きねまっきいさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

きねまっきい

きねまっきい

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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

恐るべき一本。
戦没者の弔いの為に正しく闘い直す生存者。
戦争でなくあの方法が悪かった。
生命尊重、論理的創意工夫でなら戦おう。
これは違う。
そんな戦争は過去にも未来にも絶対に無いのだ。
本作の映画
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おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

1.0

要素過多、ゴチャゴチャ、チグハグ。
政治って多分こうだよね的な批評モドキの幼稚な茶番。
で、変なオチ。
政治家も顔が良い方がイイかも、だけが残る。
外れ無しの誘拐モノでこうも外すとは。
これを未だ平然
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

2.0

浅い。
無駄に大作な珍作。
AIって意外に生命尊重で密教好きそう!
未来のアジアは渋谷ベトナムチベットまで混ざるよ!
でポカーン。
アキラ攻殻ギガントガンダムの混合は嬉しいが下手。
米国でナベケン一度
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

4.0

拾い物。
果敢だ。
あまりに意外且つ実は古めかしい終盤の展開を、
98年リングを結局越せないJホラー呪縛脱却の狼煙、
新たなカルト作の爆誕と評す。
その手が有ったか!
伊原六花、中盤までの凡庸が寧ろ策
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.0

見る時点で周知の史実に現実架空混交する善悪群像を投げ込み現代的思考でドラマを紡ぐタイタニック構造の採用で成功。
衆愚と老害と報道の功罪なるある種凡庸な主題も筋金入りの森達也だから掘り下げが何枚も深い。
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ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.0

世代論を冠して寧ろ不変と普遍をこそ語り、
寺内貫太郎な昭和的狂騒の中に神妙な死界を丹念に練り込み、
多国籍化と多様性受容途上の世を辛辣冷静正確に斬る
天才クドカンの筆致の瑞々しさ。
今や皆が中堅実力派
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.0

心地好い上品を評すが、随所で微妙に語り過ぎか。
「さよなら渓谷」以来久々に真木よう子にイイ役、でも似た役。
演者陣重複ゆえか山下敦弘側に踏み込んで今泉力哉らしさが減じた感も。
手堅く私的年テン中位当確
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ハント(2022年製作の映画)

2.0

韓国映画の不振も明白か。
凡庸且つひねり過ぎ。
で、ゴチャゴチャ。
似た風体の男達が似たようで異なるらしき思想で欺いたり裏切ったり。
常にキレ気味。
恥ずかしいけどよく分からず。
アクションも盛大で大
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

2.0

序盤は大阪西成版の恋する惑星かと乗ったが。
中盤のダレ場(有って良い)が感傷的情緒的でなく事務的方法論的になったのが敗因。
KAMIKAZETAXI(原田眞人はこれが良過ぎた)の中盤、死臭の甘美に皆が
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

2.0

ベタは寧ろ歓迎だが。
ハズレ無きレース映画にしてツマラヌ理由を。
①ゲーマーを見下す世評偏見が障壁では弱い。
②ゲーマーの勝機は?秘策は?が見えないから善戦に納得感が無い。
③好敵手に物語が無いから魅
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

3.0

泣いた。
生き直し、働き直し、愛し直しをこの令和に気張らず語り過ぎず撮れた。
吉永の美しさより寧ろ山田映画のヒロイン然とした初々しさに驚いた。
隅田川、煎餅、足袋、家屋が物語に適度適切に置かれる心地良
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

2.0

緩い。
エピローグが三倍長い。解いたらさっさと終われ。
主人公の二つの正論説教が五倍長い。これを台詞で説明しないのが映画だろ。
キャラ造形と動機偏重型事件設定ではまあ善戦だが。
市川崑の手本は見たろう
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彼女が水着にきがえたら(1989年製作の映画)

2.0

初見。
89年。ピークの頃。
洒落た物と場を大量に消費して如何にイカす恋をするか?
それでいて恋愛を至上とし形の格好良さに耽溺しないか?
だったかな、確かに。
物と場に塗れてこそ耽溺する大衆とは一線を
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TAR/ター(2022年製作の映画)

2.0

DVD初見。
尤もらしいが。
大物のスキャンダルを今風に捻っただけの凡庸。
大女優の毎度の激演も肝心の指揮動作が指揮っぽいでしょ?感丸出しで見てられぬ。
演り損。
Wの悲劇三田佳子の風格尊大繊細に軍配
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春に散る(2023年製作の映画)

2.0

台詞無き最終戦だけは良く、
それ以外即ち9割は全部台詞で説明する稚拙凡庸、
たる極端配分は策か?な訳ねか。
脚本監督の瀬々は駄目だが、
拳闘演出の松浦慎一郎と死闘激演の窪田と横浜は良かった、のかな。
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

1.0

スピルバーグ、今にも至る作品群で最下位はこの頃。
稚拙な凡作を撮っていた時期がある。
その頃の悪印象が今も残る。
だから巨匠と称するには抵抗あり。
良し悪しの差の大きい多作の職人監督、
ジョーズやミュ
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くもりときどきミートボール(2009年製作の映画)

3.0

再見。
短絡的即物的な発明品の過剰稼働に街ごと耽溺し案の定収拾つかず、さて如何に?なドラえもん構造。
過剰状態の露悪的不道徳表現のギリギリアウト度合いが味噌。
馬鹿馬鹿しいと笑い捨てられない気持ち悪さ
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スクリーム6(2023年製作の映画)

3.0

持ち味のメタ考察自虐ネタの冴えは少々鈍るも未だ良し。
もはや連作連打が軌道に乗り初期作は殿堂入り、さて如何に?の構造にまだ乗れた。
調子に乗るマスと衆愚はSNSからAIも飲み込んでまだまだ弄れそうだ。
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映画と恋とウディ・アレン(2011年製作の映画)

3.0

自身は自作に相当辛いのね。
他は既知事項か。
こういう才人を尊重して撮らせ続ける文化的度量が社会に有る、
本当は無くても有るように見せる、
有る社会が良い社会だとは思っている、
らしい米国。
まだ多い
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リング(1998年製作の映画)

4.0

再々…見でもまだ怖い。
最も美しかった頃の松嶋真田の何処かチープで扁平な演技も艶と見よう。
例のビデオの気持ち悪さ、顔写真の歪みの異様。
序盤早々でビデオを客に否応なく見せて引込む正攻法。
丁寧な恐怖
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カップルズ(1996年製作の映画)

3.0

こじれた鬱屈と焦燥、だから溢れ出る瑞々しさ、これが楊徳昌。
早逝を惜しむ。
以後の他作への影響は大きい。
要は恋をしろ、生きろ、か。
あの珍妙だった我が国のバブルに似た都市の光と影(例えば新宿鮫を想う
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妻は告白する(1961年製作の映画)

3.0

火サス系譜の源流。
終盤の若尾のあの立ち姿から「危険な情事」を一本撮れそう。
川口浩の味気無さを邪魔にならない演技と評すか。
この美人妻にして気持ち悪く酷過ぎる昭和亭主の描写が作劇のバランスを欠く程に
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あのこと(2021年製作の映画)

3.0

またも堕胎の是非を問う系かと思いきや、
社会派でなくホラー風味で撮られた新味。
胎児の命への訓戒憐憫を語らないバチ当たりな潔さが怖い。
実際そうか?とも。
女子寮にデパルマ臭も。
上等に見えて際物、だ
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脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

2.0

そういう構造の話しにする意図は分かるが、
ベースの物語が凡庸で悲痛で面白くない。
話しの構造が面白いでしょ?だけでは映画にならない。
都市生活者の悲喜交々ならWアレンの味わいが欲しいが無理な願いか。
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SAND LAND(2023年製作の映画)

2.0

非支持。
未来少年コナンから40年以上を経て、
作劇とアニメ表現の技術と意志は大きく後退したなと思いました。
面白くなかったです。
子供は私以上に楽しめないでしょう。
老人Zってどんなんだったか?

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.0

次は何に挑戦?だから、
昭和新春かくし芸、井上順の映画パロ、堺正章のクロス引きに見えてきた。
4以後は区別つかず、仮に自身の危険スタントでなかったら、
有り難味無く稚拙凡庸で、既に終わってたろう。
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リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

3.0

綾瀬の腕に拳銃を愛でる為の一本にして壮大過ぎ、
二代目はクリスチャン規模で充分だ。
撃ち過ぎ殺し過ぎ味方に当たらな過ぎ、
この題だからこそ弾は一発で充分だ。
これら過剰を許した後は急に愉しめ始めた。
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バービー(2023年製作の映画)

3.0

男らしく女らしく、
恋愛至上モテ信仰、
自己実現出世努力志向、
消費社会参加牽引、
凡ゆる社会呪縛を商用人形を材に論考解体再構築する野心作。
経済成長からバブルを青年男子で生きた私はケンの哀切に同調し
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セフレの品格(プライド) 初恋(2023年製作の映画)

3.0

楽しんだ。
互いに伴侶の障壁は無いが、
其々の過去の傷ゆえに恋愛と結婚の手前で寸止める、
不倫ではない異色の禁忌メロ。
だからより恋焦がれ性に身をよじる。
美男美女度の適度な低さ、
主役女優の野太い足
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しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

3.0

大根仁ゆえ久々に見た。
過去アニメや特撮へのオマージュをテンポ良く無理なく敷き並べ善戦するも、
本連作へのそれたる泣かせだけがテンポを逸し無理あり冗長凡庸という皮肉。
この群像劇ではオトナ帝国以上は望
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.0

大友童夢が整理再解釈され最適物語に変奏、高純度に実写化されたことを祝す。
特殊能力の微弱静謐さと制御困難さが勝因。
無垢と正義と邪悪の不安定な交錯をスリルの主軸に置く脚本の上質。
主役に特殊能力を持た
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サウスバウンド(2007年製作の映画)

2.0

嫌いだ、
安直な正論の為の正論を議論の余地無く延々説き続け、
たまたま目の前にいる多分当事者意識の低いだろう人をこそ突き上げ、
揚げ足を取ることが知性だと定義しているような人。
美男美女で子の引き止め
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デュアル(2022年製作の映画)

2.0

落とし所の冴えは買うかな。
このタイトル、あの冒頭にして、只の騙し討ちと言えなくも無いが。
作為ある凝った構成と買おう。
こうはならないだろう近未来として笑納。

離婚しない女(1986年製作の映画)

3.0

恋愛は狂う程暗く汚くエロいとした昭和。
こんな男がモテたとの史実。
昭和の美姉妹千恵子美律子とショーケン、令和ならアリスすずと例えば桃李か?
何と無菌無臭で可愛らしい。
恋愛が湿度と匂いを取り戻す未来
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早春物語(1985年製作の映画)

3.0

85’バブル前夜。
会社と仕事は厳然と有り、男はそれをやるか?やらないか?を自分で決められた幸福な時代。
程無く来るバブル崩壊後は無くなる会社と仕事に男は慄き群がりしがみ付いたのだ。
この生臭い林隆三
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インテリア(1978年製作の映画)

2.0

卑屈な男の態度が卑小な程に対置される摩天楼の荘厳が映える、
という映画書式の発明と完成がWアレンの真骨頂。
それを敢えて使わず只々沈鬱。
街を撮るに内観内装でなく外観外装の作家なことは自明の筈なのに。
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