セッセエリボーさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

セッセエリボー

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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

4.1

ガチゴスペル。アレサ歌うますぎる。「あ〜疲れた」みたいな感じで座った姿勢のまま最高音域まで軽々と飛翔するので圧倒された。粒のはっきりしたリズム隊もよい。急な無茶振りに応えて結構しっかり尺使ってしゃべる>>続きを読む

風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)

4.6

侯孝賢らしさというものがまだ全然掴めていないんだけど、これはあまりそういうのを感じさせない、わかりやすくカッコいい映画だった。回想の強引な挿入、浮きまくりの音楽、画面ひとつひとつの完成度と語りの切れ味>>続きを読む

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.2

旧題『女子大生はずかしゼミナール』で探してたのでずっとフィルマークスで見つけられなかったやつ。
やりたいことを全部やってるので演出面では間違いなく淫乱戦争より見どころは多いんだけど、60年代の学生演劇
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神田川淫乱戦争(1983年製作の映画)

3.6

題名がかっこよくて気になってたけど本当に神田川で淫乱戦争するので感心した。登場人物が全員どんどん白痴みたいになってしゃべらなくなっていく。あとから考えると話は死ぬほどバカバカしいんだけど観ている間は不>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.0

ずーっと悪い夢見てるような地下世界の閉塞感。噂には聞いてたけどやっぱりこれをほぼ一人でというのは超人的。手間だけかかって本筋と関係ないような、ただ棒を振り回す場面とかもちゃんと丁寧に撮っててプロ意識に>>続きを読む

愛のコリーダ 修復版(1976年製作の映画)

4.1

人体オモシロ映画。ずっと下ネタ言ってる感じは『ラストタンゴ・イン・パリ』を思い出したけどアレよりは面白い。一度始めたら誰が入ってこようが続行するメンタルに恐れ入る。
フランス経由とはいえ結構典型的な大
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童年往事 時の流れ(1985年製作の映画)

4.0

寝不足すぎて終始ウトウトしてたけど多分よかった。台湾のバリオの風景。

坊やの人形(1983年製作の映画)

4.1

ホウとホウ以外をふつーに同等くらいの勢いでエンジョイしてしまった。とてもよかった。
「坊やの人形」:光と音に対する侯孝賢の感覚は既に完成形。話も短いながら悲哀とユーモアが詰まった満足度高めの一本だった
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フラワーズ・オブ・シャンハイ(1998年製作の映画)

3.9

夢とはよく言ったもので大変に幻想的な時間だったが尿意に意識を削がれすぎた。場面が切り替わるときの光の佇まいがことのほか美しい。こんなにテンション高いじゃんけんもなかなか見られないだろう。

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.2

都市のヤンヤン、田舎のトントン。子どもの時間が宙吊りになっているあいだも、大人の世界は動き続ける夏休み。台湾の田舎の景色を眺めてられるだけで幸せすぎる。
おじいの実家にひっそり山本山の海苔のカンカンあ
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富江(1999年製作の映画)

2.9

よくわかんなかった。音楽これで合ってる?

雨月物語(1953年製作の映画)

4.5

初ミゾグチ。泣ける〜とか思いながら観た(よくわかってない)。愛とか出世欲の描き方は近世の日本人絶対こんなじゃないだろって感じで、それも含めて洋画っぽい。白黒映画の川くだりって何でこんなにかっこいいんだ>>続きを読む

愛と希望の街(1959年製作の映画)

3.8

なんかみんなやけに優しい。『青春残酷物語』の主人公の飛び抜けたゴミクソっぷりはこの優しさゆえのひずみの結果ということになるんだろうか、擁護するつもりはないけど。この頃から雨量は豪快。

青春残酷物語(1960年製作の映画)

3.9

確かに残酷だけど、これ主人公が悪くない??刑事さんだけが正論言ってるけど主人公にちゃんと伝わってない。

ホース・マネー(2014年製作の映画)

4.0

よっぽど政治情勢がぐらついてるなかで作られたのか、他と比べて明らかに異様なインパクトがある。闇の中を歩いてくるパンツ一丁のヴェントゥーラ、失礼ながらめちゃくちゃ怖い。病院の廊下も不気味すぎてひとりでト>>続きを読む

コロッサル・ユース(2006年製作の映画)

4.7

1回目 2018.8.1 @早稲田松竹
驚くべき退屈さ。事前情報を一切入れずに見たせいでそもそも何がしたいのかわからないまま3時間終わってしまった。もったいないことした〜。

2回目 2021.4.1
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愛の亡霊(1978年製作の映画)

4.1

ほんとに亡霊でびっくりした。情交多めのジャパニーズ怪談ホラー。オバケと愛欲の相乗効果が最後の抱き合う二人に結実する瞬間は不思議な感動があった。幽霊人力車が登場する場面の幻惑的なテイストは格別だし、井戸>>続きを読む

儀式(1971年製作の映画)

4.3

「最高傑作です!」という感じ。いろんな儀式を構図バキバキで撮る。人が並んで座ってるだけで絵になるのは小津っぽいけどさすがに大島なのでいろんな情念の渦巻きの方が重視される。日本の家族オソロシい。
マスオ
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飼育(1961年製作の映画)

4.1

全く観た記憶がなかったけどなんかクリップされてた。大江版『飼育』とはあまり関係がないがじゅうぶん面白い。ひとつの空間に大勢を配置する騒々しいロングショットに加えて珍しく画面単体でパンチのあるところも多>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.1

若さの称揚と反資本主義的な理想を動力としながら、そのじつ資本主義の支えを背後に必要とする特権化された放浪癖とは異なる、資本主義がその周縁に追いやった高齢労働者たちのノマディズム。否応なく資本主義のシス>>続きを読む

小さな冒険旅行(1963年製作の映画)

3.4

そんなに。というか眠かった。途中シュール。少年のほっぺがプクプクでかわいかった。

絞死刑(1968年製作の映画)

3.9

開始20分くらいはめちゃくちゃキマりまくっててすごく良かったのにどんどんつまんない方に行ってしまった。舞台で見たら面白かったかもしんないけど。やっぱ学生演劇の感覚をそのまま映画にしたらこんだけ鈍重にな>>続きを読む

私のベレット(1964年製作の映画)

4.2

おもろ!1話目がしょうもなさすぎて好きです。不親切なブツ切りのセリフ回しもよい。ケチンボ!
2話目3話目はうってかわって『悦楽』と同じく陰湿モノローグ。何が言いたいのかよくわかんないし全然プロモーショ
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キョート・マイ・マザーズ・プレイス(1991年製作の映画)

4.0

勉強になる。これを観てから京都に行きたい。音無しで観るのもいいかもしれない(京都家屋の構造のせいで勝手に映えてる感もあるけど)。外国人が見たい京都が詰まってる。

マックス、モン・アムール(1986年製作の映画)

4.1

しっかり面白かった。凱旋シーンのパーティ感がよい。夫も「どうやるのかわからん!」という葛藤は抱きつつも状況自体は意外とすんなり受け入れている。やはりブルジョアは余裕があるな。

太陽の墓場(1960年製作の映画)

4.1

これはよかった。ヒロインがかっこいい。
日本史のなかの帰還兵。

悦楽(1965年製作の映画)

3.7

安定感はめっちゃあってストーリーテリングも見事だったけどもうちょっと面白くなってもいいのにな…。死ぬまでのリミットが与えられてお金使い放題だったら何するだろう?というのを「女にコケにされた男(童貞)」>>続きを読む

少年(1969年製作の映画)

4.3

つらい。今のところ一番いい。
親父のクソっぷりが完全に振り切ってて圧巻。なんだこいつ。みかん何個食うんだ。

スタイルウォーズ(1983年製作の映画)

4.3

多幸。ワイルドスタイルよりおすすめ。
主にグラフィティについて。ひとつの新たな様式が今まさに胎動しているさまを目の当たりにできる。

レベル5(1996年製作の映画)

4.5

久しぶりに映画観ながら気が狂いそうになった。腰を据えて本気で向き合ったら多分狂う。他のクリスマルケル作品を観てたら少し違う感想になってた気もする。死ぬまでにあと何回か観たい。
とにかく光が前景化されて
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帰って来たヨッパライ(1968年製作の映画)

3.5

「異色のアイドル映画」の惹句に偽りはなかった。異色すぎる。でもごめん映画的な面白さはあんまり感じなかった。フォークル3人の顔は覚えた。

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

3.5

最初から「もしかしたら面白いかも!」という期待すら抱かずに見たが、そういう意味で期待は超えてきた。ウンチみたいな宇宙船のフォルムが個性的。カップルで観に来てる人とかいたけどどっちがどういう流れで言い出>>続きを読む

脱出(1944年製作の映画)

3.9

サスペンスよりも会話劇多め。正直盛り上がりどころがよくわからなかったが、原作ヘミングウェイ脚本フォークナーなので何も言えない。
雰囲気だけとはいえナチス占領下のフランス植民地というあまり見かけないもの
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.9

「ベースにあるけど秘めている欲望」が剥き出しになるゾンビたちがなかなか迫真でよかった。