kurageさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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欲望の翼(1990年製作の映画)

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数十年前にレンタルで観たのだけど、内容は全然覚えていなかった。

1960年の香港を舞台に、主人公ヨディ(レスリー・チャン)を取り巻く女性二人(マギー・チャン、カリーナ・ラウ)との3角関係+警官タイド
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赤い殺意(1964年製作の映画)

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東北の田舎町に住む主婦の成長譚、夫婦の物語。
主人公、貞子(春川ますみ)は、ぽっちゃりと大きな体格やぼーっとした風体、妾の家系などの理由から内縁の夫である吏一(西村晃)や姑に虐げられられ、一人息子の勝
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結婚哲学(1924年製作の映画)

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サイレント映画を活弁士入りで視聴。ロタール・シュミットの戯曲『Only a Dream』を軽やかにルビッチタッチで。

二組の夫婦と1人の男のすれ違いラブコメディ。
事件をきっかけは友人シャーロットの
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この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

何かとついていない独女、看護助手の主人公メラニー。ある日空き巣被害に遭うが、警察の捜査はあてにならない。それまで疎遠だった近隣住人のトニーに協力を求め、犯人探しを始める。

邦題を見る限りではさぞかし
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

狭山市で実際にあった事件から着想して作られた短編。生徒たちの「金魚が好きだったのでもらったが、多すぎて飼えず、プールに放した」という実際のコメントの裏側にある断片を創造し、チャプター別で見せている。>>続きを読む

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

売れないフォーク歌手の1週間ループ。何も誰も救われないので当然カタルシスはない。それなのに観終わった後に独特の味わいを感じてまた見返したくなるのはなぜだろう。

猫を連れて歩くようになった理由、友人や
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監視者たち(2013年製作の映画)

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香港映画『天使の眼、野獣の街』のリメイク。
警察の監視班チームに入ったばかりの記憶能力の高い新任刑事、コードネーム子豚に『ビューティー•インサイド』のハン・ヒョジュ。彼女を一人前に導く上司ハヤブサに『
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壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ(2016年製作の映画)

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この太賀の走りが『泣く子はいねぇが』の全裸走りにつながっているかと思うと、感激もひとしお。タイトルも秀逸。確かに、壊れ始めているよ、ヘイヘイヘイ!

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

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成瀬作品4作目。今まで観た成瀬巳喜男の作品の中で一番好き。
主人公の感情が昂るに至るまでの描写がめちゃくちゃリアル。これは菊島隆三の脚本に依るところが大きいとは思う。
好きなセリフがたくさんあったので
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めし(1951年製作の映画)

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林芙美子の未完の遺作を映画化。オープニングのクレジットに川端康成の名前が出てきて驚いた。

内容は結婚5年目、倦怠期を迎えた子どものいない夫婦の話。専業主婦の妻がぶっきらぼうで説明不足な夫とメシを作る
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

面白そうだと思って観に行ったのだけど、自分的には期待ハズレだった。
その予感は、藤原竜也と風間俊介がカフェで出会っていきなり込み入った話をするところの違和感から始まった。それでも、家族の話を盛り込んだ
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ファーザー(2020年製作の映画)

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時系列がバラバラでも混乱しない、素晴らしい構成。認知症の人からの視点は本当にこんな感じなんだろうか。不思議なトリップ感もあり、ちょっとコワイ。本人は不安でたまらないはずだ。

そういえば、祖母の認知が
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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それぞれの、喪失と再生の物語。
家福に濱口監督が見えてしまい、渡利みさきの生き方にワークショップの目指している理想系を重ねてしまう。観客が勝手に作り上げる物語。如何様にも捉え、想像を巡らす。時には共感
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

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前回と同じくショッキングなオープニング。そこからクレジットが表示される流れが痺れる。
役所広司演じた大上から後輩だった日岡役への松坂桃李への主役リレーとなると若干線が細くなってしまったかなという気もし
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下妻物語(2004年製作の映画)

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観ているとテンションが上がっていく映画。昔観たときの印象はイロモノ感が強かったけど、数年ぶりに観返すと爽快感のあるシスターフッドものでありました。

ロココの世界に住む桃子とヤンキーで情に厚いイチゴ。
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キネマの神様(2021年製作の映画)

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ちょっとお茶目な役作りが志村けんを彷彿させる沢田研二。ジュリー時代を知っているものから見ると全く別人だけど、それはそれでゴウの、ちょっとダメな、味わいのある人間性が滲み出ていて良かった。
前半、冗長に
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パッチギ!(2004年製作の映画)

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難しいテーマ(時代)を青春エンタメに。若いキャストが生き生きとしていて躍動感がある。けれども、メインキャストのほとんどがその後色々ある方で。井筒監督は、よっぽどやんちゃをまとめるのが上手いんだな。助監>>続きを読む

凱里ブルース(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

小説のほうの『インド夜想曲』を彷彿させるロードトリップ感。
現実と夢が交差しているかのような内容は深追いせずに、まずは田舎町の世界に入っていった方がこの映画を味わえる気がした。
長回しの映像は、専門的
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弁護人(2013年製作の映画)

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韓国民主化運動時代の映画は『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』『1987〜ある闘いの真実』など名作揃いだけど、この映画も同じく評判が高い。オンマがいて、食べ物が出てきて、情けがあって、ああ、絶対く>>続きを読む

海を駆ける(2018年製作の映画)

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インドネシア・アチェを舞台にした寓話的なお話。主演はディーン・フジオカになっているけど、物語を前に進めているのは日本から叔母の貴子(鶴田真由)を訪ねて日本から来たサチコ(阿部純子)だから、彼女が主人公>>続きを読む

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

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公開時はジュリア・ロバーツが主人公かと思って観ていたけど、再び観るとヒュー・グラントが主人公だった。
バツイチの旅行書専門書店の店主役がヒュー様にぴったり。ジュリア・ロバーツのちょっとビッチでヒステリ
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ブリジット・ジョーンズの日記(2001年製作の映画)

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何回観ても笑える。国籍問わず支持されているのは、これでもか、というくらい女の恥ずかしいところを背負わされたブリジットに、世の女性たちが共感するからかもしれない。
飽きさせることのないリズミカルな展開も
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銀座化粧(1951年製作の映画)

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成瀬巳喜男2作目。戦後、銀座に生きるシングルマザー雪子(田中絹代)の切ない人生ドラマ。でも何故かエンディングで温かい気持ちになるのは、きっと雪子が懐の深いいい女なんだからだろう。

だめ男にたかられる
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

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藤井監督の撮る映画のムードはとってもいいなあと思うのだけど、これはハマらず。何だろう、昭和のどぎついのや韓国ノワール観てたからかな、ヤクザの皆様があっさりとしている感じがして、天然水を飲んでるような澄>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

東京新聞の望月衣塑子記者を追いかけながら、メディアや国会議員の仕事を問い、日本の現状を突きつけるドキュメンタリー。
逮捕覚悟の危険な撮影も多く、作品に向かう森達也さんの姿勢が伝わってくる。

各地に散
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浮雲(1955年製作の映画)

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愛すべきダメ男に対する執着と依存で身を焼き尽くした女の話。
幸田ゆき子(高峰秀子)はその美しく可憐な容姿とは反対に、体温低げでちょっとはすっぱな話し方をしているのが意外。
けれども、心の中では炎がぼう
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ウォーターベイビー(2016年製作の映画)

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インドの泳げない少年がかわいい。アニメを差し込んだ映像もポップ。
自分の泳げなかったときの記憶を思い出し、少年に感情移入してしまった。
プールで泳ぎたいー。

トラベラー(1974年製作の映画)

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テヘランで開催されるサッカーのチケットのためにやらかしまくる悪たれ坊主が主人公。彼の決して周到ではない旅の金策から実行まで。
ラストのはっとした感は大人にも覚えあり。
キアロスタミの作品は子どもたちが
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国家が破産する日(2018年製作の映画)

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大きなシステムは、動き出したら止まらない。
1997年の韓国の通貨危機を背景に、政府に事実を公表をして中小企業を救うべきと進言する韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョン(キム・ヘス)、政府には騙され
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

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ジム・キャリー演じるトゥルーマンはリアリティ番組の中にある架空の島、シーヘブンで生まれてから一度も外に出たことがない。
彼の周囲にいる人は全て演者。
友人をはじめ、両親や妻さえもそうで、唯一彼に真実を
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

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海を越えられない閉塞的な時間に、一瞬で世界の街角に飛んでいけるロマンチック(といってもラブロマンスではない)な1本。
夜のしじまを泳ぐように走るタクシーでの出来事。LA、NY、パリ、ローマ、ヘルシンキ
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悪人(2010年製作の映画)

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出会い系サイトで知り合った女性を結果的に殺してしまうこととなる主人公の祐一(妻夫木聡)と、女性を殺した晩に同じく出会い系サイトで知り合った冴えない日常を送る女性、光代(深津絵里)。ふたりの物語を主軸に>>続きを読む

カノジョは嘘を愛しすぎてる(2013年製作の映画)

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漫画原作未読、キュンキュン系シンデレラ?ラブストーリー。
若き天才サウンドプロデューサー小笠原秋の佐藤健はとても合っているし、シンデレラとなるバンドのボーカル小枝理子役の大原櫻子もかわいい。
冒頭のヘ
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人情紙風船(1937年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

4Kデジタル修復版をテレビで、本作をオールマイベストという山下達郎のトークとともに。山下さんの解説が素晴らしかったので、もう一度見返す。
Amazon primeでヘッドフォンをつけて観たら、画質はも
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荒野の用心棒(1964年製作の映画)

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『用心棒』のリメイクではなくパクリ。構成やセリフ、キャラクターなどよくぞここまで。
まるで、モノマネのもしもシリーズのようだった。「もしも、黒澤明の用心棒をマカロニウエスタンでやってみたら」というタイ
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用心棒(1961年製作の映画)

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宿場町にやってきた浪人が対立するならず者たちを対決させる話。壊滅させた暁には「あばよ」とサクッと去っていく。カッコイイ。
後に西部劇になるのもわかる。

三十郎「(外の桑畑を見て)俺の名前は桑畑三十郎
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