あぺさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.3

なんだかんだで倫理的というか各々が結局良い行いをした分の徳が一極集中していったのかな。
モロ社会派でポンジュノ敬愛なのも納得。

一軒家自体は豪華なのに土地代の安い線路沿いに住むという見栄っ張りが電車
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

3.4

この手のドラッグ映画も割と見てきたので、そこまで衝撃はなかったが、カメラの回転はやっぱいいなって思った。

行者(2012年製作の映画)

3.6

一体これはなんなんだ。
長回しによって徐々に絵として決まっていく流れは美しかった。

Daughters(2020年製作の映画)

4.6

本作に巡り合わせてくれたChelmicoに感謝!

パンフレットの質感がしっかりしていて、その上、分厚いので購入必至です

やたら下から上を見上げるようなアングルが多かったり、艶かしい魚眼レンズがニョ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.2

時が戻るなんて何度も何度も描かれてきて辟易としているのに、ここまで楽しめるのはやっぱり全て映像が決めるから!
世界が滅びるかどうかという状況下でも個人の感情で勝手な非合理的な行動に出てしまうのもロマン
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.2

もはや序盤の爆破で泣けてしまった。
ラジオを使った演出は「クーリンチェ」以来だったが、ワールドカップと夫婦の駆け引きが呼応するなんて。

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.6

序盤は「長岡花火大会」の時のアニメ合成やら、おもしろフラッシュ時代のCGをまたやるのかと構えて見ていたら、全てがフリだった。こんなふざけたエフェクトたちがクライマックスの感動に繋がっていた。

「花筐
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グリズリーマン(2005年製作の映画)

3.6

動物の映像だけで言えば「ダーウィンがきた」でもこのレベルのモノは見れるけど同じ場で生活している人間を含めてるわけだし、やっぱり凄い。

ただ「オンザミルキーロード」でエミールクストリッツァがオレンジを
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芸術と手術(1924年製作の映画)

4.0

普通に「カリガリ博士」より面白い。
微かな光に照らされたピアノと苦悩する主人公
そこにやってくる妻というショットがキマっている。所々の合成も違和感なく、終始おどろおどろしい空気が漂っているのもよかった
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.7

エターナルサンシャインは謎解き過ぎてついていけなかったが、本作はコーエン兄弟というかアランロブグリエ的な迷宮映画だった。ただこれはオクラホマとかを見とかなきゃ行けなかったのかな。残念。

友だちの恋人(1987年製作の映画)

4.4

とことん普遍的で本作と同じ経験をした人も多そう。
それにしてもラストの安堵とコントみたいな服の色には感激した。

アンジャッシュのすれ違いコントはこんなにも前から存在していた。

3年目のデビュー(2020年製作の映画)

4.3

小坂菜緒しか顔と名前が一致してない状態での鑑賞ということでファンの人には申し訳なかったけど、NIZI PROとかWACKとかを比較しながら見たらとっても楽しめた。*ドラマDASADAは鑑賞済。

あん
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ムーラン(2020年製作の映画)

3.9

アクションがどうこうと言うよりは、ジェンダーモノとしての主張が上手いってことなのかな。確かにキャプテンマーベルよりも、それを主張する土台としてムーランはハマってた気がする。

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.1

昔のハリウッドはハッピーエンドの法則ということはわかり切っているのだが、いくらわかっていても感動してしまう。古典ハリウッドはハッピーエンドが殆どという話を聞いた時は味気ないと思ったが、どんなにオチが決>>続きを読む

羊と鋼の森(2018年製作の映画)

3.9

一般的にピアノの指は立てて弾くように指導することが多いようだが、ホロヴィッツという有名なピアニストは指を寝かせて鍵盤にべバリつくように演奏している。
実は指は寝かせた方が良いと、諸説あるらしいが、結局
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悪の教典(2012年製作の映画)

4.3

教訓なんか1ミリもないが、普通にアクションとして一級品。
ロープが揺れることでヤツがやってくることをジリジリと伝える切り取り方が最高。残酷なことも映画だから全て許されるという悪趣味さも素晴らしかった。
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夜の第三部分(1972年製作の映画)

4.0

「ダンケルク」の雲海
「ぐらんぶる」の海のサンゴ
「熱帯魚」の日の出に向かうヘリコプター
「フィツカラルド」の山を登る船
最近、その映像単体としても映画とは別枠で素晴らしい物が映画の物語に組み込まれる
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ぐらんぶる(2019年製作の映画)

4.0

難易度高すぎて誰にもオススメできない

悪夢のような正夢のような現実
怒涛のテンションで乗り切り説明もない
真面目なシネフィルが見たら反吐が出る映画なんだろうけど、この手の作品にそんな評価をするのはお
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五日物語 3つの王国と3人の女(2015年製作の映画)

4.3

定期的にこの手の絵画映画が見たくなるので、本作を知れて本当にラッキー。

ゲームオブスローンズとかも似たような感じなんだろうけど、個人的にやっぱ本作のような原色に近い衣装、美術がないと見てられない。
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フォーゲルエート城(1921年製作の映画)

3.7

今見ても特に感動することはないが、悪夢の表現の仕方とかは後世に影響与えたんだろうなって感じがして、見れてよかったな

今日、恋をはじめます(2012年製作の映画)

4.2

漫画10冊以上を詰め込んだんじゃないかって勢いで編集されているが、それが功を制し、良いリズムを生んでいた。
この手の映画でいかにも端折ってます感が滲み出て興醒めしてしまうことがあるけど、本作のそれはむ
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怪談(1965年製作の映画)

3.9

素晴らしいライティング演出とセットには惚れ惚れしてしまうが、流石にここまで長いとその余韻も乾燥してしまう。

熱帯魚(1995年製作の映画)

4.1

台湾ニューシネマとの宣伝文句の割に1秒も退屈しない作り。気を抜いて見ていると度肝を抜くショットだらけで、日の出に向かっていくヘリコプターのショットはもはや映画とか関係なしに価値がある映像だった。

スラム砦の伝説(1984年製作の映画)

2.9

これまたよくわかんなかったが、いつかこの点と点が繋がる日が来ることを信じて。

HiGH&LOW THE MOVIE3 / FINAL MISSION(2017年製作の映画)

4.3

カジノ汚職だとか公害問題だとか割と社会派なテイストになりつつも結局はYOUのショットで全て持っていかれてしまった。

「兄に愛されすぎて困ってます」と同様にYOUのシーンで泣ける。

orange(2015年製作の映画)

4.7

原作完全既読。
原作漫画がイマイチでも演出と撮影と編集によって、こんな傑作になるなんて。正直ストーリー自体は幾度も語り継がれたことの焼き直しなので、新しくも深くもないが、やっぱり映画はストーリーじゃな
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HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY(2017年製作の映画)

4.4

ワンショットで2、3シーンの戦いを見せるカメラは相変わらず素晴らしいし、カット割もカッコよくなっていた。
どこからが合成なのかわからないけど、先日見た「ジョン・ウィック」なんかよりも100倍アクション
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

3.8

主人公のウブさが不正解な発言を生んでいく様を俯瞰して見れるのは面白い。

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.0

嘘に嘘を固めた85分。

行動と表情で全てが決まる会話の流れ。

青春神話(1992年製作の映画)

4.1

ゴキブリと排水溝は密接な関係。
家のドアは締め切って外と内を遮断したつもりでも結局、排水溝、換気扇を通じて水、空気は外と内を出入りするので、完全なる内輪空間で生活することなんてできない。生き物の中で1
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最後の人(1924年製作の映画)

3.9

クローゼットに入ったホテルマンの制服にズームインして行くショット。 その時点では主人公が制服の方へ向かっているわけではないが、心はそこへズームしているという演出。カメラの移動で人間の心情を描く演出が際>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.6

貴族降臨Prince of legend 以来4ヶ月ぶりの映画館&人生初の4DXということもあって有り難みが凄すぎて過剰評価かもしれないけど、普通にノーラン作品で1番良かったと思えた。

ハリウッド映
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オオカミ少女と黒王子(2016年製作の映画)

4.5

しっかりと意義のある長回し。ロングとヨリの極端な強弱も凄い。
二階堂ふみが山崎賢人を見つけて後を付ける長回しでもう泣きそうになるけど、それ以外のロングショットも風景の切り取りが巧かった。

ストーリー
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ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

4.2

アランロブグリエの「囚われの美女」を参考にして作っているかと思いきや、1年先にこっちが作られてるんですね。
主人公が現実と虚構を交互にさまよう系映画なんだろうけど、それにしてもやっぱり特殊な機材が気持
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

4.2

ストーリー進行はアランロブグリエ色が強く、詳細な所が掴めなくても楽しめる構成になっている。キマったショット、挑発的なカメラワーク、謎の白トビライティング等の映像も素晴らしかった。