くまくまさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

くまくま

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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

2.8

「世界一の大富豪の孫」という立場の「息子」を取り戻すために。守銭奴の大富豪、容赦ないパパラッチぶりを炸裂させるマスコミ、無能すぎる警察と闘う母親の話。

同時に正直、作品自体より公開前からクリストファ
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

3.2

人間へのリベンジと恋敵への意地をかけたうさぎと人との戦いが家庭菜園という戦場で繰り広げられる ― 。
子供の頃に読んでいた「ピーターラビット」のエッセンスを土台にしながらも、まったく異なる「ピーターラ
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あなたの旅立ち、綴ります(2016年製作の映画)

3.3

イケてる音楽が彩る魅力的な女優達が綴る心温まる、そして励まされ気付かされる物語。

さすがシャーリー・マクレーン(ハリエット・ローラー)
自分のペースを頑なに守り周囲に嫌われる頑固な老女が抱えている孤
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

3.0

ある年齢以上の人だと衝撃の事件として記憶に残っている「ナンシー・ケリガン殴打事件」を当事者の1人であるトーニャ・ハーディングと周囲の人々の視点のブラックコメディー、かつスポ根であり、母親と娘を筆頭に歪>>続きを読む

レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.3

CIA勤務がある原作者がロシア視点で描いたスパイ映画。
期待しがちな派手なアクションや爆発シーンはない。
エンタメ成分が少ない、重たいガチな女スパイの成長物語。
ジェニファー・ローレンス演じる主人公・
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.5

監督 スピルバーグ、音楽 ジョン・ウィリアムズ、主演 メリル・ストリープ&トム・ハンクス。
そして製作関係者や「現代との共通点が非常に多い」と語っているスピルバーグが短期間での公開に結びつけただけあっ
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.3

年上の恋人に祝ってもらった誕生日の夜。その恋人を突然失ってしまった主人公。
恋人との幸せな時間の終焉の後に主人公に襲い掛かってきたのは喪失、そして差別や偏見、嫌がらせ。
何度か登場する「私は私」と自分
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

期待通りだった「大人のファンタジー」人と人外生命体との恋愛物語という点で個人的にはファンタジーとして合格💮
それでいて米ソ冷戦時代を背景にしているものの、登場人物達の現在にも通じる多種多様なマイノリテ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.3

‪クリント・イーストウッド作品としては異色。事件の当事者達が出演者として当時を再現するという前代未聞の映画。英雄が誕生するアクション映画というよりも、どうして彼等が英雄になったのか?過去に遡る事によっ>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.4

冷戦末期、「壁」が崩壊直前のベルリンが舞台。
この設定だけでスパイ映画の王道のようだが、良い意味で裏切ってくれた。
蒼い炎のような印象を受ける映像と80年代のヨーロッパロックのBGM。
入り乱れる各国
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戦争のはらわた(1977年製作の映画)

3.5

 珍しく第二次世界大戦をドイツ軍側から描かれた作品。
結びつかなかった邦題「戦争のはらわた」と原題「CROSS OF IRON」が鑑賞後は作品に横たわるテーマを端的に表していることに気付かされた。
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.0

期間限定でノーラン監督たっての希望に応え(松竹マルチプレックス公式サイトより)35mm本編フィルムで公開している丸の内ピカデリーにて鑑賞。
そのフィルムのせいかザラザラしてぼんやりとした画質が「映画」
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追想(1975年製作の映画)

3.3

第二次世界大戦中、ドイツ占領下のフランス。
美しい妻とかわいい娘、彼にとっての「愛しい日常」を奪われた家柄はそれなりかもしれない中年医師が1人でナチス・ドイツの軍人たちに徹底的な復讐を果たす話。
「追
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.4

自分が敵と認識した存在を容赦なく排除していくキアヌ。
街全体が戦場で、味方もほぼいない孤立無援での戦い。
カーアクション、銃撃戦、格闘での接近戦。キアヌ無双かと思いきや、かなり手酷く傷を負って流血する
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

3.6

大英帝国とチェコ亡命政府により計画されたエンスラポイド作戦‐ナチス・ドイツに占領されているチェコの支配者ラインハルト・ハイドリヒの暗殺を片道切符で課された‐パラシュート部隊7名と彼らを取り巻く人達と時>>続きを読む

ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.2

邦題はトホホ映画のようですが、銀行強盗に挑むジーサン達を描いた所々に切なさが散りばめられているコメディ。
銀行強盗自体は良くない事だが、アメリカの経済システムへの不満と友情や家族愛を糧に目標に向かって
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海底47m(2017年製作の映画)

2.8

バカンスで来たメキシコの海でサメと出会って…という夏の名物「サメ映画」かと思いきや、共演者サメの海洋アドベンチャーかつパニック映画。
少なからずツッコミ所はあるけれど、海の中の閉ざされた暗闇の恐怖に「
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パトリオット・デイ(2016年製作の映画)

3.2

2013年ボストン・マラソンでのテロ事件が題材。様々な立場でこの事件の当事者となってしまった人達の姿を描きながら、実際に被害に遭われた方達のインタビューなど「本物の映像」が自然に織り込まれているドキュ>>続きを読む

光をくれた人(2016年製作の映画)

3.6

「愛」という存在は人を幸せにする反面、自分のみならず他者も傷つけてしまう。真っすぐだからこそ美しく、醜く、何よりも残酷。そんな「愛」が登場人物の立場の違いによって多面的に描かれている話。
原題「The
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.8

一見すると何事もない日常の中に息づいている人の哀しみや痛みを淡々と、それでいて鮮やかに描いた作品。派手さはないが画面に引き寄せられる底力があった。
アカデミー賞受賞作だから闇雲に素晴らしいと思ってはい
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.5

個性的なキャラクター達が宇宙にきらめく星々のようにそれぞれの魅力を輝かせていた作品。
エンタメ作品のノリの良さと笑いだけでなく、同時に親子愛・友情・チーム感にほろりとさせられ、人間のエゴの部分もしっか
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エルミタージュ美術館 美を守る宮殿(2014年製作の映画)

2.8

世界3大美術館の1つ、エルミタージュ美術館のリアルガイドブック。
なぜ「リアル」なのか?美しい作品群や栄華を誇ったロマノフ王朝の宮殿だった建物を鑑賞するだけではない。
美術館を中心にソ連・ロシアの歴史
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.0

主人公の幼少期を描いた前半と自分の原点を探しにいく後半の2部構成。
前半は主人公の視線から家族の愛情と当時のインドの1つの側面‐貧困、ストリートチルドレン、鉄道等のインフラ問題‐が淡々と描かれている。
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SING/シング(2016年製作の映画)

3.5

ピンチの連続だけど最後は大団円という定番ストーリーに数々の素敵な音楽が彩りを添えてくれる楽しく、なのにほろ苦さも散りばめられた話。
主役は物語をリードするコアラのムーンだけではない。親子関係、極度のあ
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.0

ヘタレすぎる探偵のライアン・ゴズリングと腕力でもめ事を解決する示談屋ラッセル・クロウの1970年代テイスト(環境問題、これから更に大きくなる自動車産業問題も含め溢れる「ぽんこつバディ物」。EW&F「S>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.5

この作品を楽しめるか否かのリトマス試験紙のようなオープニングからミュージカルの王道を走りきった作品。制作側のミュージカルとハリウッドへのあふれる愛が感じられた。
鮮やかな色彩、音楽、カメラワーク、演じ
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アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男(2015年製作の映画)

3.0

第二次世界大戦の傷がまだ癒えない旧西ドイツでナチスの残党を追い詰めるフリッツ・バウアー検事長の「孤独な戦い」を描いた話。戦後復興を優先する国家、組織の中での出世や自己保身、ルーツやセクシュアリティとい>>続きを読む

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

3.4

ベンアフ演じる謎に包まれた世界中の裏帳簿を仕切る数字に天才的な才能を示す会計士&凄腕のスナイパー兼ファイターが主役…高質なサスペンスアクションかと思いきや高機能自閉症という現代的な設定がベンアフに可愛>>続きを読む

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.8

悪役はきっちり悪役。そして正義は勝つという王道の西部劇。同時に多民族の7人と自立したヒロインに現代を感じさせられた。7人のキャラはそれぞれ魅力的だったが劇中にさり気なく挟み込まれる「過去」がよりキャラ>>続きを読む

アラビアの女王 愛と宿命の日々(2014年製作の映画)

2.5

女性が社会的地位を得る事が難しかった19世紀後半。現在も解決をみない中東情勢の発端に大きな影響を与えた女性がいた…設定がとても魅力的なのに。恋愛?冒険?スパイ?なぜかどの点からも中途半端な物語になって>>続きを読む

こころに剣士を(2015年製作の映画)

3.5

予想以上の良作。
第二次世界対戦後のソ連とナチスドイツに翻弄されるエストニアが舞台。物理的な戦争は終わったが生きていくため、「今の生活」を守るための良心すら置き去りにする「静かな戦争」が始まった時代。
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.0

「アイ・イン・ザ・スカイ」現代の戦争映画であり「組織」映画。組織の中に身を置く者なら登場人物に自分を重ねて苦い思いがあるのでは。題名の「アイ」は存在感なく私達を観察しているドローンであり、同時に世間の>>続きを読む

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