chinsukoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.2

例えるならフリージャズ、その醍醐味が分かり辛いかも

昭和63年のバブリーな頃の銀座にて、池松壮亮演じる博と南のジャズ・ピアニストの物語。

登場人物は昭和感たっぷりで、タバコをくゆらせながら吐き出す
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おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.8

誘拐事件から政治スキャンダルを端的に捉えた作品

題名は誘拐犯が国会議員の宇田清治郎に宛てた脅迫文。この犯人は頭が良いのか悪いのか分からないが、清治郎に罪を認めさせる事で何か変わると思ったのか。いや、
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キラーコンドーム(1996年製作の映画)

2.3

危うくソフトを買うとこだった

ディレクターズカット版という事でブルーレイが発売されて、ジャケ写に心を奪われはしたものの買わずに、今回配信で視聴。いや~買わなくて良かった。

コンドームに歯が生えてモ
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花椒の味(2019年製作の映画)

3.8

「お父さん、仏教じゃなかったっけ?」

火鍋店を営む父の訃報に長女ユーシューは葬儀社に言われるまま中国風スタンダードな葬儀を行う。父の親族には自分が知らない異母姉妹がいることが分かる。
本作のテイスト
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隣の影(2017年製作の映画)

3.6

陰湿な隣人トラブル、リアルか虚偽か

アメリカじゃ『ネイバーズ』なんて言うブラック・コメディで隣人トラブルを笑い飛ばしたりしていましたが、本作はそうではなく、誰にでも起こりそうなリアルを描写しています
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8 1/2(1963年製作の映画)

3.4

プライムで見放題になったので鑑賞。

実はフェリーニ監督作は見たことが無く(これに限らず60年代以前のイタリア映画は見たことが無い)今回初見です。

これあらすじ見ないと何が起こってるか分からんし、あ
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紅い服の少女 第二章 真実(2017年製作の映画)

3.2

赤い服の少女は何故霊になってしまったのか

前作の中途半端なホラー感は残しつつ、都市伝説として扱われる赤い服の少女霊の真実を見せつけるという内容となっておりました。

主人公のリーは幼児虐待の調査員と
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マン・フロム・トロント(2022年製作の映画)

3.0

Netflix発、アクションコメディ

面白かったのですが、絶賛とまではいかない感じでした。

ケヴィン・ハートのコメディ・センスは大したものだと思いますが、本作に於いてはイマイチだった様に思えます。
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.2

NETFLIX発、ファンタジー

ファンタジー冒険もので、王子が妃をめとりドラゴンの生贄に差し出すという、結婚詐欺的なテーマを含んでいて、主人公エロディがそれをどう覆すかがストーリーの肝になっています
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春に散る(2023年製作の映画)

4.2

予告を見ただけですが予想通りの展開、しかし熱く感動する

これほど予想を裏切らないボクシング映画は久しぶりです。やはりボクシング映画にハズレはありません。

ストーリーはありそうな内容なのですが、見る
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ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

3.4

巨匠マーティン・スコセッシの初期作

何故か見る機会が無く、ようやく見れました。

ニューヨークの街並み、雑踏、喧騒、ノイズのリアルさがスコセッシ独特の感性を垣間見ることが出来ます。
登場人物はギャン
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春画先生(2023年製作の映画)

3.6

春画、江戸の裏の華。それって結局

前半こそ風光明媚な語り口、しかし「春画」を扱うにあたってエロは欠かせないでしょう。という事でエロも含めて実に面白く拝見しました。

内野聖陽さん扮する「春画先生」こ
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ダンテズ・ピーク(1997年製作の映画)

3.6

ディザスター・パニック映画の中堅どころの作品

90年代終わりの視覚効果の発展が落ち着きを見せた時期で、ディザスター映画としては、新しくもないけど面白い、落ち着いた作品だと思います。

当初見たときは
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

第1作目より大いに楽しめた

本作の特色は何といっても凄い映像体験に尽きると思います。

それは前作でも同じで、前作は凄い映像の割には物語がイマイチな印象で評価が落ちたのではと思っていました。
その点
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パレード(2024年製作の映画)

4.0

災害にあった人々を追悼するような作品

良い意味で日本映画らしい、ちょっとベタさはあるものの、この美しい物語を万民に届けようとしている姿勢を感じます。

旬の豪華キャストの出演でそれぞれが納得の演技を
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Love Will Tear Us Apart(2023年製作の映画)

3.0

同名のイギリスのロックバンドの曲があるが特に関連は無いようです

エクストリーム配給協力とあり、低予算で荒唐無稽なホラー作品群に見合う作品となっておりました。

ドラマは幼少期と現在パートに分かれてお
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.2

分かった気でいたけど、解らないクローネンバーグ

デヴィッド・クローネンバーグ、巨匠ですが好きだったのは1990年代前半まで。以降は見たけど記憶に無いものばかり。

本作も良く解らない作品なのだが、自
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隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

3.6

またもやミスリード、だけど普通に良いドラマ

地球外生命体「X」が日本にも存在する。という冒頭の触れ込みからX容疑のある人物を追う雑誌記者が、容疑者と普通な恋愛をするという物語。

受けた印象は、ベタ
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

3.0

スリラーかと思いきやホラー、でもホラーとしても微妙

題名からして、リゾート地で起こる連続殺人スリラーだと勝手に思ってましたが、まさかのホラーというよりオカルトでした。

ある都市伝説のキャラクターが
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市子(2023年製作の映画)

4.5

『怪物』には悪いが、主演女優賞はこれだろ

凄い内容、重く、苦しい物語。難役を演じた杉咲花さんがとても凄かったです。

正直、中盤まではどこが良いのか解らなかったのですが、後半にかけての展開に一気に心
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インナースペース(1987年製作の映画)

2.8

この映画が最先端だった頃は良かったんだけどね

37年前の本作、発想やコメディなところ、スピルバーグ製作総指揮とか良い要素が多く、当時は確かに面白かった。しかし現代ともなると、特撮やセットのチープさ、
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.8

ドッグマン=ダグラスの不遇な人生

今回は体調が悪くCMの時点で眠ってしまい、気づけば1時間過ぎていました。なので前半のあらすじはサイトを参考にしております。

サイトによると、主人公ダグラスの生い立
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

ポリコレを皮肉ったブラック・コメディ

主人公モンクは作家で教養もあり穏やかな性格。だが職場の問題発言や家庭問題で、精神的や金銭的にも紛糾してくる。
そんな中、モンクの作品がイマイチと評価されるのに対
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映画 マイホームヒーロー(2024年製作の映画)

3.6

ドラマ&映画の一気鑑賞

見る気はあまりなかったのですが、disney+でドラマを鑑賞したので映画版に臨みました。

本作はドラマの7年後で、鳥栖哲雄の一家は次男が生まれ、娘の零花は警察官になりと、幸
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フォルス・ポジティブ(2021年製作の映画)

3.0

A24提供、マタニティ・ホラー

ホラーと言うより、妊婦のマインドが不安定になる様子をホラー仕立てで描いております。

主人公ルーシーの疑惑が事実であればトンデモな気色悪い展開なのですが、真偽の程はご
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愛しのローズマリー(2001年製作の映画)

3.8

風刺の効いたロマンティック・コメディ

主人公のハルは父親の遺言がトラウマとなり美女にしか興味がない外見重視の男。ある日精神治療のドクターに催眠術をかけられる。その効果は女性の内面が見た目に現れるとい
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ワン・セカンド 永遠の24フレーム(2020年製作の映画)

3.8

1秒(24フレーム)に写った我が子の姿を映画で見たい男と少女の出逢い

娘の姿を見るために中国の砂漠を徒歩で進む男。男は娘がニュース映画に1秒写っている事を知っていた。

文化大革命時代の中国は貧しく
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幕が下りたら会いましょう(2021年製作の映画)

2.8

若い監督が撮った割には地味な印象。端々にみえる未熟な演出、台詞回し

映画の製作をした事が無い者から見ても、明らかに一線で活躍する製作者のものとは異質な感じがします。

地味なのは配役の印象かもしれま
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OUT(2023年製作の映画)

4.0

キャストは殆ど知らないのに面白さが抜群

ケンカ、不良、グループ争いのジャンルの作品で最近印象に残る『東京リベンジャーズ』『Gメン』と本作を比べると、ストーリーに於いては本作が一番良かったように思えま
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.5

大好物のこのジャンル、評価は映画としてではなく自分の好みで

出ました。初老の一般人が実は戦闘能力に長けていたという設定。自分はすごく好きで、『ランボー』に始まり『Mr.ノーバディ』に至って悉く楽しま
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.2

何でだろう、キングスマンより見劣りするのは

作家のヒロインが冒険に巻き込まれるという、『ロンマンシング・ストーン』や『ロスト・シティ』の設定に準えている作品。

冒険の内容が、3本中一番良く、アクシ
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.0

前半サスペンス、後半メイキング

ベン・アフレック演じるローク刑事、ある日公園で遊ぶ娘が目の前から消えてしまう。精神的ショックでカウンセリングを受け、職場に復帰したロークに銀行強盗を予告するタレコミが
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紅い服の少女 第一章 神隠し(2015年製作の映画)

2.8

台湾の都市伝説をモチーフに映画化・第1章

主人公イージュンの恋人ジーウェイ、その祖母が失踪し、続けてジーウェイまでも失踪する。ラジオDJのイージュンの元に古いカメラが送られ、映像には山でハイキングを
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

4.0

この映画が良いと思える自分でよかった

心情を台詞やナレーションで語り、聞きやすい会話、現代が舞台でありながら古風な下町の風景や人物がある。

そこには考察は必要ない。ただ見て楽しめるて、ジーンと心が
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足跡はかき消して(2018年製作の映画)

3.6

社会生活が出来なくなった父親と娘の絆の物語

森林公園で暮らす父と娘。自然を楽しんでいるのではなく、父のPTSDによって社会から逃避した末の状況。
娘は違和感なく父親を信頼し野宿生活を共に行っている。
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グロリア(1980年製作の映画)

3.6

80年代のニューヨークを舞台にグロリア姐とフィル坊の逃走劇

マフィアの会計係のジャックは組織の裏金を操作し命を狙われる。息子のフィルに帳簿を持たせ同じアパートに住むグロリアに息子を託す。ジャック一家
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