えいがうるふ

誰かの幸せのえいがうるふのネタバレレビュー・内容・結末

誰かの幸せ(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ものすごく意地悪でイライラさせられる内容なんだが、嫌になるほどその見せ方が上手くて見入ってしまった。
冒頭の職場での接客シーンだけでかなり主人公に好感を持ったものの、その後のレストランでのウダウダで一気に面倒くさい女認定。そこらへんのキャラクター描写が意地悪なぐらい絶妙で面白かった。そして、いちいちモラハラ炸裂の器極小男であるヒロインの彼氏と、なりふり構わず繰り出すマウントが痛々しい自称ヒロインの親友の女の言動が極端で、「なんでこんなのと付き合ってるんだ?」と心底イライラさせられる上、そんなフレネミーの悪意に気が付かずいいように利用されるばかりの主人公の鈍感さにも輪をかけてヤキモキさせられるという、一種のドM向け作品。
それほどまでに自分に対する他人の思惑に鈍感なヒロインが小説家として成功する展開にはかなり無理があったが、このまま胸糞で終わるのかと思いきや、最後にはヒロインがようやく大人になりせいせいした。やれやれ。