えいがうるふさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

えいがうるふ

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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

4.7

想像どおりに重い話だったが映像表現は予想以上に美しかった。キャストも◎で文句なし。ジョニー・デップとビル・ナイが揃ってるだけでも既に私得なのだが、日本人の役者陣も演技に隙がない実力派揃い。中でも今作で>>続きを読む

国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)

3.1

戦争を挟んで波乱に満ちた主人公の人生を振り返っていくというNHKの朝ドラを韓国版で感情の振り幅マシマシの2時間ドラマに仕立てたような作品だった。
韓国の文化(というか漢民族独特の激烈な情動描写?)が分
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私の優しくない先輩(2010年製作の映画)

2.0

川島海荷を初めてタレントとして認識したのはカルピスのCMだった。確かにあのCMで切り取られた彼女のイメージは最強に可愛かったが、いざ動いてみるとざらついたハスキーな声といい時折見せる底意地悪そうな表情>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.6

泥酔ハイで踊りまくるマッツが見られます。

アルカホリック警鐘映画かと思いきや、突き抜けて全肯定? 最初の思いつきからして嫌な予感しかなかったが、意外と甘いというか酒飲みに対してやさしく綺麗過ぎる展開
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ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)

4.3

あまり惹かれない邦題だったが予想以上に面白かった。個人的には人間関係を含め過去を振り返り失われた良き時代に浸るより今を目一杯抱きしめて生きたいと思う方なので、ベースとなるストーリーに共感はしなかったも>>続きを読む

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

2.9

とにかく最初から最後までずっとずっとずっと胸糞なだけ。
最後に救いがあるとも思えない容赦の無さが、こうした筋金入りの共依存親子が辿るであろう修羅の道をリアルに描いていたとは思うが、ここに至るまでに主人
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眠れない夜の月(2015年製作の映画)

4.0

たわいもないおとぎ話だが、その絵本のような世界観が丁寧に映像化されていて素晴らしかった。全体の色合いや場面ごとのライティングの効果がとても私好みで、切り取って写真集にして時々眺めたいぐらい。制作に関わ>>続きを読む

誰かの幸せ(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ものすごく意地悪でイライラさせられる内容なんだが、嫌になるほどその見せ方が上手くて見入ってしまった。
冒頭の職場での接客シーンだけでかなり主人公に好感を持ったものの、その後のレストランでのウダウダで一
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

高評価が居並ぶなかガッツリ星を下げて申し訳ないが、正直言って凄まじく寒くてつまらなかった。ブルーバレンタインを観た際に同作のレビューで言及する人が多かったのでいつか観ようと思ってクリップしていたが、到>>続きを読む

羊飼いと風船(2019年製作の映画)

3.9

チベット映画はこれが初だと思う。とても映像は印象的だった。ただ、タイトルからもっと牧歌的な話かと思っていたが、めっちゃヘビーなバースコントロールの話だった。作品を通してこの実態を世界に訴えたくて作られ>>続きを読む

太陽の舌、波打つ熱芯(2017年製作の映画)

3.8

決してエロがメインの映画ではないし、むしろ女性の方が共感できるかも知れないしっとりした内容なのになんでこうこっ恥ずかしい余計な副題付けちゃうかな・・・逆にこの邦題からもっとエロエロなのを期待した諸氏に>>続きを読む

犬部!(2021年製作の映画)

3.0

犬猫はもちろん魚も鳥も爬虫類も動物はなんでも好きでドキュメンタリーならば素直に涙してしまうことも多いが、こんな風に分かりやすくいかにもお涙頂戴の感動展開に作られたドラマには白けてしまうたちなので、こち>>続きを読む

アイ・アム・タレント(2016年製作の映画)

3.6

差別や貧困がベースにあり決して明るい側面ばかりではないが、主役のキャラ故にとても爽やかなドキュメントだった。ただし、今作の公開時から3年ほど経過した今現在、本人の名前で検索しても出てくるのはこの映画の>>続きを読む

カイジ 人生逆転ゲーム(2009年製作の映画)

2.0

会長の小者感とセットの安っぽさに全然射幸心煽られない。そもそもド底辺のクズを演じるには藤原竜也の姿勢も顔もピカピカの歯も声の通りも、それらの全てが醸すオーラが見るからに最初から「勝ち組」そのものなので>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.5

めっちゃ痛そうだけどめっちゃ爽快。むしゃくしゃした時に観たらきっとスカッとする映画リストに入れておきたい一作。
息もつけないほどサクサク無駄なく進む展開で観ている方もずっと走っている感覚になる。まして
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ピアニスト(2001年製作の映画)

4.4

意外にも初ハネケ。噂に違わぬド変態映画で面白かった。
とてつもなく不快で不憫なヒロインをイザベル・ユペールが好演。というか熱演過ぎて本気でおぞましい。

なるべくしてなった変態さんの痛々しい生き様をこ
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殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.6

冒頭から「エロティックサスペンス」という古臭くていかがわしい単語がピッタリの今作品。そのびしばし漂うB級感にツッコミを入れつつ、冴え渡るデ・パルマのカメラワークに悪酔いするのが楽しい。溢れ出るヒッチコ>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.5

よく知ってる映画のあのシーンこのシーンがじゃんじゃん出てきて、その素晴らしい音響制作の裏話を聞けるなんて面白くないわけがない。ひたすら楽しい。うっかり映画館鑑賞を逃してしまったが、いつか音響設備が売り>>続きを読む

ダウントン・アビー(2019年製作の映画)

4.3

ドラマを全く見ていないのでついて行けるだろうかと思ったのは杞憂だった。むしろ、やたらと人数が多く複雑な人物相関がドラマ未見者にも端的に把握しやすいようかなり工夫されている秀逸な脚本だと思った。イギリス>>続きを読む

明日の記憶(2005年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

まさに主人公と同年代なうえ家族構成も似ているので他人事ではないと思って見ていた。ちょこちょこ挟まれるCGのショボさに時代を感じる。
テーマの深刻さの割にいささか話が綺麗すぎるような気もしたが、無理のな
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キネマの神様(2021年製作の映画)

3.1

良くも悪くも山田洋次。まったくの別物らしい原作が気になる。主役のキャスティングは止むに止まれぬ事情があったとはいえやはりチグハグ感は否めない気がした。もちろん役者陣に罪は無く、結局またリリー・フランキ>>続きを読む

ナイチンゲール(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

映像は美しく見応えがあったが、内容的には微妙。
ヒロインは確かに不幸の極みにあり心になんの余裕も無いのは分かるのだが、人の話を聞かないにも程ある。侮辱されつつも協力してくれた者にも心を閉ざし、ここぞと
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ブラックバード 家族が家族であるうちに(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

賛否両論が出ることは間違いないテーマだが、個人的にはとてつもなく恵まれた幸せな家族の話だと思った。実現できるか否かは別として、こんなふうに自分の人生に自分が望むかたちで始末をつける選択ができること、そ>>続きを読む

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

3.9

その歴史が差別との戦いであったろうことは想像通りだったが、フィジカルに強い女性はメンタルもやっぱり強いのか、なんかもう生き方そのものが格好よくて同性として憧れてしまう。おまけに、そのまま女優として通り>>続きを読む

女の復讐(1989年製作の映画)

3.7

妻の病み方がヤバい。てか両方ヤバい。げっそり。しかも長尺。うんざりしつつもどこかでカタストロフィを期待して最後まで観てしまう。そして散々イライラさせられた挙げ句の乱暴なほどあっけない幕切れが悔しいほど>>続きを読む

フロッグ(2019年製作の映画)

4.3

ネタバレ厳禁。何も知らずに見たほうが絶対面白い。最初はなんでもない映像もすごく綺麗に撮ってる映画だなぁと思いつつ見ていたが、次第に引き込まれた。派手さを抑えた演出ながらかなり凝った構成で、脚本が素晴ら>>続きを読む

メッセンジャー(1999年製作の映画)

2.5

ほぼ飯島直子のプロモビデオ。かつて缶コーヒーのジョージアのCMで一斉を風靡した癒やし系女優にメロメロになった男性諸氏が憧れた彼女の着せ替えや喜怒哀楽の表情をひたすらフューチャーしているのが明白。確かに>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.5

見終わってしまえばああなるほどね、と大筋は決して悪くないのに、やたらツッコミどころ満載で残念感ばかりが印象として残るという、ある意味もはや安定のシャマラン節。シックスセンス以来、ついつい過剰な期待をし>>続きを読む

ヒトラーに盗られたうさぎ(2019年製作の映画)

3.7

戦争ものとはいえ、本当に絵本をそのまま映画にしたようなやさしい作品。主人公の少女の清く正しく負けん気の強いキャラ設定や優しい兄やキーパーソンとしての老婦人がいるあたり、また全体の展開も何となくジブリア>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.8

冒頭の容赦ない事故シーンに呆然。PTSDになりかねないので万人にはお勧めしにくいが、映像表現としては吐き気がするほど秀逸だと思った。その後の展開がもうどこまでもひたすら地獄なんだけれども、それぞれその>>続きを読む

ヘルボーイ(2004年製作の映画)

3.8

期待に違わずデル・トロ監督の異形の者への愛が溢れていた。映像表現はもちろん主要キャストのキャラもいい感じに作り込まれていて、特にヘルボーイの純情が可愛いのなんの。「ロスト・チャイルド」以来のロン・パー>>続きを読む

ばるぼら(2019年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

二階堂ふみのおっぱい及び彼女の汚ギャルコスプレが見たい人におすすめ。カッコつければつけるほどダサくて全てが嘘くさい稲垣吾郎のクズ作家ぶりや人形がぶっ飛ぶチープな交通事故シーンやコントみたいな螺髪ヅラの>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

全然合わなかった「くれなずめ」のレビューを眺めていたらこちらを推している方が複数いたのでお口直しに早速観てみた。なるほど、年代といい登場人物といい、かなり内容に共通点のある作品なのに、こんなにも響き方>>続きを読む

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ジャケ写のイメージに反してコメディ要素ゼロの地獄のような映画。何が地獄って、これが完全なフィクションだと笑えない田舎の閉塞社会が今も確かにこの国には現存していることを度々見聞きすることだ。
初めて観た
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ワールド・トレード・センター(2006年製作の映画)

3.0

あの日から20年を経てようやく観る。さすがに冷静に鑑賞することは出来たが、ただただ状況そのまんまなので直接的な当事者でない者としてはこの感動エピソードの影で亡くなった多くの犠牲者たちのことを思うとかな>>続きを読む

くれなずめ(2021年製作の映画)

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観たことを記憶から抹消したいレベルでNOT FOR MEだった。ギンレイで初めて途中で席を立ちたいと思い、後半でさらに何故あの時席を立たなかったんだろうと後悔した。唯一、途中で前田敦子がこちらのイライ>>続きを読む