otomさんの映画レビュー・感想・評価 - 72ページ目

otom

otom

映画(2808)
ドラマ(3)
アニメ(0)

ゼロの焦点(1961年製作の映画)

3.5

結構ドロドロした松本清張原作の今作。パンパンを連呼している割に全体的に小綺麗に感じてしまうのは、良くも悪くも松竹作品だからであろうか。映画は面白かったけども、原作はもっと面白いのだろうなと云う印象。そ>>続きを読む

バラキ(1972年製作の映画)

3.5

コーサ•ノストラとジョゼフ•ヴァラキの伝記ものって事でなかなか興味深くはある。しかし、どうしても同年代の“ゴッドファーザー”と比べてしまう。エンターテイメントとしては、ナニの切り取り以外はほぼ期待でき>>続きを読む

逃げ去る恋(1978年製作の映画)

4.6

ドワネル5作目にして最終章。最後の方の"北の国から"ばりの多用なフラッシュバックでいかにしてドワネルがオッサンになったか良く分かる。複数の女性にあれこれ面倒見てもらっている典型的な駄目男の筈なのに、そ>>続きを読む

テネイシャスD 運命のピックをさがせ!(2006年製作の映画)

3.7

ジャック•ブラックはやっぱりギターを持ってた方が面白い。もはやお家芸のレベル。後半はいささか飽きてくるものの、散りばめられた小ネタには笑わせて頂きました。まだ存命中のディオをはじめ、さりげなく豪華なキ>>続きを読む

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992年製作の映画)

5.0

2024年1月4日
画面のあっちこっにジーザスのあれやこれが映されながらも、ハーヴェイ・カイテルには徹底的に神が不在の図。悪行の極みからの『カラマーゾフの兄弟』の大審問官の問答の如き一幕、そこからの赦
>>続きを読む

家庭(1970年製作の映画)

5.0

2024年5月27日
2号さんにお歳暮上げる江戸時代とは逆みたいな具合で、2号さんから『月券手レこしやカヾれ』を突きつけられる微笑ましさ。大枠で見ると最初から最後まで幸福感に包まれてる感じなドワネル4
>>続きを読む

ジェラシー(1979年製作の映画)

4.7

天使の歌声アート•ガーファンクルが主役を張った一本。精神分析の博士とフリーダムなメンヘラちゃんの痴情のもつれがもたらした事件の顛末を刑事ハーヴェイ•カイテルの視点から組み立てていく。お互いに愛があるの>>続きを読む

リリィ(2003年製作の映画)

4.4

嫌いではない一本。チェーホフの『かもめ』をベースにしているとの事だが、残念ながらそちらは未読。リリィことリュディヴィーヌ・サニエの濡れ場が話題だったらしい今作ではあるが、その辺りは程々。お話はとある別>>続きを読む

非情の罠(1955年製作の映画)

4.3

久々の鑑賞。初期作品。後の作品ではその人間離れした完璧さ故に、キューブリックはスターチャイルドかなんかなのだろうと思ってしまうのだが、今作を観るとやっぱりキューブリックも人の子と云う感じがしてホッとす>>続きを読む

襲撃者の夜(2009年製作の映画)

2.5

鬼畜作家ジャック•ケッチャムの処女作『オフシーズン』の映画化作品かと思ったら、続編の方だった。続編を読んでないので、内容は定かでないのだが、それが関係ないくらいにひどい映画だった。ひどいと云うのは内容>>続きを読む

バルスーズ(1973年製作の映画)

5.0

最高な一本。若い頃のジェラール・ドパルデューと股間を銃で撃たれた男のクズ2人組の自堕落な旅。そんな奴らと旅を共にするある意味、癒しの存在でもある不感症女ミュウ=ミュウが異常に可愛い。途中で登場のジャン>>続きを読む

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

4.0

4作目にして結構な力作。ミャンマーの軍事政権に拉致されたキリスト教支援団を奪還すべく、強面の傭兵たちとミャンマー入りするムチムチのランボー。『地獄の黙示録』ばりの河上りに加えて、かなりのグロ戦闘シーン>>続きを読む

海と毒薬(1986年製作の映画)

3.5

可能な限り原作を再現はしているものの、いささか蛇足な部分もあった気がする。解剖のシーンなんかはこれでもかとリアリティを追求していたお陰で当分、肉が食えなそう。肝心の良心の呵責についての勝呂と戸田の会話>>続きを読む

モテキ(2011年製作の映画)

3.5

ようやく鑑賞。TVシリーズ以上に面白かったです。森山未來のウザさも倍増で飽きずにあっと言う間に2時間が過ぎました。モテ期どころか普通以上にリア充過ぎて羨ましい限り。大人の事情かいささか長澤まさみ中心な>>続きを読む

ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

3.6

1、2と来て3作目が一番駄目だなぁ。厄介話を持ってきた挙句に捕虜と化したトラウトマン大佐を奪還すべく、アフガン入りしたランボー。露骨なロシア批判とアフガンの戦士達よーみたいな乗りで突き進む訳だが、その>>続きを読む

自殺サークル(2002年製作の映画)

3.2

流石に10年前の映画って事で古さを感じてしまうのは否めないのですが、面白い作品だとは思います。園子温監督の人がやらない事をできるってのは確かに凄いですが、この作品に感してはいささか着地に迷いがある感じ>>続きを読む

ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)

3.7

キャラ設定も何も前作とは別物レベルの2作目。ミッションの最初から不運続きで、挙句の果てに見方に裏切られるランボー。おまけにシリーズ唯一のラブシーンも束の間、目の前で撃たれるジュリア•ニクソンと文字通り>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

5.0

2024年4月22日
トリュフォー初期作詰め合わせライブラリを駄目にして以来で久々。大人とは違うとこを結構良く知っていて、それでいて大人の世界の全ては知らない微妙な年頃描写が実に素晴らしい。良い子を目
>>続きを読む

白昼の幻想(1967年製作の映画)

4.5

久々の鑑賞。キメまくりのどサイケ映画。LSDで得られる幻想世界を表現って事で、フロイドみたいな音楽に乗せて、とにかくピーター•フォンダがラリってる。錚々たる顔ぶれのもとに制作された今作ではあるが、映画>>続きを読む

天国の口、終りの楽園。(2001年製作の映画)

3.9

何年か前の暑い時期の深夜に観て以来の鑑賞。まだ初々しい頃のガエル•ガルシア•ベルナルとディエゴ•ルナが日本人的には綺麗とは言い難いセクシーなお姉さんと"天国の口"なるビーチを求めて旅をする。思春期の馬>>続きを読む

ふくろう(2003年製作の映画)

4.0

久々の鑑賞。かなり悲惨な話を一級のコメディに仕立て上げ面白いのだが、新藤兼人監督作品にしてはいささかダレる。『生きたい』と同様に大竹しのぶの怪演が凄まじいが、今作においてはやや怪演頼みな気がしなくもな>>続きを読む

ランボー(1982年製作の映画)

4.1

TVで放送してたのでついつい。ベトナム反戦云々の訴えもスタローンにかかると何故かアクションで掻き消される不思議。本人は至って本気なのでしょうが。それを抜きにしても面白いけど。グリーベレー上がりのゲリラ>>続きを読む

自由の幻想(1974年製作の映画)

5.0

2024年3月23日
この世の固定観念の向こう側から色々と投げつけてくるルイス・ブニュエルって具合。こちらの不条理はあちらの条理って事で、自由の名の元に生きている(生かされている)キリスト教圏あるある
>>続きを読む

インモラル物語(1974年製作の映画)

3.5

怠惰で自堕落な様々な時代を描いた4本のオムニバスからなる作品。全体的にダラっとした感じではあるものの、エロを童話みたいな語り口でまとめている。なんとなくパゾリーニを彷彿とさせる映像は嫌いではない。ヘア>>続きを読む

フローズン・タイム(2006年製作の映画)

3.6

女体マニアな美大生が失恋の痛手から、ジョジョで云う所の"The World"の能力を習得してしまう。加速も停止もできるけど、巻き戻しだけできないと云うジレンマと絵画よろしく時間停止の世界を貪る美大生っ>>続きを読む

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)

3.6

TVにて。解禁しちゃいましたね。現地の人にしてみれば、シャレにならん気もする。穿った見方をしちゃイカンと思いつつも、やっぱり何か物足りない一本。が、アニメーションは流石です。

恋人たちは濡れた(1973年製作の映画)

3.8

ポルノの枠を余裕で超えている、神代辰巳監督の青春映画。訳ありの体で海辺の街に流れついた青年は口々に街の人間から、かつてこの街にいた"カツ"であると言われる。それを頑なに否定し続ける青年の自堕落な青春描>>続きを読む

お葬式(1984年製作の映画)

5.0

不謹慎だけど最高。伊丹十三監督1作目。多くの人が口に出しては言わないけども、面倒だと思っている"葬式"を題材としている訳ですが、観終わった後にはやっぱり儀式として大事なものなのだなとちょっぴり思った。>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.7

昨日観た『裸の島』に続き、見事としかいい様がないミニマルな作品。全編スチールの切り替えと平坦なナレーションだけで第三次世界大戦を描くお話。肉体を失った魂が過去=現在=未来の精神世界を死者の想念の如く旅>>続きを読む

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.4

TVでやってたので、久々の鑑賞。決してつまらなくはないのだが、どうにもグダグダしている。相変わらず映像は凝ってるけど。若き日の主人公の完璧っぷりが、かなり若大将とかぶる。確かに若大将シリーズもお伽話み>>続きを読む

裸の島(1960年製作の映画)

5.0

暑い時期になると観ている気がする一本。それもクーラーが効いた部屋で...。セリフを排した映画は数あれど、この作品ほど雄弁なのは思いつかない。主に描かれるのは水汲みに離島と本土を一日に何往復もするかなり>>続きを読む

リアリズムの宿(2003年製作の映画)

4.5

何本か観た、つげ義春の映画化作品の中では断トツに面白い。なるほどジャームッシュに通ずる、ある意味強烈なロードムービー。終始気まず〜い空気に支配された中での絶妙な間は見事。日本独特の貧相さが、不謹慎にも>>続きを読む

インファナル・デイズ 逆転人生(1991年製作の映画)

3.5

香港映画を観るタイミングでない気もするが、借りちゃったので仕方ない。『インファナル•アフェア』を遡る事10数年、トニー•レオンとアンディ•ラウの入れ替わりモノのあったのですね。タイトルは後付けっぽいで>>続きを読む

唇からナイフ(1966年製作の映画)

3.5

一体何がしたいのか良く分からん映画。007シリーズにあやかった女版スパイもの。テーマソングやらスウィンギン•ロンドンな感じは嫌いではないのだが、ちょっとお粗末過ぎて逆に楽しくなってきた。ダーク•ボガー>>続きを読む

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

3.8

カミングアウトして堰を切ったようにアピール上手になり、人生を謳歌する父と、なんだか上手く行かない息子•オビ=ワン。人生やり直すのは幾つになろうが、関係ないって話ですね。けども、何故だか『今やり直せよ。>>続きを読む

君とボクの虹色の世界(2005年製作の映画)

4.8

『ザ・フューチャー』の公開も楽しみなミランダ•ジュライの長編一作目。何度観ても細部へのこだわりが徹底しているなぁと感じるし、不思議と飽きない。彼女のお気に入りであろう色んな要素がちりばめられており、観>>続きを読む