mhさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ガイサンシー(蓋山西)とその姉妹たち(2007年製作の映画)

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百団大戦(1940年8月-12月)の最中に起きた、日本軍による監禁強姦の犠牲になった少女たちについてのドキュメンタリー。
ガイサンシーは山西省いちの美人という意味。
その評判を聞きつけて、日本軍がさら
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チョンおばさんのクニ(2000年製作の映画)

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中国に連れてこられまま終戦を迎えて、故郷の韓国に戻ることができなかったとある従軍慰安婦の戦後50年の時点のドキュメンタリー。
当初の企画は、日本に謝罪・賠償を求めていくジャーナリズムの一端を担ったもの
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マンゴと黒砂糖(2005年製作の映画)

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沖縄からテニアン、サイパンなど南洋群島に渡って生計を立てていた家族にとっての戦争と、今現在にいたるまでの現地との交流についてのドキュメンタリー。
多くの沖縄人が海を渡って、南洋群島各地の製糖工場に就職
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迎撃戦闘機スピットファイア/スピットファイアー(1942年製作の映画)

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WW2におけるイギリスの主力戦闘機スピッドファイアの開発がモチーフなのである意味、イギリス版「風立ちぬ」。
開発者であるレジナルド・ジョセフ・ミッチェルと、テストパイロットであるジェフリー・クリスプ(
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戦争でのカメラマン(1943年製作の映画)

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フィルマークスの登録が間違っててただしくは「戦時下のキャメラマン」あちこちのサブスクに登録されてて視聴難易度は高くない。
・当時のニュース映画のひとつ
・今回は趣向を凝らして報道カメラマン特集
という
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戦争は終った(1965年製作の映画)

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フランコ政権下スペインで長く活動していた共産党員が、危機を知らせるために一時的にフランス・パリにやってきたときの話。
脚本家ホルヘ・センプランの自伝的内容になってて、この映画のあとは、この映画の主人公
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ビザと美徳(1997年製作の映画)

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日本で唯一の「諸国民の中の正義の人」杉原千畝についての短編映画。
取り上げているのは、ビザを発行し続ける日々の、たった一日の、たった一組の夫婦。
ゆったりペースで、説明的なセリフは一切なしで、杉原千畝
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お星さまのレール(1993年製作の映画)

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38度線の向こうで終戦を迎える。混乱の中、帰国を目指した家族のアニメ映画。
ひと昔前の国民的女優小林千登勢が自らの体験を児童文学にしててその映画化。
中国残留孤児の帰国事業のニュースを小林千登勢が楽屋
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ユリョン(1999年製作の映画)

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その年の韓国アカデミー賞を総なめにした韓国初の潜水艦映画。
・ロシアから原子力潜水艦を秘密裏にもらった韓国。
・乗組員は死んだことになってる軍人さんたち。
・日本の潜水艦と衝突したためその存在が明らか
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暁の討伐隊(1939年製作の映画)

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米比戦争(1899-1902)のあとも続いた、モロの反乱(1899‐1913)が題材。アメリカ統治下フィリピンという舞台がレアだし、日米開戦前という製作年もレア。
アリパン率いるゲリラに立ち向かうべく
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スー族の叛乱(1953年製作の映画)

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南北戦争のさなか、望まない戦いを阻止するべく奮闘する獣医のお話。
北軍に馬を提供するプロットからスタート。
ヒロインは家にいる奴隷女性に、スー族の馬を売ってもらえるよう仲介を頼む。(うかつ)
その行動
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球形の荒野(1975年製作の映画)

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戦争が題材の松本清張ミステリーの映画化。
戦死したはずのお父さんの筆跡を古刹の芳名帳に見つける。
もう一度確認しようと後日訪れると、その名前の書かれたページが破られているのだった。
日本のためを思って
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赤の涙(2016年製作の映画)

5.0

独裁政権下で監禁、拷問のちに収容所暮らしを強いられた学生運動の女性たちのお話。
ジャケとキャッチコピーが強烈なので、エログロ映画なのかと思ってたら全然違った。
・独裁政権下で反政府活動をすること。
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叛乱(1954年製作の映画)

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あまり見られてないようだけど、これは大作で名作。
226事件をまとめた最初のドキュメンタリー小説の映画化で映画としても初めて226事件を扱っている。
下敷きに515事件があったこと。思想家が関わってい
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風が吹くとき(1986年製作の映画)

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一連の核戦争怖いぞムービーのラストを飾ったアニメテイストの核戦争シミュレーションムービー。
「ザ・デイ・アフター」1983年11月
「テスタメント」1983年12月
「SF核戦争後の未来・スレッズ」1
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サイゴン(1988年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

戦争中のベトナム・サイゴンを舞台にしたクライムサスペンス。
連続する娼婦殺しを捜査するCID(アメリカ陸軍犯罪捜査部)のふたりが主人公。
請願前の修道女に思いを寄せるウィレムデフォー(ベトナム戦争関連
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第七天国(1927年製作の映画)

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第一回アカデミー賞を「つばさ」と分け合ったサイレント映画の傑作。
最下層のひとびとの運命が上向きに変わっていくロマンチックコメディ。
いじめられてるヒロインのいじめられかたが物理で微笑ましい。(なので
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マルシカの金曜日(1972年製作の映画)

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ナチスドイツ占領下ポーランドにある刑務所で処刑されるのを待つチェコの少女の手記を膨らませたもの。
判決から99日後に処刑とのことで、どういう経緯で、捕まって死刑判決を受けたのかを振り返る。
回想はスデ
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問いかける焦土(1992年製作の映画)

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湾岸戦争で発生した油井火災についてのビジュアルドキュメンタリー。
黒い海から黒煙が立ち上るという地獄のような、同時に、この上なく美しいスペクタクルを空撮メインで収めている。逆新海誠。
何人かのインタビ
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ふくろうの河(1961年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

オリジナル3部作(95分)のほうを視聴。
南北戦争をモチーフにした連作短編集で有名なのは三作目。
せっかくなので、詳しく書いておく。

1 相手に弾が当たっちゃったか気になってしかたない一兵卒ウィリア
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ストライク・コマンドー(1987年製作の映画)

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半裸のマッチョがベトコン相手に大暴れするマカロニ版ランボー2だと思ってたら、
裏切られたお礼参りに、お役所に乗り込むあたりはファーストブラッドのほうの「ランボー」で、ついには007のジョーズまで登場す
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

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戦後すぐに亡命するポーランド人を取り巻く恋愛ドラマ。
モノクロでかっこいい画作りを優先しててこんなん「イーダ」やんと思ってたら同じ監督さんだった。初見で察知した自分を褒めてあげたいけど、まあどっちもみ
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

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日本の司法制度と、時効と、冤罪がテーマのエンタメミステリー。
戦争映画しかみてないのになんでこれをメモってたのか首かしげてたら、作中にちょっとインパール作戦が登場した。

セリフとプロットをぎゅうぎゅ
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英国王給仕人に乾杯!(2006年製作の映画)

5.0

チェコスロバキアの巨匠イジーメンツェルの遺作にして代表作にして視聴困難な一作。
出所したばかりの男が過去を振り返るという形式で、チェコスロバキアの近現代史もひとさらえ。
ひとの好さそうなおっさんが、ど
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ウォーナーの謎のリスト(2016年製作の映画)

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本土空襲から日本の文化財を守ったとされている人物を取り上げた長編ドキュメンタリー。
タイトルにもなっているラングドン・ウォーナーはインディージョーンズのモデルになったひと。
・空爆すべきでない場所を示
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韓国の丘(1956年製作の映画)

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朝鮮戦争で撤退戦を強いられているイギリス軍のお話。
村にはムービートラップが仕掛けられ、迫りくる中共軍に追い立てられるように丘の上にある宗教施設へ。苛烈な攻撃に損耗しつつもなんとかその包囲網から脱出す
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ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(2015年製作の映画)

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大まかには、バカンスもの×ダークファンタジー。
細部にいたっては、ループモノだったり、WW2だったり、サミュエルエルジャクソンだったり、ジュディデンチだったり、能力者どうしの戦いだったり、みんな大好き
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どたんば(1957年製作の映画)

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オリジナルであるNHKの生ドラマ版のほうを先に見る。
解説によると、ふたつのスタジオで5台のカメラで80分間ノンストップ。
場面転換や人物の出し入れもスムーズで、かなりの制約があるはずなのに、それをま
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エクスカリバー(1981年製作の映画)

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ジョン・ブアマンによるアーサー王伝説。
雰囲気や展開が「指輪物語」だったり、「ゲーム・オブ・スローンズ」に酷似していて大変好ましい。逆に言えば、その後の大ヒット作の源流がこの物語にあることをビジュアル
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The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛(2011年製作の映画)

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アジアの偉人、アウンサンスーチーさんの半生記。
映画が作られた2011年の段階ではロヒンギャ虐殺はまだ起こってないため、ヒーローとして描くことに誰も異論を唱えないし、そのヒーロー像をいよいよもって盤石
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征服(1937年製作の映画)

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ナポレオンの愛人、マリー・ワレフスカ伯爵夫人の半生記。
ナポレオンの生涯とその不沈はご存知ですねという前提で話が展開する。
はいじゃあつぎはワーテルローのあと! これに反応しなきゃいけないはなかなか難
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オーガストウォーズ(2012年製作の映画)

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ロボットのくだりは子どもの想像という設定の最新戦争映画。
ロシアが関わっている領土問題なので、まず間違いなくロシアが悪いんだけど、ここではいいもの。それがわからなくてしばし混乱する。
プーチンらしきひ
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セクター4(2014年製作の映画)

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「誰も見捨てない」がモットーの傭兵集団でリーダーやってる主人公。民間軍事会社と、彼らを取り巻いている権謀術数が題材のエンタメ戦争もの。
ワグネルなどの単語がニュースから聞こえてくる昨今なので、ご時世的
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戦場にかける橋2/クワイ河からの生還(1989年製作の映画)

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金かけているのにあまりに下手くそでB級戦争映画みたいになっちゃってる。
・「戦場にかける橋(1957年)」の続編ではない。
・クソ日本兵を中和するためなのか良い日本兵を登場させたせいで、なんかよくわか
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ジェノサイド ナチスの虐殺 ホロコーストの真実(1981年製作の映画)

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ホロコーストがわかる優良ドキュメンタリー。
ナビゲーターのおっさんが、有名なナチハンターかつ20世紀における超重要人物サイモン・ヴィーゼンタールそのひとでぶったまげる。「オデッサ・ファイル(1972年
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リベレーション 自由と解放 終戦を迎えて(1994年製作の映画)

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WW2のなかでも特に対独戦についてのダイジェストドキュメンタリー。
サイモン・ウィーゼンタール・センタープレゼンツで、先の大戦の総括なので、やってことは「ジェノサイド ナチスの虐殺 ホロコーストの真実
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