jazzの部屋さんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

雨月物語(1953年製作の映画)

4.0

原作は江戸時代に書かれた小説。
浅茅が宿、蛇性の婬の2編を基に描いた作品。
欲に眩んだ2人の男と悲惨な運命を辿る2人の妻を描く怪談物語。
ただの幻想物語ではなく成り上がりと成り下りを映した様は哲学を感
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127時間(2010年製作の映画)

3.5

アーロンラルストンはある日キャニオンランズ国立公園にて落石により身動きが取れなくなってしまう。
本作はアーロンラルストンの実話を映画にした作品で極限状況での最後の決断には驚きだ。
緊張感がすごいのでも
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.8

新聞王ケーンは薔薇のつぼみと謎の言葉を残し亡くなった。
一つの帝国の繁栄と衰退を描くようにケーンの人生を追う物語。
本作は実在のモデルが存在し実にアメリカ的で資本主義的な成功を描きつつもケーンが得られ
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.7

クリスマスまでの5週間を各人物の目線で描いたラヴストーリー。
本作の各人物の目線が主軸になっており別に物語は進展していくがやがて繋がっていく。
すごくクリスマスらしいハッピーな映画でこれからの時期にオ
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ばるぼら(2019年製作の映画)

3.7

都会が何十万という人間をのみ込んで消化したれ流した排泄物のような女ーそれがバルボラ。
原作は手塚治虫の漫画で異常性癖と芸術はセンセーショナルなテーマ。
芸術の極地をエロスとサディズムで描いている。
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ハムナプトラ 失われた砂漠の都(1999年製作の映画)

3.6

死刑目前のオコーネルはエヴリンと兄ジョナサンと出会い救い出された事でハムナプトラへと向かう。
久しぶりに地上波で観た懐かしい映画。
個人的にはブレンダンフレイザーは冒険映画のイメージが強くセンターオブ
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世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

3.6

全3編からなるオムニバスミステリーホラー。
タイトルのどうり不思議な現象が降りかかる今作は実に怪奇だ。
個人的には3編目の「悪魔の首飾り」の不気味さとオチは秀一。
僕には幽霊の女の子どうしても大人に見
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ビヨンド(1980年製作の映画)

3.5

1927年にあるホテルで凄惨な事件が起きた。
54年後再び悲劇が。
別世界が繋がる事で死者が動き出す系の映画。
エイボンの書が登場する為クトゥルフから影響が伺える。
しかし死霊のはらわたやデモンズなど
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.6

パンクロックに夢中の高校生エンはある日宇宙人である少女ザンと出会う。
本作は1977年のロンドンを舞台にしパンク少年+宇宙人との恋は斬新。
サブカルチャーよりの宇宙人の描き方はシュールでラブコメディと
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ノクターン(2020年製作の映画)

3.6

ピアニストを目指している双子の姉妹
妹ジュリエットはある日黒塗りの楽譜を手にするが。
夢を持つ者なら誰でもその世界のスポットライトを浴びたい。
そんな願望を手にするべく悪魔と契約を交わす人物を描いた本
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ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

3.3

ルイスグリードは家族と共に引っ越してきたがその地は危険な場所であった。
スティーブキング節が効いた場所や土地の呪いを描いた作品。
正直ストーリー展開とオチは凡作。
個人的にはセメタリーより石油を運んで
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

太平洋戦争前後の日本を舞台に貿易会社を営む夫婦の物語。
国家機密と国家に属さない個人の正義が描かれている本作は歴史物の側面とラヴストーリーとも言える映画。
満州で優作達が目撃した実験は通称731部隊が
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デモンズ2(1986年製作の映画)

3.4

前作からの続編で高層ビルを舞台にデモンズとの戦いを描いた作品。
前作から引き継ぐ設定を踏襲しオマージュ的な場面があり面白い作品。
ちょっと気になったのはデモンズが知性的で時折見せるキレキレの動きはご愛
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.8

ある日岡田は高校時代の同級生森田と出会った事で思わぬ事件に巻き込まれていく。
森田剛の演じるシリアルキラーは尽きる事のない怒りは悲劇的だ。
暴力的だがなぜか切なくなる作品。
あと佐津川愛美さんのセクシ
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ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷(2020年製作の映画)

3.2

マルドゥーン刑事はある事件を追っていく内にある屋敷に行き着くが。
USA版呪怨のリプート作品で今作は日本から伽椰子を引き連れ来てしまった物語で完全リプートと言うよりアナザーストーリーの様な作品。
テン
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死霊のはらわた(1981年製作の映画)

4.5

アッシュは友人達と古い小屋を借りて遊びに行くが予期せぬ事へ。
サムライミ監督の代表作でスプラッター映画のさきがけ的な映画。
個人的に一番衝撃的なのはアッシュの代名詞であるチェーンソーを使う場面がない。
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カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

3.8

ある日ガードナー家の敷地に隕石が落ちた事で災厄が待っていた。
ラヴクラフトの原作を現代解釈した作品で未知なる恐怖と狂気を感じた。
この作品でのキーワードは色であり紫色を多用した映像は美しくも恐ろしくニ
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狂った一頁(1926年製作の映画)

3.7

精神病棟を舞台に気の病んだ妻と気にかける夫と娘の物語。
本作はサイレント映画で川端康成が関わっている作品であり1926年当時の前衛芸術映画。
テーマは暗く古い作品だが戦前とは思えない程の表現力は素晴ら
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怪談(1965年製作の映画)

3.9

収録時間3時間の4編からなるオムニバスホラー。
日本古来から伝わる有名な怪談を改めて観ると古きに新しさを垣間見た。
個人的には1番最初のEP「黒髪」は好きな物語で死と怨念に囚われた主人公は黄泉の世界へ
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地球最後の男 オメガマン(1971年製作の映画)

3.4

細菌戦争によって文明が崩壊した世界を描いた作品。
ウィルスミスのアイアムレジェンドと同じ原作の映画と知り鑑賞。
大まかな設定など同じだが本作は感染者と主人公の対立、文明社会への警鐘を強く描いていた。
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.8

祖母の死をきっかけにグラハム家に怪奇現象が降りかかる。
アリアスター監督のミッドサマーが公開されてからの再鑑賞でやはりカルト的な気味の悪さを描くのが上手い。
個人的には訳の分からない現象を描く本作はミ
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ヒルコ 妖怪ハンター(1991年製作の映画)

3.5

古事記に怪談を取り入れたジャパニーズホラー。
個人的には凄く好きな作品で遊星からの物体Xや死霊のはらわたを感じさせる映像に古事記や古墳と言った日本イズムがたまらない。
そしてヒルコにはキンチョールと古
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新選組始末記(1963年製作の映画)

3.6

山崎丞の目線で新選組への入隊から池田屋事件までを描いた作品。
近藤や土方から描く新選組の物語は多いが山崎から描く物語は新鮮。
終盤の池田屋事件の殺陣は見応えと市川雷蔵のなんとも言い難い表情が絶妙で良か
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ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.0

ポップスターテイラースウィフトの人気の裏側を映したドキュメンタリー。
輝かしい成功と共に訪れるバッシング、政治的な発言をするきっかけになった事件。
テイラーぐらい有名だと良い事も悪い事も大きくなり観て
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CURED キュアード(2017年製作の映画)

3.5

凶暴化するメイズウィルスから回復した元感染者の苦悩を描いた作品。
今まで観たゾンビ映画で1番文明的だがそれ故に人間の底にある排他的で破壊的精神が根底に感じた。
描写は地味だが社会風刺があるゾンビ映画の
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イベント・ホライゾン(1997年製作の映画)

3.3

7年間消息を絶っていたイベントホライズン号を調査すべく足を踏み入れるが普通の宇宙船ではなかった。
クトゥルフ神話を思わせるコズミックホラーで正体不明の何かが人類に襲いかかる。
残虐描写がヘルレイザーぽ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ある任務により死にかけた(名もなき男)は謎の組織に助けられた。
TENETと呼ばれる物、そして逆行する弾丸の謎を追い来たるべく第三次世界大戦を阻止するため新たなる任務へと向かう。

物語自体はとてもシ
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ナイチンゲール(2019年製作の映画)

3.6

1830年頃のタスマニア島を舞台に流刑人のクレアは家族を奪われてしまい復讐の旅に出る。
強者と弱者の残酷な現実を描いている物語。
歴史において英雄譚は数多くありそれと同時に凌辱される者の歴史もある事を
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

3.8

アーウィンは父にまつわる事件を克服し日常を送っていたが運命は彼を離さない。
聖書の様な試練が登場人物に降りかかる本作はあらゆる暴力と人間の業を描いている。
そして父の運命を辿る様な物語は深くトムホラン
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エル・トポ(1970年製作の映画)

3.8

砂漠を旅するエルトポはガンマン達と戦いをする。
果たしてその先にある物は。
正直独創性が強すぎるぐらい振り切っている映画でホーリーマウンテン程ではないがクセが強く好きな人にはたまらない作品。
アレハン
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監獄ロック(1957年製作の映画)

3.5

ある日ヴィンスは短気な性格がたたり喧嘩で殺めてしまい監獄へと収監される。
監獄ロックで知られる作品でエルヴィスプレスリーのイメージと言えばこの映画じゃないでしょうか。
監獄からの成功を描いており最後は
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偽りなき者(2012年製作の映画)

4.0

ある日ルーカスは性的虐待の疑いをかけられ弁明をしようとするが。
冤罪をテーマにした作品で小さな嘘が人々によって大きくなっていく過程は辛い。
事実関係がハッキリしない正義感の恐怖はホラー映画よりホラーで
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.3

ある連続殺人鬼の生い立ちとその犯行の物語。
グロテスクな描写はあまりない作品だが終始不気味な音楽、カメラワークと独特な犯罪哲学が光る映画。
娘役のシルヴィアラベンレイターが綺麗な方なんだがまさかねぇ…

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.8

スーザンの元に20年前に離婚した夫からある小説が送られてくるが。
簡単に言えば現実と小説の中の物語を描いており交互に描写する事で現実感から浮遊する不思議な作品。
ショッキングな物語は元夫のトニーの気持
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オアシス:スーパーソニック(2016年製作の映画)

4.0

ロックバンドoasisの結成からネブワースLiveまでのドキュメンタリー。
名曲の誕生の経緯やバンド間の関係が描いておりoasis好きにはたまらない作品。
メディアに対する攻撃的な発言と自らの信念を歌
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