えんびふらいさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

えんびふらい

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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.7

面白い、面白いんだけど、DC最高傑作かと言われると疑問符。
擦られ続けているマルチバースというテーマをどストレートの帰着にしたり、ファンへの目配せは素晴らしいものがあった。

ただあまりにも物語自体に
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

大学で周りの人がスローモーションになるシーン、面会室での反射の重なり具合など創意工夫を感じられる演出が多数あった反面、中身は激薄に感じてしまった。
ゴア描写・性・ミステリー要素を盛り込んだ結果、どれも
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.8

NIKEとJORDANというブランドを介し、信念や成功への執着がいかに大切か語りかけてくる真っ直ぐな映画だった。
故にストーリーはシンプルなのだが、間髪入れず何かしらのアクションがあるため飽きることは
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.8

再鑑賞。
途中はダイジェスト感が否めずやや消化不良だが、ライブエイドの熱量と精巧さゴリ押しに敗北。
ここまで刺さる音楽を作ったQueenにも、完成度の高すぎる制作陣にも賛辞を呈する。

怪物(2023年製作の映画)

4.5

鑑賞後の足取りが程よく重かった。本当に期待を裏切らない傑作。

3部構成で進んでいく本作だが、ここでそれぞれに「怪物」が潜んでいる。大切な人・大切なもののためなら誰しもがそうなり得ることや、(意図の有
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.7

ソフィーのあどけなさと大人っぽさ、可愛らしさが無邪気に描かれる一方で、父親の不穏な空気が徐々に挟まれていくのがなかなかに堪える。
幸せな思い出の答え合わせをしているかと思えば、突如生気を失いかけている
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.9

藤井道人作品には若干の苦手意識があったが、今回は1番ノレた気がする。

プロモーションからもブラックコメディー色の方が強いのかと思っていたがちょうど良い塩梅だった。二層目の綾野剛にもちゃんと凝った背景
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.7

前半の仕込み部分が噂通りに難しい、本当に難しい。2割程度しか理解できていない気がする。

それでも後半の没落具合には唖然としたし、引き金となる例のスキャンダルは、決して理不尽でも暴論でもないのがなんと
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.4

歴史物の醍醐味である新解釈は面白かった。特に明智光秀は新しいなと。唐突にくるバイオレンスも良かった。

ただ本当に何に20億円も使って、何に168分も使わなければならなかったのか未だに掴めない。
とい
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.7

仲間は「苦楽を共にできる」ことが魅力だと思うが、この場合の「苦」は間違いなく切り離さないといけないんだなと。
床にのめり込んでいく演出と幻覚のあれは、一見シュールだけど恐ろしさが圧倒的に強い。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.9

クレイグボンドロスが止まらない。
相変わらず敵の恐さはあまりないし、途中「ん?」ってなる場面もあるけど、女性描写の刷新と長尺かつ密度の濃いアバンを見れただけでも満足。

007 スペクター(2015年製作の映画)

3.6

性質上面白いことは確かなんだけど、やっぱり前作と比べると…となってしまう。

全体的に「ダークナイト」のように重い雰囲気はあるが、蓋を開けてみるとそれも見かけに過ぎず空っぽ。前作のような緊張感がまるで
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

思っていたより遥かにマリオ要素が多いのに、小ネタを知らなくても楽しめる良い塩梅の作品だった。

出だし、まるでゲームをプレーしているかのような感覚になる横スクロールで心を掴まれた。
子供向けということ
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

5.0

アクションとドラマ性、どちらをとっても最高級の味わいでシリーズ最高傑作の呼び声も納得。

特にアバンタイトルのイカれたアクションからオープニングクレジットの流れは圧巻だった。終始どこかどんよりとした空
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.5

再鑑賞。
圧倒的世界観!!!お得意のカメラワークや構図だけでなく、3つの時系列が最後に効いてくる緻密な構成に唸らざるを得なかった。
お涙頂戴ものよりも、隠れた友情・愛が最終的に前面に出てくるこういった
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.2

頭を空っぽにしていればシュールなボーイミーツガールものだし、視点を変えると大人と世界のカスさに心が痛む二面性を持った作品だと思う。

特有の画造りも相変わらず上手いから何をしていても楽しいし、台詞の少
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.7

見るべき映画を間違えた時のあの空気も、なんとなく知ったかぶりしちゃうのも、待ち構えているバイオレンスも全てが絶妙な地獄っぷり。

ゲーム(1997年製作の映画)

3.4

フィンチャー作品は基本的に好きだし、どんでん返しの概念を逆手に取った秀逸な作品ではある。が、このダークな世界観に対し、"面白い"ではなく"怖い"という感情を抱くだけに留まってしまった。

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003年製作の映画)

4.5

最近ずっと「実はこれ全部夢でした」オチの作品を見てきたので、このくらい丁寧などんでん返しが心地よい。

死刑制度という未だ答えの出ない問いを否が応でも考えさせられるし、ある程度流れは読めるがサスペンス
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.8

ワンシチュエーションものとしてよく出来ている作品だと思う。

肉親を疑う例のシーンでは伏線が丁寧に張られすぎだし、設定にこだわりすぎて思わず「ん、それ誰視点??」と言いたくなるような部分もあるが、一辺
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

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僕の感性にはまだ届かず……
香港返還についての示唆は恥ずかしながら全く気が付かなかった。

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.8

結論から言うと、「シン・ゴジラ」に劣るが「シン・ウルトラマン」よりは断然好きな作品だった。

自分の中で「シン・ウルトラマン」の明確な欠点であった"虚構と現実の融合比率"は、虚構に振り切っているにも関
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ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)

3.7

ツッコミどころ満載のところを、王道展開と画の迫力でゴリ押ししたイメージ。好きなんだけど、絶賛とはならない。

やっぱり非の打ち所がないダークナイトと比べた時に、ヴィランの存在が弱いなと思ってしまう。こ
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アイデンティティー(2003年製作の映画)

4.0

こういった類の作品は多く見ているから、一層目の仕掛けには割と早い段階で勘づく。
それを踏まえた上でもミスリードは上手いし、二層目の仕掛けには驚かされた。矛盾点も無いと思うし、なんならヒントまで出されて
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

2.7

予算が大幅に少ないからか、現実とフィクションの配分を完全に間違えているからか、「シン・ゴジラ」と打って変わって駄作になってしまっていた。

どこを見ても薄くて説得力に欠ける。ウルトラマンと人間性の関係
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.5

現実との融合・メタファーが上手い。

豪華キャストが演じる政治家達が(多分)リアル。情報収集だけは異常に速いのに、トップダウン故の決断の遅れ・慢心が見ていられない。
戦後、震災後の日本をここまで自虐的
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

多元宇宙に存在する"別の自分"から能力を貰えるという一見酔っぱらいが考えたのかという設定がもう面白い。

それに伴ってアクションシーンも一辺倒ではなく、創意工夫を感じるつくりになっていて最高。
最終的
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

原作未読。
ストーリー展開はかなり王道だが、それを凌駕する"音楽×映画"の底力を見せつけられた。
普段泣くことなんてそうそう無いのに何度も目頭が熱くなった。

ただやっぱり気になったのは3DCGの出来
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.9

シンプルに面白い。
どう見ても伏線だろうなという仕掛けは幾つかあったが、散りばめ方と心臓への負荷のかけ方が上手すぎる。
どちらが真実か分からなくなる様子は(ジャンルは全く異なるが)、「ファーザー」に似
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.7

デビッド・フィンチャー作品らしいオープニングは変わらず最高、ただ今作はあまりハマらず…

余韻を残す幕引きは壮大な雪景色と相まって素晴らしかったが、サスペンス要素を考えると「セブン」の方が断然面白い。
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.8

40分で語られるリアルと残酷さ。良かれと思って行った授業も、「レズな訳ない」という発言も全てが裏目に出るのが地獄。

相手への「気遣い」と「区別(差別)」の境界線は本当に難しいなと個人的に感じた。

プレステージ(2006年製作の映画)

4.2

言ってしまえば2人のマジシャンのパワーバランスが入れ替わり続けるだけだが、その描き方がとことん上手い。
鳥のマジック、中国人(?)の話も結末に繋がってくるあたりが流石。

"複製機"に関しては何か理屈
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.7

兎にも角にも「ジョン・ウィック」に似ている。
肝心のアクションは身の回りのものや細工を上手く使っていて見応えがあった。
ストーリーは些か出来すぎな面があり、正直誰にでも思いついてしまうような印象がある
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.5

この映画に救われる人は少なからず存在すると思うが、今泉作品では1番ハマらなかった。

原作の影響か今泉作品だから分からないが、人は簡単に分かり合えないという諦めからスタートしている点は良かった。
「聖
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