honeyhollowさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.0

サービスデーで混んでいておっちゃんたちに囲まれて鑑賞。前半の都合よいののツケが回ってきたと思ってたら超弩級の図々しいヤツがやってきておっちゃんたちと大いに笑った。緊迫感以上の安心印映画。

マンハッタンの二人の男(1958年製作の映画)

3.5

冒頭の、子供が遊んでる広場から無愛想な国連ビルが登場してマンハッタンを反射してるの痺れる。昼のそれからはじまりイブの朝の高架下で終わる。含め構造物のフレーミングたまらん。狭いアパート、疲れたひとしかい>>続きを読む

豚小屋(1969年製作の映画)

3.5

獲物と対峙してこれ以上なく愛おしく見つめ、一転冷酷な表情で仕留め、その糧に敬意を払う。一点の曇りもなくカニバリズムに震えるピエール・クレマンティに震える

ある少年の告白(2018年製作の映画)

3.0

虐待矯正プログラムが純粋な(一応)救済なのかビジネスなのか政治なのか判然とせず(全部か)、それが入所者の意思の不明瞭さとシンクロして、全体を覆うディスコミュニケーションが深化していくのは「ザ・ギフト」>>続きを読む

人生は小説なり(1983年製作の映画)

3.0

ロメールを20倍くらい希釈したみたいなどうしょもない恋の鞘当て話と、愛と幸福の調和で教育的ミュージカルが合わさって何となく飽きずにみちゃった

決断の3時10分(1957年製作の映画)

3.5

その干ばつの如く土地を覆うそれぞれの諦念からはじまり、逡巡と余裕の探り合いからスポッと生み出されたような奇妙な友情がもたらす真珠のような雨が素晴らしい地味滋味映画。主演二人以外も強盗団が居並ぶカウンタ>>続きを読む

怒りのキューバ(1964年製作の映画)

3.5

カメラワークの無法的な超絶技巧はさながら(面倒&疲れる)、1964年のキューバがモダンでよかった。ハバナ大学のファサード石段かっこいいな!

処刑の丘(1976年製作の映画)

3.5

だいたいいろいろ絶望的だけど、隊から離れ手ぶらじゃ帰れんと必死こいて手に入れた羊をドイツ軍が処理してるとこ、さりげなく辛い。雪原に足を踏み入れて抜いた音の残響をはじめて聞いた(たぶん)

SOS北極… 赤いテント(1970年製作の映画)

3.5

(ロシア版)
字幕読むのが難儀でほとほと目が疲れちゃうのだけど、寒さ一徹ではなくCCと恋人との雪原ゴロゴロいちゃいちゃや、ロシアの少年が遭難隊の無電を受信して郵便局に大勢で馬で駆け込むダイナミズム溢れ
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マイ スキニー シスター(2015年製作の映画)

3.0

おませな妹がエロポエムをしたためたり本人の前でしなをつくったりして憧れてるフィギュアスケートコーチ、それを姉に弱味として握られてこじれちゃうわけだけど、彼を巡るあれこれを姉妹で一笑に付して昇華させる顛>>続きを読む

柔肌色くらべ(1984年製作の映画)

3.0

お風呂の洗いっこからプチキャットファイト、まさぐり合い→我に返って同時に飛び退いた相手を見つめあってまた同時に寄り添うシーケンスを正面から捉えたカメラがいかにも象徴的でとてもよい。前半の陰湿さの少ない>>続きを読む

若くて、悪くて、凄いこいつら(1962年製作の映画)

2.5

ペラい荒唐無稽さは馬鹿馬鹿しいけど、男まさりの清水まゆみがストリップして喧嘩を止めるのがキュートだし敵のチンピラもこじゃれてるし、あっけらかんとまあいいかってなる

女の香り(1968年製作の映画)

4.0

権力の力学しかない人間関係、憑依の境界線がなくなってゆくキム・ノヴァク、屋敷とそのセット、屋敷の寝室とセットの楽屋のけばけばしい紫―そんなこんな虚実が、狭く、優しさの欠片もなく渦巻いて絡まって何みてる>>続きを読む

荒野にて(2017年製作の映画)

3.5

アンドリュー・ヘイは呼吸や間の距離感が上手いと思うのだけど、拠り所を渇望する少年ならではの感情の寄りの性急さが同時に意固地さも生み出していく不器用さに胸が締めつけられる。少年と馬という鉄板具合に身構え>>続きを読む

多十郎殉愛記(2019年製作の映画)

3.0

前半のスローな寄り×微ドリーがちょっと気持ち悪かったのだけど、夜の川面を流れる御用提灯はあくまで美しく、明けて高良健吾が走り出したら電光石火、中島貞夫の祭り上等の熱量が炸裂(スチャッ)。竹林の狭さと足>>続きを読む

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

4.5

昼間はやたらお茶飲んで、夜な夜なアル中レベルに酒をあおって血尿ばっちりでも湿度を感じない硬質感に、グレイッシュで冷ややかな色調(あんな薄ら寒そうなパンケーキ屋があるのか)にクリームピンクが不気味に混濁>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

4.0

憧れのフランス語を試すのも、完璧な拉致を遂行させるのも練習練習練習実践&応用(キーホルダー作戦☆)で、そんな積み重ねと偶然の交錯の悲劇。人間の優劣位置を決める因子は数あれど、知りたいことを知ってる/知>>続きを読む

貴族の巣(1970年製作の映画)

4.0

お屋敷、コスチュームプレイ(使用人の衣装の着古し感も)とかっちり美術、自然主義の庭、メロドラマと貴族の不毛な苦悩、『狭き門』的乙女の清廉、好物♡ 荒れた邸内を真正面から進むシーケンスの格調ある喧騒感と>>続きを読む

ワイルドツアー(2018年製作の映画)

3.5

いかに自然に撮るかという恥ずかしさにイライラして、さらにそんなのなかった風ないかにも作為的な復縁告白の挿入のそうくるかに乗ってたまるかを超えての甘酸っぱさ。腹立つの以上に、モテとか関係ない中学女子のア>>続きを読む

希望の灯り(2018年製作の映画)

3.0

角かく強調、置き去りにされたひとびとを投影するバックヤードの薄暗さ&ワルツに乗せたリフトテクの華麗さに比例する哀しみ(スーパーマーケットの舐め尽くしはソーセージ・パーティーがよかったなあ、とにかく)。>>続きを読む

ビッチ・ホリデイ(2018年製作の映画)

2.5

空港を抜けてヴァカンスがはじまる高揚感に、背景ないまま両頬平手打ちされるギャルという導入部に煽られる。ちやほや謳歌具合にリゾートの解放感が拍車を掛け、宝石の代償や立場への無知の末に結局隷属の段階を上が>>続きを読む

ロリ・マドンナ戦争(1973年製作の映画)

4.0

知性もヒーローも正義もまったく存在しないアメリカの片隅の片隅の絶望的な抗争。絶対的父親の強迫観念の狂気。兄弟のひとりと恋仲の娘なのにレイプ。家族が殺されて殺気立つ家の中でマニキュアを塗るその娘。馬を巡>>続きを読む

長い見送り(1971年製作の映画)

3.5

引き算しない演出にあんまピンとこなかったけど、犬触りは好き。安全ピンでマスカラのダマを裂くのに衝撃を受けた。ソヴィエトのマテリアルや。

ミスター・デザイナー(1988年製作の映画)

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ひぇー、終わらせないしつこい熱量に途中一分くらい気を失ったことを謝罪敬礼!内部の退廃的コテコテもいいけど、外部の庭や墓場や尼さんストーキングする町の美しさもまた。

私の20世紀(1989年製作の映画)

3.0

断片的な繋ぎ合わせの雰囲気満載のわりに暗喩が明確すぎて実体のなさが際立つけど、印象的なショットがいっぱいありました。導入部の黒の肌触り、船内のコルセット付きドレスのセックスの官能、まとめて光いろいろ。>>続きを読む

美人が婚活してみたら(2018年製作の映画)

1.5

脚本なのか製作なのか知らんけど、死にたいだか恋したいだか台詞・独白が吐き出される展開が幼稚すぎて始終寒気が。美人だから~の押しつけの逆ルッキズムにも程があるけど、それが突き抜けているより(前作はそうい>>続きを読む

大学-At Berkeley(2013年製作の映画)

4.0

秩序ある狂熱のアメフトの客席と、手探りの集まりのデモと。熱量溢れる行進の脇の芝生の日常のキャンパス。年を経てなお美しい建物郡。安心のワイズマン。個人的には講義とフリースピーチに史学の意味を重ねていて嬉>>続きを読む

ダンボ(2019年製作の映画)

2.5

ゴージャス且つぺらぺらでびっくりしたけど、ダンボがじゃれてコリン・ファレルのショボい義手をぐにゃぐにゃにしちゃうとこは好き

夜明けの祈り(2016年製作の映画)

3.0

硬質な語りの中に、若くて愚かで母性など欠片もないあっけらかんとした修道女がいたりするのもよい

犯罪河岸(1947年製作の映画)

3.5

その歌唱力と男好きする魅力で流れるように物語へ誘うシュジー・ドレールの、厚かましさと夫への愛情の振り幅に困惑しながらも、劇場や芸人の猥雑さや華やかさに一歩も引けをとらないルイ・ジューヴの重厚さと軽妙さ>>続きを読む

凍える追跡(2017年製作の映画)

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あれだけフラッシュバックでみせられてギョーム・カネも血眼街道まっしぐらなのに、子役に魅力を感じさせないのがすごい

ホテル <ノーカット完全版>(1977年製作の映画)

3.0

その時より俗化してしまったホテルの目当てでない部屋の小さな隙間から覗く隣室へ収束していくかつての思い出や熱情。シャワー後に覗いて男の全裸を目撃した瞬間、コリンヌ・クレリーからずり落ちるバスタオルの感応>>続きを読む

かわいい毒草(1968年製作の映画)

3.0

毒草のサイコっぷりより、いかにも健康でモテそうな女子高生を引っかけるのにCIAの工作員っつー嘘をつくパーキンスのズレのかわいらしさが泣ける

風前の灯(1957年製作の映画)

2.5

出入り中心だったロングショットで物語を動的に〆るのはいいけど、隅から隅までがめつい推しだと食傷気味でブラックユーモアも効かず。