こまちさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

こまち

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シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

悲しくてやりきれない。
痩せ衰えていく彼の姿、暗闇の中の濡れた瞳。
台詞の少ない映画だけど、映像が雄弁で心臓をぎゅっと掴まれた感じがする。悲しくてやりきれない。
暗い地下室の中で、「夢を見る」手紙の持
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

3.8

6才のボクが、大人になるまで。
本当にそれだけ。大きな起伏も「映画みたいな」出来事もなく、ゆっくりゆっくり進む。

アメリカの話ではあるけれど、ドラゴンボールとかハリー・ポッターとかレディー・ガガとか
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

3.6

ノンネイティブが英語圏の店頭でオドオドしちゃう気持ちは痛い程よくわかる。そして外国で知らない人が親切にしてくれるとすごく沁みるのも。
ニューヨーク旅行の直後に観ただけに刺さった。

インドにおける英語
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クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.9

すごく面白かった。
華僑の世界をこういう風にポップに取り上げた映画って、初めて観た。とっても興味深かった。


これが白人同士の映画だったら、使い古された玉の輿シンデレラストーリーは全然面白くもなんと
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オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

3.4

ティルダ・スウィントンってほんとに唯一無二だな。iPhoneが全然似合わない。
寝姿がドラクロワの絵みたいだ。

そういえばデトロイト舞台の映画ってあんまり観たことない。
かつて繁栄した自動車の街が、
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

今さらながら、やっと観た!面白かったー!

「前情報何もなしで観た方がいい」という前情報のもと、前情報何もなしで観たので、前半30分がしんどかった。やだ~ゾンビ映画やん~~やだやだ~~と思いつつ、「ん
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マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(2018年製作の映画)

3.7

冷静に考えたら雑なストーリーだけど、思い出補正と音楽の力で輝いて見える。
2008年公開の前作は劇場で3回くらい観た。

前作もそうだったけど、男女のロマンスよりもむしろ母娘の愛がメインに描かれている
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.6

スカした顔腹立つ~~(褒めてる)

二の「別に悪い人じゃないんだけどときめかないタイプ」加減が絶妙。
わざわざ口に出して指摘するほどじゃないけどなんか嫌、っていうポイントが効いてる。夜景スポットでリッ
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.7

ゴージャス~~
登場するキャストもブランドも何から何まで超豪華。
ハリウッドの力業を見せつけられた。

困難なことは何にも起こらず、スルッと全部うまくいってしまうので物足りないかもしれない。けど、オー
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.9

外からの視点で見る東京は何だかむずがゆい。
アンニュイなTOKYO。

一人でじっとしていると、寂しさがじわじわ広がって、からだを蝕む。
みんなに進むべき目的地があって、そんなものがないのは自分だけみ
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2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

3.6

ずっとざわざわしてた。
何度も心臓がぎゅっとした。
長い髪を切るオープニングから、何だかもう不穏だ。

クロエはハッとするほど美しいときもあるけれど、病的で狂気をはらんだ姿をしてる。
彼女は恋人の真実
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.3

80年代のアイルランドの気分とか、法律で離婚が禁止されてた事情とか、知らなかったことを知れて面白かった。
ただ映画自体にはあんまりのれなかった。元々ロックにあんまりときめかなくて……
Onceはとって
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怒り(2016年製作の映画)

4.2

本気の怒りを伝えることは難しい。
本気って、目に見えないからさ……

信じられなかった人と、信じて裏切られた人。
猜疑心、自己嫌悪、不信感、哀しみ、そして怒り。
生活の中では押し隠されていても、消えた
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美女と野獣(2017年製作の映画)

3.6

音楽がノスタルジーを刺激する。
アラン・メンケンまじ偉大。

エマ・ワトソンは美人で知的で個性的で、ピッタリだと思う。
アニメ版とは一味違うル・フウのキャラも良い。
ただアニメ版を何十回と繰り返し観た
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.6

誰に何ていっていいのかわからない。
署長んちに馬が2頭もいるのに驚いた。アメリカすげー

ミルドレッドも巡査も、どうかと思う。警察署に火炎瓶を投げ込むとか、無抵抗な人をボコボコに殴り付けるとか。
いく
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恋のためらい/フランキーとジョニー(1991年製作の映画)

3.9

生活感溢れるニューヨークの部屋、雑多なアメリカンダイナー、不機嫌なウェイトレス。いいな!

アル・パチーノもミシェル・ファイファーも、少し疲れてくたびれて見える。
それなのにこの映画はロマンチックだ。
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.2

話の展開がすごく速い。トントン拍子にどんどん進む。
前半の明るいポジティヴ☆ミュージカルな雰囲気はちょっと苦手だった。
私はそういうのに鼻白んでしまう。

正統派歌姫 ジェニー・リンドが登場してからが
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ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年製作の映画)

2.9

アダム・ドライバーの胡散臭さよ

あんまり刺さらなかった。
ノア・バームバック監督、もしかして、私はあんまり相性良くないのかもしれない。

もっと時間が経って、主人公たちと近い立場になったらわかるよう
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

平日夜の回なのに、日比谷は満席だった。

独特。一緒に観た人は「初めて観るタイプの映画だった」といっていた。
濃ゆーいトマトジュースみたいな感じ。
目が醒めるビビッドな味。苦手な人もいるだろうな。
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.5

マイケルの冷たい目よ!
く~~~~

故郷を逃れニューヨークに亡命してきたヴィトが"ドン・ヴィト"としてコルレオーネ・ファミリーを築いていく様子と、ドン・マイケルが率いるファミリーが瓦解していく様子が
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ニシノユキヒコの恋と冒険(2014年製作の映画)

3.0

1シーン1シーンが長すぎる。
あまり意味があるとも思えないし
絶対この映画もっと短くできたやろ。

「女の人の声に出さない声が聞こえちゃう」
なんて大事な能力なんだ!

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.6

不思議な雰囲気に魅力がある。
オープニングがすきだった。ふわふわ揺れる水の中の部屋。最高にロマンチックだ。
声を出せない女性と囚われた半魚人、孤独な二人の交感は、普通の美男美女の恋愛模様より切羽詰まっ
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BPM ビート・パー・ミニット(2017年製作の映画)

3.7

全然知らなかった。ACT UPのことを知らなかったし、この映画で描かれている感情を私は知らないと思った。
だから彼らの怒りや悲しみの力に圧倒された。

正直、ACT UPの活動の仕方は過激すぎると感じ
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.6

かっこよ……

オープニングから、惹き込む力が普通とは違う。
暗闇の中で娘の復讐を懇願する父親。
もちろん音楽も、マーロン・ブランドもかっこいい。

そして何よりアル・パチーノ。
アル・パチーノ。こん
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大人ドロップ(2013年製作の映画)

3.0

んんん?
わからないポイントが多くて消化不良。

全く登場しない主人公の家族、リリーさんの存在の唐突さ、杏ちゃんが母親を毛嫌いする理由。
原作では説明されていたのかもしれないけど、少なくともこの映画は
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無伴奏(2016年製作の映画)

3.6

じっとりと湿った重さを感じる。
全体を通して、底流に抑圧された情動がある。
パッヘルベルのカノンの華やかさが救いだった。

マッチで煙草に火をつける鳴海璃子、とても良い。
エマもすごく可愛かった。
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.1

好みが分かれそう。
私はギリギリ、苦手かな。・・・
でも池松壮亮はすき。

普通の人が蓋をしている(あるいは気が付かないふりをしている)違和感を無視できない人なんだろう。
慎二も美香も、そして最果タヒ
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羊の木(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

胸がざわざわする。何かが心に引っ掛かる。

太田さん(優香)の人との距離の詰め方とか、杉山(北村一輝)の不穏な笑顔とか。
途中、「人が肌で感じることは結構正しいものだ」という台詞があるけれど、そういう
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

何か色々いわれているようだけど、私は楽しく観た。
ポップコーンLサイズ片手に、終始ハラハラドキドキしてた。
オーケストラ音楽は相変わらず最高にかっこいいし、宇宙空間で繰り広げられる迫力の映像にはワクワ
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.6

普通な人があんまりいない。

綾野剛はうさんくさいし(褒めてる)
Coccoは非凡人オーラ出てるし(これも褒めてる)
「普通っぽく見える」黒木華も、「普通そうしないよね?」ってことをする(これは褒めて
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

夜に一人で観始めたけれど、すぐに後悔した。怖くて。
開始10分くらいで部屋の電気をつけ、15分で停止ボタンを押した。

明るい昼間に再挑戦。
夢の描写、すごい。
なんともいえない不気味さ。
どこからど
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

3.2

クリスマスの夜に、「クリスマスっぽいことがしたい」という動機だけで観た。

時々ケヴィンがする「はん?」ていう顔がめちゃかわいい。

音楽(オーケストラ)が凝ってるな~
と思ったらジョン・ウィリアムズ

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.1

クリスマスから大晦日にかけての約一週間には、確かに何か特別な空気がある。
家族のことを考えたりする。

ホームレスや家出少女や置き去りの乳児やギャンブルやDVなど、よくよく考えると暗いモチーフが多い。
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スモーク(1995年製作の映画)

4.0

冒頭の「煙の重さを量る」話が印象的だった。
吸う前の煙草の重さから、吸った後の灰の重さを引く。その差が煙の重さだという。
なくなったものを数えて、どれだけあったかがわかる。

ルビーとオーギーが去った
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.5

ラブコメ映画だった。

刑務所から出て最初にママに電話するビリー。
ブルーのアイシャドウにオレンジのリップが超かわいいレイラ。
ふくれっ面だけど案外ノリがいいレイラ。
真っ白でふっくらでふわふわのレイ
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アンダーグラウンド 完全版(1995年製作の映画)

5.0

有休取って観に行って良かった。
すごくすごくすごく良かった。

通常版でモヤモヤと理解できていないままにしてた隙間が埋められて、全体像を把握した。
特にナタリアの苦悩を完全版でやっと理解できたと思う。
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