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生きるのyosのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
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感情や状況を表現したカメラワークはやっぱり凄い。
病院の帰り道にいきなり街の騒音が鳴るシーンや、劇場での人混み、ハッピーバースデーと歌う中階段を降りるシーンなど、全体的に暗い映画の中何気ないシーンでもハッとさせられることが多くあった。

周囲の人たちからその後の主人公を語らせる構成は羅生門にも似た作り。葬儀の場で語られる断片的な主人公の行動から、その後主人公がどう生きてどう死んだのかを推理もののように考えながら進んでいく展開はよかった。酔っ払いながらグダグダと会議している感じも含め皮肉が効いてる。


公園を眺める最後のシーン好き。

いのち短し、恋せよ乙女。
人を憎んでなどいられない。わしにはそんな暇はない。
お役所仕事。
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