えちぜんさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.0

かぐやがブチ切れて走り出すシーンの描写は、日本アニメーション史上最高の表現ではないだろうか…鳥肌が( ͡° ͜ʖ ͡°)

個人的には宮崎氏より高畑氏の方がクリエイターとして凄いのではと思ってる。大衆
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サラエヴォの銃声(2016年製作の映画)

4.4

複数のパートの話が同時進行するが、その中で屋上でのインタビュアの部分が「歴史パート」を担う。皆さんおっしゃるとおり、鑑賞前に1914年の世界史をおさらいしておく方がより理解できる。

とはいえ、さすが
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トラフィック(2000年製作の映画)

3.8

長尺でも飽きさせない展開。
「ボーダーライン」もそうだが、メキシコの麻薬カルテルはいまこの地球上で最もビビる題材( ̄▽ ̄)。
そしてその両方に出演しているベニチオ兄さん( ̄▽ ̄)笑

さすが語り上手の
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胸騒ぎのシチリア(2015年製作の映画)

3.0

景色から衣装から映像が美しく、こんなの終始見せられてたらバカンスに行きたくならないわけがない(行けないけど)。

監督の手腕は確かなんだろうけど、かつては知的でダンディな英国紳士のレイフ・ファインズが
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.0

かっこいい街並み、モノクロの映像、小洒落た会話。大学生の自主映画みたいな作りだけど、ウィットに富んだトークでポップな展開に上手くまとまっていて、上辺だけでない「若者シネマ」に仕上がっている。グレタ・ガ>>続きを読む

とうもろこしの島(2014年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

同じジョージア(グルジア)映画の『みかんの丘』が良作だったので、対の作品として鑑賞したのだが、いやはやそれ以上に素晴らしかったので、珍しくマジメにレビュー(笑)。

本作は戦争(紛争)が背景にあるけれ
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イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

4.4

久々の再鑑賞。こんなに優しく、心に染み入る映画だったっけ…(ホロリ)

イタリアの田舎島。いちいち風景が美しい。前半はマリオがベアトリーチェに詩で愛を説くところは、詩を詠む男も、それに感じ入る女も、そ
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スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)

3.9

ジョブスどうこうよりアーロン・ソーキン脚本だから鑑賞という( ͡° ͜ʖ ͡°)

相変わらずのハイペース・トークで5分と目を離せない展開。彼が脚本だと監督よりもそれを処理する役者さんの力量で映画が決
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.3

秀逸な脚本。主演の3人が、みな善と悪の両面がある。被害者でありながら一方で加害者だし、愛するゆえの憎しみにも転換する。

以前にポール・ハギスの「クラッシュ」もオスカーとったけど(あちらも脚本家出身)
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愛と死の間で(1991年製作の映画)

3.8

今から20年以上も前のこと。当時「永井真理子」のラジオを聴いていたら(分かるかな?笑)、「最近観た映画で面白かったものはありますか?」と言う質問のハガキがあって、永井真理子はその答えに2本の映画を挙げ>>続きを読む

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.5

曲もいいけど、主役の女の子がステキすぎる映画。

すんごい美人、てわけじゃないけど、山ガールならぬ「アート系ガール」ですよね。合コンとかだと、決して男子の1番人気ではないが、誰か1人はめっちゃ気にいる
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デトロイト(2017年製作の映画)

4.0

もうね、ウィル・ポールターが下衆の極みですけどね、彼は「リトル・ランボーズ」で子役の頃から子憎たらしい才能に溢れてたから(笑)。スネ夫系の上位互換というか( ̄▽ ̄)

オスカーには何故か絡みもしなかっ
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エル・クラン(2015年製作の映画)

3.4

アンビリバボーとか世界まる見えでやってそう笑

ごく良心的な家庭の猟奇的な対比。実話じゃないけど「籠の中の乙女」のほうが数倍怖かった。

BGMも陽気で懐かしいんだけど、これは演出であると同時に、アル
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バスキア(1996年製作の映画)

2.6

これを観ればバスキアがわかる、というより、元々バスキアを好きだった人が観てこそ内省的に理解できるという感じ。

「潜水服は蝶の夢を見る」と雰囲気は似ているけれど、そっちのほうがとっつきやすかったな( ̄
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みかんの丘(2013年製作の映画)

4.5

限定的なシチュエーション、わずか4名の登場人物、そして低予算。それをほんの90分程度の短さで、国と国、敵と味方、人と人との捻れた関係をみごとにまとめている。

家のなかの男4人は、国同士の対立を比喩し
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追想(1975年製作の映画)

3.5

ハリウッドとはまた違う、フレンチ復讐劇。「追想」というタイトルだが、監督がロミー・シュナイダー好きすぎるだろ⁈ってフェチ満載を感じる(笑)

フィリップ・ノワレ(若い!)が孤軍奮闘する様子は、さながら
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ランダム・ハーツ(1999年製作の映画)

3.6

不倫ものだが、改めて考えると、不倫といっても昨今の文春砲的なスキャンダル批判で扱われもすれば、成熟した大人のビターな恋愛にも描かれることもわけで。善悪は置いといて、やっぱ人間てそう簡単に白黒つけられね>>続きを読む

グローリー(1989年製作の映画)

4.1

エドワード・ズウィックは90年代まではすごくよかった。特に戦闘シーンの迫力と熱量の高いドラマは見応え充分。

中でも「グローリー」は最高傑作かも?史実ドラマが熱い!上官と黒人兵は単なる人種問題だけでな
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

2.2

ジャン・マルク=ヴァレ監督は過去作も鑑賞しているが…この一言で済ますのは申し訳ないのだが、ぶっちゃけあまりあわない( ̄▽ ̄)

ギレンホールは相変わらず巧いんだけどね♫

息もできない(2008年製作の映画)

4.0

「愛憎」というけれど、愛と憎しみは表裏一体だねぇ。すごい熱量の作品。

サンフンがど腐れチンピラなのに、ラストではとんでも愛されキャラやったことが何か悔しい(少し分かるだけにw)。女子高生の女の子、ツ
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.2

皆さん高評価のとおり、おもしれ〜♫

原題が「ミス・スローン」であるとおり、ジェシカ・チャスティン様様の作品。テーマは社会派だけど、キアヌ・リーヴスの「ジョン・ウィック」とかと同じですね、まごうことな
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.4

「世界にひとつのプレイブック」系といえばいい?・・・そうやってジャンル分けから入る人には、異色作に映るかも…(かくいう自分も( ̄▽ ̄))

色々と壊れまくってるけど、本質はピュア・純愛もの♫そして、ア
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

3.4

チャーリー・カウフマンということで奇想天外な設定だけど、前半の奇人集まるコメディから、アイデンティティとは何か?みたいなテーマもあって本質はマトモ。

マルコヴィッチって演じることが好きで好きでしょう
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ガール・オン・ザ・トレイン(2016年製作の映画)

3.6

原作がいいのか、はたまたテイト・テイラーの話運びが巧いのか、深夜だったけど一気見に。次から次へと展開があるので、5分見逃したらアウトかも?すごい勢い女

けれどミステリが難しいのって、途中はグイグイ引
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ナイロビの蜂(2005年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

年末の深夜に放送されていて、2度目の鑑賞。

レンタル店の店主は、この作品をサスペンスの棚に並べるか、それとも社会派コーナーぬ分類するか迷うよね?けれどもこれはまごうことなき「ラブストーリー」ではない
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ハングリー・ハーツ(2014年製作の映画)

3.8

今年もっともハラハラ・怖かった映画。魚眼レンズで追尾する映像だけでビビる。

今をときめくアダム・ドライバーより、奥さんの不気味さがやばいわコレ( ̄▽ ̄)。この人、「夏をゆく人々」にも出てたのね…
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.0

まごうことなきグザヴィエ・ドランなんだけど…半自伝的作品?パーソナルな感が強いためか入り込めず…

会話劇としては前年パルムドールの「雪の轍」のほうが3時間の長尺でもハマれた。皆さんのレビュー読むとす
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4ヶ月、3週と2日(2007年製作の映画)

4.7

2000年代のカンヌ・パルムドールでは一番好き。ルーマニアの絶望感。ダメすぎる登場人物。ヒリヒリとするカメラワーク。

クリスティアン・ムンジウはこれ以来ファン登録♫

否定と肯定(2016年製作の映画)

3.7

裁判がメインだが、ホロコーストの有無を巡る法廷劇ではなく、焦点は「原告の粗探し」という一風変わったジャンル。

なので歴史モノというよりは「純法廷モノ」につき、作品のテーマとしては渋すぎるというか、エ
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

3.4

カウントダウン上映の帰り。控えめに言って、レイより BB-8とお付き合いしたい(●´ω`●)♡

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.0

何だろう…会社の「リストラ」に置き換えると、現場のリーダーは部下や同僚にそう簡単にクビを告げられないけれど、本部の管理職は「業績改善のためだから」と指示を出せてしまうようなものか。

人間、なかなか想
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ドリーム(2016年製作の映画)

4.3

興行的には不利だろうけど、これはぜひ観てもらいたい作品。それでもミニシアター系でなく大手劇場公開なのは喜ばしいこと( ͡° ͜ʖ ͡°)

人種差別問題×女性の社会進出というダブルテーマ。先日、エマ・
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

4.1

評価4.0を超えているとは稀に見る高評価ですね。しかしそれも納得の作品、誰にでもおススメできる一作。

戦争もの、その中でも戦後の話でありながら、本当にえげつない話ですねこれ。地雷って、「負の遺産」。
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ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

4.6

これはすごい。黒人の人種問題を取り上げた映画は多々あれど、あわせて女性問題もダブルで描いている。

それを踏まえて、主演の6人
エマ・ストーン
ヴィオラ・ディヴィス(最高)
オクタヴィア・スペンサー(
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