eulogist2001さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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映画(1605)
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劇場版 テレクラキャノンボール2013(2014年製作の映画)

3.4

やりたい放題といえばそうも見える。絶妙な抜き加減といえばそうかもしれない。

本作を観ていると、モラリティとか世間の常識とかってのとそれからはみ出すものも価値を付けてるのは自分なんだって分かる。少なく
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スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.8

痛快。まったく持って愉快な話。そして観た後にそれ以上にこんな政治システムで良いのかという困惑と不安に陥る。

賢い人々にとっては分断化した社会のほうが管理しやすい。また分断化される市民も分かりやすく二
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金の亡者たち(2018年製作の映画)

3.6

なかなかおもしろい。主人公の金銭への渇望と友情やモラルとのせめぎ合いがリアル。
またラストシーンも凝っていてスカッとする。善悪がはっきりしていて分かりやすいのだが、悪の側の論理ももう少し絡ませられたら
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島にて(2019年製作の映画)

3.4

日本にはたくさんの離島があるけれど、多くの島々がこのように徐々に無人島化していくのだろうか。

若手のがんばりはすばらしいが、やはり資本の論理、効率化といった考え方の前では厳しいのは致し方ないのかもし
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.2

行為と感情が、殺害そのものと動機がわたしにはうまく結びつけることができない。本作もそんな作品世界。だからこそ、情念の不可解さや深さへの想像力は掻き立てられる。

とはいえ、想像力の斜め上を超えていて理
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アンノウン: 殺人ロボットはどこに向かうのか(2023年製作の映画)

3.8

少し想像しただけでも空恐ろしい。結局、AI同士の競争やエスカレーションは行き着くところまで行ってしまう気がする。

過去の戦争では世界大戦といえど、世界の破滅には至っていないが、AIには「他者の痛みへ
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ビフォア・ザ・レイン(1994年製作の映画)

3.8

Blu-ray
すばらしい。脚本、演技、構成のどれをとっても唸ってしまう。

諍いや争いがどんなくだらないところで生じてしまうのか。ひとを殺したり殺されたりすることのハードルが実はこんなにも低いのか。
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サーホー(2019年製作の映画)

3.4

インド映画らしく長い。その分どっぷりと作品世界に浸れる。アクションやロマンスもあり、なかなか愉しめた。

途中途中のダンスシーンがむしろ息抜きになってよかった。

イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.2

NHK BS録画
若い頃見た記憶はあっだけれどさっぱり中身は忘れていた。
まさに先端をいく映画は時代状況の最中に観ないと古くささが際立ってしまう。

長髪でバイクに乗ってるだけで、差別どころか世間的に
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インフィニティ:無限を旅する(2022年製作の映画)

3.8

めちゃくちゃおもしろい。猫には量子力学が理解できないのと同じように無限は理解できない。これは比喩として腑に落ちた。

有限の中にいて無限を想像は出来ても、実感として分かるのは確かに無理だろう。純粋に数
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

3.8

買ったばかりのマンションが地底500メートルを越えて奈落の底に落ちる。ありえない想定ながらもそこでの極限の状況で浮かび上がる人間模様。こうした設定は韓国映画の得意技だ。

本作もこれでもかとばかりに災
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.8

面白かった。若干の中だるみを感じたが、疾走感は充分満載されてた。

ラストシーンはジョーンズ博士の気持ちに同化してしまい感涙。それにしても80歳のハリソン・フォードよくがんばったなぁ。大したもんだ。
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ヒッチハイカーKAI:手斧のヒーロー、その光と影(2023年製作の映画)

3.4

真相は藪の中とは思えない。やはりカイが殴り殺したように思う。生い立ちや精神にかなりの障害を抱えているようにも見えた。

ただ有名になったということで生まれた状況やキッカケもこんかの事件には大きく影響し
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キング・オブ・クローン(2023年製作の映画)

3.6

クローン。なかなか考えさせられる技術だ。具体的に少しイメージしただけでも気味の悪さは漂う。
自分と同じ遺伝子を持つクローンが10人いたらどうか。同じ顔の他人が10人いたらどうか。
首相がクローンで8人
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.8

公害。戦後の60年〜70年代と大きな問題となっていた。今では環境基準が厳しくなって日本では話題になることはほとんどないが、水俣病に限らず今でも後遺症に苦しんでいる被害者はたくさんいる。けして過去の話で>>続きを読む

20歳のソウル(2022年製作の映画)

3.0

実話からのドラマ。ただわたしにはテーマとして刺さるところがなかったかも。

若手俳優がしっかりと演技していて、それを佐藤浩市がしっかりと締めてた感じ。

探偵マーロウ(2022年製作の映画)

3.7

おとなの映画。シナリオが秀逸。マウロウのキャラ設定と台詞回しが見事。チャンドラーの世界がそこに立ち上がっている。

そこには単純な善悪ではなく、構造的な悪と心理的な悪。身近なもの同士の愛憎のねじれなど
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.8

高所恐怖症にとってはかなりキツイ作品。その恐怖を持続したまま104分をジリジリと過ごすことになる。

そして600メートルの鉄塔の上でのドラマがまたスリリング。手に汗をかきっぱなし。誇張ではなく手汗が
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ビューティフル・ルーザーズ(2008年製作の映画)

3.8

アートってなんなのだろう。常識に囚われないこと。美しいこと。なんだかわからないけど心惹かれること。世間への反抗。

本作はアート、特にグラフィティから始まったニューヨークのムーブメントを内側から描いた
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アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

3.6

珍しくルーマニアなど旧ソ連配下の国の合作。ドタバタな面もあってユニークな作品。内容はいたってシリアスなテーマ。プライベートとパブリック。教育者としての立場。ネット社会。親と子の人権。教育というシステム>>続きを読む

ビューティフル・ライフ(2023年製作の映画)

3.5

ニューヨークの若き芸術家たち。その軌跡をドキュメンタリーで描く。既成概念に捉われない彼らの生き方。そしてそれを受け入れた街。しあわせな時代状況がそこにはあった。

オットーという男(2022年製作の映画)

3.6

さすがトム・ハンクス。素晴らしい演技。シンプルな構成ながらも、卓越した芝居にぐいぐい引き込まれているうちにエンドロール。

ただ、いい人過ぎるキャラ設定とご都合主義的なプロットがわたしにはトゥーマッチ
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

3.0

楽しめたけどさすがに旧くみえてしまったかな。プロットも月並みに感じてしまった。

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.8

横浜流星のラストの演技。ひさしぶりに凄みを感じた。この表情のために本作が存在していると言ってよい。

怒り失望後悔無念哀しみ。一夜の夢。

夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.8

想像以上に良かった。淡々としながらもエモーショナル。

健気なものがたりが大好きなものにとってはかなり響いた。

トラスト・ノー・ワン:消えた巨額仮想通貨を追え!(2022年製作の映画)

3.8

ドキュメンタリーとしての構成が秀逸。事実でありながら、最後まで犯人がわからない。そこに被害者たちのサイトでの疑心暗鬼や素人の推測、失われたお金に対する気持ちが混じり合い、複雑怪奇な様相を呈し始める。>>続きを読む

ハンガー:飽くなき食への道(2023年製作の映画)

3.8

相変わらずチャティモンの目力には圧倒される。演技力とは目の演技だとつくづく思う。思ったより彼女の出演本数が少ないがすべて佳作。

青い鳥はすぐそばにいる。単純なテーマに思えるが、歳とともに心からそう思
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.8

有村架純の演技が光る。従来の清純派で可愛らしい頑張り屋さん的なイメージとはかなり外れた役柄をじんわりと演じていた。ベテラン、といって良い充実ぶりさえ漂わせていた。

ちひろの孤独の深さがどこにあるのか
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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.0

B級な感じが否めない。映像の作り込みというよりはシナリオの捻りが足りない気がする。

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

3.4

実話に基づいていると思う。2020/11月、渋谷の幡ケ谷のバス停で46歳の男が64歳のホームレスの女性を殺した事件。

当時NHKのクローズアップ現代などでも取り上げられた記憶がある。

かなり政治的
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殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

3.9

想像以上に面白かった。クライムサスペンスとしては先が読めずに緊張感が持続するのが必須条件。本作は一瞬先が読めなかった。

単調に見えて、いろいろな伏線が張られていて、それが要所要所で効いてきて、感心し
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怪物(2023年製作の映画)

3.8

登場人物のそれぞれの視点で世界が描かれる。フィクションに限らず、これが現実だと各自が信じている世界も俯瞰して眺めればこの作品と同じだろう。

異なった価値観やモノの見方、誤解や欺瞞、妥協と反発。愛情と
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(ノット)・ラスティング・フォーエバー:ダイヤモンドをめぐる不実な真実(2022年製作の映画)

3.8

ダイヤモンドの夢。実はその夢の世界に閉じ込められているのは我々なのだとしてら。

貴金属。ブランド品。希少な品々。本作はかのデビアスがスゴいのはダイヤモンドの夢という世界観を世界中に広め、実際にはその
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踊ってミタ(2020年製作の映画)

3.6

ふつうに愉しめた。特に凝った構成や新鮮さはないけれど、スタンダードな青春モノみたいな感じで楽しめた。

武田玲奈がかわいい。田舎のかわいいコはこんな感じかな。ダンスもいちばんこなれて見えた。

ザ・マザー: 母という名の暗殺者(2023年製作の映画)

3.4

シンプルで愉しめた。冬山の映像が素晴らしい。母子関係に他にもう一捻りあっても良かったかも。

ジェニファー・ロペスが逞しい。その逞しさと母の愛のミスマッチがシビれる。

被害者が容疑者となるとき(2023年製作の映画)

3.8

アメリカでは毎年46万人が性被害に遭うも、起訴率は1パーセント。なんだそれ⁉︎どうみても何かが間違っている。

ある女性ジャーナリストがそこに疑問を持ち4年に渡り執拗な調査を繰り広げる。その過程を見て
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