kurageさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

男鹿半島にある製材所の次男たすく(仲野太賀)の成長譚。

出産して間もない妻ことね(吉岡里帆)に飲酒するなと釘を刺されたにも関わらず、大晦日の夜、たすくはなまはげ行事で泥酔し、行事の存続危機となる事件
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無法松の一生(1958年製作の映画)

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小倉を舞台に、社会の底辺で生きる荒くれ者、車ひきの松五郎が足を怪我した子ども、吉岡敏雄を助けるところから人生が変わっていく。礼を求めない気風のいい松五郎の態度を敏雄の父親である陸軍大尉、吉岡小太郎は気>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

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『ノマドランド』の監督、クロエ・ジャオの作品。Netflixでの配信が明日で終わりということで慌てて視聴した。

傷のある主人公ブレイディのシャワーシーンで、アメリカ西部に生きるカウボーイの暮らしにの
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冒険者たち(1967年製作の映画)

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コンゴ沖に宝探しに出かける三角関係の男女の話。海に出るまでが長くて離脱しかかったけど、舞台が船上に移ってからの人間関係の描写がとても面白い。

飛行士マヌーを演じるアラン・ドロンはいつの時代にも心とき
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少佐と少女(1942年製作の映画)

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ワイルダーのハリウッドデビュー作。
ワイルダー独特の、先の読めない速い展開が全く古さを感じさせない。

マッサージ嬢?はセクハラに怒って仕事を辞めて田舎に帰るが、電車賃がなくて年齢を偽るという設定が斬
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極楽特急(1932年製作の映画)

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全然古臭くない。シンプルな構造で余計な装飾がない。
泥棒カップルらしい会話のリズムとエモすぎないラブシーン。演出が小洒落ている。
ガストンの心が最後まで読めなかったのとコレ夫人のラスト近くの反応が理解
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ポートランドに住む男娼ふたりのロードムービーが物語の大半をしめる。
リバー・フェニックスとキアヌ・リーブスのバディが美しくてそれだけで眼福。

ストレスにより突然眠ってしまうナルコレプシー病を発症する
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

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『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンが主演ということで、フォロー繋がりの方のレビューなどを読んで観たかった作品。やっと近所の映画館にやってきたので観れました>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

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おそらく、アカデミー賞の性格上、フランシス・マクドーマンドの『ノマドランド』もしくは『シカゴ裁判』に決まるのだろうと観てもいないうちから想像しているのだけど、『ミナリ』の小さくて静かな、移民たちにとっ>>続きを読む

キムチを売る女(2005年製作の映画)

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何気なく借りた作品だったけど、大当たり。セリフは極端に少なく、このシーンはどこに繋がっていく?みたいな時間が長いけど、映像はどこを切りとっても絵になる構図。好みの作風だった。

不毛の大地を飛び出した
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ザ・ホワイトタイガー(2021年製作の映画)

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ブッカー賞受賞アラヴィンド・アディガ作『グローバリズム出づる処の殺人者より』を映画化。本年度アカデミー賞脚色賞ノミネート作品。原作をまだ読んでいないので、どう脚色したのかはわからない。

下位カースト
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

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実話から生まれた作品。聖職者になりたい主人公ダニエルは、少年院を仮釈放され、社会復帰するために訪れた町で新任の司祭と勘違いされる。
本当の司祭の留守の間に行うミサでの説得力ある言葉に、村人たちは彼を信
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国道20号線(2007年製作の映画)

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空族1作目。映画館でしか観られないのでなかなか観る機会はないかと思ったら日本映画チャンネルで。
2007年とは思えない、そこはかとない昭和感。絶対好きなやつ......!と思ったら全然ダメだった。田舎
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クロッシング(2008年製作の映画)

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身重で結核を患っている妻のために一時的に脱北して薬を買おうとする元サッカー選手とその後を追う息子のストーリー。
2007年の話には思えないくらいの、まるで日本の戦時中のような北朝鮮の生活が描写されてい
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

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有名な劇伴は幾度となく耳にしたことがあるけれど、映画は初めて。
人や傘が交差するプロローグは期待しかない。踊らないミュージカルには驚いたが、美術や衣装が画面の隅から隅までカラフルなレトロポップ。凝って
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

出先で時間が空いたタイミングで映画館に飛び込み、鑑賞。前情報なく全く期待もせずに観たら、良作で。タイトルから、昔、テレビのワイドショーなどで話題になったあのラジカセおばさんの話かと思いきや、最後はうる>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

まず、思ったのは、西川監督の人間を描く想像力について。
役所広司演じる元殺人犯三上の出所後のあり方を通して、人間の尊厳や社会の盲点を誠実に描いている。
原作があるにしろ、表現するに難しいであろう人物像
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深夜の告白(1944年製作の映画)

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チャンドラーとワイルダーの共同執筆。保険外交員、ネフの殺人告白から物語は始まる。『サンセット大通り』と同じく、意味深ネタバレ結論から。
顧客の後妻フィリスに誘惑された保険屋ネフがその夫の保険金殺人に加
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泥の河(1981年製作の映画)

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宮本輝の処女作を映画化。著者の自伝的作品なのだろう。その後の『螢川』に内容がリンクしていく。ちなみに川三部作は全て映画化され、中でも小栗康平のこの作品が傑作だ。

昭和30年代の大阪の水辺の暮らしを、
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

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1980年代の北イタリア。大学教授の親と一緒に避暑にやってきた17歳のエリオと父の教え子24歳の青年、オリヴァーのラブストーリー。どちらかといえばエリオの成長譚といったところ。

映像が美しい。しっと
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

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女の友情とロードムービー、フェミニズム。しばらくぶりに観ると、今の時代にマッチした内容な気がする。

ウエイトレスのルイーズと主婦のテルマが週末、ドライブ旅行に出かけている中で巻き起こる様々な事件。レ
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摩天楼を夢みて(1992年製作の映画)

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ピューリッツァー賞文学賞を受賞した名作戯曲『グレンギャリー・グレンロス』の映画化。不動産会社に勤めるセールスマンが契約を取らなければクビになると言われてああだこうだと転がっていく話。ずっとずっと会話劇>>続きを読む

男たちの挽歌(1986年製作の映画)

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高校時代に男子の間で評判となり「スゲーから!」とおすすめされてビデオを観た記憶。確かにそのときはチョウ・ユンファの二丁拳銃のアクションや男の友情に熱い滾りを感じ、これは素晴らしい映画!となっていたのだ>>続きを読む

浮草(1959年製作の映画)

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伊勢志摩に旅芸人一座がやってきた。一座の長、駒十郎(中村鴈治郎)は内縁の妻、すみ子(京マチ子)に内緒で一膳飯屋のお芳(杉村春子)と二人の間にできた子、清(川口浩)に会いに行く。浮草稼業のため、清には伯>>続きを読む

私の惑星(2018年製作の映画)

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パンを焼く太った男、アンリは妻に冷たくあしらわれて久しい。ポールダンスを習っている妻の締まった体を見て、アンリは落ち込む。そこに、でっぷりと突き出たお腹に価値を見出す写真家の女性が現れて、彼の意識は変>>続きを読む

プレゼント(2019年製作の映画)

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パレスチナ問題を下敷きにした短編。主人公と娘は妻の結婚記念日のプレゼントを買うために面倒な検問を通り、買い物へ行く。不便な往来は往路も帰路も同じく、二人をうんざりさせる。やっとの思いで辿り着いた最後の>>続きを読む

頑固者(2018年製作の映画)

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『バーニング』『ミナリ』出演のスティーブン・ユァンの一人芝居。彼の怒りが頂点に達するとともに赤ん坊の鳴き声が大きくなり、話は正反対の方向へ。最初に車をバックさせたときが引き返せるタイミングか。邦題、再>>続きを読む

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

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ずっと積観状態だったこの映画をクリスマス前に観ようとして寝落ち。再チャレンジの今回もあまりの人数、場面に、終盤、あれ、この人どのエピソードの人?と疑問が先に立ってしまい、初見は暗闇の中でそのままを受け>>続きを読む

マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

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ジョージクルーニー扮するライアン・ビンガムは年間322日も出張するプロのリストラ宣告人。機上での時間が長いためマイレージも相当貯まっている。彼が最も執着するのはアメリカン航空史上7人目で最年少の100>>続きを読む

言葉にならない(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

17分間のショートムービー。
叔父から性的虐待を受けた少女は大人になり、危篤の叔父に死ぬ前に謝罪して欲しいと当時の日記を持って病室に入る。
すでに話せない叔父は謝罪もできない。当時、叔父に自分を預けて
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

映画からはン10年遡るが、舞台の一つとなる明大前に住んでいたことがあり、夜の甲州街道を歩くシーンを見てタイムスリップしたような気持ちになった。明大前や下北沢、吉祥寺はなぜか終電を逃しやすい街である。住>>続きを読む

無双の鉄拳(2018年製作の映画)

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とても面白かった!ドキドキハラハラ、スリルとアクション要素あり、コメディありのエンタテインメント映画だった。

綺麗な奥さんにカニをむいてあげる姿とバッタバッタ敵を素手で薙ぎ倒していく姿のギャップがい
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王になった男(2012年製作の映画)

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韓国の歴史を知らない人間にとって映画やドラマから入ると、李氏朝鮮15代王の光海君はよほどドラマがあった人なんだろう、よく題材になっている模様だ。

王が道化と入れ替わる、というところで、先日観た『誰が
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切腹(1962年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いわずもがな名作中の名作ではあるのだけど殺陣系の映画に食指が動かず、積読ならぬ積観状態になっていたところ、熱いレビューを読んで観賞。
もっと早く観ておけばよかった!

小林監督、橋本脚本ということで外
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誰が私を殺したか?(1964年製作の映画)

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双子の姉妹が入れ替わることで追い詰められていき、最後はこれは1本とられました的などんでん返し。ナイス邦題です。

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

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1980年の光州事件に端を発した1987年の民主化運動の裏側を刑事、看守、大学生、記者、治安本部の所長などそれぞれの立場から描いた群像劇。

今やワールドワイドにエンタメ業界を席巻する勢いのある韓国も
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