このレビューはネタバレを含みます
“変えられないものと変えられるもの”
今夏、いや今年最も期待していたと言っても過言ではない、山田尚子監督最新作。生まれつき人の色が見える少女トツ子は、高校を中退したきみ、医者の道を選びつつ大好きな音>>続きを読む
タランティーノによる原案をオリヴァー・ストーンが映画化した本作だが、予想に反してハマらなかった‥‥
ショッキングな題材の割に妙にハイテンションな映像と忙しないカット割り、更には様々な映像表現の大混乱に>>続きを読む
『大日本人』で北野武以来の天才芸人監督誕生の期待を裏切った松本人志監督の2作目。突如密室に閉じ込められた男の脱出劇と南米の覆面プロレスラーを並行した描いたシュール・コメディとなっている。
結論から言>>続きを読む
コーエン兄弟とは相性が悪いのだが、例に漏れず本作も微妙だった。子に恵まれなかった訳アリ夫婦が、富裕一家の五つ子のうち1人を誘拐しちゃった!というドタバタ劇なのだが、赤ちゃん争奪戦が勃発していく中で絵に>>続きを読む
三池崇史監督が『十三人の刺客』の次に挑んだ時代劇は、名作『切腹』の原作となった滝口康彦による「異聞浪人記」の再映画化。三池流バイオレンスが見事に血肉沸き立つ時代劇との相性が良かった前者と異なり、本作は>>続きを読む
ホアキン・フェニックスが『ジョーカー』の次に選び、演技の振り幅が凄すぎると話題になった作品。ラジオジャーナリストのジョニーは姉に頼まれ、甥ジェシーの面倒を見ることになり、2人は徐々に絆を深め合っていく>>続きを読む
第46回アカデミー賞短編アニメ映画賞受賞作。
監督の生い立ちを自身のナレーションとそれに付随する絵や写真で大胆にコラージュするものの、面白くはない
第45回アカデミー賞短編アニメ映画賞受賞作。
チャールズ・ディケンズの名作童話をアニメーション映画化した作品は多数あるが、セル画で、それと原作絵本の挿絵を最も意識したのは本作だろう。ストーリーはあま>>続きを読む
第44回アカデミー賞短編アニメ映画賞受賞作。
短編アニメ映画賞受賞作の中でも最も短い2分の作品ではあり、変に凝ったプロットや独特過ぎる映像表現ではなく、2分という制約に伝えたいものがしっかり込められ>>続きを読む
ドリーム・ワークス×アードマンによるフルCGアニメーション。アードマンはお得意のストップモーションを完全排除し、5年もの歳月を懸け本作を製作したという。
ストーリー自体は、都会暮らしで人間に育てられ>>続きを読む
よくこれを一般映画で拡大公開したなというのが最初に出てきた感想。北野武に続け!と煽られ今や自身も黒歴史として封印しているであろう、松本人志監督デビュー作。限られたスタッフとキャストの情報のみ公開し内容>>続きを読む
デヴィッド・リンチ監督作にして、1980年度国内興収1位となったヒューマンドラマ。奇形児として見世物となっていたジョン・メリックは、トリーヴス外科医と出会い交流をしていく中で、1人の人間として生きる道>>続きを読む
鬼才デヴィッド・リンチがニコラス・ケイジ×ローラ・ダーンを主演に迎えて手掛けたロードムービー。単なる駆け落ちの中に『オズの魔法使い』にリンチ流哲学を盛り込みながら、強烈なバイオレンスとエロスで突き進む>>続きを読む
1つの出来事に対し各キャラクターが各々の主観で語る〈羅生門スタイル〉。最近だと(少しタイプは違うが)『落下の解剖学』、リドリー・スコット監督作『最後の決闘裁判』などが挙げられるが、その源流となったのが>>続きを読む
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シリーズ3作目にして、ついに女性の相棒が登場。
犯人逮捕のためなら手段も厭わない暴力刑事ハリーと、新米で逮捕経験もない女刑事ムーアとのバディものの要素が加わっている。シリーズ内のジンクスというと、ハリ>>続きを読む
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アポロ・クリードの息子、アドニス・クリードを主人公とした『クリード』3作目。前作までトレーナーとして登場していたシルヴェスター・スタローンは大人の事情で降板、マイケル・B・ジョーダン自身が監督を兼任し>>続きを読む
アメリカで大ベストセラーとなった同名原作を映画化し、全米をはじめ記録的ヒットとなった近未来アクション。富裕層の嗜み、反乱勢力の抑止力として開催される殺し合いゲーム<ハンガー・ゲーム>に参加したカットニ>>続きを読む
面白い!けどやや冗長か。
クリント・イーストウッド主演の大ヒットシリーズ第2弾は、シンプルながらクールすぎるOPに見惚れること請け合いの娯楽作。凶悪犯罪者をターゲットにした連続殺人事件が発生し、事件解>>続きを読む
『マトリックス』から確実に影響を受けたであろう、カルト的人気を博すガン=カタSFアクション。公開当時は大コケしてしまったが、クリスチャン・ベールが後の多くのアクション映画に出演するきっかけとなったり、>>続きを読む
観終わった後、『銀魂』のとあるエピソードを思い出した。寺子屋の少年がある公園でマダオ(まるでダメなオッサン)と出会いひと夏の経験をしていくという内容なのだが、その中でマダオは首吊をしようとする描写があ>>続きを読む
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“権力者は守ってくれるか”
『スノーマン』レイモンド・ブリッグズによる同名原作をアニメーション映画化した作品。イギリスの片田舎に平凡に暮らしていた老夫婦ジミーとヒルダが、3日後に迫る核投下の脅威、そ>>続きを読む
B級映画の帝王と呼ばれたエドガー・G・ウルマー監督初期のフィルム・ノワール。クラブへとやって来た男が語りだす不運すぎる回想録、そして彼を待つ悲惨な結末が描かれる。
次から次へと不運が訪れ、まさの負の>>続きを読む
何故か製作総指揮にフランシス・フォード・コッポラが名を連ねているホラー作品。何故か、っていうのはまあ中身を見れば分かります。
遠方の実家に帰省していた姉弟を突如襲う謎のトラック!運転手の正体は‥‥とい>>続きを読む
『ウィッチ』『ライトハウス』のロバート・エガース監督による壮大な復讐譚。両親を奪われ国を追われた王子アムレートは、数年後父の仇と母、国を取り戻すべく蜂起する。アレクサンダー・スカルスガルド、アニャ・テ>>続きを読む
ロン・ハワード初監督作にして、ロジャー・コーマンが製作総指揮、ジョー・ダンテが編集を手掛けていたりと今となっては豪華布陣によるカーアクション。原題は『GRAND THEFT AUTO』で自動車窃盗の意>>続きを読む
同名イヤミス小説の映画化である本作は、今は出家してしまった清水富美加をはじめ、飯豊まりえ、玉城ティナ、清野菜名、平祐奈など当時の若手女優が集結した学園ミステリーである。学園の華ともいえるいつみが殺され>>続きを読む
“明日は我が身”
凄い。あっという間だった。
2時間半かけてじっくり描かれる、刑事裁判もとい痴漢冤罪の闇。『Shall weダンス?』の周防正行監督が2年もの取材と調査をかけた渾身の1作は、それでも>>続きを読む
『動物農場』ハラス&バチュラーによる短編作品。
ディズニーのシリー・シンフォニーのような詩集っぽい作品かと思ったら、むしろ『ミッキーの大演奏』のようなコメディ色全開な快作だった。演奏者は全員やりたい放>>続きを読む
『動物農場』ハラス&バチュラーによる短編作品。
冒頭で説明はあるが、それ以上でもそれ以下でもないアート系アニメーション。
『動物農場』ハラス&バチュラーによる短編作品。
車の大量生産の末路を皮肉たっぷりに描いた本作は、2000年には街中が車で溢れ返り、住民も車中泊が当たり前となっていくと予言していた。実際にはそんなことは>>続きを読む
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午前十時の映画祭14にて
狂気の大傑作『怒りのデスロード』は都内でも何度もリバイバル上映されるが、この1作目は滅多にないため、貴重な機会に大画面で鑑賞できる喜びに浸れた。
今回見直してみて、改めて最>>続きを読む
歴史は繰り返す。
支配していた者はいつしか支配され、
新たな支配者が君臨する。
ジョージ・オーウェルによる同名原作を映画化し、今年で初公開70周年を迎える衝撃の寓話。ソ連の台頭をはじめとした独裁国家>>続きを読む
アメリカ最後の西部劇と云われるサム・ペキンパー監督最高傑作。銀行強盗に失敗した悪党集団ワイルド・バンチが、追われる身となりながらも仲間のため闘いに挑む。サム・ペキンパーのリアルに迫る暴力の恐怖と、簡単>>続きを読む
色々と端折ったんだろうなという脚本と、やっぱりアレな主演2人はもう今更言うことなんてない。アオハルを連呼するのもきついし、寒い台詞の応酬の割には物語は意外とシリアス気味でバランスが悪くも思える。公開当>>続きを読む
2年に1度のファンイベントのようなガルパン最終章の第4作。かつてガルパンはいいぞと言わしめた傑作アニメもさすがに風化しつつあるかと思ったら、ここにきて最終章の現時点での最高傑作が誕生した。
前作の準>>続きを読む
邦題が完全にネタバレなのは置いといて、ファンタジーを匂わせながらも、現実から目を背け妄想に浸る少女の成長譚だった。『死霊館 エンフィールド事件』で大変な目に遭った子役マディソン・ウルフが主演を務め、プ>>続きを読む