mhさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

純愛物語(1957年製作の映画)

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今井正×水木洋子の名コンビが手掛けた難病もの。
いまやテンプレ難病ものが息絶えてしまって久しく、べたべたなそれを拝める機会は少ないんだけど、そんな中にあってこれは素材・展開に工夫が凝らしてあって最後ま
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戦争と一人の女(2012年製作の映画)

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戦後一年目に発表された坂口安吾の短編を膨らませたもの。
どんな短編なんだろうと青空文庫のサイトで確認すると、あっという間に読めてしまうくらいの短さであった。
原作は主人公と女の話だけで構成されていて、
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トリコロールに燃えて(2004年製作の映画)

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英独開戦前のイギリス→スペイン内戦→ナチスドイツ占領下フランス・パリと次々舞台を変えていく、男女三人の愛情と友情のドラマ。
邦題ひどいね。
視点人物の男は、富裕層で賢くて共産主義活動に傾倒していく当時
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男の魂(1955年製作の映画)

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ドイツのおんぼろ貨物船が、イギリス海軍の最新鋭戦艦を手玉に取りながら母国を目指す話。
主人公はジョンウェイン。アメリカの正義を体現したかのような人物が、ドイツ人船長を演じてるのは素直にびっくりする。
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人間の翼 最後のキャッチボール(1996年製作の映画)

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特攻隊で散華したプロ野球選手、石丸進一の半生記。
反戦映画であり、佐賀のご当地映画であり、野球映画でもあった。
野球が題材とくれば「英霊たちの応援歌 最後の早慶戦(1979年)」「ラストゲーム 最後の
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G・I・ジョー(1945年製作の映画)

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従軍記者目線の反戦映画。
大雨のなかでも行軍するし、泥だらけになっても戦うし、精神を病むひとはいるし、簡単に兵は死ぬ。
1945年6月18日に公開しているのがけっこうすごい。ドイツの無条件降伏が194
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ナバロンの嵐(1978年製作の映画)

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大ヒット作の続編でオールスター映画。
パルチザンと思いきやチュトニクだったり、チトーの名前が出てきたり、戦争映画を見てない頃だったら、そういうのは全部スルーしてたんだろうなぁと思いながら見た。
ただ、
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嵐の中で輝いて(1992年製作の映画)

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一般女性(ユダヤ人とアイルランド人のハーフ)がスパイになってナチスドイツ・ベルリンに潜入することになるロマンチックコメディ。
スパイサスペンスとして扱われたのか、その年のゴールデンラズベリー賞を総なめ
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エニグマ奪還(2001年製作の映画)

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よくできたミリタリーコメディ。(邦題とジャケは逮捕案件)
WW2も佳境なころドイツ(の軍需工場)にはもう女性しかないので、怪しまれないよう女装して潜入→出荷前のエニグマを奪うという話。テロップで「プリ
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ククーシュカ ラップランドの妖精(2002年製作の映画)

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継続戦争(1941‐44)末期、フィンランドの僻地で言葉の通じない三人(敵同士と現地人女性)が交流するというハイ・コンセプトかつかわいらしいロシア映画。
とはいえ、その状況を成立させるまでが力技。
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アメリカン・ウォー(2011年製作の映画)

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メモリアルデーにおじいちゃんに戦争体験を聞く話。
それが現在で、語られる過去はおじいちゃんがWW2ヨーロッパ西部戦線マーケットガーデン作戦に参加しているときの話。
同時にフラッシュフォワードもあって、
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砂漠の鼠(1953年製作の映画)

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WW2・北アフリカ戦線・トブルク包囲戦が題材。
ロンメル将軍を取り上げた「砂漠の鬼将軍(1951)」の続編的位置づけで、今度はロンメルをやなやつとして描こうという狙いもあったとのこと。
なのでロンメル
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フォー・ザ・ボーイズ(1991年製作の映画)

5.0

戦地を慰問して回ったスタンダップコメディアンと女性シンガーを通して、アメリカの戦争史を総括するミュージカルエンターテイメント。
ざっくり、イギリス(たぶん第八空軍)→北アフリカ戦線→朝鮮戦争その1→日
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地獄の戦線(1955年製作の映画)

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「最も勲章を受けた兵士」として一躍有名になったオーディ・マーフィーという兵士(のちにハリウッド俳優となる)のベストセラーになった自伝を、オーディ・マーフィー自身が演じる。なおかつ(時期的に)朝鮮戦争の>>続きを読む

ファースト・スクワッド(2009年製作の映画)

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ロシア産アニメでエンタメミリタリー。
日本のアニメ会社が作ってるので、絵柄とか動きとか、日本人にとっては実家のように馴染み深い。ただストーリーは独特。
ナチス親衛隊傘下アーネンエルベ(実在するけど人種
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アナタハン(1953年製作の映画)

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「アナタハンの女王事件」が題材。
絶海の孤島に女性がひとり。男は三十一名――うち十三人が死亡。というミステリー小説も真っ青な優秀なフックは世界の興味も引き付けたようでハリウッドでも映画化したのがこれ。
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恋する彼女、西へ。(2007年製作の映画)

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タイムスリップ×恋愛もの。
ただし取り扱う過去が「原爆投下直前の広島」という設定。過去から男がやってくる。現代から過去に行ってしまう「ウィンズ・オブ・ゴッド」の逆バージョンといった趣が強い。
男たちが
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フィラデルフィア・エクスペリメント(2012年製作の映画)

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「フィラデルフィア・エクスペリメント」の「2」は見てないので「1」を復習しておくかとポチったら、届いたのは「1」のリメイク版だったでござる。
北米では有名な都市伝説をもとにした。カナダのテレビ映画。
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ブラック・レコード〜禁じられた記録〜/ヒトラーコード39(2009年製作の映画)

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WW2がはじまる前後のイギリスを舞台にしたポリティカルサスペンス。
父親――現政権の保守党(「ミュンヘン協定」で成果を上げたチェンバレン首相のもと、台頭するナチスドイツに対しては宥和政策を取ろうと画策
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オールド(2021年製作の映画)

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どうやってその設定を成立させてんだろと気になって視聴。
アニャテイラージョイかと思ったら、クリント・イーストウッドの娘さんか。そうか、ツインピークスサードシーズンの最終話に出てたひとだね。「危ないから
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ドレッサー(1983年製作の映画)

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1980年に初演された戯曲「ドレッサー」の映画化。
錯乱することも多くなった年老いた舞台俳優と、彼に仕えることしかできない(と思い込んでいる)専属衣装係の共依存をメインに展開する。
・巡業中のシェイク
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グレート・レイド 史上最大の作戦(2005年製作の映画)

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フィリピンにあった日本軍の捕虜収容所を解放せんと戦った、「カバナトゥアンの襲撃」が題材。
コレヒドールの戦い以降、バターン死の行進でたどり着いた先がこのカバナトゥアン捕虜収容所とのこと。
大人数の日本
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ラスト・シャンハイ(2012年製作の映画)

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上海租界を舞台にしたマフィアもの。
なにものでなかったガキ大将と、京劇役者を夢見るヒロインが、シャンハイで、別々の道で成り上がっていく。
ハリウッドのフィルムノワールを彷彿とさせる、シャンハイマフィア
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ゴースト&ダークネス(1996年製作の映画)

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「ツァボの人食いライオン」が題材。
表面的には人食いライオンを退治する話なんだけど、テーマとしては「人類が痛みと流血を伴って近代化する過程の話」で、平たく言うと神殺しの話。
政治的な話は抜いてたので、
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最後のフェルメール ナチスを欺いた画家(2019年製作の映画)

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「ナチスの愛したフェルメール」でも取り上げた贋作作家ハン・ファン・メーヘレンを題材にした映画。
贋作者/アーティストとしての苦悩を描いた「ナチスの愛したフェルメール」に対して、こちらは戦後ヨーロッパに
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生きていてよかった(1956年製作の映画)

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原爆についてのドキュメンタリー。
桜隊の話からスタートして、ケロイドや整形の話など、原爆被害の細部に迫っていく。
撮影、カット割りが完璧で美しい正統派のドキュメンタリー。
この映画の亀井文夫は、共産党
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私達はこんなに働いてゐる(1945年製作の映画)

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太平洋戦争末期1945年6月28日に公開された国策映画。
海軍衣料廠の女子挺身隊を取材している。
こんなに頑張ってるのに、なんでサイパンとられたんだと泣いたけども、その考え方は間違っていたという展開。
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流血の記録 砂川(1957年製作の映画)

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亀井文夫による砂川闘争のドキュメンタリー。
学生運動、労働争議が激しかったころ、現場でなにが行われていたのを知る上で、この上ない記録になってる。
まず、測量をする/させないパート。
杭を打ちたい側と、
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レッド・ホークス(2018年製作の映画)

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トルコ製のアジアンエンタメ。
被弾→スローモーション開始→過去回想→幸せな頃→妻と子が自爆テロの犠牲に!→過去回想中にもスローモーション開始は、映像表現として逆に斬新。「インセプション」かな?
俳優含
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

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サリンジャーの半生記。
・大学の創作教室に通うサリンジャー。
・若き日の恋人が、チャップリンの最後の妻になる。
・小説で成功をつかむところ。
・「ライ麦畑でつかまえて」が完成するまで。
・WW2ではヨ
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好男好女(1995年製作の映画)

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難しい国の難しい時代を難しく撮ってる。
作中に「好男好女」という映画が存在してて、いまはそのプリプロ。抜擢された主演女優のもとには夜毎、昔の日記がFAXで送られてくるし、無言電話がかかってくる。過去に
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ウイスキーと2人の花嫁(2016年製作の映画)

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戦争中に起きた実話をもとにしたコメディ映画。
配給のウイスキーが枯渇してしまった島の近くで貨物船が座礁。船倉にある酒を島民総出でガメる話。
ある程度積み込むと、貨物船が沈没してしまうのはリアルじゃない
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ワイルド・アパッチ(1972年製作の映画)

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アンチ西部劇を代表する映画のひとつとのことで視聴。
ただし、「ソルジャー・ブルー」のようにあからさまなものではなく、深読み可能であるように作られているだけなので、期待しすぎると肩透かしを食う。
残虐で
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おじいさんと草原の小学校(2010年製作の映画)

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最高齢(84歳!)の小学生かつ、ケニア建国の立役者だったおじいさんが題材のヒューマンドラマ。
小学校の無償化が発表されると、おじいちゃんが来ちゃったという抜群のフックが実話というのが驚き。
国から届い
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

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DCEUの凡作回。
•前作が名作だった。
•ひとつ前の「ブラックアダム」がよかった。
•子役が成長しすぎちゃった。
などなど、まーしたないよねという部分が積み重なった結果、面白くもつまらなくもないアメ
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ドント・ゴー・ダウン(2019年製作の映画)

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「オールユーニドイズキル」みたいなループものを低予算で作ってみましたようなB級ミリタリー。
前半はホラーテイスト。虐殺した民間女性のゴーストに怯える屈強な兵士たち。
後半はループもの。
ひとつしかない
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