おてつさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

おてつ

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狂武蔵(2020年製作の映画)

1.0

 坂口拓と山﨑賢斗がキングダムに続き共演。宮本武蔵たった1人で吉岡一門100人と他流派300人に立ち向かう。坂口拓が指を骨折しながらもワンシーン、ワンカットで殺陣を魅せる事に並々ならぬ熱い執念を憶える>>続きを読む

2分の1の魔法(2020年製作の映画)

4.0

 トムホとクリプラの字幕版で鑑賞。はみ出し兄弟が魔法によって下半身だけ蘇った父を完全に復活させる為に大冒険に出るという単純明快な話ながらも兄弟各々の痛みに焦点を当て、それに伴う成長と揺るぎない絆を周到>>続きを読む

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

4.0

ボルダリングに夢中の小寺さん。何事にも無気力な生徒たちが魅力に溢れる小寺さんに感化され、変化していく。万事、当たって砕けよ…目の前の壁を越える為に全力投球する事がどんなに大事かを小寺さんが教えてくれる>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.7

 カキーン!という打球音と場内が轟くような声援が日々のしがらみを解き、溜まりに溜まった鬱積を浄化してくれる。“しょうがない”で終わらせてしまうより、何事も諦めない不撓不屈の精神自体が青春以外の何物でも>>続きを読む

[Focus](1996年製作の映画)

4.0

 テレビのディレクター岩井は盗聴に快感を見出す金村の取材を開始する。金村の車で盗聴していた時、偶然にも暴力団の拳銃受け渡しの電話を傍受し、末に一線を超える行動を取るが…傲慢なメディアと従順な金村…突如>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

5.0

老人の養護施設で暮らすダウン症のザックは子供の頃から憧憬していたプロレスラーの養成学校に入学する為に施設を脱走する。時を同じくして、兄をとある理由で亡くし、孤独な漁師タイラーは他人の獲物を盗んでいたの>>続きを読む

ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

1.0

ディック・ロングが何故死んだのか?という一筋で映画を成り立たせているが故に少々、冗長で淡白な部分がある。窮地に立たされた男の虚言癖と主人公のポンコツ加減が話を面白可笑しく膨らませていて良かったが、総じ>>続きを読む

エレファント・マン(1980年製作の映画)

-


 19世期のロンドンを舞台に実在した奇形の青年ジョン・メリックの数奇な人生を描く。エレファント・マン=象男として見世物小屋で晒されていた青年、ジョン・メリックは頭蓋骨が極度に拡張し、右上腕は動かない
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ハニーボーイ(2019年製作の映画)

3.0

 シャイア・ラブーフの自伝的映画。親の心子知らず、大人になって初めて気づく父の無償の愛。如何ともし難い喪失を抱えるノアジュプ演じる少年と己に不甲斐なさを感じ臍を噛むラブーフ…互いに堰き止められない感情>>続きを読む

パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

3.5

大寒波襲来のオハイオで70人を超えるホームレスが権利を主張する為に公共図書館を占拠する。貧富の差とそれが齎す“公共とは何か?”という問題を優しく包み込みながら、我田引水な行動を取る権力者候補や間違った>>続きを読む

悪人伝(2018年製作の映画)

4.0

 横暴な警官と凶暴でありながら神々しいヤクザの王が狡猾な殺人鬼を捕まえる為に共闘するという最高の設定!ワンパンで再起不能にするマ・ドンソクのパンチは遍く煩悩を払うが如く、清々しい!また、三つ巴の中で目>>続きを読む

ドライヴ(2011年製作の映画)

4.3

昼は映画のスタントマン、夜は強盗の逃走を助けるドライバー。孤独だが志操堅固な男は恋に落ちた女性を守る為に奔走する。洗練を極めた軽妙洒脱な構成は天晴れであり、特にエレベーターのシーンに於ける静と動、ロマ>>続きを読む

ピラニア 3D(2010年製作の映画)

3.5

突如発生した地震により人食いピラニアが蘇る!ひたすら、おっぱいと圧倒的ゴア描写でストーリーなんて気にしない!自分勝手なパリピ達がとにかく食われまくるのが、何処か気持ちいい…他に感想書くことが無いのだが>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.8

 兄の死をきっかけに帰郷し、甥の面倒をみながら悲痛な過去と傷ついた己の心に向き合う。自己防衛に奔り殻に閉じ篭る内向的な男をケイシー・アフレックが演じる事で唯一無二の特異性を醸す。淡々でありながらも、徐>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.5

 トリアー監督の代表作にして、胸糞映画の金字塔と呼ばれている作品を初鑑賞。
 先天性の病気で徐々に視力を失っていくセルマは工場や様々な仕事をしながら息子のジーンと二人で生活していた。また、遺伝の影響で
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透明人間(2019年製作の映画)

4.4

 天才科学者である男の束縛から何とか脱するも、見えない恐怖となって徐々に襲い掛かる。途轍もない驕心と異常性癖を持つ男は不可視的な力で女性を精神的に追い込む。迫力ある戦闘シーン等、現代版に刷新された事で>>続きを読む

グレース・オブ・ゴッド 告発の時(2018年製作の映画)

3.5

 ヨーロッパを震撼させた小児性愛者の神父による淫乱事件を鬼才フランソワ・オゾン監督が描く。神に仕える者としてあるまじき行為と、その裏に蔓延る沈黙。当事者の叫喚が当事者同士で呼応していく。他人事を自分の>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.1

 有名になりたい自称コメディアンのパプキンは超人気コメディアンのジェリーに異常なまでの執念を持ち、末に一線を越してしまう行動に奔る。今作のテーマは“他者への関心”ではなく“他者の目に映る我”に主眼を置>>続きを読む

落下の王国(2006年製作の映画)

4.3

 Twitterで話題になった時から、気になっていた作品だったが、中々出会えず、近所のレンタルビデオ店を血眼で探した所、偶然発見したので鑑賞。落下の王国というタイトルだから、“ラ行”を必死に探したが、>>続きを読む

先生を流産させる会(2011年製作の映画)

3.5

 最近劇場で鑑賞した「許された子どもたち」や転校先の学校で壮絶な虐めを受ける復讐譚「ミスミソウ」の内藤瑛亮監督作品。

 愛知県で実際に起きた事件を元に映画化。担任の教師が妊娠をした事で嫌悪感を抱いた
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

-

 連続殺人鬼の無計画な殺人を徹頭徹尾、包み隠さずに表現し、狂人自身のモノローグが彼の異常な心理状態をより一層引き立たせる事で圧倒的臨場感を味わう事が可能。この倫理から外れ殺人を是とする世界観に慄きなが>>続きを読む

許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.2

 「先生を流産させる会」「ミスミソウ」の内藤瑛亮監督の最新作。今作の起草は2011年の夏。監督自身が小学校高学年の頃に起きた山形マット事件に着想を得た企画。商業映画としての制作交渉は決裂したが、201>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.6

 暫定今年No. 1作品。冒頭、ジョーの自由を体現した様な疾走から一気に心掴まれ、これは女性が自ら自分自身の幸せを探究していく物語なんだと確信する。無限の可能性に溢れる少女時代を暖かいオレンジ色で表し>>続きを読む

グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

3.5

本当に最高だった。小学六年生のビーンバッグボーイズ(マックス、ルーカス、ソーの三人組)はキスパーティーに招待され、それに参加する為に彼等なりに試行錯誤する。大人と思春期の子供達の思考のギャップが生む独>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

飄々とした人物の会話劇に独特のユーモアを取り入れるジャームッシュ節は健在で、とても魅入った。しかし、映画に出ている主人公達が実は台本を渡されて演じている演者という設定が、ホーリーマウンテンと似たような>>続きを読む

ウィッチ(2015年製作の映画)

4.6

最近鑑賞したThe Lighthouseのロバートエガース初監督作品。ある敬虔な一家が悍しい魔女によって崩壊していく。不快な音楽、奇妙な宗教観、恐ろしすぎる出演者の演技、全てが合わさり、身の毛もよだつ>>続きを読む

ディパーテッド(2006年製作の映画)

4.4

警察に潜入するギャングの内通者とギャングの組織に潜入する警察官の一触触発のバトル。触れそうで触れない2人に、手に汗握りつつ、二転三転する驚愕の展開に目が離せない!緻密な伏線を全編に散らばせ、ダイナミッ>>続きを読む

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

5.0

白人至上主義を掲げるネオナチの一員であるデレクは黒人を殺し投獄されるが刑務所での生活で今までの自分を内省と自戒をし、黒人との融和を試みる…”憎しみは何も生まない”と劇中で発言されるが、1人の考え方が変>>続きを読む

ババドック 暗闇の魔物(2014年製作の映画)

3.0

交通事故で夫を亡くしたアメリアはある夜、子供のサミュエルにババドックという謎の本を読み聞かせると世にも恐ろしい怪物が襲ってくるという話。バ…バ…ドック、ドック、ドックと言いながら近づいてくる謎の>>続きを読む

復讐者に憐れみを(2002年製作の映画)

4.2

聴覚障害を持つリュウは病気の姉の為に身代金誘拐をするが、そこから徐々に歯車がずれ始める。復讐に復讐が重なる救いようのない展開と共にひたすら自責の念に苛まれるリュウとソン・ガンホ演じるドンジンはこ>>続きを読む

エル・トポ(1970年製作の映画)

4.8

アレハンドロ・ホドロフスキーが『ホーリーマウンテン』以前に監督した伝説のカルト的人気を誇る映画。

冒頭、ホドロフスキー自身が演じるエル・トポ=モグラは息子に「7歳になったのだから、玩具と母親の思
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984年製作の映画)

4.5

酒の密売により金儲けをするギャング達の生涯を少年時代、禁酒法末期、老後の3視点から描く。全てが青く美しい少年時代から一転し、悪の手に染まったギャング時代を描く。過去の思い出に執着し、犯罪に対して奥手な>>続きを読む

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

4.3

実は夫がギャングの世界を牛耳る者で、偶然、殺人現場を目撃したデロリスは裁判の重要参考人として、存在を隠す為に何故か修道女になるが…何処へ行っても固定概念に囚われず、明朗快活に生きるデロリスの生き様が仲>>続きを読む

バタリアン(1985年製作の映画)

3.5

ある有害物質が蔓延したことで無数の死体がゾンビ化してしまうという話。この映画のゾンビは並大抵の攻撃では死なないし、ドーン・オブ・ザ・デッドのゾンビの様に猛ダッシュもする。それに、人間と同じ様に知能を持>>続きを読む