わきおさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

わきお

わきお

映画(1115)
ドラマ(2)
アニメ(0)

パプリカ(2006年製作の映画)

3.8

◾️美しき百鬼夜行

鬼才今敏監督の遺作。
夢の世界で跋扈する犯罪者に対峙する夢探偵パプリカたちの活躍を描く。

まさに夢の世界を具現化させたようなしっちゃかめっちゃかな世界観は唯一無二の異彩を放つ。
>>続きを読む

スティング(1973年製作の映画)

4.0

◾️華麗なるペテン師たち

P.ニューマンとR.レッドフォードの二大主演に据え、敵役としてR.ショウを固めた豪華でスタイリッシュなクライムドラマの傑作。

先の読めないスリリングな展開ながら章立てされ
>>続きを読む

ファイティン!(2018年製作の映画)

3.6

◾️マブリー's オーバーザトップ

孤独な出自を持つアームレスリングのチャンピオンが、生き別れた妹とその子供たちという新しい家族のために韓国王者を目指し戦いに挑むというお話。

そう、オーバーザトッ
>>続きを読む

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.7

◾️暴力のスコール

ミャンマーで隠居生活をしながら船渡しを勤めていたランボー。ある日、平和活動を目的にNGOが彼のもとを訪れ、危険な紛争地域に連れてくれと依頼する。戦場を知らないバカタレ共に引き返す
>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

3.6

◾️アイコンに覆われたシニカルドラマ

長編デビュー作にしてそのシニカルな作風が高く評価されたジョーダン・ピールによる監督第二作目。休暇で別荘に訪れた一家を襲う「私たち」の恐怖を描く。

ユニークなア
>>続きを読む

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.6

◾️シンプルだなんて、とんでもない!

シングルマザーのステファニー(アナ・ケンドリック)とファッショニスタで一児の母親であるエミリー(ブレイク・ライブリー)との交友関係の馴れ初めから始まり、やがて巨
>>続きを読む

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

3.8

◾️受け継がれるレガシー

イップマンサーガの堂々たる完結編。
病を患ったイップ師匠の最後の闘いを描く。

息子の留学先を探しに西海岸へ渡ったイップ師匠は、現地の中国系コミュニティが面する差別といった
>>続きを読む

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.0

◾️途轍もない熱量を放つ歴史的作品

記念すべき1000レビュー目は相応しいを選ぼうと思っていました。悪くない選択だと思ってます。

破天荒な性格ながら面倒見がよく慕われる存在であるスター俳優の銀四郎
>>続きを読む

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.5

◾️夥しい「真実」に生まれた玉石

イラク戦争開戦の直前、政府が大量破壊兵器の所在を掴み切れていないのではないかという疑惑に迫ったナイトリッダーの記者たちの奮闘を描く。

何が正しいのか判然としない世
>>続きを読む

バルジ大作戦(1965年製作の映画)

3.5

◾️爪の甘さを迫力でカバーした戦場スペクタクル

第二次世界大戦末期の東部戦線。敗戦濃厚のドイツ軍は戦車戦のエリートであるヘスラー大佐陣頭指揮のもと一大作戦を企てる。一方、アメリカ軍のカイリー中佐はド
>>続きを読む

ソニック・ザ・ムービー(2020年製作の映画)

3.7

◾️疾走感溢れるスナックムービー

おなじみの「SE〜GA〜♪」のメロディに胸を躍らせた人も多くいるでしょう。原作ゲームをかなりプレイしましたので、個人的にはソニックへの思い入れはそこそこ大きいものが
>>続きを読む

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.5

◾️キッチュな個性

久しぶりに鑑賞。
結婚式で半殺しの目に遭わされ4年もの昏睡状態から覚醒した花嫁が復讐を繰り広げる活劇。

全編通してパンチが効きまくった世界観が秀逸。古くから表現されるキッチュな
>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

3.8

◾️見た目で判断することの愚かさ

18日までの配信と聞き滑り込みで鑑賞しました。
壮絶な展開ですが、今見るべき作品の一つであることは間違いなかったです。

浅はかな差別や偏見の繰り返しが生む未来は決
>>続きを読む

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

2.0

「幸いにも」原作は未プレイです。
劇場公開時、たくさんのファンのヘイトを集めた理由を探りに見てみました。

なるほど、そういうことですね。

思想の押し付けはやめましょうとだけ言っておきます。
あまり
>>続きを読む

ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.5

◾️和製ジョン・ウィック(仮)

原作は少しだけ読んだことアリ。

無敵の殺し屋が一般社会に溶け込もうとするも、行動の端々に浮世離れしている様子にクスリ。朴念仁な主人公を終始目を死なせて演じた岡田准一
>>続きを読む

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.0

◾️偏見と歴史を抱えた爆弾

BLM運動が勃発したことを機に鑑賞。
アメリカで何が起きているのか、起き続けてきたのか。対岸の火事と捉えず、学ぶ時期に私たちも差し掛かってきたと考えます。

さて、これま
>>続きを読む

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)

3.3

◾️見様見真似で作った映画

中華資本による娯楽大作。
ハンデを背負ったロック様が燃え盛るビルに取り残された家族を救う物語。そこにちょっと陰謀の要素も加わります。

この手の作品として押さえておくべき
>>続きを読む

Curve(原題)(2016年製作の映画)

3.0

これ以上ないくらい絶妙なカーブの上に放置された女性が脱出を図るホラー。
いやーな具合のカーブが素晴らしい。アイデアは秀逸だと思います。

アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲(2017年製作の映画)

2.8

◾️バカのららぽーと

前作で月の裏側に潜伏していたスペースナチスによる地球侵攻は失敗しナチスは崩壊、月面に残された人々は辛くも生き延びていたが物資も枯渇しつつあり限界に達していた。そんな月の状況にリ
>>続きを読む

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

4.0

◼️ノスタルジック・タイムリープ

消防士であった父を早くに亡くした息子が、遺品である無線機を介して在りし日の父と交流をするSFドラマ。想像よりサスペンスフルな展開に良い意味で予想を裏切られました。
>>続きを読む

オーシャンズ11(2001年製作の映画)

3.8

過去観賞

スタイリッシュという言葉が最も似合う作品の一つ。

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

4.0

◼️名優ふたりの会話劇

バディムービーの金字塔と評される作品。シリアスな役が多かったデニーロが本作でコメディタッチな役に挑戦し、その後のキャリアの転換にも繋がったとされる。お相手はチャールズ・グロー
>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

3.8

◼️失望のその先

誰もが耳を疑ったドナルド・トランプの大統領戦勝利の報。アメリカ国民は極右の彼に何故アメリカの舵取りを任せることになってしまったのか。その理由について考察するマイケル・ムーア監督のド
>>続きを読む

キングダム(2019年製作の映画)

3.6

◼️努力が滲む実写クオリティ

アメトーークで昔特集された直後から読み始めましたがかなり好きな作品です。
中華統一を目指すこの壮大な物語を実写化する聞いたときは、果たして満足するクオリティに仕上がるの
>>続きを読む

YAMAKASI ヤマカシ(2001年製作の映画)

3.4

◼️パルクールアクションのパイオニア

実在のパルクールパフォーマンス集団YAMAKASIを起用した実験的なアクション映画。
彼らの美技に憧れる少年の心臓移植手術費用を工面するために、特技を使って金持
>>続きを読む

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)

3.7

◼️金融経済の坩堝

金融市場の低迷により長年勤めた銀行から解雇された男ヴェルドゥ。家族を養うために富裕層の独身女性を狙った結婚詐欺を仕掛け、財産を奪った後に殺害する方法で生計を立てていた。上手くこと
>>続きを読む

アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.6

◼️美麗なアクションの応酬

ハイスピードかつしなやかな動きで魅せるアクションシーンは素晴らしい。ロバート・ロドリゲス節は鳴りを潜めつつも、大立ち回りの見せ方には彼の手腕に寄るものが大きいだろう。そこ
>>続きを読む

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

4.0

◼️思い込みという名の悪魔

郊外に念願の別荘を手に入れたタッカーとデイルの友達同士。ウキウキ気分で別荘へ向かう二人は道中で大学生グループに出会う。デイルが彼らに話しかけるも内気が故の不自然さが逆に気
>>続きを読む

カットスロート・アイランド(1995年製作の映画)

2.5

◼️伝説の逆ざや映画から考える「娯楽」

製作・宣伝費を含めて1億ドル超掛けながらも1割程度しか回収できなかった歴史に残る映画災害。いまだに史上最も巨額の赤字を叩き出した作品としても名高い。尚、製作会
>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

◼️サブカルチャー史に残るクールさ

何度目かの観賞。
何度見てもクール。
美術、ファッション、アイテム、音楽、セリフのどこを取ってもカッコいいのは何故なのかしら。

タランティーノ作品全般に言えるの
>>続きを読む

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.0

◼️ポップさに隠されたハードな成長譚

予想だにしない過酷な展開で話題をさらったアニメ作品。デッドプールもシンパシーを感じるわけだ。
ポジティブな反応も多く、気になる作品の一つでしたがEテレで放送され
>>続きを読む

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.6

◼️驚異のアクション偏差値

ルッソ兄弟×クリス・ヘムズワースのタックでお送りするハイパーミリタリーアクション。下馬評どおりのパワフルなシーンの連続に血沸き肉躍りました。

ジョン・ウィックや悪女を彷
>>続きを読む

フューリー(2014年製作の映画)

3.7

◼️噎せる、戦場

迫力に重きをおいた戦争ドラマですね。リアリティを描く上で1917が「時間」を用いたとするならば、本作は「音」と「光」でしょうか。砲台から放たれる轟音と火薬が生み出す光、明らかに存在
>>続きを読む

トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008年製作の映画)

3.6

◼️アイデンティティーの遭難

キャリアの転換を図ろうとする俳優たちはベトナム戦争を題材にした戦争ドラマ「トロピックサンダー」の撮影に挑む。しかし、撮影は遅々として進まず、終いにはド派手な爆破シーンと
>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.3

◼️優しさに満ちた太陽系

良い意味で予想とは異なる作品であった。
ハンディを抱えるオギーが困難を乗り越えて成長をする、といったストーリーを勝手に想像していたが、自分の浅薄さを恥じるほど深みのある愛に
>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.9

◼️報道の意義とジレンマ

この時期に是非見て欲しい作品の一つ。
報道機関と権力の戦いの渦で生じる葛藤を、二人の名優メリル・ストリープ、トム・ハンクスが緊張感のある役所を演じております。

新聞社も一
>>続きを読む