からかすさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

4.0

「荒野の7人」の現代解釈を加えたリメイク、

なんといっても出てくる用心棒7人のキャラクターが良い。
特に美味しい役どころなのはクリスプラット演じるファラデー。
弁が立ち決して正義感だけの人間にあらず
>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

3.5

少なくとも現状の邦画ではトップクラスのアクション映画だし
原作を知らないのであれば十分に楽しめる内容だと思う。
個人的には原作は好きな作品なのでその点から言うと
うーん分からなくはないけど…という感じ
>>続きを読む

ファンタジア(1940年製作の映画)

3.5

幼い頃にビデオで擦り切れるほど観た映画を
映画館で観られたというのはありがたい話だね。

言ってしまえばこれはクラシックPV集であり
上質な音楽と上質なアニメーションさえあれば
セリフがなくとも物語が
>>続きを読む

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)

3.5

いやーものすごく意識の高い映画で
なおかつエンタメ映画としてすごく楽しめたんだけど
大傑作となるポテンシャルを持っていたけど…惜しいと感じる。

単純にアクションエンタメとして小気味良くて
軽妙な劇伴
>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

「イコライザー」や「96時間」でもお馴染みの
舐めてた相手が殺し屋マシーンだった映画の一つ。
極限まで不要なシーンを切り詰め
92分という非常に短尺で収めたのは良いことだと思う。
かといって早すぎて何
>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

4.0

「Mank」が大手シネコンで上映されるタイミングで
慌てて本作を恥ずかしながら今更鑑賞。
この映画ちょっと避けてたところもあって
今観てもすごい古典映画(ベンハーや2001年宇宙の旅)がある一方
「サ
>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.0

何かしらの改造を受けて超人的な力を持った人間が
謎の集団から追われる身となる…
というジャンルは一つ確立していて
それこそ「仮面ライダー」も一つだし
「アイ・アム・ナンバー4」とかもそういった映画。
>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.0

めちゃくちゃシンドい映画で全くピンとこない。
もちろんアカデミー賞に適さないかというとそんな事なくて
アメリカの映画賞なんだからアメリカの時勢が
反映される映画が選ばれて当然で
そりゃ日本人の私からし
>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

2.5

セリフ量が多いものの物語の盛り上がりとしてはいささか不足して
全体的には淡々とした作りに感じる。
ものすごく端的に言えば一種の復讐譚であり
最初は片方の面・イデオロギー的対立からくるものを描写しつつも
>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

当然ある程度脚色があるのだろうけど
この「政治的裁判」における被告側シカゴ7の
絶望的な状況感が緊迫感持って描かれている。
ある種一番情けないやつのあの行動が
ラストシーンに繋がるという演出も素晴らし
>>続きを読む

THE INFORMER/三秒間の死角(2019年製作の映画)

3.0

画面構成とかBGMとか役者陣もそんな悪くないのに
平凡という印象しか与えない。
これはやっぱり脚本としか言わざるをえなくて
全体的に原作をさらっただけという感じ。
主人公と家族、麻薬組織1と2、刑務所
>>続きを読む

AWAKE(2019年製作の映画)

3.5

爽やかな作風だけどやってることは棋士版「ロッキー」
しかも対戦する二人ともがロッキーでありアポロである作品で
結構熱い映画だと感じた。
吉沢亮の屈折した妄執演技は「青くて痛くて脆い」でも見せており
>>続きを読む

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王(2018年製作の映画)

3.5

物語としてはもはや古典中の古典なので語るべくもないが
その語り口がものすごく歪で逆に変な魅力を醸し出している。
若干「オーシャンズ」的なケイパーものかと思いきや
割と血生臭いシーンもあってギョッとする
>>続きを読む

密航者(2021年製作の映画)

3.0

NETFLIXオリジナルのSF作品で
静かに淡々と、でも堅牢な作りの作品だと思う。
登場人物も4人と最小単位でおそらく予算規模もそんなにない中で
「トロッコ問題」について描いている(要は「冷たい方程式
>>続きを読む

フッド:ザ・ビギニング(2018年製作の映画)

2.0

うーんあんまり魅力がない。
アクションはガイリッチーの「シャーロックホームズ」
ストーリーはノーランの「ダークナイト」を
うすーくなぞったような映画で
そんなに面白くないよね。
これはもう完全な懐古主
>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

「バットマンの魅力はなーんだ?」
もちろんビジュアルがカッコいいのは当然として
個人的な回答は「独善性」である。
これはヒーローとしてはかなり歪で
普通のヒーローが超パワーと理解しやすい正義感をもって
>>続きを読む

ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

4.5

単純明快で熱いストーリーに
フローレンスビューはじめとする役者陣の好演
すごく好ましい映画だと思う。
一番は兄ザックを演じるジャックロウデン。
家族が故に妬みもするし僻みもするし
でもやっぱり兄として
>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

1.5

久々に全然分からん系映画に出会った。
制作のA24といえば「ミッドサマー」だったり
「イットカムズアットナイト」だったり
かなり飲み込みづらい系映画をよく作ることは承知していたが
本作はもう全然分から
>>続きを読む

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男(2018年製作の映画)

4.0

まず目を引くタイトルである
「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」
これが「The Man Who Killed Hitler and Then the Bigfoot」と
原題ままというの
>>続きを読む

オキシジェン(2021年製作の映画)

2.0

物語の力強さが希薄。
ほぼメラニーロラン一人芝居という低予算SFで
彼女は文字通り孤軍奮闘ですごく頑張っているのだが
基本的にパニックで泣いてるシーンが多すぎる。
そりゃ一人で突然閉所に閉じ込められれ
>>続きを読む

バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.5

印象として「クワイエットプレイス」にかなり近い。
音を立てたらダメ・見てはダメと五感の内一つを封じられた中で
サバイバルを繰り広げるホラーという認識。
どちらも戦中下映画のテイストが強く
どんな環境で
>>続きを読む

エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

2.5

普通。
でもこの手の脱出ゲーム方式の映画はたくさんあって
「SAW」シリーズはじめスプラッタのインフレが起きている中では
比較的落ち着いたトーンでの映画だと感じる。
それが良いか悪いかは難しい。
ヌル
>>続きを読む

CURED キュアード(2017年製作の映画)

4.5

今の世相に刺さりまくり。
迫害され暴徒と化す彼らは感染者か社会的マイノリティか。
寛容でない世界に対して怒りをもって立ち上がる姿に
恐れを抱くのか怒りを覚えるのか不寛容を悔いるのか悩ましい。
我々にも
>>続きを読む

101匹わんちゃん(1961年製作の映画)

3.5

「クルエラ」公開前に予習を兼ねて鑑賞。
ストーリー自体はいたってシンプルで普通。
大きな捻りもないしユーモアに溢れているものの
近年のような凝り方は良くも悪くもない。

ただ特筆すべきはやっぱりアニメ
>>続きを読む

ルーシー・イン・ザ・スカイ(2019年製作の映画)

2.0

変型「ブラックスワン」というか
変型「アイトーニャ」というか
いずれにせよ主人公に魅力が足りないよね。
自己実現のためあらゆる事をする
それこそ友人も夫も娘も置いて突っ走る主人公の姿が
非常に飲み込み
>>続きを読む

ナンシー・ドリューと秘密の階段(2019年製作の映画)

2.5

まあ話としては謎解き要素含めかなり緩め。
ガールズパワームービーとしてもティーン向けで
相当にゆるっゆるな作り。
それでもナンシーを演じるソフィアリリスは
とびきり美人というわけではないけどすごく魅力
>>続きを読む

HOKUSAI(2020年製作の映画)

3.0

部分部分では良いところはたくさんあるんだけど
一つの映画にすると妙にまとまりがない。
一番致命的なのは4章立てにしている所で
明らかに1章多いんだよ。
葛飾北斎について詳しいわけではないので申し訳ない
>>続きを読む

クルエラ(2021年製作の映画)

5.0

とにかくエマストーン演じるクルエラが超カッコいい。
これだけで満点。
思い起こされるのは「バットマンリターンズ」のキャットウーマンで
あれも最高だったけど本作のクルエラも最高に魅力的。

ディズニーヴ
>>続きを読む

マレフィセント(2014年製作の映画)

1.5

「クルエラ」公開をかねて復習鑑賞。
いやー当時も思ったけど微妙。

マレフィセントを演じるアンジェリーナジョリーはすごく良いけど
いかんせんそのマレフィセント自身のキャラが弱い。
悪役が悪役であるから
>>続きを読む

ハロウィン(2018年製作の映画)

4.0

お馴染みのホラーアイコン・ブギーマンの40年後を描く
ハロウィンシリーズの正統続編。
まずブギーマン自体のシルエットがまずカッコよくて
フレディやジェイソンに比べてより人間に近いけど
明らかに人間とは
>>続きを読む

ザ・アウトロー(2018年製作の映画)

2.0

銃撃戦は重厚感あって迫力あるし
ジェラルドバトラーとパブロシュレイバーの肉体の説得力
マチョリズム全開な熱さは褒めるべき所だと思う。

でもやっぱり長すぎ。
そして要素を盛り込みすぎ。
「ヒート」的な
>>続きを読む

クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)

2.5

白と黒と赤を基調とした色彩で
セット・雰囲気・衣装ともに
ゴシックホラーとしてトップクラスに美しい。
ビックリ箱方式じゃないホラーである点も好ましい。
でもギレルモ監督特有のおとぎ話感が強くなるほど
>>続きを読む

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

4.0

全体的に軽快な音楽で構成されているし
軽口と皮肉とジョークが大半の会話劇の中で
ギョッとするほど戦争の恐ろしさを描写している。
小さな子供がいきなり銃を構えたり
セリフの中でしか出てこない「地雷」の存
>>続きを読む

ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

2.0

マイケルBジョーダンがカッコいい事以外褒める所がない。
元々がトムクランシー原作ということもあって
そりゃ「エージェントライアン」血脈の
あんな感じというのは想像はしてたけど
こんな時代錯誤的な映画久
>>続きを読む

シライサン(2020年製作の映画)

2.0

事前の想像よりははるかに志の高いJホラーで
ビックリ箱方式の驚かし方も勿論多少使っているものの
比較的じっとりと怖がせることに尽力している。
理屈っぽさはあるけど低予算ホラーとして
ワンアイディアに捻
>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

3.0

ジムジャームッシュ素人である自分としては
非常に詩的な映画だなと感じた。
写真集的と言ってもいい。
どこを切り取っても一つの写真になりうるカットで
日々の些細な出来事を詩であれば言葉、
映画であれば映
>>続きを読む