きねまっきいさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

きねまっきい

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.0

個人の夢想世界のルール説明だけ。
黒澤の凡作「夢」同様、物語る事を捨てたこれは失敗以前に映画でないな。
無理に暗喩を読み解き面白がる気にもなれぬのは、全く面白くないから。
コナンカリ城をピークに面白く
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

2.0

完結らしいのでホッとした。
十代の私は
秘宝にどんな不思議な機能があるか?
どんな仕掛けの洞窟か?
どんな新しい特撮が見られるか?
を動機に
稚拙丸出しの本シリーズを見ていた。
本作は秘宝の機能で終盤
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

2.0

尼僧ポルノと本格史劇の掛け合わせはバホ弁に撮らせたいが、
両者とも浅くどっち付かず。
群衆シーンのチープさも。
期待したバホ弁臭も薄い。
だから非支持。

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

2.0

法廷サスペンス調でなく文芸エロス調で撮るべき素材だろう。
主人公だけが全て知る中、ベタな三角関係かと少し分かる毎に興味が徐々に減じて幕。
この境遇の主人公が絶世の才色兼備じゃあどうにでも生きられるよな
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

2.0

キャラの魅力不足。
丸出しのCG感。
もう少し巧く救えそうな設定の甘さ。
だから非支持。

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.0

惜しい。
1と別の時代の映画をパロる筆致が中盤で緩んだ。
悪の前日譚が微妙に滑るのは、1の悪の不気味が説明的に暴かれて興醒めするからだ。
撮りたい気も見たい気も分かるが。
ショウビズ、ポルノ、信教、戦
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X エックス(2022年製作の映画)

3.0

アマプラ初見。
支持。
既視感ある要素を当り前過ぎる直球のテーマに一気に詰め込んで成功。
映画史上最弱の殺人鬼を仕立ててホラー描写に粘り過ぎない拍子抜けギリギリの潔さ。
だから寧ろリアルにも振れる巧さ
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

2.0

米映画はこのキャラで暫く遊べそうだ。
こうきたか。次はどうくる?
対レクター?対Mr.ガラス?
だが、こうきたなら、もう少し怖く面白く出来たろうに、とは思う。
転調後の失速がイタい。

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.0

支持。
関西日常会話の間を忠実に撮る腕、特に加藤雅也起用を評す。
山下敦弘クドカンだとこうかと納得、だがそれ以上は起きず。
清原果耶の美を消す半ジャージと汚れた上履きは何時迄も見ていたかった。
誰にも
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怪物(2023年製作の映画)

3.0

支持。
人物、心情、テーマを描くに羅生門な構成が活きた。
出番の少ない脇(獅童充希ら)ほど濃く出る配役演技演出が巧いから物語り過ぎない群像劇が成立する。
そして田中裕子の不気味な深み凄味。
誰も知らな
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

2.0

面白く出来そうな素材ゆえ期待したが。
主役少女の心情変遷描写不足、
ホラー表現甘辛のバラツキ、
伏線配置と回収の安直、
グレムリンで言うPケイツ即ちアイドル系美少女の不在、
事態の整理が不十分で撮り手
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レッド・リーコン1942 ナチス侵攻阻止作戦(2015年製作の映画)

2.0

典型的な未熟小隊奮闘ものを女性に置き換えた、
だけかな。
美女軍団のエンタメ活劇かと思いきや、
ひめゆり的な泣かせにる終盤で鼻白んで幕。
つまり新味無し。
非支持。
三宅隆太氏推薦作だが。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.0

楽しんだ。
主演女子の素の魅力に依るところ大。
こういう子は死界と繋がるかも、
という話し自体に新味は無いが。

ゼロ・アワー(2010年製作の映画)

2.0

同種「狼たちの午後」に大きく劣るのは、
まず役者陣(特に主役)の力量不足魅力不足、
そして演出作劇の切れ味不足ゆえ。
名優名匠の名作との比較は酷かもだが、
この手を撮るなら仕方なし。
怒涛の開巻からど
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THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

2.0

物語が何処から如何に始まり
如何なる目的とルールで進み
何処で如何に終わったか?が
実は分からぬまま幕。
物語、始まってた?
二重に裏切ってた?
悪い悪と良い悪が反目してた?
要は良く分からん。
続編
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刑事物語(1982年製作の映画)

3.0

アクションも濡れ場も晒す鉄矢のアイドル映画。
終盤、カメオ出演の彼、夕日、邦衛、海、拓郎、寝台車なるザ邦画な昭和風物。
これに泣きたくて再々…見。
怪演笑撃の樹木希林、大御所化前夜の自己ベスト演。
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インパクト・クラッシュ(2017年製作の映画)

2.0

印もの特有のチープさが目立つジャンルゆえか、
米の二大濃い系名優デンとジンハクによるアレ、
和の終戦時にヤマトを捩じ込むトンデモなアレに劣る。
ハズレ無しの潜水艦モノの中で下位。
三宅隆太氏推薦作だが
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夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

4.0

支持。
捻りの無い画調、演技、演出、配役、分かりやすい悪役造形という古さと平板さが
寧ろ主張の強度を高めた稀有な成功作。
狙いか。
脚本梶原阿貴があの痛恨の実話を
こうも反転させねば書けなかった切実の
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

2.0

その行為がテーマなら見なかった。
先に言ってよ。
広げた風呂敷を畳まぬまま幕。
面白く出来たかもな素材だが。
非支持。

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

2.0

凄いお金持ちになっても、
性格良いまま、
家族とお友達を大切にして、
偉ぶらず、
頑張る時はめっちゃ頑張る、
そんな人もいる、
って知らんがな。以上。

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

2.0

世界の何処かではこんなに酷い事が実際にあったらしいです、
怖いよね、
知らなきゃ駄目でしょ、
リアル調だからエンタメ要素少ない方が尤もらしいよね?
行政や司法の欺瞞も入れました、
以上。
な一本かな。
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.0

力ある二人の役者による優れた喜劇ではある。
物語の必然と偶然を混濁させる無理は許すが、ドクロベエな巨悪柄本で社会問題を語り捏ね過ぎて失速。
そこに至らず説教臭さを避けてエンタメに踏み止まる勇気が原典(
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

2.0

幾ら何でも騒々しく目まぐるし過ぎ。
だからか、面白くはなかった。
インクレディブルは何と落ち着いた静かな作品だったろう、と想う。

劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ(2023年製作の映画)

1.0

面白く撮れそうな題材だが
構成脚本演技撮影ともに凡庸散漫稚拙。
快作「avec mon mari」「とらばいゆ」で推したが
以後20年不作の大谷健太郎監督、
復調したら泣く、のだが。
良い物語を良いス
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わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

1.0

令和の美男子美少女をどう見たいか?の
模範回答箇条羅列は全然面白くない。
大正浪漫でベルばらな帝都と軍服、
性交渉無き窮屈な婚姻、
超能力発揮時の苦悶のイキ顔、
お詫びを謝罪と言う漢字多めの台詞回し、
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.0

古き良きSF空間に湿度ある人間味とアナログを捩じ込む手つきは999とコブラを想わせる。
寧ろトチローとハーロックか。
大宇宙で主人公だけが大した特殊能力を持たないのが味噌。
人の世の混沌と不完全をこそ
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銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

3.0

上質なベタ。
成島出はシャブ極道、笑う蛙などの脚本の人で、
監督作では悉く不振だったが本作は初めて良し。
変に捻らず高齢者を泣かすベタを手堅く撮れる人と捉えよう。
菅田将暉の異様に高い鼻、
森七菜の適
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高速道路家族(2022年製作の映画)

2.0

サダヲ長澤の「マザー」回避の為か、
ジャンル横断し過ぎて中途半端で浅い印象に。
喜劇的に悲劇を撮り社会問題を語り結果娯楽に落とす芸当持ちは世界でポンジュノだけか。
韓流の質の上下差を見た。
軟弱外道な
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

2.0

評判の音楽シーンは確かに迫力あるが、
JAZZの良し悪し上手下手など分からぬから、
劇中の強者評論家や如何にもな通が誉めたから凄い、
として話しを進める美味しんぼ式ドラマの典型。
強気一点張りで性格も
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

3.0

楽しんだ。
ウディ・アレンは向田邦子に通ずるのだな。
「阿修羅のごとく」など。
存命のウディ・アレン、次作は「あ、うん」を。

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.0

支持。
思いの外楽しめたのは、
無理ある映画書式の縛りが
物語本体の謎解きやテーマに上手くリンクした心地良さゆえだろう。
私事を秘匿しては暴き晒し
時空を折り畳むSNSの世、
その利便と厄介を語るに最
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

2.0

初見。
もういいかな、これ系は。
田舎に静かに一人、
四季が流れて山菜を食べて、
死生観の描写アリ系は。
この二人だから何とか見ていられる系。
退屈な程尤もらしい系。
要するに全然面白くない。
まあ美
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

2.0

猛烈に地味だが、面白くなくはない。
先にムクレた男のキャラの理解し難さ、
感情移入し難さが最後までネック。
尤もらしいが。
結果、客を放置して幕。
唯一コリンファの退屈凡庸演は買うが。
非支持。

せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.0

人の世の円環を語るべく延々執拗にそれを撮る。
その為に予め臭いは無い映画から色も抜く。
だから見られる。
阪本映画の喧騒の真ん中に終始密かに置かれていた物が見えた気が。
雨と雪に黒澤の気配。
秀作。

霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)

2.0

個々の怪談の怖さは上出来。
だからこそ物語の主軸とした実験儀式の大仕掛け感と
何処か緩いオチの胡散臭さが仇に。
只々語られる怖い怪談の羅列だけなら快作だったかも。

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

3.9

今更初見。
静と騒の振れ幅の大きさ、
読めない展開、
情報開示の時機と量の正しさ。
猛烈に怖いが上品、
それでいて下品という。
また見るだろう。
劇場で見ねばだった。