コーディーさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

3.9

そんなにジュディ・ガーランドの映画を観てる方じゃないし詳しくもないので心配やったけど意外と楽しめた。

早過ぎる晩年を迎えるも最後に渾身の火を灯すジュディ!華々しさと引き換えの搾取により10代にして乱
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居眠り磐音(2019年製作の映画)

3.7

江戸参勤を終え藩士として許婚や幼馴染らと前途洋々な明日を迎えようとした矢先、悪意ある噂話が磐音から全てを奪う。やり場のない哀しみを一つも表に出さず心を鎮め浪人として鰻屋と用心棒、慎ましい日々を生きる彼>>続きを読む

インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~(2018年製作の映画)

4.2

家鑑賞なのを良いことにめっちゃ泣いたわ〜w大好き!

一気に3人の子の里親になった夫婦、すぐに可愛い子の親になれるならと当初は軽い気持ちでいたが早々に厳しい現実が打砕く。更に長女は15歳と言う難しい年
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

4.1

こういう映画が後を絶たないし、毎度辛いけど今作もとても良い映画でした。

差別感情の一存で死刑囚へ仕立てられる黒人達。法の下の当然の権利も奪われ敷かれたレールの先には電気椅子。今なお尊厳なき扱いを受け
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初恋(2020年製作の映画)

4.0

濃ゆい!

レオが絶望の果てに出会った少女モニカと彼女が連れてきた糞みたいな世界が孤独なボクサーを一夜の狂騒へと誘う。血を帯びる程に何故か生気漲り、二人を包む狂気さえ恋を彩るエッセンスw正気ではいられ
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PMC ザ・バンカー(2018年製作の映画)

3.5

南北軍事境界線の地下に広がる巨大バンカーを舞台に覇権狙う各国の混み入った政略に翻弄される傭兵たち。もはや何も信じられない極限下で生還を賭け芽生える絆!行く手を阻む問題山盛り、やる事だらけ〜にさすがのハ>>続きを読む

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.6

愛国心に沸く9.11後のアメリカ、イラク戦争開戦への偽りの大義が大手新聞社を経て国民を欺く中、地方への配信を主とする中堅新聞社ナイトリッダーだけはキナ臭い陰謀を冷静に精査。タカ派の強行が報道の意義を失>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

4.1

意外と評判ボチボチな感じなのかな〜めちゃ良かったけどな〜

徹底した無駄ない語り口は凄い!
いつまでも女性が卑劣な抑圧に屈すると愚かな誤算を繰り返したFOXニュース保守派のCEOに投下される爆弾。男権
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チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

3.7

あ〜楽しい!
開始数分でクリステンの飴と鞭に完全虜w程良く緩く物凄くクールな新生エンジェル達に魅了。プロットや規模を現代風に刷新し一層女性の自立心を際立たせ、お色気も程々な泥臭いアクションも爽快!もち
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.6

なんじゃこの祝祭、大好物でした!

これだけ正邪を揺さぶられ唐突に倫理観も崩されるのに拒絶を煽るだけでは無いし僅かでも焦点が合うもんやから尚怖くw白夜の異界感や混沌とする生死、慈悲と無慈悲の境界の無さ
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.0

だいぶ前から楽しみにしてた映画。前半の緩さからは思ってもみなかったなかなかに重たい内容でした。

朝鮮戦争時、国連軍による収容所を舞台に健全な思想を演出する為に捕虜らにより結成された即席タップダンスチ
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ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

4.2

白人警官に幼馴染を目の前で射殺された女子高生スター。治安悪い地元から離れ進学校に通う彼女には白人の友や彼氏もいるが事件を機に安い正義、悪意なき差別など肌の色が隔てる深い溝に直面する。もう静観はできない>>続きを読む

斬、(2018年製作の映画)

3.8

武士としての本分と命への執着、死が死を呼ぶ虚しさを悟る杢之進は死生の狭間で苦悩する。太平の世の為ならと漸く刀を振るう覚悟を決めた矢先、己を律しきれない程の無常が容赦なく襲いかかる。
穏やかさなど容易に
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屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

3.8

蔑まれ孤独なホンカがお前ならと酒を奢り更に持たざる女性の上位に立つ。一度結んだ主従関係は彼の様々な欲求の捌け口となり殺しすら精神安定剤。けど如何せん彼も器用でなく更にアル中が制御不能に。そんな不様な腐>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.5

こりゃ凄えわ!

塹壕を抜け一気に張り詰める緊張、繋ぎ目など無い戦場で命に関わる空間認識を求められる至高の映像体験!カメラの動きなど計算され尽くしてるとは言えドイツ軍が銃構える瞬間を捉えるわけもなく前
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チワワちゃん(2018年製作の映画)

3.5

欲望塗れの青春、そのド真ん中を疾風の如く駆け抜けていった〝チワワちゃん〟の悲惨な死。仲間たちは久々に集い偲ぶも誰も彼女を定義できない。過ぎてからの俯瞰ではなかなか掴めない刹那的な日々、何にも確信持てず>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

兄を亡くし心荒み気味な漁師タイラーと施設の籠から夢へ羽ばたこうとするダウン症青年ザック。過去や境遇など一先ず放り投げ損得抜きな関係が織り成す奇妙な逃走旅、弱さに触れる程に与え与えられ距離縮まる。まずは>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.4

1人でお風呂に入れなくとも段差越えられなくとも世界を広げるのに助けは借りない。自分の描く漫画を躍動させようと飛び込んだ世界は自身抑えてた欲求を膨らませる。時に肩を落とすもか細い声で拓き心のままにやって>>続きを読む

静かな雨(2020年製作の映画)

4.0

行助とこよみ、鯛焼きが結んだ二人の世界が漸く重なり始めた矢先、彼女は事故に遭い一日の記憶しか留められなくなる。朝を迎える度に昨日と繋がりのない彼女の世界に寄り添い想う、たとえ点と点が結べなくても今日も>>続きを読む

ある少年の告白(2018年製作の映画)

3.9

牧師の父が過ちだと言い放つ息子の同性愛。神に与えられし課題を精算する為と矯正施設へ入所させられるジャレッドが両親の意に添いたい想いと自分を偽る事への苦悩に踠く中、異様な措置が徐々に心を蝕む。息子と神を>>続きを読む

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

4.1

映画館観に行けば良かったな〜スゲェ良かった!

韓国併合時代の日本でアナキストとして君主制に異を唱える朴烈とそんな彼の生き様に魅せられ大逆罪上等!と革命に命を燃やす金子文子。共に闘えるならと圧制に臆さ
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サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

4.0

イケメンだらけに興味は無いけど、かなり評判良いので観てきました。

人付き合いに煩わしさを感じる颯太と音楽への夢半ばでこの世を去ったアキ、そんな二人を結ぶカセットテープ。対照的な世界への想いが単なる共
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前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

4.1

めっちゃ楽しかった!

空想世界に現代の土木技術はどこまで迫れるか?ってな本気でアシュラ男爵降臨を想定したマジンガーZ格納庫建造に取り組む大手ゼネコンのボランティア部署の奮闘を描く実話。あくまでもWe
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

この華麗なる一族の威圧感は何よw
全員ナイフ忍ばせてる様な曲者ぶり!そんな一族の長で世界的ミステリ作家の死が残した謎、紐解く物腰柔らかく呑気にも見える紳士探偵に不安感じながらも眼光の鋭さはさすがダニエ
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his(2020年製作の映画)

4.2

身勝手や弱さを曝け出し躊躇いながらも、それでも好きだから共に生きていきたいという二人の想い。けれど盲目的に周囲を隔てれば心ない世界だけでなく優しいかもしれない世界、更には自分の中の当たり前にも縛られる>>続きを読む

マローボーン家の掟(2017年製作の映画)

3.8

忌まわしき過去との決別の為、移住先の屋敷で掟に従い再出発試みる兄弟。絶望を乗り越え慎ましく生きる彼らだったが止むなく背いた掟は屋敷の真実と共に過去を呼醒ます。
不穏から注意逸らせど物悲しさ漂い屋敷系ホ
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.1

なんか久しぶりに気持ち良いミステリー映画観たって感じ!楽しかった!

世界待望のベストセラーミステリー小説翻訳の為各国から集められた9人の翻訳家。厳重に外部と遮断された空間での作業にも関わらず流出、誰
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キャッツ(2019年製作の映画)

3.5

そんなに悪くないw

予告で感じた通り視覚的には全く気にならなかったけど、こちらの視点が人間でも彼らの仲間でもなく距離掴めぬまま展開していく感はあったwその為幻想を超え幻覚に近い刺激もあったけど去年の
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無垢なる証人(2019年製作の映画)

4.3

いや〜めっちゃ良かった〜優しいな〜w

正義の志のもと歩んだ弁護士の道だが、易々と踏み躪られる世界に疲れ信念を見失い気味なスノ。けれど良心に蓋をし出世を賭け担当する事件で出会った自閉症の少女との交流が
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鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

3.8

長男の自死に精神的ショックを受け記憶を失った母の為、家族が咄嗟についた嘘。
悲しみや憎しみ、後悔や自責に悶えながらも彼のいない現実と生きている虚構を行き来し解きようのない〝なぜ?〟に向き合う。嘘で喪失
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マイル22(2018年製作の映画)

3.4

ピーター・バーグ監督&マークウォールバーグ、2人のバーグ映画第4弾!

多勢に無勢な展開としては〝ローン・サバイバー〟のレッドウィング作戦を彷彿とさせるけど今作では機密情報抱える最重要人物として登場す
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.3

ここ5年ぐらいで1番泣いたかもw

ただ迷子の少女を送り届けたい!という一途さを阻む印パの分離や宗教戦争の歴史。けれどパワンの愚直なまでの優しさは国境や異教間の憎しみの垣根も越え、人間に備わる最もシン
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.0

今週は本当に良作揃いだな〜

昨日英雄と称えた人間を一転容疑者へと貶める。根拠と確証を繋ぐ為だけの傲慢な捜査や私刑を煽るメディアなど持つべきでない人間が振るう危うい力。割と軽率な部分もあるけど風体然り
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.1

いや〜岩井俊二でしたね〜吸い込まれましたね〜超好きです!

残したい残りたいという手紙に載せる想い、あの頃込み上げた切実な感情は時を経て薄らいでも尚褪せず心の内に留まる。思い描いた再会でなくても〝僕〟
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.3

素晴らしいね!こんなに爽快な気分で映画館を出れる戦争映画ないかも。

純真につけ込むナチズム信奉への洗脳。空想友達アドルフに鼓舞され盲信ジョジョ少年が臆病と闘いながらも何かがおかしい世界を見つめる。惨
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希望の灯り(2018年製作の映画)

4.1

壁は壊れど資本主義への転換が旧東独の人々に今尚刻む揺らぎ、そんな悲哀を描きつつも感傷は控えめに深夜の巨大スーパーという無機質な世界で隔てた棚越え通い合う人の温もり。寡黙な青年の試用期間を通して仕事に恋>>続きを読む