からかすさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

イエスタデイ(2019年製作の映画)

2.0

「ボヘミアンラプソディ」あたりから潮流となった
「音楽の力でぶん殴る」系の映画で
前述の映画や「ロケットマン」と異なり
自伝的でない完全なるフィクションとして作られた本作。

やはりザ・ビートルズの楽
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.0

私が観たのは124分の劇場公開版。
昔観た時は全く良さが分からなかった。
今観ると最初の100分は退屈そのもの、
でもそれが活きてラスト20分がハートに刺さりまくり。

個人的な話になってしまうが私も
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ベルファスト(2021年製作の映画)

2.5

なにせ不勉強なもので
アイルランド紛争であったり、
カトリック・プロテスタントの対立であったり
名前は知っていても具体的にどういうものか詳しくないので
恐らくこの映画の半分も理解できていないのでは…
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モービウス(2022年製作の映画)

2.0

ソニーズ・スパイダーマン・ユニバースという
新たなユニバース計画として「ヴェノム」の次の
ヴィラン誕生譚にあたる本作。
あんまり良いところがない…

褒めるべきは吸血鬼というキャラクター設定から
"血
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私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

2.5

反抗期の1step目をコミカルに描いた作品として
まあまあ佳作。
良心的なのは母親の描写。
たしかに彼女はやや過干渉気味ではあるものの
常に娘に対して愛情を持って接していたし
ましてや過去の経緯を知る
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.5

近年稀に見るほどの残酷なオープニングシークエンス。
直接的なグロ・ゴア表現があるわけじゃないけど
ほんの細やかな善意が絶望的な惨劇を招く流れは
度肝を抜かされるし、端的に一番死ななそうな人が死に
非常
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J・エドガー(2011年製作の映画)

3.0

良くも悪くもイーストウッド監督作って
結構淡白なところがあって
本作では画面のトーンの暗さも相まって
だらだらとした印象を受ける。
実際政治闘争劇の皮を被ったラブストーリーだから
若干散漫になっている
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

2.5

得体の知れない何かが歩くようなゆっくりとしたスピードで
ひと時も止まることなく追いかけてくるというアイディアは
全然悪くないアイディアで実際怖い場面もなくはない。
ホラーを生み出すのは何よりも得体の知
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アダムス・ファミリー(2019年製作の映画)

2.5

91年版「アダムスファミリー」をどんぴしゃで観た世代。
元のカートゥーンまではさすがに見ていないくらいの人間。

ストーリーはものすごく緩くて
「みんな違ってみんな良い」的な内容なんだけど
アダムス家
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.5

映画通と言えるほど映画を観てるわけじゃないけど
LGBT映画数あれどLGBまでは結構見かけるものの
T:トランスジェンダーをここまで
真っ向から描いた映画は少ないのでは。

個人的にはLGBT性を自分
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トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

2.0

やむを得ない話ではあるものの
前任者アンジェリーナジョリーという大スターの後というのは
やはり難しいものがある。
アリシアヴィキャンデルは頑張ってはいるものの
圧倒的にオーラに欠けるし特に声が良くない
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クローバーフィールド/HAKAISHA(2008年製作の映画)

3.0

擬似ドキュメンター風のパニック映画として
よく出来ているとは思う。
(モキュメンタリー?ファウンドフッテージ?
この辺の呼称はなかなかややこしいね)
9.11を想起させパニックになる人々の混乱っぷり
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浅田家!(2020年製作の映画)

2.0

とにかく主人公浅田政志が魅力的がなく描かれていて
優柔不断でわがままで周りを振り回すのに
意思決定の意欲に乏しい人間で
この人物が何かを頑張ったようには全く見えない。
結局のところ頑張ったのは兄であり
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インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

4.0

イーストウッド監督の作家性とでもいうべきか
かなり淡白な作風と物語自体のドラマチックさが相まって
すごく丁度いい温度感の映画だと思う。
登場人物の内面性を深く掘り下げつつ
スポーツ的な熱さが並列で語ら
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ムーンライト(2016年製作の映画)

2.0

基本的にはめっちゃ退屈。
画作りと音楽のセンスは抜群に良いし
少年が大人へ成長する過程での切なさや
マイノリティが故の生きづらさとか
丁寧に描写されているものの
メインの物語はすごくシンプルなラブスト
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.5

緊急ダイヤルののオペレーターが意味不明な通話を受けて
実は本当に緊急通報だったという題材を聞くだけだと
「散々アンビリーバボーとかで見たよ」ってな感じだけど
本作は非常に良くできてる。

なにより脚本
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

なんというか題材勝ちみたいなところのある映画で
粗野な白人と紳士な黒人のロードムービーというだけで
一定の感動と話の良さは担保されている。
本作も決して悪い映画だとは全く思わないし
普通に良い話だなと
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.0

本質的にノーランはSF作家なのだと思う。
非常に趣向の凝った設定を独創的なアイディアと
圧倒的な画作り力でハッタリをかます語り部である。
その手法の一つに時間軸の操作というものがあって
特にこれがうま
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ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

3.5

「舐めてた相手が殺人マシーン」的映画として
一定以上の面白さはある。
主演のベンアフレックは
舐める相手にしてはガタイが良すぎるけど
それでも自閉症気味な内向的な人物を好演している。
ただいろんな要素
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

「マネーショート」や「バイス」で
政府・社会の愚鈍さを皮肉たっぷりに
コミカルに描くことに長けたアダムマッケイ監督作。
本作は前述二作に比べると比較的見やすい作りになっている。

世界的な危機を訴える
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.0

ある種のファウンドフッテージ物として
これは結構新しいスタイルの佳作サスペンスだと思う。
何しろ私自身が三半規管弱弱マンなもので
例えば「ブレアウィッチプロジェクト」のように
手持ちカメラでブレブレの
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.0

前作「ゾンビランド」同様楽しいゾンビ映画になっているが
まあ想像通りパワーダウンは否めない。

まず最大の欠点は尺。
本作99分と短い尺の映画なんだけど
前作88分から11分も伸びている。
前作から続
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罪の声(2020年製作の映画)

2.5

グリコ・森永事件をモチーフとしたミステリーという体だが
フィンチャー監督「ゾディアック」からサスペンス要素を一切抜き
代わりに泣ける要素を盛り盛りにした感じの映画となっている。

未解決事件の真相究明
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

2.0

キアヌの代表作となる「ジョン・ウィック」シリーズ第3弾。
まず1作目101分、2作目122分からの本作131分は長すぎ。
話自体は大したことないのに設定ばかりが複雑化しすぎて
そのせいでとにかく間延び
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

近年のミュージカル映画といえば
「ウエストサイドストーリー」「インザハイツ」
「グレイテストショーマン」「ララランド」のように
豪華なセットと華麗なダンス、そしてゴージャスな歌という
構成であるのが一
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

5.0

個人的にはギレルモデルトロ監督作の中で
ナンバーワンの傑作だと思う。
そして当分はまた観ようとは思わないパワーがある。
ちょっと痛烈すぎて間を置かないとね。

ギレルモデルトロ監督作って
「異形のもの
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ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

2.0

個人的な考えだけど
スティーブンキング原作と映画が相性が悪いと感じている。
それはキング原作ホラーが非常に超常的であると同時に
多層的な人間心理の緻密な描写によって成り立っていて
映画化するにあたって
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

2008年に発生したムンバイ同時多発テロをベースとした
サスペンススリラー映画。
異文化間のテロや対立を描いた映画といえば
「キャプテンフィリップス」や「デトロイト」などあるが
その系譜に近い作風だと
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.5

明朗快活な反戦ものであり反ヘイトものとして
非常に観やすく作られている。
この題材だと大抵は大人の視線や俯瞰の視点で扱われて
重たくなりすぎたり逆にブラックすぎて引いたりするけど
本作はあくまでも少年
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アイヌモシリ(2020年製作の映画)

4.5

本作は感動する!とか気分爽快!とか泣ける!とか
考えさせられるなあ…みたいな映画ではなく
とにかく鮮烈なインパクトを与える映画。

私自身は現在北海道在住ながら出身ではないので
アイヌというものに対し
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フィードバック(2019年製作の映画)

1.5

うーんイマイチ。
サスペンススリラーでありながらハラハラ感に希薄。
まあラジオブースを舞台としており
非常に少人数でこじんまりとした映画だから
設定からして物語的に展開させづらい面はあるものの
それな
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ライド・ライク・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.0

土日はどっぷり平日も地方競走追うとまではいかずとも
重賞競走は馬券買うくらいには競馬は好きな方。
という観点で見ると本作は結構物足りない。
何故なら競馬シーンが物足りないから。
予算的な限界からか競走
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ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)

2.5

本作を観た上でどうしても意識せざるを得ないのが
「セブン」という大傑作で
どうやら元々は「セブン」の続編として企画されていたものが
諸事情あって本作という形になってようで。

そういった意味で比較して
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.0

色々と不満が多いんだけど何より長い長すぎる。
全てのシークエンスが基本的に冗長だし
見せ場のためだけのシークエンスも多すぎて無駄が多い。
MCUシリーズの素晴らしい点の一つに
ユニバース映画だからこそ
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EXIT(2019年製作の映画)

3.5

猛毒ガスが発生したからビルの高い方へ逃げるという
1アイディアのアクションコメディの小粒な作品として
結構楽しい一作になっている。
フリークライムよろしくビルの外壁をよじ登る姿にハラハラするし
笑える
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ロスト・マネー 偽りの報酬(2018年製作の映画)

4.0

すごく真摯にウーマンパワーを描こうとした映画で
「チャーリーズエンジェル(2020)」や
「ハーレイクインの覚醒」のように
表層的に女性を活躍させて男性が弱くて悪いものとして描かず
男性や社会に対して
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