のりさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

2.6

ピサロが派遣した探検隊。アマゾンでインディオを引き連れ、黄金郷を目指す。

先住民の襲撃や裏切り、飢えで精神が次第に蝕まれていく一行。アギーレは彼らとは違い、野望があり全編に渡って狂気染みている。
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太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

2.6

この映画難しい…。女心も難しい。

資本主義社会にうんざりし、ケニアの人々のように自然のままに生きることを望む女と社会に溶け込んでいる男の愛。

言いたいことはなんとなく分かる。愛するって何なん?相手
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SPY/スパイ(2015年製作の映画)

3.6

ぽっちゃりおばちゃんスパイが大活躍するコメディアクション。

コメディながらもシリアスとのバランスがしっかり取れていた。人もけっこう死ぬ。スパイらしいことはほとんどしていた気がするし、コメディ一辺倒で
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忘れられた人々(1950年製作の映画)

4.4

社会や大人から忘れられていく子供たち。非行少年の現状をありのままに映し出す。

少年ペドロは不良仲間から抜け出し、真面目に働こうとするが…

非行少年の心の叫びに耳を傾けない大人たちの身勝手さ。まして
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砂丘(1970年製作の映画)

3.6

なかなかしないジャケ借り。ポスターが欲しいくらい。

アメリカンニューシネマの時代にその趣旨を前提としながらもどこかアメリカ映画らしくないイタリア人ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品。

社会から
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

ツッコミどころは多いかな。けれど日本映画の底力を見せられた。

まず出演陣が豪華すぎる。主役を張れるような役者さんばっかり。これだけの俳優女優を捌ききるのは大変で一瞬しか出ない大物役者もいたし、かなり
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大地のうた(1955年製作の映画)

2.8

インドクラシック映画。小さな村で暮らす一家の厳しい日常。

映画は時代を切り取るのに最適だ。戦後のインドの日常を切り取ったような作品で一家が財政的に苦しい状態にありながらも雄大な自然の中でありのままに
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

4.6

『こわれゆく女』
このタイトルから妻のせいで家庭が崩壊して気分が滅入る映画なんだろうと思っていたが違った。
家族の愛が本人たちも気づかないくらい静かに、そして自然に再生していくハートフルな作品。

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東京物語(1953年製作の映画)

4.4

世界的に有名な傑作だが日本人らしさを忘れてしまった日本人に観てほしい。

テーマは「家族」。親と子、祖母と孫のような直線的な関係ではなく、義理の娘など血縁の無い親戚を含めての家族の複雑な関係性を描きき
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.0

自転車を盗まれた男が自転車を取り返そうと探し回る。いたってシンプルで見やすいながらも余裕がない市民たちの冷たさを助長している社会背景や世の中の無常さ、やるせなさを描いた作品。

最初は神をバカにしてい
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炎628(1985年製作の映画)

4.4

舞台はドイツ占領下の白ロシア。戦争ごっこをしていた少年が兵隊に入り、目の当たりにする現実。人類の野蛮さを徹底的に見せつけられる。

まず主演の少年の鬼気迫る演技、特に表情が悲惨さを物語っていた。序盤と
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イタリア旅行(1953年製作の映画)

4.6

戦争三部作『無防備都市』『戦火のかなた』『ドイツ零年』で有名なロベルト・ロッセリーニ監督作品。

倦怠夫婦のイタリア旅行。しかし溝は深まるばかりで…

冒頭のドライブシーンから夫婦2人のぎこちない距離
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最前線物語 ザ・リコンストラクション(1980年製作の映画)

3.8

B級映画の巨匠サミュエル・フラーの戦争体験をもとに製作された戦争ドラマ。

アメリカ軍のとある分隊を率いる軍曹と彼の部下である4人の若い兵士が戦争の中で様々な体験をする半ロードムービーのような構成。軍
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.4

新海誠監督の集大成。映画館で観れて良かった。

前半は所々笑えて、伏線や「見えない」「分からない」部分を散りばめて、後半たたみかけるように物語が動く。タイムリープと身体入れ替えというアニメではよく使わ
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アポカリプト(2006年製作の映画)

3.8

ハリウッドの嫌われ者、メル・ギブソン監督作品。
先住民族の抗争で生贄として捕らえられてしまった男の決死の逃亡劇。

本作はリアリティを徹底的に追及している。実際マヤ族がどんな格好をしていたか分からない
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鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

3.4

底抜け楽しいジャパニーズミュージカル。暗い場面もあるがそれも陽気なリズムで吹っ飛ばすくらい楽しい。

主役の女優陣3人は個性が際立って歌も上手い。個人的には志村喬が好きなので彼の演技と歌を見れて満足。
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河内山宗俊(1936年製作の映画)

3.6

しっかり者の姉とどうしようもない弟の兄弟を助けるためにかっこいいオヤジ2人組が一肌脱ぐ。

喜劇から悲劇へ?
前半は勘違いから始まる群像劇で軽快なやり取りでクスっと笑えるが終盤はもう刀ズバーン!人も死
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.0

世界の名だたる巨匠や評論家から多大な評価を受ける歴史的作品。

その所以は撮影技術や編集テクニックの革新。「映画の教科書」とも呼ばれる一作だが私はそれらに関しては素人であまり詳しく評価できないが戦時の
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バットマン(1989年製作の映画)

2.6

ダークナイトと比べるとスケールの小ささが…
それはバートンが悪いのではなくてノーランとヒース・レジャーが素晴らしすぎるだけなのだが。ジャック・ニコルソンのジョーカーも中々狂気染みててよかった。
ヒロイ
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.6

クリント・イーストウッドの代表作。渋い、かっこいい、法なんかクソ食らえなアウトロー刑事物。

鑑賞前はイーストウッドの1人舞台だと思っていたが犯人も中々クレイジーで存在感強し。

アクションも多く、キ
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ラスト・ショー(1971年製作の映画)

2.8

ピーター・ポクダノヴィッチ鑑賞2作目。テキサスの閑散とした田舎町で性に翻弄され、葛藤される若者たちを描いたモノクロ青春映画。

町の若者たちは事あるごとに誰かの耳に伝わってしまう閉塞感の中で青春を送っ
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メリーに首ったけ(1998年製作の映画)

3.0

ラブコメはあまり観ないがおもしろかった。久しぶりに映画で声出して笑った。下ネタ満載だけど不快には感じず、普通に笑えた。

キャメロン・ディアスの全盛期でひとつひとつの仕草がいちいち可愛い。ベン・スティ
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死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

3.0

ナチス・ドイツ占領下のチェコ・プラハが舞台。ナチス・ゲシュタポとレジスタンス軍の心理戦・頭脳戦が繰り広げられるサスペンス。

反ナチスというプロパガンダを前提としながらもサスペンス要素は損なわれてはお
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タイタニック(1997年製作の映画)

4.6

言わずと知れた不朽の名作。映画好きじゃなくても観たことある人は多いだろう。
豪華客船タイタニック沈没事件を史実に基づき、偶然乗り合わせた男女の愛を圧倒的なスケールで描く。

乗船シーンから大冒険を予感
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おしゃれ泥棒(1966年製作の映画)

3.2

〝おしゃれ〟素人泥棒のロマンティックコメディ。60年代のパリの街並み、オードリーとピーター・オトゥールの衣装、『ローマの休日』の監督らしい粋な演出などぴったりな邦題。

ラブコメながらスリルもあり、満
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第七の封印(1956年製作の映画)

2.8

『野いちご』に続きベルイマン作品2作目。人間の生死を通して神の存在を問いかけるストーリー。
堕落しきった世界になっているのになぜ神は沈黙しているのか、姿を現さないのか、そもそも神は存在しているのかなん
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オアシス(2002年製作の映画)

4.2

前科者の男と重度脳性麻痺の女が社会から疎外されながらも貫いた愛。とても重くて辛い話だが見てよかったと思えた。

韓国映画初となるヴェネツィア国際映画祭3部門トリプル受賞。障碍者を演じたムン・ソリは新人
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天使(1937年製作の映画)

3.4

第一次世界大戦時、イギリス外交官の妻であるマリアは知人のサロンを訪れた際にアメリカ人のホルトンと出会う。2人は恋に落ち、名前を教えてくれない彼女をホルトンはエンジェル(天使)と呼ぶ。そのときはマリアも>>続きを読む

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

3.8

冒頭のセンス抜群のカメラワークと音楽でつかみは完璧。全編に渡って無駄話が冴えわたる。

監房で居合わせた3人の男の出会いと別れをあっさり描いている。こんなサラッと脱獄できた映画を観たことがない笑。
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M(1931年製作の映画)

4.2

古典サスペンスの大傑作。
連続幼女殺人事件が起き、街のいたるところで取り締まる警官のせいで仕事にならないギャングたちが犯人を捕まえようとする。

映像に映り込むモノ、人1つひとつが印象深い。音楽がない
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ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

2.4

ジャケットからも分かるように可愛さ全開のミュージカル。観てるだけで楽しくなる。

ロシュフォールの街並みと衣装がカラフルで出てくる人物全員美男美女で目の保養になる。ただストーリー的に自分に合わなかった
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

4.0

何も起こらない良質なオシャレ映画を提供してくれるジャームッシュの代表作。

『ナイトオンザプラネット』や『コーヒー&シガレット』では同じ空間での登場人物たちの会話を楽しむ作品であるが、これはロードムー
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キートンの警官騒動(1922年製作の映画)

3.0

鬼ごっこネタこそ彼の真骨頂。スリや泥棒をするちょい悪キートンが警官のパレードを邪魔してしまい、大勢の警官から追いかけられる。

キートン作品のエクストラやってみたら楽しそう。あんなギミック効いたアクシ
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