からかすさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

4.0

予告編や「女神の見えざる手」風のポスターから
大逆転劇的映画なのかと思いきや
どちらかというと再起もの映画。
なので日本語版予告とか宣伝うった人はマジでセンスないから
辞めた方が良いよ。

それは映画
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.0

頑固で偏屈で一匹狼な90歳の老人ラッキーを演じる
ハリーディーンスタントンの演技と外見上の説得力がすごい。
体はまだまだ元気、
それでも間違いなく「死」が近づいてきている
それを自覚した時の動揺、苛立
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

まず断っておかないといけないことは
私はイデオロギーの主張にはなんら興味がなくて
映画が面白いのでさえあれば右だろうが左だろうが
どれだけ脚色=嘘をついたって構わないというスタンス。
だって映画なんだ
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.5

実在のソロモン・ノーサップの伝記映画だが
かつての奴隷制度の残酷さが描かれている。
特に自由黒人から突如奴隷にされて訳の分からない状況、
一本ずつ心の柱を折っていくような展開は
奴隷となった黒人の辛さ
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ラブリーボーン(2009年製作の映画)

2.0

つまんない。
本作サスペンス+ファンタジーみたいな構成で
サスペンス部分は比較的良く出来ていると思う。
犯人の変態性はとても気持ちが悪いし
主人公スージーの家族が犯人を追い詰める部分は
なかなかだと思
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魂のゆくえ(2017年製作の映画)

1.5

クリスチャンなら理解できるのか
それとも環境保護活動家なら理解できるのか
とにもかくにも私にはよく理解ができない。

ものすごく内省的な話で
過去に大きなトラウマを抱えるトラー牧師が
とある衝撃的な事
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.0

前作(?)「スーサイドスクワッド」の魅力の8割を担った
ハーレイ・クインの単独作。
当然昨今のガールパワー・ムーヴメントに乗っかり
「女」vs「男」の対立構造をはっきりさせた
分かりやすく楽しめる映画
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アラジン(2019年製作の映画)

3.0

長編アニメ版「アラジン」は観たことがなく
「ホールニューワールド」だけ知ってる状態で鑑賞。
異様にガクガクな人間の動きとカット割で
とってもガイリッチー監督らしさあふれている。

物語自体は「私の想像
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斬、(2018年製作の映画)

4.0

まず池松壮亮の色気、塚本晋也の顔力、
蒼井優の美しさで成功したと言っても過言じゃない。
特に池松のワイルドさと繊細さを兼ね備えた雰囲気と
はだけた着物からチラリと見える筋肉質な体が
幕末という動乱期、
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

4.5

シンプルかつダイナミクスも兼ね備えた佳作。
支えるのはもちろん疲労困憊し体も緩み切った
母親を演じるシャーリーズセロンの役作り。
体型を変えるほどの役作りは彼女の十八番のようなものだけど
それでもリア
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

5.0

女王アンを巡る側近のサラ、侍女アビゲイルの
ヒリつくような女王の寵愛争い、
演じる三人の演技合戦がすさまじい。
特にサラを演じるレイチェルワイズ、
知的で冷静、勇猛かつ情熱家の側近の佇まいの美しさよ。
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.0

まず最大の問題は尺、長すぎる。
観たのは148分バージョンだったがそれでも長すぎる。
衣装や村や建物のデザインとか画作りとかは非常に美しいけども
それだけではちょっと苦しい。

なにしろこの主人公達に
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500ページの夢の束(2017年製作の映画)

3.0

決して悪い映画ではないが
至近年だと「ビーナッツバターファルコン」とか
少しだけ障害を抱えた人物が様々な苦難を乗り越え
少しだけ成長するというよくあるタイプのロードムービーで
正直に言えばそれ以上でも
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

5.0

みんな大好き「スパイダーマン」だが
日本で特に知名度を上げた2002年サムライミ版実写映画から
TVゲーム「Marvel's Spider-Man」と
非常に高いクオリティで作品化されてきてからの
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若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.5

原作は女児向けの児童小説で未読、
テレビアニメ版もあってこちらも未見という状態で鑑賞。
世評の高さは知っていたものの言うて子供向けだろうと
舐めてかかったところ完全にやられた、号泣。

両親をなくした
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囚われた国家(2019年製作の映画)

1.5

最大の欠点は侵略者であるエイリアンの悪辣さが描かれない事。
オープニングシークエンスで華麗な殺戮が描かれるものの
それ以降はほとんどエイリアン自体の登場が少なく
侵略されているとはいえまあそれなりの日
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.0

スーパーヒーロー達がクロスオーバーして戦う
お祭り映画として公開当時これ以上ない出来だったのではないか。
もちろん結構粗いところもある。
ロキが3回同じ場所で違うヒーローに
何度も倒され続けるくだりは
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

2.0

過去の「MIB」シリーズと比較して
飛び抜けて悪くはないと思うんだけど
何故か妙に魅力のない映画になってしまっている。

どうしてもウィルスミスの軽妙さと
トミーリージョーンズのどっしりとした安定感の
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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.0

「ボヘミアンラプソディ」や「イエスタデイ」とか
比較的近い時期に音楽のパワーでどかんと持っていく系の
映画が多かったもので
それらに比較すると、私自身がエルトンジョンに疎いのもあって
ちょっとパワーが
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

2.5

映画自体がもつ意識の高さは感じる。
どうしたって「孤」では生きていけない
「他」との関わりをもって生を実感するというのは
「インターステラー」や「プラネテス」でも描かれていたテーマだし
宇宙の描写も一
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キラー・メイズ(2017年製作の映画)

2.0

ダンボールで作られた迷宮や
飛び散る血をペンキや赤い折り紙で表現するなど
ビジュアル面では面白味を感じる一方
物語的にはまったく面白味を感じない。

最大の難点は登場人物の性格が極端に振れすぎているこ
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

4.0

前作「ボーダーライン」で圧倒的カリスマ性を魅せた
ベネチオデルトロ演じる暗殺者を主役に置いたスピンオフ。
やはり前作と比較してしまうと個人的には前作の方が好き。

良くも悪くも本作は前作と比べると分か
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バイス(2018年製作の映画)

4.0

同監督アダムマッケイの「マネーショート」でも見られたように
クッソややこしい政治闘争劇をものすごく分かりやすく解説しつつ
一つのコメディドラマとして仕立て上げる作風は変わらず。
あくまでもコメディベー
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ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

1.0

エディマーフィ版「ドクタードリトル」は未見
67年版「ドリトル先生」は観た記憶はあるものの
内容は全く覚えてないくらいの
ようはドリトル先生素人のような状態で鑑賞。

驚くほどにつまらない。
本作には
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ソニック・ザ・ムービー(2020年製作の映画)

3.0

ソニックというキャラはもちろん知ってるんだけど
ゲーム自体はほとんどやった事がなくて
それほど思い入れがない状態での鑑賞。
恐らくソニックの実写化としてはかなり成功してると思うものの
思い入れがない分
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.5

「ランボー」シリーズまさかの第5作目。
そもそも「ランボー」が大好きだし、
評判の悪い2や3だって好き。
4は当然大好きだけどまさか続編をやるとはという感じの5作目。

本作、娘を想う父親の復讐譚もの
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

恥ずかしながら「若草物語」については全く知識がなく鑑賞。
絶対保証できることは二点。
衣装がすげー美しい、
そしてシアーシャローナンがすげー美しい。
この二点だけでもう映画としてのクオリティを格段に上
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アンチグラビティ(2019年製作の映画)

3.5

原題「Coma(昏睡)」、昏睡状態の脳内世界を舞台にしており
ビジュアル・ストーリーともに
「インセプション」「マトリックス」を強く意識している。
前半のXYZ軸が不安定とでもいうべきか
重力方向がバ
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.5

まず役者陣が抜群。
娘を亡くした悲しみと怒りを静かに燃やす母親
犯人を見つけられず自身にも苦しみを抱える警察署長
南部のレイシズム上等と言わんばかりの悪徳警官
どれも非常にすばらしい演技合戦となってい
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フリーソロ(2018年製作の映画)

3.5

難しいのはこの命綱無しで絶壁を登る
フリークライマーという極めて特異な職業で
常人にはちょっと理解し難い領域にいる人であること。
本作で撮られるアレックスは物腰柔らかで落ち着いた喋り方で
一見すると普
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フロントランナー(2018年製作の映画)

3.0

個人的には政治家がいくら女癖が悪かろうと
「英雄色を好む」じゃないけど有能でさえあれば
別に構わないというスタンス。
ただ本作を観たときに大統領候補のゲイリーハートが
有能そうに見えるかというとそうで
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アップグレード(2018年製作の映画)

3.0

なによりテンポがよろしい。
95分と短尺で不要な引き伸ばしシーンはなく
人間を画面の中央に固定し動きに合わせて背景を動かすという
アクションもあまり見たことのないものでなかなか面白い。
若干暗すぎるの
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

3.0

個人的には丁寧というよりダラダラした映画に感じる。
これをイーストウッドが監督すると相当淡白な映画になりそうだが
スピルバーグ監督、トムハンクス主演となれば
ちょっとコッテリしている。

最大の問題は
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インビジブル・シングス 未知なる能力(2018年製作の映画)

2.0

ドイツ製「ジュヴナイル+ヒーロー映画」ということで
正直面白くなる要素しかない。
主演の透明人間スーは可愛らしさと精悍さを兼ね備えているし
友人トビーは女の子に肩寄せられるだけで固まっちゃったりして
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ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷(2019年製作の映画)

2.0

凡作。
標準的なティーンズホラー映画。
ゴア表現は刺激的なものを求める層にはぬるく
一般層には過激すぎで
うまく言えばちょうど中間を取ったバランス、
悪く言えばどっちの層が観ても満足しない。

こうい
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.5

適切な表現かわからないけど
「やりすぎたシザーハンス」といった趣きの映画。
おとぎ話的な作りもそうだし、
人間と異種のロマンスを描くという点で
かなり共通点があるが、異なるのは一線を超えるかどうかであ
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