kさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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拝啓天皇陛下様(1963年製作の映画)

3.5

締め方最高!いいラスト!

コメディに分類されると思うんですが、意外なのは監督がサスペンスの名手、野村芳太郎だということですね。ただ、ジャンルは変われど、やはり口述によって紡がれる脚本は違和感なく受け
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.2

設定はすごく面白い。しかも、それをサプライズで明かすのではなく、冒頭でフェイクの世界観をバラしているからこそ、トゥルーマンの日常に没入できる。さすがは「ガタカ」のアンドリュー・ニコルが脚本を務めている>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

4.3

キューブリックが最も怖いと言った映画
これ以上ない宣伝文句ですよね。公開前から見たかった本作、ついに見ることができました。

キューブリックが怖いと言ったものの、ホラー映画ではないんですよね。むしろ、
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.0

インディーズで、しかも40分の短編ながら、劇場公開され、ロングランヒットを記録した作品。良くか悪くか、「カメ止め」の大ヒットでかき消された感じはするものの、その「カメ止め」のヒットのお陰でインディーズ>>続きを読む

アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

だいぶ落ち着いてきたので、感想を。

予告編で使っていた素材のほとんどは、冒頭15分間のもの。残りの2時間45分間で何が起こるのか、ドキドキしながら見ていました。そしたら、それを上回る衝撃の数々。圧倒
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リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

4.3

うわぁ、たまらなく懐かしい。ついノスタルジーに浸ってしまいます。実家がロケ地の奥州市のご近所さんということもあって、とにかく訛りが懐かしいんですよ。ついつい「うんうん」と頷いて聞いてしまうほど。

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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.6

あぁ、なるほど。確かに怖いというよりかは不気味で気持ち悪いという表現のほうが似合います。途中で「こっくりさんだなぁ」と思って見ていましたが、ラストまで見て諸々は理解。これはあれですね、漫画の「青の祓魔>>続きを読む

ファンダンゴ(1985年製作の映画)

3.7

u-nextで目隠しをしながらシャッフルして当たったのが本作。初めての試みでしたが、いいゲームだと思います。なんたって予備知識、先入観一切なしで観れるんですからね。

本作は、あのスピルバーグの制作会
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.6

随所に表れるマーク・ウェブのMV監督らしいアイディアやセンス、安定したショットの数々は良かったですが、単純に脚本がちょっと「うーん」でした。脚本に、と言っても1日目から順番に見せる単調な見せ方ではなく>>続きを読む

バンブルビー(2018年製作の映画)

3.8

安定感抜群のエンターテイメント作品。話の構成は"よくある"構成。「大好きなパパが死んじゃって、、、」と心に傷を負ったティーンエイジャーも"よくある"設定。よーく見ればなんか見たことある映画ではあるんで>>続きを読む

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.1

さすがは吉田恵輔監督。とにかく見る作品すべてにおいてハズレが無い。どれも高い水準にあって、日本映画には無かった熱量を持っている印象です。

本作のテーマとしては、「国際結婚」「嫁不足」「少子化」と、ど
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運び屋(2018年製作の映画)

4.0

イーストウッド、元気だなぁ。この歳で監督、主演をこなすだけで恐れ入ります。それでいて今作も味わい深い良い作品です。ホドロフスキーも元気だなぁと思っていましたが、いやはやそれ以上です。

レオーネの西部
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

5.0

そりゅあアカデミー賞獲りますよね。アニメーションらしからぬ映像のクオリティに、それを最大限に引き出すかのようなアクションシーンに「スパイダーマン」という世界的なキャラクターを使ってるんですから、興行的>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

4.7

愛、赤、疾走、ウィルス、アメリカ女、血、夜、いろんなワードが頭の中を駆け巡ります。レオス・カラックスは天才かただのエゴイストか。

途中まで見ていて、これは深読みすると却ってだめな映画だ、ということに
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「エンドゲーム」のために鑑賞した本作、確かに製作サイドもそれを逆手に取ったかのようにMCUファンの心を煽る。

相変わらずMCUは脚本がしっかりしている。というより、ディズニーが徹底しているからか。伏
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ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

4.3

黒人差別を扱う作品はどれも強いですね。ある種アカデミー賞での必勝テーマ的な存在にもなりつつありますもんね。白すぎるオスカー以来、むしろ黒人に忖度しているのではないかというほどに敏感に過剰に黒人差別映画>>続きを読む

否定と肯定(2016年製作の映画)

3.5

高須委員長のホロコーストねつ造発言を受けて、今まさにネットでは議論が苛烈していますが、本作はもっと昔の1999年から2000年にかけての出来事を映画化しています。

作品の冒頭でもある通り、「ホロコー
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.5

エンドロールが流れた瞬間の感じ、なんて言うんでしょう、空虚感、放り投げられた感じ、なんだかうまく言葉が見つからないし、どの言葉とも違うし。ぜひ味わって頂きたい衝撃の連続です。

片山慎三監督は長らくポ
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ホテル・エルロワイヤル(2018年製作の映画)

3.3

日本では残念ながらビデオスルーになってしまった作品。キャストは豪華で、結構お金かけて作ってるように見受けました。中でも一番のサプライズキャストは、グザヴィエ・ドラン! 一目でおっ、となってエンドクレジ>>続きを読む

真夜中のパリでヒャッハー!(2014年製作の映画)

3.8

うん、面白い。「ハングオーバー!」シリーズのような印象。ハンディカメラの映像でほとんどを構成されたというのが斬新で、しかも84分と驚異的に短いので見やすいしおすすめしやすい。カールじいさんだけ解決して>>続きを読む

ワンダフルライフ(1999年製作の映画)

3.6

是枝監督の長編第2作目。

ドキュメンタリー出身らしく、撮影中も即興で作られたシーンがあるとのこと。是枝さんは、撮影前に街頭インタビューを行い、その時の答えを参考にエピソードを考え、あるいは印象的だっ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.7

祝! 作品賞受賞!

色々とバラけた今年のアカデミー賞において、助演男優賞、脚本賞、作品賞の3部門受賞となった本作、しかし作品賞には不満の声が多くあがっていたそうですね。ジュリア・ロバーツの作品賞発表
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.8

ワンシチュエーション、移動なし。全編電話の音のみで構成されていると言っても過言じゃないです。よく「サーチ」と比較する声を聞くんですが、たしかに音と映像の違いはあれどアイデアの傾向は同じ、〇〇のみ、とい>>続きを読む

父、帰る(2003年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

音信不通だった父親の12年ぶりの帰郷に戸惑う兄弟を描いた映画。

最後まで見て思うことは、恐らくみなさん一緒ではないでしょうか。父親は一体何者だったのか? と。作品を通して描かれるのは、兄弟と12年ぶ
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走れ、絶望に追いつかれない速さで(2015年製作の映画)

3.2

まさかのハングライダー映画。

監督の実体験を元に作られたそうで、そう考えると友人同士の会話だったり、謎の肩パンだったりはリアルだったなぁと。なのにどうしてこうなってしまったかなぁ。シーンごとの空白が
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地下幻燈劇画 少女椿(1992年製作の映画)

3.6

あー、見ちゃった。なんだか見てはいけないものを見てしまった違和感。

今現在においても、ごく少数のVHSを除いてはメディア化を一切されていない作品で、今回はたまたまyoutubeにあがっていたものを鑑
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.9

あのスピルバーグがトランプ大統領就任を受けて製作を開始したという今作。なるほど、見事にトランプの高圧的な姿勢と政策に一石を投じている。報道の自由が危ぶまれる時代に、かつて新聞社が行った歴史的な報道を通>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.4

あぁ、ランティモス。掴めないこの男。

「ロブスター」はだいぶ前に見て忘れた部分があるので省きますが、それ以外の「聖なる鹿殺し」はギリシャ神話をモチーフにしているので神の視点を意識しつつ、表現性として
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.7

これはすごい! 衝撃作とはまさにこのこと。「ロブスター」でも感じていた脚本のスピード感、ランティモス作品は「?」で始まり、徐々に見えてくる脚本なのだが、その理解が追いつくタイミングというか、理解のさせ>>続きを読む

デス・レース2000年(1975年製作の映画)

3.6

普通に面白いじゃないですか。特にデスレースの設定。ただ全米を車で走破して順位を決めるだけでなく、通行人の殺人がOK、しかもポイント制という斬新ながらわかりやすい設定が良いです。しかもラストはそれを逆手>>続きを読む

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.5

いやぁ、言葉がないです。

あの状況下においての選択肢としてはどれも「仕方がない」で済まされてしまうもの。それと対を成すのが、ラスト病院での両親の姿。「仕方がない」では済まされないわけです。

それに
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

4.2

それにしても、「きみの鳥はうたえる」に続いて、石橋静河さんて本当に素晴らしい女優さんです。正直、顔で抜擢されたというタイプでは無いと思うんです。失礼は承知の上です。もっと言えば、顔はすごい綺麗というわ>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.3

ブルース・ウィリス演じるダンの能力は「アンブレイカブル」(破壊不可能)より、人の罪を察知する方が中心的に描かれていた印象でした。もちろん「アンブレイカブル」に言及したシーンは冒頭の事故然り、色々とあり>>続きを読む

楢山節考(1983年製作の映画)

3.7

アジア人としては唯一となるパルムドールを二度受賞した巨匠、今村昌平。今作でパルムドールを受賞した1983年のカンヌ国際映画祭には、大本命だった大島渚の「戦場のメリークリスマス」はじめ、ビクトル・エリセ>>続きを読む

ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)

3.5

本編215分。長かった。が、作中で進む年月は8年。この長い戦いに密着した原一男にただただ感服するばかり。公害問題を扱った裁判だけあって、多くの関係者たちが亡くなっているのだが、それらは決してテレビでは>>続きを読む