な組み合わせ、おそらく未曾有の生物災害になる。三級片(エログロ香港映画)の八仙飯店之人肉饅頭、タクシーハンターに続く主演アンソニー・ウォン、監督ハーマン・ヤウ作品。
スト
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地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴキブリ星人(M宇宙ハンター星雲人)は人類の行く末かもしれないということが暗示され(暗と言っていいのか、劇中何回も繰り返されるが)、つまりあるかもしれない人類のバッドエンドがあのゴキブリ星人。
売れな
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ファントム・オブ・パラダイス(1974年製作の映画)

4.1

デパルマ版オペラ座の怪人&ファウスト。悪徳プロデューサー、スワンの罠にはまり曲を奪われ、無実の罪を着せられ、声も顔も失ったウィンスローに追い打ちをかけるかのようにフェニックスまで寝とられる悲劇。NTR>>続きを読む

ダークシティ(1998年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

記憶喪失の男がホテルの一室で目覚めると女が死んでいて、追われていくうちにこの世界の秘密に迫っていく。この世界の秘密とは、地球にやって来た寄生型の宇宙人が、人間の研究のためにドでかい箱庭みたいな街を作っ>>続きを読む

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

この映画は誰に向けて作られたのかは明確で、最後のカントニカのこき使われている子供を通して、全世界の子供に、君もジェダイなんだよというメッセージが発信されている。物語的にはエピソード56の要素強い。ヨー>>続きを読む

全員死刑(2017年製作の映画)

3.6

主人公のタカノリは仁義なき戦いでいう広能。というよりこの映画は仁義なき戦いをかなり意識していて、深作という名前が出てきたり、いつかギラギラする日への言及があったり、弾はまだ残っとるがよというセリフがあ>>続きを読む

GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

まずタイトルに偽りあり。怪獣惑星ってうたってるけど怪獣(ゴジラ)、ほとんど出てこないし、他の怪獣も駆逐されたのでほぼ出てこない。ゴジラが他の怪獣を駆逐した過程があればなとは思った。予算や尺の都合なのか>>続きを読む

ブレイブハート(1995年製作の映画)

4.2

スコットランド独立のために戦ったウィリアム・ウォレスを描く、メルギブ監督主演の中世一大戦国絵巻。イングランドとの戦いは、手足吹っ飛び、首もチョンパ、血がビュービューの死屍累々、矢が放たれれば人間にグサ>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

この映画の登場人物には碌な奴が出てこない。始まってそうそう、一番聞きたくない関西弁の言い方でのクレームで不快感は急上昇するだろう。蒼井優はメンヘラ、阿部サダヲはダメおやじ、松坂桃李は薄っぺらいスケコマ>>続きを読む

天国と地獄(1963年製作の映画)

4.7

靴会社の常務の息子と間違えられて、運転手の息子が誘拐されるが、常務が身代金を払うように迫られるというパートと、こだまの中での身代金引き渡しパート、犯人捜査パートとの大きく3つに分けることが可能。
最初
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ニア・ダーク/月夜の出来事(1987年製作の映画)

3.3

陽の光、十字架、ニンニク、銀の弾丸、聖水と、弱点多すぎて強いんだか弱いんだかよくわかからない吸血鬼。その中でも陽の光にあたると、という弱点にフューチャーして、骨太ねーちゃんことキャスリン・ビグロー が>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

4.0

少年を付け狙う殺人鬼ピエロが町に出現し、少年の行方不明率がすさまじい勢いで跳ね上がる。そんな中、弟が行方不明になった兄貴が友達と弟の行方を追うという映画。ピエロはジョン・ゲイシーという、表の顔は地元の>>続きを読む

ピラニア 3D(2010年製作の映画)

4.0

この映画は、ビキニのおねーちゃん、ビキニのおねーちゃん、ビキニのおねーちゃん、ピラニア、ビキニのおねーちゃん、ビキニのおねーちゃん、ピラニア、ビキニのおねーちゃん、ピラニア、ビキニのおねーちゃん、ピラ>>続きを読む

地獄の門(1980年製作の映画)

3.7

永遠の肉体を求めるのならば、魂が滅んでも地獄の門より復活する。首吊り自殺したトーマス牧師が地獄の門をこじ開けゾンビが大量発生し、住民を次々殺していくという、つまり、はた迷惑なオヤジの住民に対する嫌がら>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

黒人男と白人女のカップルが、家族への挨拶を含めて彼女の実家に初めて2人で行くのだが、男の方はぬぐいきれない不安を抱えている。彼氏が黒人だということは家族には言っていないけど、そんなの言う必要あるの?そ>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.8

前作の『ブレードランナー』はサイバーパンクのビジュアルイメージを決定付けた。乱立する高層ビル群、降りやまない雨、けばけばしいまでの宣伝の看板、ごちゃ混ぜ文化(主にアジア圏、パンクも混ざってたけど)と、>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

有能ロビイストが銃規制法案を通すべくありとあらゆる手段を使い戦うが、この映画を観れば、アメリカの政治はロビイストの影響がどれ程強いのかを知れるだろう(アメリカにおけるロビイストの影響力については、今更>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.8

シャーリーズ・セロン(以下シャリ姐)演じるMI6の金髪スパイが、奪われたスパイの名簿リストの奪還と、スパイグラスを西側へ亡命させるべく、ベルリンで東側の人間をボコボコにしていく。後、誰が二重スパイなん>>続きを読む

殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.9

欲求不満の人妻がナイフで切り刻まれ殺されて、その息子と娼婦が組んで犯人を追うというスリラー。冒頭から最後まで何かエロぞというのがひたすら続く、デパルマのエロ、というより変態性が溢れに溢れている。完全版>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.4

この映画が始まって冒頭、画がソナチネっぽいなと思っていたら、最後まで観た結果ソナチネだった(3-4X10月でもいいけど)。たけしはテーマを何回も繰り返す人なので、とりあえず初期の4つ、ソナチネまでは観>>続きを読む

サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.3

映画界への帰還を願う、サイレント時代の大女優の悲哀と狂気。フィルム・ノワールでもあり、ホラーでもあり、三角関係の恋愛ものでもあり、超絶冷笑的でブラックなコメディでもあり、ハリウッドの裏側をさらけだす実>>続きを読む

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.8

創造主だなんだとやたらスケールが大きくなり、ぶっちゃけブレードランナーと同じことをやっていて、アンドロイドというよりレプリンカントと言った感じだが、前作プロメテウスの傷口をホッチキスでとめるといういき>>続きを読む

さらば友よ(1968年製作の映画)

3.6

イエー。アルジェリアから帰ってきたアラン・ドロンの前に美女が現れ、金庫の中に横領した債権を返しておいてほしいと頼まれそれを引き受けるというフレンチ・ノワール。勿論イザベルは破滅や災厄をもたらすファム・>>続きを読む

悪魔のシスター(1973年製作の映画)

3.9

ヒッチコック度、サスペンス度、変態度が異様に高いデパルマの初期作。デパルマの特徴の覗き感がよく出ていて(というより覗きそのもの)、覗きクイズ番組なるものまで飛び出す始末。こんなの何の会社がスポンサーで>>続きを読む

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

3.8

物語自体は人生の選択や生まれ変わりとかでシンプルだが、監督する人間によりここまで特異なものになるのか。好きな女の子が借金取りのヤクザに追われ(キャスト的にも吉本新喜劇を思い出す。ちゃんとアスパラガスの>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.1

この映画の原型と言われているパンダコパンダだが、ミミ子という女の子の家にパンダの父親と子供(パパンダとパン)が来てという、ミミ子はメイでパパンダがトトロとそのまま置き換えることは可能であろう。パンダコ>>続きを読む

エイリアンVS.プレデター 完全版(2004年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

何故主人公とプレデターが共闘するのかというのは、プレデター2をあらかじめ観てるとよく分かる。プレデターというのは戦士で、人間でも戦士であると認めたのならば最大限の敬意を払う。この映画では、プレデターの>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.0

ゾンビ+ゴケミドロ+ニューヨーク1997+電車の韓国映画。この映画のゾンビは、ワールド・ウォーZ のような、走るゾンビがインフレして暴れるゾンビとでも言えるゾンビ。ソウルでウィルスが漏れて感染者が拡大>>続きを読む

十兵衛暗殺剣(1964年製作の映画)

4.0

どちらが真の柳生新陰流なのか、十兵衛に幕屋大休と湖賊(琵琶湖の海賊みたいなもの)が襲いかかる、という激シブ激熱時代劇。この映画は集団抗争時代劇の1つと言えることもできるであろう。
ゲリラ戦法により十兵
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不良姐御伝 猪の鹿お蝶(1973年製作の映画)

3.7

父親の仇である猪鹿蝶の刺青が入った3人を探し復讐を遂げようとする女博徒を池玲子が演じ、クリスチナ・リンドバーグの邦画初出演作品。
この映画の一番目を引くシーンは、入浴時を襲われた主人公が全裸で雪の中相
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