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ある戦慄のkのレビュー・感想・評価

ある戦慄(1967年製作の映画)
4.2
この恐怖、迫力、緊迫、最高です。

まず褒めたいのが、構成。よくぞ100分の中で、登場人物の電車までの流れ、二人組のチンピラの残忍さ、現代社会にも通ずる皮肉を込めたと思います。あとは、アップを一貫したカメラワーク。電車内では常にチンピラを軸にして展開します。そこで各登場人物にからんでいく時のカメラ目線ショットが、良い効果を演出してるんです。表情のアップを切り返すだけでこんなに迫力が生まれるんですね。時折挟まれるチンピラの視点ショットも、カメラがぐるんぐるん動くもんだから、自然に不快感を覚えちゃいます。

カットの繋ぎだったり、フィリックスを除く登場人物の行動には納得がいきませんが、それでも見終えるととてもむず痒いものが残って、作品の評価を決定的にしてしまいます。とにかくもう、すごいです。
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