あぺさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

4.3

カジモドってキャラだけ知ったけどこの映画だったんだ

ノートルダムの仕掛けの再現が凄いだけじゃなくてその仕掛けがパリの街を守っているのもアツい

現実では燃えちゃったのも切ない

普通に今のディズニー
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本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

5.0

趣きは違うが陽炎座のように女に手取り足取りを取られていく男の絵図を見ることができた。相手が悪い人であればあるほど、それを越えた親愛は輝かしいモノ。なんでそんなやつなんかと!って周りは言うけどなんでなの>>続きを読む

ユリシーズの瞳(1995年製作の映画)

3.9

度肝を抜くシーンだらけではあったけど前作の「こうことり、たちずさんで」の衝撃を超えることはなかったな。

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

3.1

作画、アニメとしての動きがいくら素晴らしくてもここまでストーリーがつまんなくて興味が持てないと満足感がなくなってしまうんだな。

日子(2020年製作の映画)

4.6

乳首責めのシーンで発狂して見るのを中断するかどうか迷ったけど、最終的にはとても切なくホッコリする良い映画。
ほんとにツァイミンリャンの長回しは心情を際限無く表現していて最高です。

ホテルの部屋から出
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夏至(2000年製作の映画)

4.0

「青いパパイヤ」とは違ってちゃんとハノイで撮影されていた。ベトナムが懐かしい。アナログテレビの砂嵐とホテルの謎の透明なオブジェの重ね合わせが見事なショット。ついついテレビをつけっぱなしにしてしまって放>>続きを読む

小カオス(1967年製作の映画)

4.0

「映画に行く!」って捉えようによっては映画館で流れる広告になっている。

都会の放浪者(1966年製作の映画)

4.1

どうせ初期の短編だしとか思って全く期待していなかったけどバカ面白い。

ファスビンダーにしては珍しくコメディなのか
ウェイトレスが銃を届けてあげてるのに明らかに銃口を向けてるのとか笑ってしまった。

愛は死より冷酷(1969年製作の映画)

4.6

ゴダールの「はなればなれに」と似た設定だけど決定的に違う。

ハンナシグラと男がスーパーで買い物するシーンに不吉な音楽をぶっ込んでいるのに2人の背中からは幸の空気が漂っている。不吉でモノクロ画面にも関
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こうのとり、たちずさんで(1991年製作の映画)

4.8

もう暫定テオのベスト 涙しか出ない
移民というか国境がテーマの映画は何度か見ているけど、基本的には各々の人物に近距離で焦点を当てた作品が多いイメージだ。その中でも本作は俯瞰した視点でわかりやすく映像で
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ホテルローヤル(2020年製作の映画)

3.9

全体的には全く満足できなかったのだが、どうしても脳裏に焼き付くショットがあってどうにか擁護したくなる惜しい作品。

踏切で車と車がすれ違う あのショットの絶妙な角度、構成が物語の転換を表現することに上
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

4.2

コロナ、震災、台風、戦争等の危機を示唆する惑星が地球に向かう中でも、そんなことよりも、狭いコミュニティの中での色恋沙汰が全てなんだという焦点の当て方が見事。空虚で殺風景で灰色で味気ない。でも何処か愛着>>続きを読む

エル(1952年製作の映画)

4.3

やってることは酷いのだが何とも憎めず哀愁が漂う主人公。極悪までに純粋な嫉妬心が派手に描かれているかも知れないが、俯瞰してみると誰もが持っているモノだし、何だかんだ普遍的なテーマの映画だったのかもしれな>>続きを読む

殯の森(2007年製作の映画)

3.7

「萌の朱雀」ではアッバスキアロスタミの「桜桃の味」みたいな丘の撮り方をして、本作では「オリーブの林を抜けて」のような俯瞰の畑を撮る構図も似ている。オリーブの時は彼氏が彼女を追いかけていたが、本作では認>>続きを読む

オーディション(2000年製作の映画)

4.2

「8 1/2」の手法を用いたクライマックスが恐怖、サスペンスの表現にうまく作用していて圧巻。部屋の奥に何か得体の知れないモノを配置するという構図も恐怖の演出だけでなく立体感、絵画的な芸術を表現すること>>続きを読む

萌の朱雀(1997年製作の映画)

4.3

台詞が無い映画好きだけど流石に意識が飛びそうになる瞬間があった。ただホームビデオの哀愁、自然の愛おしさを見た瞬間に全てを理解したような気分になってしまった。本作の自然は主張のための手段というよりも、自>>続きを読む

TUESDAYGIRL(2011年製作の映画)

3.3

今泉力哉はTwitter呟きまくりだしインスタライブもやってるし、もはやタレント的な認識なんだけどキャストとしてきちゃうと笑っちゃうな。

シテール島への船出(1983年製作の映画)

4.1

テオアンゲロプロスの長回しは緊迫感が無くいつまでもいつまでも流れて欲しいと思える陶酔感がある。この手のヨーロッパ映画にしては珍しく観賞後の疲労感が皆無。それも監督の力量なんだろう。

2つ目の窓(2014年製作の映画)

3.9

退屈しなかったと言えば嘘になってしまうが、芸術映画だけあって一切鑑賞する側への配慮をせず自分の描きたいシーンを全力で見せている所に大きな価値を感じた。
圧巻なショットだらけだったが、どうしても自分の4
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

1.9

英勉の作品でここまで退屈したのは初めて。
合宿パートあたりから興味がなくなってしまった。そもそも試合という見せ場で役者の顔があまり見えない時点で薙刀と映画の組合せが悪いし、アイドルが出てる映画なのにこ
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朝が来る(2020年製作の映画)

5.0

時系列シャッフルの構成にクドいと感じる人も多いだろうし、確かに削ぎ落とした方がスリムでカッコいい映画になるんだろうけど、必ずしも観る側がカッコいいと思える映画が良いわけではないし、やりたいことをやり尽>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

4.6

町山智浩がラジオで妻にとって戦争なんかどうだっていいんですって言ってたけど、そんなことはないし、確かに蒼井優にそこまでの強固な思想はなかったかもしれないが、夫婦のゲーム的な駆け引きだけでなく、そこには>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

4.1

最近ミッドナイトスワンでも疑問に思ったのだけど(少女が1人で教室で練習するシーン)昼の一般家庭の照明があんなに暗いってことはあるのだろうか?確かに不穏な空気を演出することには成功しているが、やりたい演>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

4.1

クライマックスが最高。
所々スリラーだったが、それがクライマックスを引き立たせている。

日日是好日の時よりも説明的な台詞がなくなっていてカッコいい。やっぱり大森監督は絵で見せてくる人だ。

RETURN(ハードバージョン)(2013年製作の映画)

3.0

撮影監督が大林宣彦の「転校生」「HOUSE」「時をかける少女」も撮ってたりして撮影は良かったけど、脚本が残念すぎた。
ただチャップリンゲームをしている時の椎名桔平の狂気の笑顔は最高でした

小説の神様 君としか描けない物語(2020年製作の映画)

4.0

監督久保茂明のクサイ所が抜けきれなかったのは残念だが、相変わらずカメラワークは面白い。

俯瞰ショットの多用。
からの地上に舞い降りた神が天空に舞い戻るかのようにカメラが空に登るワークの面白さ。やはり
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堀切さん、風邪をひく(2011年製作の映画)

3.7

青柳が堀切にアタックすると自転車が青柳から堀切の方へ通過しているが、堀切が青柳に引いてしまった瞬間、逆に堀切の方から青柳へ自転車が流れる。
ワンカット(一度だけジャップカット)のおかげで天候の移り変わ
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蜂の旅人(1986年製作の映画)

4.3

「愛しのタチアナ」の車が突然店に突っ込むショットは本作からの引用なのかな。店に車突っ込むなんていろんな映画であるけど本作ほどの唐突さと外連味は中々ない。
フレームの外から突然やってくるシーンの描き方が
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永遠と一日(1998年製作の映画)

4.3

前半で眠くなるところもあったが、後半からはもう永遠と続いてくれと願うほどに豊かな時間だった。
ギリシャ人の良い意味で奔放的というか楽観的な国民性が主人公の1日を満たしてくれている。

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.0

個人的なハイライトは先生が草薙に「お母さん」と言って草薙が思わず笑うシーン
予告編で見たときは何とも思わなかったけど、この瞬間が1番幸せだったのかな。

ジョーカー現象ほどではないけど、事前にここまで
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HiGH&LOW THE WORST(2019年製作の映画)

4.0

相変わらず本シリーズの長回しには唖然としてしまうが、映画の1みたいなクサイ人間ドラマが戻ってきてしまったのはちょっと残念。
これから他のチームのスピンオフも見れたらいいな。
仲間の血に染まったジャケッ
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未成年だけどコドモじゃない(2017年製作の映画)

4.2

定番のデートスポットを別の視点から描き、新たな付加価値を産みつける名人 英勉は本作でも江ノ島の龍恋の鐘を俯瞰と夕日で別物にしてしまう。
既存且つ認知度の高い物を違った視点で描く技も素晴らしいが、古民家
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行け!男子高校演劇部(2011年製作の映画)

4.0

映画内演劇のトラブルはやっぱり面白い。
演劇だってちょっと方向を変えれば大感動モノにできるはずなのに、やっぱり英勉監督の主義としてはコメディを突き通しているんだな。

無無眠(2015年製作の映画)

3.7

大林宣彦の言うところの映像主義が全面に出ていた。
リーカーションも目をつぶってるだけのはず