yosさんの映画レビュー・感想・評価

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ザ・キラー(2023年製作の映画)

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思ったよりも静かな映画だったけど面白かった。好み。
殺し屋キラーがその時考えていることや殺しについての哲学を淡々と述べながら行動していく。
凄腕の殺し屋が静かに仕事しながら各地を移動していく映画として
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クラッシュ(2004年製作の映画)

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様々な人種や職業、立場、性格など異なった人々、そしてそこから生まれる問題を繋いだ群像劇。
常にどこかしらで衝突が起きている。衝突は車の事故から、それぞれのグループ間の衝突、グループ内の衝突、また一人の
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

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同監督のザ・スクエアが好きなので、逆転のトライアングルを見る前にこちらも観た。やっぱり面白い。
相変わらずの観察力というか、よくこんなに人の意識の間隙を縫うような気まずいシチュエーションを意識的に作り
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

5.0

とても好き。
ウェスアンダーソン映画ではよく見る入れ子構造だけど、今作は特に複雑な印象。
前作における雑誌のように、今作は劇作家が台本を完成させる過程と並行してその演劇が展開されるので、作家と一緒に作
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ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

殺したはずの死体が消えたことで、死体が生き返って自分に復讐しているのでは疑心暗鬼に陥る男と、証拠を隠すために男が死体をどこかに隠したと決め付けている刑事。
二人とも落ち着けって思うようなツッコミどころ
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オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

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タイトルやキービジュから想像していたものと全然違って驚き。大体邦題のせい。
(原題はFrequency)

タイムパラドックス部分はやり尽くされた今見ると色々と引っかかってしまうのは仕方ないけど、細か
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ジャッカルの日(1973年製作の映画)

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寡黙な凄腕狙撃犯ジャッカルが淡々と大統領を殺す準備をする映画。不思議な魅力があった。好き。

派手な演出などはなく、ものすごくハラハラする映画ではないけど、ジャッカルの準備にDIY感があって、プロとし
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ロッキー(1976年製作の映画)

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どのキャラクターもそれぞれ不器用だけど愛せるものを持っている。ロッキーの動物好きって設定はそれだけでも良さがでるな。
内気なエイドリアンとロッキーの関係も愛おしい。
家の前でロッキーとミッキーが和解す
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ハイスミス原作。ヒッチコックの見知らぬ乗客も面白かったけど、こちらもとても面白かった。

ナポリの風景と音楽、アランドロンの美しさ、そして殺人。美しさと恐ろしさのバランスが心地良い。名作。

友人の真
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生きる(1952年製作の映画)

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感情や状況を表現したカメラワークはやっぱり凄い。
病院の帰り道にいきなり街の騒音が鳴るシーンや、劇場での人混み、ハッピーバースデーと歌う中階段を降りるシーンなど、全体的に暗い映画の中何気ないシーンでも
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ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ペイフォワードのきっかけとなったトレバー君のエピソードと、ペイフォワードの行き着いた先から遡る記者視点を交互に見せる形のミステリーテイストになっていて、展開に期待しながら楽しくみれた。
最初の先生の授
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カジノ(1995年製作の映画)

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主人公がまともに見えてしまうくらい、周りには絶対関わりたくないような人物しかいない笑
そんな人たちに振り回され凋落する主人公だけど、主人公も自分のルールこそ完璧だと思っているような人間、そういった語り
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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

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ボニーとクライド的な男女の逃避行。
話はわかりやすく、次から次へとトラブルに巻き込まれるテンポ、乗り物から別の乗り物へ、夫婦関係の変化が楽しい。
短いカットで音も断続的にして、いくつかの視点を繋いでい
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アメリカン・ギャングスター(2007年製作の映画)

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尺長めだけど、テンポよくいくつかのテーマを持つ話をまとめあげていて最後までとても面白かった。

性格、家族や周囲との関係性だったり、対比された2人の主人公の視点で進んでいく。最初のシーンだけで性格を見
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アマデウスを見た後に同監督のこちらを観た。

尊厳や自由といったテーマは今見ても共感ができるし、物語が進むにつれ、精神病院の患者たちがすごく愛おしく思えてくる半面、むしろ病院側に異常があるようにも見え
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

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ゾンビ映画というよりはゾンビの世界をベースにした青春ロードムービーといった感じ。エモいし画も綺麗でとても良かった。
この4人がみんな好き、配役もいいなぁ。
サクッと見れていい意味であっさりしているので
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女神の継承(2021年製作の映画)

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なんとなくモキュメンタリーホラーはもう観慣れてしまったのかもしれない。
哭声に似ているなと思って観てたけど、原案が同じナ・ホンジンさんだった。

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

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実話というのもあり全体的に重く静かな演出で進んでいく中、記者たちの熱さはしっかりと伝わってきて好感が持てた。
教会の信仰心を利用した卑劣な事件にみな薄々気づきながらも言えないという状態が染み付いてしま
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戦場にかける橋(1957年製作の映画)

5.0

大脱走に続いて観た。
捕虜脱走ものは敵国将校同士の関係性が魅力の一つだな。
それぞれの国の軍におけるやり方や考え方の違いも対立構造として分かりやすい。
日本軍の話でもあるので複雑な気持ちもあるが、前半
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イノセンツ(2021年製作の映画)

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キービジュアルが気になったので観てみた。

間や音で雰囲気を出すのがとてもうまい。ずっと不穏で不快。

超能力=子供が持っている無邪気さや純粋さからくる残虐さという部分を強調させたもの、という設定付け
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バッド・ディシジョン 終わりなき悪夢のはじまり/悪夢の逃避行(2018年製作の映画)

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犯人の目力の印象がとにかく強い。
タイトルは、誰のどの判断なのかということを考えると、主人公でいえば、女性を初見時に助けなかったということだろうか。
無理やり助けようとして結果的に二人とも殺される可能
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大脱走(1963年製作の映画)

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キャラクターも脚本も音楽も全部好き。

ドイツ兵と捕虜側の関係性だったり、陽気な音楽が出て来たり、大いなる幻影の影響を感じた。

観ていて爽やかな気持ちにさせる反戦映画はいい。名作。

アマデウス(1984年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。好き。

サリエリがモーツァルトの才能を目の当たりにした時は、観ているこちらもゾッとした。圧倒的才能というのはたしかに恐怖でもあるな。

モーツァルトのオペラが大衆にそこまで理解されていな
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デビル(2010年製作の映画)

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80分の短い映画だけど、エレベーターで起きる密室サスペンスと宗教的要素を絡め、うまくまとまっていて面白かった。
シャマラン原案らしい最後の気づきと選択も好き。

「だから悪魔など信じない。人間は十分邪
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犬王(2021年製作の映画)

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ハンディキャップを背負った2人の成長物語として面白く観れた。
最後に仮面の力を頼った父と、最後に仮面を脱ぎ捨てる犬王。盲目の友魚との出会いのきっかけから最後まで、猿楽の仮面を巧くストーリーに使っていた
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

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見事に嫌な奴が主人公のコメディ。社会制度の隙をついた詐欺のシステムはいいアイデアだった。
嫌な奴でもどこか愛着をもてる部分はあったりするけど、一見主人公にそういったものはあまりなく、どちらかというと母
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

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炭鉱で働くことが当たり前の街でロケット作りの夢を追う少年。設定や人間関係の構図もリトルダンサーと似ていたけど、王道な青春ものは沁みる。
ロケット打ち上げが街から飛び出す少年と重なるし、地下と空の対比も
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バイス(2018年製作の映画)

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政治ものながらテンポ良い編集や音の使い方で全体的にコメディチックに描きつつ、あざと過ぎない絶妙なバランスで楽しめた。
ただ好き嫌いは分かれそうな感じ。

こちら側まで皮肉ってくる終わり方は、なんとなく
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿監督の行きて帰し物語。
設定的にも表現的にも監督の好きなものを好きなように詰め込んだコレクションのような作品だった。
ストーリーは描きたいテーマに対して少し尺が足りない印象ではあったけど、ファン
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博士と狂人(2018年製作の映画)

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テーマや画作りなども好みで楽しめた。
要素が多いのと、まっすぐな脚本なのもあって、全体で見ると意外とあっさりした印象だった。

舟を編むやグッドウィルハンティングを思い出した。

名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)(1998年製作の映画)

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色々雑だったりするところ含めて昔のコナン映画は癒し。
後半の回転するカメラワークからの青山原画がかっこいい。

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

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シャマラン映画の中では落ち着いていた印象。
見せ方は流石という感じですぐに世界観に引き込まれた。

最後にどんでん返しがあるかもと思ってしまうのはシャマラン映画を見るときの悪いクセだけど、途中にもう少
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

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短めだし気軽に見始めたら、かなりきつい映画だった。
フィクションにもドキュメンタリーにも見える独特な感覚のスリラー。

長めのショットで緑の液体が出始めてから、何かが起きそうな予感、何かが起きるときの
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

5.0

ザ・スクエアというアートを取り巻く美術館とそこで働く人達のコメディ。
結構エグめの社会皮肉たっぷりで、観る側に訴えかけてくるものがあったし、ハネケの嫌な感じをなんとなく思い出した。

ひとつの枠組みや
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ローン・サバイバー(2013年製作の映画)

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過度なエンタメにしないで、事実を元に山岳地帯における作戦の様子を痛々しく描いていて良かった。
低所の圧倒的不利さ。。

村人を逃すことで、部隊の危機に繋がってしまうかもしれない。
傷ついた米兵士を助け
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

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面白かった。
リドリースコット映画に出てくる女性は強いキャラが多い。
ボニーとクライドのラストシーンとの比較にテーマ性の違いがよく表れている。
結局銃かとは思ってしまったが。

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