盆栽さんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

樹海村(2021年製作の映画)

2.4

清水ワールド全開!!


前作『犬鳴村』では不十分だった恐怖、ゴア描写がたんまりと描かれており、絶滅寸前ともいえるJホラーを少し救ったようにもうかがえます。本来の清水監督が復活した感じです。ストーリー
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.5

平成時代までは彼らを生かしたが、令和時代では彼らを殺した。


平成11年、平成17年、令和元年とそれぞれの時代で山本と周辺の人達の善と悪、成り上がりと後悔、希望と絶望をリアルに描いた作品。

映画に
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最後の誘惑(1988年製作の映画)

3.2

神として死ぬか。
人間として死ぬか。


"この映画は聖書の複音書に基づくものではなく、この永遠なる魂の葛藤をフィクションとして探究しようとするものである"
(冒頭のテロップより)

マーティン・スコ
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白雪姫(1937年製作の映画)

3.6

実はこの方18年間、ディズニー作品は数ある作品の中でもひと握りレベルしか鑑賞したことがなかったので、この際のこと観るならディズニー作品の進化の軌跡を辿りながら少しずつコンプリートしていこうかと。
(ピ
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ガス燈(1944年製作の映画)

4.2

「私の夫、何かがおかしい」
あなたが愛したその人は天使ですか?
それとも•••


緊張感満載の傑作サスペンス。ここ最近の作品で例えるとデヴィッド・フィンチャー監督『ゴーン・ガール』の逆バージョンとい
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.3

自分が求める自分に


現代パートと過去パートで異なる雰囲気を出す照明。現代パートでは全体的にやや暗く、同様にその明るさは登場人物達の心情と比例している。過去パートではその逆で明るく、4姉妹の絆が中心
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.6

素晴らしい作品との出会いは他の作品とは違う「特別な何か」を感じること


ほとんどの登場する人物1人1人が温厚で感情移入がしやすい人達。個人的に映画を観る際に重要視していることはいかに登場人物に感情移
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.4

2021年一発目は不朽の名作!


何もかも揃っている生活の中で不満を感じるアン王女と普通に暮らす一般庶民のジョン。叶わぬ恋と分かっていながら1日を共に過ごす2人は非常に切ない。

物語序盤のお客様1
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許されざる者(1992年製作の映画)

4.2

殺しはとてつもなく重い


クリント・イーストウッドによる西部劇だけどどこか西部劇らしくない、「人を殺す」ことの本質に迫る傑作。

物語の序盤は穏やかで優しそうな人物像のウィル。しかし、賞金の為に人殺
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ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

4.1

ゴールドラッシュという名のビッグウェーブには気を付けろ!


兄弟同士の絆の亀裂。連絡係と化学者の思いがけない出会い。そしてその4人が集まる時に起こる悲劇。まさに「夢」「欲望」が混ざり合う少しビター味
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.8

超現実的だけどステキ


ハリウッド女優とどこにでもいそうな普通の男性が恋に落ちるというなんとも素敵な物語。

個人的に恋愛映画を観る際には最高のハッピーエンドを望むだけです。特に複雑な感情になること
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

4.3

Once upon a time in California.


監督:ジョージ・ルーカス
プロデューサー:フランシス・フォード・コッポラ
による青春映画!

全編通して響きわたるロックンロール等の
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.7

ドン・チードルが天使かつサンタクロースな物語


「あんたのその選択、ほんとにそれでいいの?」とむしろ自分自身に問われている気になる作品。この時期にピッタリの作品でした。(本当は昨日観たかったのだが…
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

2.9

テキサスの女性は強い


なかなかサメ映画というジャンルは「退屈だ」「気づいたら寝てました」だの、あまり良い印象は無いもの。ですが、本作は『ジョーズ』以来の素晴らしい緊迫感と恐怖感を味わうことができま
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プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

4.1

「ここはハリウッド。いつだって夢を見れる。だから夢を見続けるんだ」


会社の社長と娼婦の関係性はずっとみていたいと思うほどこの作品にはのめり込まれましたね。娼婦のビビアンが少しずつ自分自身を見つめ直
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クレイジー・パーティー(2016年製作の映画)

3.0

パーティーするなら大胆に🎅🎄


子供がクリスマスに観る作品が『ホーム・アローン』だとしたら大人が観る作品は今作だ!と言えるほどのおバカ映画。

特にこれといった感想はありませんが観ていてバカバカしく
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.2

出会いが肝心


実際に起きた事件を忠実に描きつつ、恋人リズの視点からも物語が展開される。法廷のシーンは再現度MAXでもはやドキュメンタリー。
ですが、それ以外のシーンはなかなか真実なのか嘘なのかが最
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リンカーン(2012年製作の映画)

3.6

偉大な解放者、エイブラハム・リンカーン


スティーブン・スピルバーグ監督がメガホンを取った本作は主にアメリカ合衆国憲法修正13条を議会で可決することがメインとなる物語。そこで描かれるリンカーン大統領
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.3

善人には出会いを。


ハリウッドの黄金時代を築いたビリー・ワイルダー監督によるロマンティック・コメディ。古き良きハリウッド映画の雰囲気が全体を包み込み、最初から最後まで多幸感溢れる映画体験。

60
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大統領の陰謀(1976年製作の映画)

4.0

深い闇


ウォーター・ゲート事件の真実を暴いた2人の新聞記者を描いた本作。ひたすら情報を得るために電話してはメモし、聞き込みしてはメモる。「記者って大変だなぁ」という感情になりながらも、次々に真実を
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.4

映画史に残る名作『市民ケーン』誕生の裏側に迫る!!
まさに「プロフェッショナル~仕事の流儀~ ハーマン・J・マンキーウィッツ編」


フィンチャー監督による『市民ケーン』の撮影技法の再現度は素晴らしい
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.3

キャッチコピー同様「名優」が必要な列車。
いや、「名優」しか乗せない列車。


超有名なアガサ・クリスティによる同名小説のリメイク版。恥ずかしながら、原作も1974年版もノータッチでの鑑賞。直結に言う
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

残酷に美しく。


3つの時代を通してシャロンという男の成長を描く本作。自分の人生は自分で決めるもの。よく聞く言葉ではありますが、本作以上にこの言葉が心に響くものはないでしょう。
個人的な意見ですが、
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

3.7

1世紀前の古典映画!!!


初めて本当のサイレント映画を観ましたが、面白い!!顔だけで演技力の底力を感じ取れます。ですがサイレント映画にはまだ慣れないものでして、BGMだけだとやはり睡魔が…(1分ぐ
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.3

人生は楽しんだもん勝ち


『セブン』と似てるほどイカしてるオープニングから始まる本作。デヴィッド・フィンチャー作品はこれでまだ4作目ですが、この独特な世界観には既に虜状態。

劇中でブラッド・ピット
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

5.0

悲しき哉、人生!


やはりデ・二ーロ&スコセッシのギャング・マフィア映画のタッグは譲れない。ヘンリー自身のナレーションと共にものすごいテンポで流れるギャング達の日常。
成功しては裏切り。失敗しても裏
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.4

自分も思わず扇風機を付けたくなるほどの熱気…
この男達、只者じゃない。


1つの空間で練りに練った脚本による物語は一切の休みすら得られない。男達は休憩するが観客は休憩しない。この時代で映画はもう既に
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.8

空前の鬼現象


鬼滅はマンガで読んでるのでアニメでは観たことがなかった為、ヌルヌル動く映像には驚きました。音響、BGMも素晴らしかったのですがあまりにも響いていたのでセリフが聞こえずらいシーンが少し
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.7

ずっと観ていたい。
そんな思いになる甘く切ない夏の思い出。


たびたびカット割りで映る自然の風景。この物語も「自然」のようにエリオとオリヴァーの関係性を美しく映しているかのような描写。この関係性は応
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.7

MVPはエルトン・ジョン!


個人的にアクション映画にしてはかなりメッセージ性が強い作品だと感じました。麻薬じゃ、パワハラじゃ、同性愛者じゃ。どれもこのご時世、皆が見方を変えなければいけない問題。や
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.3

火傷するほど熱い『家族』愛


末期ガン発覚からの余命宣告をされる流れは感動系だと一発で分かりますが、この作品は「愛」が違う。「愛」が。

双葉の性格が自分の母親の性格と類似していた点があったので、ま
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キングスマン(2015年製作の映画)

4.2

紳士こそ、本当のソルジャー。


久しぶりの最高に爽快で楽しく面白いスパイ映画でした。
イカすスーツで、イカす音楽で、イカすアクションで、イカす顔ぶれで、イカす武器で闘うキングスマン。カッコよすぎです
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.7

(パパラッチ用)カメラで撮るギレンホール。
(撮影用)カメラで撮られるギレンホール。


「ネタの為なら法なんて気にしねぇよ!!」

カメラを回している時のギレンホールは一切の瞬きをもしない。
観葉植
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.4

豚じゃけぇ、糞出してもえぇんじゃ。


昭和感が漂う東映ロゴから幕を開ける本作。全編を通して男臭さがプンプンします。そして警察・ヤクザ・女将による暴力、薬物、エロの連続!ここまで熱い(暑い)邦画を観た
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.1

トリックものは2回観ることはない


どんでん返し映画です。そりゃあ何も知らずに観れば騙されます。でもその後に残るものはない。デヴィッド・フィンチャー作品に影響を受けてるのは一目瞭然。逆に影響を受けす
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.2

27年経とうが友情は消えぬ


長い長ーいアトラクション映画!
ペニーワイズに驚かされて、驚かされて、また驚かされる。今回のペニーワイズは前作と比べてればコメディだね。あれほど怖くてカッコよかったのに
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