kさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

k

k

映画(797)
ドラマ(0)
アニメ(0)

わたしたちの家(2017年製作の映画)

3.3

昨年のPFFアワード、グランプリ受賞作品。今作はベルリン国際映画祭に出品されたり、監督の清原さんはアジアで若手一番の監督に選ばれたりと色々躍進を続けている作品。

まずはストーリー。この作品、ストーリ
>>続きを読む

くすぐり(2016年製作の映画)

3.6

とある記者がネタ探しをしていると、くすぐり我慢選手権なる動画を発見。面白そうだと思い運営者に連絡をとると、想像以上の罵詈雑言を吐かれ取材拒否をされる。それから、くすぐり我慢選手権の内情に迫っていくにつ>>続きを読む

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

4.2

韓国ってこういうエンターテイメントもいけるんですね。僕は韓国っていうと重い作品の方が好みなので、なかなか手が出せなかったジャンルだったんですが、これはいいですね。

ターゲットは、70〜80年代に青春
>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

3.6

後味悪し。
書きたいことが見つからないので、点数が感想です。

二重生活(2016年製作の映画)

3.6

岸監督は、テレビマンユニオンでの是枝さんの同期のようで、それで同じドキュメンタリー出身の監督さんで、だから尾行のシーンなんかは真骨頂じゃないですかね。まず、全編のほとんどが手持ち撮影で、登場人物の主観>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.3

元気だなぁ、ハネケ 。

毎度毎度、作る作品は難解で、それでいて内容が過激なために必ず物議を醸すのがある種の特徴でもあるハネケなんですが、そんなハネケも76歳。でも、相変わらず見終わったあとは脳が汗を
>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

3.6

是枝さんの弟子、西川美和監督作品。テーマは家族、撮影は山崎裕、制作はAoi.pro、これだけだと結構是枝さんの流れを汲んだような感じですが、作品自体は是枝さんぽくない。そりゃそうか。

ただやっぱり、
>>続きを読む

叫びとささやき(1972年製作の映画)

3.9

ベルイマン生誕100年を記念して、現在恵比寿ガーデンシネマにて開催中のベルイマン特集上映、ではなく、普通にDVDでの鑑賞。

映像映えする赤を基調とした部屋に、シーンのつなぎを赤のフェードで落とすとい
>>続きを読む

アマデウス ディレクターズ・カット(2002年製作の映画)

4.5

「天才」とは時に「変人」です。これは割と相対的な結論ですよね。天は二物を授けずといった言葉があるように、何かに秀でたものは必ず何か欠けてるものです。もちろん、モーツァルトも然り。

作品通しての視点と
>>続きを読む

マンディンゴ(1975年製作の映画)

3.6

記念すべき500レビュー目。作品のチョイスは特に無意識。これからも、少しでも読んで頂けたら幸いです。

非常に鮮烈で卑猥な作品。黒人差別を扱った奴隷問題のお話ながら、内容的には白人と黒人の交配について
>>続きを読む

ある戦慄(1967年製作の映画)

4.2

この恐怖、迫力、緊迫、最高です。

まず褒めたいのが、構成。よくぞ100分の中で、登場人物の電車までの流れ、二人組のチンピラの残忍さ、現代社会にも通ずる皮肉を込めたと思います。あとは、アップを一貫した
>>続きを読む

新しき世界(2013年製作の映画)

3.8

「インファナルアフェア」❌「ゴッドファーザー」のような作品。

なんだか相変わらずの血で血を洗う抗争が頻発する韓国映画なんですが、他と一線を画すのは、作中における「ヤクザ」側からの視点が有効的という点
>>続きを読む

気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.5

私個人の考えとして、映画初心者の人にまずおすすめしないのが、フランス映画。やはり難しいのと、ストーリーに起伏がないことが一番の理由です。が、一番見てほしいのはフランス映画でもあります。ストーリーだけで>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.5

ヌーヴェルヴァーグの記念碑的作品として、その当時としては珍しく斬新な演出方法が話題となった作品。その一つ、ジャンプカット編集は、一番印象的な表現方法でしょう。普通に見ていれば、ん? となる場面が箇所箇>>続きを読む

白いリボン(2009年製作の映画)

4.7

全編に渡って流れるじめーっとした空気。一つの事件を皮切りに、立て続けに起こる不可解な事件。これだけ書くとオチに意外な犯人が! みたいな雰囲気出ますが、犯人探しは作品のテーマではありません。火薬庫に少し>>続きを読む

ビースト・オブ・ノー・ネーション(2015年製作の映画)

3.8

Netflixオリジナル映画。アフリカの紛争地域に生まれたアグーが、反乱チームに捕らわれ、少年兵として生きていく姿を描いた作品。

少年兵問題は、今でも残る非常に悩ましい問題の一つです。少年兵のほとん
>>続きを読む

十三人の刺客(1963年製作の映画)

3.3

三池崇史版と比較すると、やはり時代の性と言うべきか、技術力を以ってして生まれた現代版の迫力には見劣りしてしまう。が、役者たちの表情なり、血は出ずとも真に迫る殺陣は技術力を凌駕する。

三池崇史版と今作
>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

3.9

制作意図としてはどんな意図があったのか。

ひとまず正しいかどうかはさておき、今作を通してメディアの力を考えてみると、一種の洗脳に近い報道が行われていることが窺える。このドキュメンタリーで撮られている
>>続きを読む

驚異の大日本帝国/汝の敵日本を知れ(1945年製作の映画)

3.3

「今作は、未だに自由を知らぬ日本の日本人を紹介する」

戦時中の1945年にアメリカで制作されたプロパガンダ映画。ほぼ全編に渡って、当時の日本の敵対国としてのアメリカの目線から、日本を差別的に侮辱して
>>続きを読む

マチネー/土曜の午後はキッスで始まる(1993年製作の映画)

3.5

普通に楽しめる映画。

キューバ危機で世界的な絶望感の中で、映画が国民の唯一の娯楽として希望を与える、なんてありきたりなストーリーではなく、その逆。キューバ危機で世界的な恐怖が押し寄せているからこそ、
>>続きを読む

絞殺魔(1968年製作の映画)

3.7

実際の事件を基に、事件の経緯を忠実に再現し、役名まで事件の当事者の名前をあてるなど悉く真面目に描いたサスペンス。

遺体発見シーンや殺害シーンで使われるマルチ画面手法が、見事に被害者と加害者、遺体と発
>>続きを読む

鋼鉄の雨(2017年製作の映画)

4.0

朝鮮半島における南北問題。朝鮮戦争の休戦協定が締結されてから65年の時を経て、今まさに終戦を迎えようとしている。板門店宣言が成され、南北朝鮮の人民が歓喜に沸くなかであえて今作を見ると、いかに現在までの>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.5

祝!パルムドール。

是枝監督作品がパルムドールを受賞してよかったのは、個人的に日本人の鑑賞力の引き上げに繋がる見込みがあることです。カンヌのパルムドール獲る作品ってなかなかに難解映画が多いんですよね
>>続きを読む

バンクシーを盗んだ男(2017年製作の映画)

3.2

「イグジットスルーザギフトショップ」は、ネトフリで一回見たきり途中で放っておいた気が、、、。

バンクシーが主となるドキュメンタリーながら、バンクシーは登場せず、登場人物による言及のみ。正体不明の神出
>>続きを読む

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.6

これまでの是枝さんの作品を見てからだと、ちょっと驚きですね。もしかしたら、物足りなさも感じるかもしれません。なんたって、ほとんどカメラが動かないんです。ずっとフィックスでアングルとポジションだけを変え>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.8

7月から8月にかけてレンタルが開始する作品の多くは、時期的に私が劇場で見逃した作品ばかりでとても後悔する日々が続きそうです。そんな中での、アキ・カウリスマキ監督の「希望のかなた」。素直にいい映画だと思>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.8

中途半端な評点の割に面白いじゃないですか。少なくとも私は好きです。

原作の構成は、登場人物括りで展開するんですが、映画では曜日括り。序盤は同じシーンの繰り返しでしたが、微妙にデジャヴで見やすいです。
>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.5

一言で言えば「銀座の女、密着24時」を見た。銀座のママ、圭子の表の顔と裏の顔が丁寧に描き出されている作品。

男と女を同時に描く場合、現実的にも、作品的にも女性の方が良く描けるように思うんですね。単純
>>続きを読む

めし(1951年製作の映画)

3.6

黒澤組のスクリプターだった野上照代は、自著にて「黒澤さんが尊敬している人がいたとすれば、間違いなく成瀬さん」と言っているそうです。その「成瀬さん」こそ、今作の監督、成瀬巳喜男です。

黒澤明が尊敬して
>>続きを読む

50回目のファーストキス(2018年製作の映画)

3.0

平日午後、奇跡的に時間が空いたので色々あり鑑賞。ハリウッド版は未見です。

監督、脚本、福田雄一。名前だけで金が儲かる日本の映画監督トップ5には名を連ねるであろう人。「勇者ヨシヒコ」シリーズで伸びてき
>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.4

一足早く鑑賞。上映後には、監督、キャストによるティーチインが行われ、上田監督ともすこしお話できました。感激です。

ジャンルに関しては、なんなんでしょうね、これ。一応ゾンビ映画なんですけど、その裏話的
>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

4.0

あの男が現れるまで、私たちは家族だった。

うんうん、なるほど。でも見終わってみると、

あの男が現れてから、私たちは家族になった。

の方がぴたっとくるかな、と感じます。八坂が現れてから主人公一家に
>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

3.8

鎌倉にはたまに行くんですけど、いい街ですよね。都市化の波がそこだけ避けているみたいに、古い町並みが時間を忘れて佇んでいるんです。私は、だいたいいつも、小町通りを歩いて、江ノ島まで行って海を見ながらな黄>>続きを読む

ランデヴー(1976年製作の映画)

4.2

9分間、ひたすらフェラーリがパリの街を疾走する動画?映画?

9分間で、まして車を走らせてるだけなのにこれだけのことができるのかと、改めて長尺と出演者、派手なアクションは必ずしも必要ではないと感じた。
>>続きを読む

女神は二度微笑む(2012年製作の映画)

3.3

インド映画ですが、ミステリーです。歌も踊りもありません。今までとは全く異種のインド映画です。

いわゆる、どんでん返しものの映画なんですが、序盤から「もしかしたら、、、」と思っていた予想通りの結末で、
>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.5

再レビューです。

金ローで若干カットされた本編を再見しましたが、新たな感想としては、良くも悪くも丁寧でした。

「殺人の告白」の日本版リメイクですが、もはやリブートにも近しいほど似て非なる作品です。
>>続きを読む