Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 42ページ目

サンライズ(1927年製作の映画)

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恥ずかしながら初見。超絶傑作。ジャネット・ゲイナーが美しい。前半のサスペンス、後半の多幸感、ラストの再びの緊迫感。オープニングからラストまで完璧。ディゾルブの鬼神業。路面電車が出てくる映画マジでハズレ>>続きを読む

グリーンバーグ/ベン・スティラー 人生は最悪だ!(2010年製作の映画)

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バームバックで唯一見てなかったやつ。これ作風違いすぎて一見分かんないけど、『世界に一つのプレイブック』と少し似た粗筋ではあるよな。より意地悪にリアリティのまま着地させてはいるけど。バームバック、現パー>>続きを読む

ヴァンパイア/最期の聖戦(1998年製作の映画)

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この世で最高の人体発火が見れる。元サッカーチームキャプテンの神父の活躍が熱い。

ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

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前半は爆弾作り、後半はテロを起こしたものの心境。静的なドラマ作りは、地道にアイゼンバーグを追い詰めていく。絵の捉え方、画角がめちゃくちゃかっこいいし、終盤のファニングとの格闘と運動になったときには、湯>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.9

ちゃんとワクワクできるドキュメンタリーになってることに感動。何よりも映画の歴史だけではなく、音楽表現にも繋がる音の歴史を振り返る映画にもなっている。ジョージ・ルーカス含むUSC周りの人が中心ではあるが>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.4

あのジョナ・ヒルが、ラリー・クラーク、ハーモニー・コリン、ガス・ヴァン・サントを通過して、こういう青春映画を撮った事実にちょっと泣ける。オープニングのスタッフロールの最初にヒルをフックアップした張本人>>続きを読む

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.3

チャーリー・カウフマンの人生の解釈があまりに苦すぎてゾクゾクした。時間が止まってくれないのと同じく、我々の生命も前に進む事を止めてはくれない。もっとも映画自体は前作の『アノマリサ』よりも複雑な構成で、>>続きを読む

ケミカル・ハーツ(2020年製作の映画)

3.6

今年の『最高に素晴らしいこと』もそうだけど、ティーンのメンタルヘルスを扱った作品最近多いよな。今作の劇中では「10代の地獄」と表現される、その時期。悲しみと希望のビーチハウス。演出として目を見張るもの>>続きを読む

ピーター・フォークの ビッグ・トラブル(1986年製作の映画)

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最高におかしい。終始ドタバタで落ち着かない。ブラックコメディ、スラップスティックコメディとしても絶妙に肩の力が抜けていて、面白い。アラン・アーキンの息子たちが揃いも揃ってピーター・フォーク似っていう。

GF*BF(2012年製作の映画)

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大学の授業で、これのラストの空港のシーンだけ見せられて、カットとモンタージュの説明された。全編は傑作。台湾映画ってある時期からエドワード・ヤンなどの代表的な人たちからの影響が強すぎて、あまりにオリジナ>>続きを読む

ホース・マネー(2014年製作の映画)

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圧倒的。純然たるフィックスで構えるショットの力強さは、これの右に出るものはないのではないか。特に終盤のエレベーターの中でのシーンは、最近映画の中で見たシークエンスの中でも最上。正に記憶の牢獄に囚われた>>続きを読む

熱い賭け(1974年製作の映画)

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借金の蓄積、終盤バスケ試合が絡むなど、アルトマンやカサヴェテスの演出術の前に、『アンカット・ダイヤモンド』はかなりの確率でこれに影響受けてるんじゃないかと思う。ラストのニュアンスはリメイクとだいぶ違う>>続きを読む

アンダーウォーター(2020年製作の映画)

2.5

映画における「見せない演出」が悉く失敗している。深海で、暗闇なのはいいが、態々ただでさえ見にくい画面を、カメラを揺らすことでしか緊迫感を演出しようとしかできないのは、作り手の技術不足。モンスターホラー>>続きを読む

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

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最近のエリオット・スミス再評価の流れってなんなんだろうと考える中での。

抱きしめたい(1978年製作の映画)

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最高。スラップスティックコメディとしてのイベントが豊かで、シーンひとつひとつの多幸感に痺れる。

殺人狂時代(1967年製作の映画)

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脚本はぶっ飛びものなのだが、ショットはやはり抜群。終盤の車内での一連はコミカルでアイロニカルなこの作品のスタイルの中でも、周りを映さずにクールさを湛えている。

ウェディング・シンガー(1998年製作の映画)

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自分がアメリカンコメディに目覚めたきっかけになった作品の一つ。これと『スクールオブロック』と『ライフアクアティック』は同じ時期に見て、それ以来何回見ても泣く。80年代カルチャーを、スタンダードなロマン>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

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純然たるホラー映画でもあるが、ぶっ倒れまくるジーナ・ローランズに尽きる。劇をじっくり映すことの、緊張感と混乱。

フェイシズ(1968年製作の映画)

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怒と笑が交互に表出する。ここまで人間の愚かさを煮詰めると「映画」になるのかというのの究極。ラストの階段と投げられるタバコ!

摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

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後半の家の中での開閉サスペンスギャグが、カットの関係と編集が悪すぎて、位置関係が混乱してるのに爆笑。Netflixのデヴィッド・フォスターのドキュメンタリーでも見るか。

三重スパイ(2003年製作の映画)

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バサバサと次に行く編集が凄い。ほぼ会話劇で構成されつつ、情報量のすし詰め状態。終盤の部屋から出た後の闇、サスペンスに興奮し、ラストの切れ味と冷酷さに恐れ入る。

タッカー(1988年製作の映画)

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舞台の裏と表、差し込む光と覆う影、ジェフ・ブリッジスとロイド・ブリッジス。数々の対比の映画。電話越しの場面が接続するセットロケーション。ストラーロの撮影とジャジーなスコア。80年代コッポラの多幸感とほ>>続きを読む

リバティ・バランスを射った男(1962年製作の映画)

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超傑作。スチュワートのためにウェインが扉を開け、偽りの伝説に自らスチュワートはドアを開け飛び込んでいく。多くの人が仰るように開閉の映画であり、反復の映画。タバコに火をつけるという行為はラストカットに至>>続きを読む

靴職人と魔法のミシン(2014年製作の映画)

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照明が良すぎてビビる。話は引っ掛かりしかなく、モラル的にどうなんだって展開が多かった。映画でモラルなんて気にしたくないのに。

Virginia/ヴァージニア(2011年製作の映画)

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終盤の湖に写るイメージでめちゃくちゃぶっ飛んだ。面白いし、主人公であるはずのヴァル・キルマーが全編突っ立って見てるか、泣いてるかのどっちかなのが最高。エル・ファニングにゴシック的な業を全部背負わせる暴>>続きを読む

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.4

S・クレイグ・ザラー新作。ブレない。かつてフリードキンやフェラーラ、シュレイダーが語った悪徳の物語を連想するが、今作は目的のためにのみ動くもののバイオレンスという点で決定的に違う。宗教的な色が薄いとい>>続きを読む

ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界(2014年製作の映画)

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ジェイソン・ライトマン不遇の日本未公開作。キャストが豪華。話はそんなに面白くないかな。『ディス・コネクト』の方がしっかり作ってある。お互い外でセックスして、最後素知らぬ顔で朝食取るんだろうなっていうア>>続きを読む

ショート・ターム(2013年製作の映画)

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今見るとブリー・ラーソン、ラミ・マレック、ケイトリン・デヴァー、ラキース・スタインフィールドとすごい面子が集まってるけど、急に出てくるメローラ・ウォルターズにもグッとくる。『マグノリア』のジョン・C・>>続きを読む

ゴダールのマリア(1984年製作の映画)

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編集によって引っ付けられてる『マリアの本』の方が正直面白く、ほかはそこまで。

静かなる男(1952年製作の映画)

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フォードが捉えるロングショットはこれ以上のものはないほど完璧。絶妙なカットインや、終盤の喧騒など。自転車での疾走は2回とも感動する。

ナポレオン・ダイナマイト/バス男(2004年製作の映画)

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主人公よりも、未だに劇中で『ナポレオンダイナマイト』とタイトルが出るところに、『バス男』って字幕がつくこの映画が不憫。

現金に手を出すな(1954年製作の映画)

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ジャン・ギャヴァンに尽きるって映画。歯を磨く、袖を整える、レコードをかける。『穴』と同じく所作の映画。ラスト周辺の冷酷な殺し合いは何度でも見れる。

夜が終わる場所(2011年製作の映画)

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低予算の自主映画の域は出ないクオリティだが、所々のショットに画面へのフェティシズムを感じる。ノワールとして、濡れた路面や壁に写る人影を映すなど、お約束とツボも抑える。

ザ・ギャンブラー/熱い賭け(2014年製作の映画)

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この間見た『囚われた国家』も面白かったが、これも素晴らしい。オリジナルを見ていないのでなんともいえないが、途方もなくかっこいいセリフ、ストイックな編集に魅了される。しかし、近年の若手監督のギャンブル映>>続きを読む

(1960年製作の映画)

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ジャック・ベッケル演出の時間の使い方に酔いしれる。一つ一つの所作、作業を惜しみなく切り取る。

ペコロスの母に会いに行く(2013年製作の映画)

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森崎東。ギャグと涙腺を刺激する場面が切れ目なく交互に。メイキング見るとよくこれが成り立ったなと思うほど、すごい制作過程でできた映画ではあるが、単体の映画としても一級。「記憶を忘れていく切なさ」の映画で>>続きを読む