思ったよりも静かな映画だったけど面白かった。好み。
殺し屋キラーがその時考えていることや殺しについての哲学を淡々と述べながら行動していく。
凄腕の殺し屋が静かに仕事しながら各地を移動していく映画としては、ちょうど最近みたジャッカルの日と似たような感じだった。こちらは任務失敗が始まりだけど。
冒頭から、キラーは完璧主義者のように自分の哲学を話しながら入念に準備をしている。そして仕事に失敗する。ここはコメディ的なフリが効いてて少し笑ってしまった。
失敗したことにより自分の恋人が傷つけられてしまい、その後は仕事としてではなく、自分の意思で恋人を傷つけた者を探し始める。
この時点で前半で語られるキラーの殺し哲学とは違うような行動なので、なんか不思議な映画だなと感じながら観ていた。
ラストの展開を考えると、恋人との安全な生活のためだけに殺しを行う完璧主義者キラーの人間らしさを楽しむ映画なのかもしれないと思った。
画作りは流石のフィンチャーといった感じで最高だし、スミスの曲も良くて、静かな映画だけど見入ってしまった。
ところどころに入る機械音などのSE好き。
「汝の意志することを行え」
