ゆきさんの映画レビュー・感想・評価 - 47ページ目

ゆき

ゆき

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凶悪(2013年製作の映画)

3.6

感覚の狂った人間は何よりも最悪の凶器。

決して笑顔になれる作品ではないです。むしろ眉間のシワが深くなる。けれど冒頭からエンドロールまでのまとまりはしっかりあります。だから無駄な気づかれはしない。
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

3.9

止まった時間はきっとまた動き出す。

数学という才能を持ったネイサン、父に懐いている自閉症の息子との向き合い方が見出せない母。病気を理由に逃げてきたハンフリーズ。3人の時間はとても規則的で、増えるのは
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葛城事件(2016年製作の映画)

3.7

自分の責任にしたくないという部分、みんな本心はきっとそう。
自分の能力のなさに落ち込んで逃げるのは勇気がいるし、強がる方が楽になるのはみんなそう。
みんなそうだから、起こりうる家族の描き方だなあと思っ
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青の炎(2003年製作の映画)

3.5

高校生活にも慣れが出て本格的な受験への意識もない17歳という時間。計画性があるようにみえて、やはり抜け目のある中途半端な大人の時期。

家族を思うが故の行動ですが、思春期ならではの衝動のようにもみえま
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.3

狂気=(美貌+若さ)×(嫉妬+不安)

ストロボの焚かれた暗闇と心臓の鼓動のような4つ打ち音楽に新しい環境へのトキメキを写していられるのは一瞬。
レンズ越しに魅入られフラッシュを浴びること、マネキンの
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.7

夢に入り込む科学。夢を脅かす科学。

アニメーションならではの異世界に気づけば引き込まれてしまいました。人形たちの狂気溢れる感じがとても気持ち悪いのになんだか癖になる。。。夢の中で迫られる狂気にも魅力
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.8

何を思い浮かべて、何を守るために沈黙を続けるべきなのか。
聞こえてくるのは自然がもたらす音とその時代を生きるしかない人間の呼吸。信じるものへ向けた言葉、そして、閉ざされた島国「日本」を囲う波の音。耳に
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新宿スワンII(2016年製作の映画)

3.4

新宿vs横浜。
真っ向勝負というよりは頭脳戦。
人情が生む感動も前作を見ていないとぐっとはこないかもしれない。キーマンの洋介の鬼気迫る感じと関と滝の関係性に泣いてしまったのは前作ありき。Ⅰを超えてくる
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遠くでずっとそばにいる(2013年製作の映画)

3.3

静かに真実が明らかになっていく。受け止め難い現実も。
ごちゃごちゃと悲しさを沸き立てる音楽もなく、良い静寂を味わえる作品でした。
27歳の身体で17歳心という違和感は元より、男女という性の間で悩む友人
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.6

柔道まっしぐらの純情青年、諸星
が環境に呑み込まれ甘い蜜を吸いすぎて苦水を飲むそんな単純な話だけれど、こんなことあってはならない。最悪の不祥事。

しつこすぎないコメディタッチな事実の崩し方と同じトー
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.0

過去は変えられないけれど、未来は変えられる。一歩と言わず半歩でいいから踏みだすことで。
同じ時間をすごしていても感じた不安は人それぞれ。三種三様の青春がとっても繊細に描かれた作品でした。

三人の美し
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君と100回目の恋(2017年製作の映画)

3.0

ん〜〜くすぐったい!けれど、観終わった後の爽快感は、しっかり全部を回収してくれたからでしょう!
耳を真っ赤にして素直な感情をようやく伝えたり、苦悩し葛藤し追い詰められたりとリクの表情豊かな演技にグッと
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牝猫たち(2016年製作の映画)

3.5

自分を商品とし同じ環境で生きる、異なるタイプの3人の女性日常を不器用なりに自分を貫く男性たちが色つける2時間。
ロマンポルノというだけあって5分に一回の濡場を覚悟していましたが、、、適度な性描写とほぼ
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.6

同監督の新作を観る前に過去作品を再度洗うぞ!と意気込んで鑑賞。
やっぱり大きな事件は起きない。けれど最後まで魅入ってしまう。
萩上監督ならではのキャスティングの味に引き込まれているのは以ろんのことロケ
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めがね(2007年製作の映画)

3.7

携帯電話の繋がらない場所へ。
SNSやなにやらで繋がってばかりの現代だからそう疎ましく思う時もあるけれど、実際何もなくすなんて勇者にしか思えない。(ないならないでなんとかなるんだろうけど。笑)
人と人
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グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.7

おお、、、そういうことか!
まさにイリュージョンに巻き込まれました。。。
この作品は劇場で観たかった。

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ(2015年製作の映画)

3.5

「幸せのあとしまつ」ぴったりの邦題ですね。
数学の才能の秀でた男性のDNAを残して愛情を注ぐ先が欲しい!そんな母性溢れた自由で素直なマギー。うっかり掴んだ幸せのあとしまつのための計画が周りを巻き込んで
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メリーに首ったけ(1998年製作の映画)

3.5

地上波でやっていたので久々にこの作品を。やっぱり良いですね、おバカでお下劣ラブコメディ!
「愛しのローズマリー」が大好きで同監督の作品を洗いざらいみた学生時代には笑えなかった部分も今や寛容できる。成長
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ピースオブケイク(2015年製作の映画)

3.0

「すき」と「だいっきらい」は表裏一体。
楽な方に逃げるのは簡単だけど、好きを貫き通すのはとっても難しい。そして苦しい。
素直になるのが怖い元カノに入り込みたかったのに、、、表情も言葉も殺されすぎていて
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恋人たち(2015年製作の映画)

3.5

三者三様の目線から描かれる約2時間半。人に言うのにはプライドが憚るような各々の陰の部分。
とても淡々と進むけれど、決して気分が晴れやかになる作品ではないけれど、しっかり観て向かい合うべき気がして目が離
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土竜の唄 香港狂騒曲(2016年製作の映画)

3.6

見事におバカでちょうどいい。
監督、この綺麗どころの俳優さんたちにここまでさせますか?!と問いたくなるような演出と、相反して素人が加工したようなわざとらしい下手くそさも色々総合してとても面白かった〜!
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無防備(2007年製作の映画)

2.5

絶妙な演技力と説得力。
ああ、わかるかもしれないって思ってしまう稚拙な妬み方。
出産シーンがあそこまでドンと出るとは思ってなくてリアリティと泥だらけの主人公の立ちすくむ滑稽さの狭間に置いてけぼりにされ
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二重生活(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

キャストと題材に期待しすぎてたのかもしれない。。。
前半下手くそな尾行にハラハラしながらも秘めた美しさの光る主人公に惹かれていました。リリーフランキーの指輪にやたら抜きの画がかかるところもすごく気にな
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.0

楽しかったらそれでえぇやん。

…そんなわけない!笑
生きている実感を得るために振り回す狂気(柳楽優弥)に圧倒されて続けてしまった。音のない描き方に突然暴れ出す菅田将暉に、自分を守ることで必死な小松菜
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ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)

3.5

女は自分の都合のいいところしか聞こえないになっている、まさにアリスはその一例。
ポップに描かれた各々の【シングルライフ】がとってもカラフルで間の抜けた部分やハメを外した部分も愛せる物語でした。
出逢う
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下衆の愛(2015年製作の映画)

3.7

【おとな】の社会の暗黙の了解。
案外ありふれていることなのかもしれない、目の前のチャンスに盲目になれるくらい、何かに賭けている人がいる限りは。
過去の一作品から時が進まない自称映画監督。次の作品で使う
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アップサイドダウン 重力の恋人(2012年製作の映画)

2.5

レビュー読みつつ、設定が気になって鑑賞。
いろんな意味でふわふわしている、終始。とても煌びやかに見せる上の世界と反対にとても薄汚れた下の世界。もっと素直で幼い時に観ていたらいい思い出だったかもしれない
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幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

4.4

ハートフルって単語はこの映画のために。

とっても狭い地域住民間で起こる日常を切り取っているだけなのにクスッと笑えてぐっと泣いてしまった。
人に愛されることも、大切な人をなくすことも何かを奪われる怖さ
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ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

4.0

やっぱり愛せる、ロン・ウィーズリー。
シリーズが回を重ねるごとに存在が薄くなりつつあったマルフォイがこんな形で出てくるなんて、辛い。芯はきっといい子なのに、辛い。なんて親のような目線で観てしまっていた
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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.7

物語の主役であるハリーでも人生の主役ではない時が来るんだ。
責任感の塊みたいなハリーだから精神的にも成長するにつれて孤独を背負う瞬間が増える。
ファンタジーにも権力は蔓延る。ポップに権力が迫って来る感
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.5

【死】がリアリティをもって迫ってくる。これまでふんわりしてた【闇】が明確に近づいてくる。
4作目になってだいぶ大人になってきたハリー達の関係性も面白い。
エマワトソンの綺麗さにこの辺りからどんどん磨き
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.5

公開当初に観て以来、一度も見返すことのなかったこの作品。
後遺症だけは1番すごい。エクスペクトパトローナム!笑
とても怖かったイメージが強かったけれど、時を経て観てみると1番人間味あふれる作品だった気
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

3.9

シリーズ2作目もぶっ通しで。
賢者の石よりリアルなぞわぞわ感が強まってただのファンタジーから一歩抜け出したような。
ハリーポッターシリーズを観た後は、何かしら後遺症が残る。今作はヘビ語。笑

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

3.8

ファンタスティックビーストを観てから急に全て振り返りたくなって、まずこちらから。
いくつになって観ても面白い。
歳を重ねるごとにあっ。と思うポイントが変わるから面白い。

初回作だけあり、みんな幼い!

死にゆく妻との旅路(2010年製作の映画)

3.7

結末はわかっているのにどんどん魅入ってしまった。
「良いことをしていたら妻にも良いことが来るんじゃないかと思って」そんな頼りないおっさんだから、そばにいること。それが最大限の愛情表現。結婚して25年。
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王様とボク(2012年製作の映画)

2.7

大人とは子供とは。
子供の時確かに早く大人になりたかった。想像してた大人と、【大人】をやってる今とまた少し違うけれど。
菅田将暉がやたら無邪気。影の見える無邪気。