nさんの映画レビュー・感想・評価 - 23ページ目

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TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.5

作った作家自身は満足するが、観てる方からは「これなに?」って言われるタイプの映画。
どっちかいい悪いということでもない。

生きものの記録(1955年製作の映画)

3.9

水爆への恐怖から一家をブラジルに移住させようとする父親のキャラクターを媒介に、家父長制度の崩壊を描く。

父親側か、家族側か、どちらに立っていいか、どちらが"正解"なのか、迷う存在としての志村喬を出す
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(1985年製作の映画)

4.2

血みどろでクソ忌まわしくて最高。
全員死ぬっていうね(やっぱりシェイクスピアはヤーバイ)。

黒澤はそのヒューマニズムがよく言われるが、「ヒューマニズム」というと「人間って素晴らしい!」みたいなものを
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インビジブル(2000年製作の映画)

3.6

透明人間になったら何をする?→まず乳を揉む、っていう人間の欲望(というか主に性欲)に忠実なことを基本に据える、これぞバーホーベンというか。

そして人体に火つけたり、床一面血みどろにさせるみたいなやた
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タイムリミット(2003年製作の映画)

3.5

主人公が不倫してて、不倫相手にハメられて窮地に陥る、っていうノワール・アクションみたいな。

物語が動き出すのが30分超えてからやっとなので、そのへんちときつかった。
けど、演出の技量はあるので、わり
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イタリア旅行(1953年製作の映画)

4.1

倦怠夫婦の物語が展開する場所に遺跡を選ぶ秀逸さよ。
しかもそれがポンペイであると。つまり、「生きたまま死んでいる人」たちの場所。カタコンベもしかり。

ここにもやはり"死"がある。愛の話をするのに、死
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Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

3.8

これは同じ映画を作る人間(たけっさんとはレベルが違うけど)から観るとよくわかるが、「ああ、やりたいことやったんだな」っていう感じ。
とにかく、美しい画を並べたいってことよね。その分、ストーリーが弱いの
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.1

人に言われたことがずっと気になって自分の行動に影響を及ぼしてしまうの、人間なら誰でも覚えがあるだろう。それをこういう話に作り上げてしまうシェイクスピアよ。すげぇ。

そのイメージ以上に血に塗れた話であ
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.4

改めてちゃんと観たらこれ、めちゃくちゃクオリティの高い映画なんだよな。
頭のイイ人が作ってるなーっていうのも。
もとから好きだったんだが、今回ちゃんと映画館でじっくり観たことでさらにより深く理解したっ
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ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.2

やりたい放題。
一流は(先達の)徹底的なコピーから入る。

洞口依子はなんか蛙亭岩倉っぽいな。てかいま(この映画に関係ないが)蛙亭岩倉主演の映画が観たいんだよな。あのちょっと不機嫌そうだが、可愛さもあ
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素晴らしき日曜日(1947年製作の映画)

3.2

ぶっちゃけあんまり出来のいい映画ではないような...。なんというか、鈍いかんじ。

だが、時代は違えど「もうなにやってもダメ...」みたいなこの主人公の感じはすごく共感できる。

急にカメラ目線で観客
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スティーヴン・キング ビッグ・ドライバー(2014年製作の映画)

3.3

だいぶシンプルなレイプ・リベンジものだったな。
なんかここでの評価低めだが、別にそこまでいうほど悪くはない。

主人公を捨てるときに犯人にわざわざ乳揉ましたり、レイプした後の死体との写真撮影が意外とエ
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いとこ同志(1959年製作の映画)

3.8

デートの時間を間違えて家に来た女を、デートするはずの男がいない間に「あんなやつ面白くねーよ」って2人で言いまくって籠絡するやつ、ありゃ最悪のシーンだな!女も女だが!

途中まであんまり何も起こらなくて
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嘆きのテレーズ(1952年製作の映画)

3.7

マザコン病弱カス夫とイヤみ姑と最悪な生活をしている女。
ある日別の男と出会い、彼らから逃れられるかと思った途端、また別の問題が起きて、結局...。

思った以上に絶望的で、どうしようもない話だった。
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

3.5

うーん、ちょっと普通すぎたっていうか...。
いや、普通に楽しめたけど。うーん。なんかもっと新しいサムシングが欲しかったかも。

ロッジ 白い惨劇(2019年製作の映画)

3.8

『グッドナイト・マミー』がめっちゃ好きで、期待して見たんだが。
なんか子どもがいけない過度ないたずらで大人を悩ませるって点で、「え、また同じようなことしてるじゃん」て思わせてしまうのがちょっと残念かな
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影武者(1980年製作の映画)

3.9

望遠&引きの画で複数の俳優を立たせてじっくり芝居を見せるやつ、もうたまらんな。
陳腐な表現になってしまうが、「これぞ映画」というような迫力が生まれるっていうか。ほとんどクローズアップもないし。

なに
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アキレスと亀(2008年製作の映画)

3.5

アーティストとして頂点極めた人間が描く「売れないやつ」論として見ると面白い。
ごく簡単にいうと人の意見に自分の作品が左右され、誰かの真似ばかりしているやつってことになる。

映画学校やら、自主映画界隈
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.0

厭(イヤ)映画、胸糞映画にしたかったのかもしれないが、それにするには主人公の感情の流れを説明しすぎている。
厭な映画っつーのは、不条理だったり、説明もなくイヤなことが起こるからイヤなのだ。

こういう
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.5

・ちょくちょく、ネタに古さを感じるんだよな〜。
たとえば就活に苦労するとか、就職後、仕事だけになる、そしてすれ違う...みたいなネタ。あとは、音楽やら文学とかで2人が繋がる、みたいなのとか。
いまさら
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七人の侍(1954年製作の映画)

4.2

すごい作品だが、自分にとってはやはり『生きる』の衝撃の方が大きいんだよなぁ。

敵を40人にして、それが徐々に減っていくシステム、あれ、ゲーム性っていうか、それを気持ちいいと感じてしまう人間の生理のと
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トニー滝谷(2004年製作の映画)

3.9

服のこと考え出したらどうしても止まらない感じ、最近自分もそういう感じなのでめちゃ刺さった。

全体的にいいのだが、やっぱり長いCMと言ってしまえばそういえないこともなく...評価するとなると、うーん、
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生きる(1952年製作の映画)

4.8

いまさらおれが言うまでもなく、バカみたいな傑作である。

それゆえ、いろんな視点から書けてしまうのだが、めんどくさいので、というかキリが無さそうなので、だいたい主要なポイントでいうと。

・最近、人生
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許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.0

観てる途中、めちゃくちゃ胃が痛い。そういう映画である。

母親役の黒岩よし氏がめちゃくちゃいい。特に目。
こういう、無名の俳優さんが、主要な役どこらで光る映画はワクワクします。

高崎グラフィティ。(2018年製作の映画)

3.0

すぐれた青春映画って、扱われてる問題がオトナたちにも響くような、切実さをもっていると思うの。たとえばブレックファスト・クラブとか、桐島とか。

だけど、ジャンルをコスッていくうちに、みんなそういうコア
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青の帰り道(2018年製作の映画)

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うわぁ...

たまにある(『湯を沸かす〜』とか)根本的に映画/人間へのアプローチがまったく肌に合わないタイプのやつだ...観る前からなんとなくわかってたけど。

どっかで観たような(主には野島伸司が
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エイリアン・ネイション(1988年製作の映画)

3.1

全体的にちょっと物足りなさの漂う作品。
エイリアンと共存してる世界なのはいいんだが、なんかそれがイマイチ活かしきれてないというか。
一応、エイリアンは人間の世界で暮らしてるのだが、差別されてる設定で、
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ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

4.0

グッドヴァイブスの映画である
ま、ジャームッシュは全部そうなんだけども。

てか、相変わらずブシェミがいいのだが、よく考えたらこれって『レザボア』以前の映画なんだよな。ブシェミって勝手に『レザボア』か
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Zアイランド(2015年製作の映画)

2.7

いやーキツかった...。

すべてが「〜っぽいもの」でしかないという。
タランティーノっぽいとかザック・スナイダーっぽいとか、アウトレイジっぽいとか。
それが有機的になるでもなく。

あと、これは邦画
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スリープウォーカーズ(1992年製作の映画)

2.8

アクション描写がゆるゆるで下手くそなくせにSFXはけっこう頑張っているという、ホラー愛好家が創り手のときの悪いとこが出たちぐはぐな映画。

邦画のマンガ原作の中途半端な実写化を観てる感じというか。
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思い、思われ、ふり、ふられ(2020年製作の映画)

3.0

話の流れがのっぺりとしてるわりに2時間超えはキツいて。
映画館で観てたらだいぶイヤになってたと思う。VODで観たから途中で分割したけども。

大事なことを他人がいる前でいいすぎ。
あと、定番のピアノポ
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.0

うーんなんだろう、このオッサン臭さというか...。

言い換えれば"よく出来ている"なんだろうけども。出来すぎているのかも。

もっとヌケが欲しいっていうか。
あんまり完成されたものって、逆に魅力がね
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

4.1

もうエンタメ作品として言うことなし。
最後まで走りっぱなしで飽きさせない上に、最後にはしっかり泣かせてくる。

定番のゾンビ映画の筋ながら、カーペンターがやってきたようなディストピア路線、そしてアジア
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ルーキー(1990年製作の映画)

3.0

うーん、これはどっちかっていうと失敗作なんじゃないか...。

とにかくモタモタした脚本がちょっとキツい。

なんか、もうちょっと軽快にやった方がいいんじゃないかって感じ。ただ、それはイーストウッドは
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