ゆっきーさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

新・仁義の墓場(2002年製作の映画)

4.0

さすがに深作のオリジナル(人生ベスト映画)には勝てんがこれはこれで凄まじい。間がちと長い気もするが傑作。岸谷五朗の柵などを軽やかに乗り越えるアクションが見惚れる。冒頭の飛び降り場面での毛布?を手に翼の>>続きを読む

小悪魔はなぜモテる?!(2010年製作の映画)

1.5

やっぱエマ・ストーン苦手すぎる。たって喋ってるだけで映画も微妙でしたわ。

Nazar(原題)(1990年製作の映画)

4.0

ブレッソン『やさしい女』と同じドフトエフスキー原作なので見やすい。冒頭の風に揺れるカーテン!ブレッソン!
ブレッソンのようなショット同士の衝突というよかはワンカット内での人物とカメラの辻褄が会ってない
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健康でさえあれば(1966年製作の映画)

4.0

オムニバス映画で4つの短編が入っている。エテックスの映画、その性質上から長編である必要性あまり感じないのでこのくらいがベストだと思うし、今の所ヨーヨーと並んでベスト。

1話目の『不眠症』はそこまでだ
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.5

開始3分で鳥の糞を顔面に食らう男が出てくる。2人で糞をして屁をこく、一向にエロくないSEXシーンなどなどいつものヴァーホーヴェン節が炸裂している。主役が怖すぎるペストも拷問も全部怖い。面白かった。>>続きを読む

ブッチャー・ボーイ(1997年製作の映画)

1.5

地獄のようにつまらんかった。物語を説明してるだけ。画面に見るべきところなし。

りんご(1998年製作の映画)

3.5

17歳で監督したらしい。スゴすぎる。親に監禁された双子の娘の話なのだが、イラン映画らしく弱者への優しい眼差しが良い。柵から手を伸ばして鉢に水をやるカットと、外に出て他の姉妹と仲良くなり何故かリンゴで小>>続きを読む

[Focus](1996年製作の映画)

3.5

無線ヲタの浅野忠信を取材するTVクルーのモキュメンタリーで、ヤクザの会話を盗聴して拳銃奪う辺りからやばい方向になっていく。思ったより遥かに面白かったし、中々笑える。
70分という尺が良い。浅野忠信のヲ
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底抜けシンデレラ野郎(1960年製作の映画)

3.0

監督がタシュリンなせいか他の底抜け作品よりもちゃんと話に筋がある。やたらと遠景ショットや人物を背後から撮るショットが多いのも印象的。お話は完全にシンデレラそのままなのだが、割とマジなトーンでシンデレラ>>続きを読む

少林拳対五遁忍術(1982年製作の映画)

4.0

めっちゃオモロイ。「お前らが見たいのは結局アクションだけだろ?」と言わんばかりに、のっけからふたつのグループがなぜ争っているかなど背景描写は一切せずにバトルで始まる。ある意味ほぼサイレント映画でバスタ>>続きを読む

新・殺しのテクニック/次はお前だ!(1970年製作の映画)

3.0

アル中新聞記者の知人が次々と殺されるせいで疑いをかけられるお話。ジャーロのようでもあるが、ミステリー要素が強く画面もヴィットリオ・ストラーロ撮影ということで妙に格調が高い。広角レンズで撮っている。(と>>続きを読む

花影(1961年製作の映画)

4.0

ようやく川島の映画で個人的にヒットした。銀座クラブのホステスが男たちに絶望し死を選ぶという地獄のような話で、成瀬『女が階段を上る時』と似ていると思いきや脚本が菊島隆三で本作と同じだった。「そして闇が来>>続きを読む

底抜けてんやわんや(1960年製作の映画)

3.5

ホテルのベルボーイが頭おかしいってだけの話でお話がないのは良いが、そもそもジェリー・ルイスの顔が苦手だった。しかしながら擬似ワンカットへの拘りは中々のものよ。
(例:ワンカットで夜▶昼になる、ガラガラ
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スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

3.5

もう圧倒的超ベタベタホラーで普通にオモロイ。
お友達の男の子が病院で迷い、廊下の四方から怪物にじわじわ迫られる場面が最高なのだが、まず怪物の姿かたちを説明するかのようなショットを一瞬入れるのは減点では
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アルチバルド・デラクルスの犯罪的人生(1955年製作の映画)

3.5

女に殺意を持った男が妄想で殺す計画をたてるが別の犯人が先回りして妄想通りに殺人をするという変な話。希望を持たせるようなラストだがいい話なのかどうかも怪しいのがブニュエルらしくて好き。

怒りのあまりに
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ワンダーウォール(1968年製作の映画)

1.0

科学者が隣の部屋を除くと絵に書いたようなサイケ空間が広がっているというお話で、分かりやすく「これがサイケですよ〜」という映像(画面では無い)を延々と90分見せられる地獄。つまらんかった。
ジェーン・バ
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底抜け大学教授(1962年製作の映画)

3.0

大変お恥ずかしながらジェリー・ルイス初。いままでシネフィルぶっていて申し訳ありませんでした。
原題がナッティプロフェッサーと、90sに流行ったエディ・マーフィのアレの元ネタなのが分かる。因みに90sの
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殺られる(1959年製作の映画)

3.0

違法風俗に囚われた女を救いに行くチンピラの話。ヒロインのエステラ・ブランが美人な上にエチボで最高でした。風俗の館に侵入しては囚われ、逃げ出し再侵入を幾度も繰り返す天丼描写には笑えてくる。
個人的には巴
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リキッド・スカイ(1983年製作の映画)

2.5

宇宙人がデヴィッド・ボウイ風メイクのイケてるモデルに乗り移ってセクースした相手を殺すお話。
音楽がスログリみたいな感じ(監督が音楽も担当してるみたい)で大学時代のワシが見たら大喜びしてると思う。
思っ
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五線譜のラブレター DE-LOVELY(2004年製作の映画)

4.0

塾長やその影響下のシネフィル達からは圧倒的に支持されるアーウィン・ウィンクラー作品。泣いた。傑作。MGMでも活躍したコール・ポーターの伝記映画。嫁が結核という難病ものではあるが、血を吐いたり咳き込む描>>続きを読む

電子頭脳人間(1974年製作の映画)

4.0

発作を抑えるべく脳に電極を埋め込まれた人間が狂っていく話で、中々に野心的な画面をしており良い。他作品同様カメラが引いていることが多く好き(もちろん寄せる時は寄せる選択が良い) また徹底的に画面が白く、>>続きを読む

ブラック・レインボウ(1989年製作の映画)

3.5

超えちえちボディ&爆かわいいロザンナ・アークエットが霊媒師で親父と仕事の最中殺人を予言してしまうというお話。ホッジス、なかなかにカメラを引いており、アークエットがホテルマンを部屋に呼び込む場面のショッ>>続きを読む

パニック・イン・スタジアム(1976年製作の映画)

2.5

その名の通りのお話だが犯人がなかなか発砲せず膠着状態が2時間近く続く。群像劇で試合を見ている人々の会話のやり取りメインではあるが当然絵に動きがないので退屈。
ラストのパニック描写はなかなか良かったが…
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グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

3.5

ほぼ現実版『何がジェーンに起こったか?』じゃん。
『セールスマン』よりも写ってる人間がそもそも面白いのでこれは好き。ただアップが多くてもっと屋敷も写して欲しかった。

ペドロ・コスタの『コロッサル・ユ
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セールスマン(1969年製作の映画)

3.0

聖書の訪問販売(しかも数万円)という日本では考えられない職種の人たちをおったドキュメンタリーで、その時点でそれなりの興味が湧くし面白いのだが、ワンビンだとかワイズマンと違って展開がない(ドキュメンタ>>続きを読む

スマッシュ・パレス-孤独な暴走-(1981年製作の映画)

4.5

めっちゃ面白い。自動車整備場の中年男性と嫁。不仲から娘と会えなくなった中年男性が発狂していく話。発狂してレーシングカーで公道を爆走する場面がやばいし、よりによって夫の親友とデキる嫁ももっとやばい。地獄>>続きを読む

継承盃(1992年製作の映画)

3.0

大森一樹は初期の気取り似非ゴダール感ださず職人に徹しているとそれなりに面白い。
真田広之がどう見てもサラリーマンなヤクザで、2代目襲名式の媒酌人を立てる話。茨城のテキ屋役の緒形拳がなかなか愛嬌があって
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ルルドの泉で(2009年製作の映画)

3.5

塾長案件である。監督はミヒャエル・ハネケの弟子らしく、ルルドの泉の奇跡をめぐり嫉妬が渦巻くお話で、すんごい嫌〜な気持ちになる映画ではあるが、心理描写を一切せずとも心の機微を描く繊細さがあるのでハネケな>>続きを読む

サイレント・パートナー(1978年製作の映画)

4.0

これは傑作。銀行の窓口の男が強盗を事前察知してどさくさに紛れて強盗を騙し金を稼ぐという話。カーティス・ハンソンによる脚本が見事。(脚本家としては信頼している)
朴訥としたエリオット・グールドと金の為な
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恐怖女子高校 女暴力教室(1972年製作の映画)

3.5

面白い。
ミキティ、池玲子が同じくらいの配分で競演している。
則文らしくタイトルとは裏腹に反骨精神溢れる内容。池玲子が突然タイマンの仁義をカマす場面に痺れまくった。
タイマンの場面の、高い橋の上のロケ
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下郎の首(1955年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

上司のために頑張りまくる下郎=田崎潤だったが…というお話。
セットが最高だしそれを余すところなく見せてくれるサービス精神旺盛なカメラにやられる。地獄のようなお話だが傑作!

しっかし瑳峨三智子まで死ん
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面会時間(1982年製作の映画)

3.5

カナダのホラー。犯人役がスキャナーズのマイケル・アイアンサイドであり、ばちこりミソジニーな時点で既に面白い。
ターゲットもニュースキャスターなのか看護婦(美人)なのか途中でふらっふらっするし、自分の腕
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その男を逃すな(1951年製作の映画)

3.5

70分台の潔いノワール。強盗犯がプールで出会った女(シェリーウィンタース)の家に立てこもるだけのプロットであるが、中々楽しめる。
撮影監督はジェームズ・ウォン・ハウで、隣窓の格子状の影が顔にかかったり
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猟人日記(1964年製作の映画)

3.0

どやりちん(仲谷昇)がやる女やる女何故か死んでいくというお話。後半はバッキバキの推理モノになっていく。
シネスコの使い方は本当に上手いと思う。(この時代の邦画ほぼ全部上手いけど)
阿佐ヶ谷の下宿宿のあ
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パニック・イン・テキサスタワー(1975年製作の映画)

2.5

実際の事件を元にしており劇伴なども一切なくドキュメンタリー的に撮られており、アクションやバイオレンスを期待すると残念な感じになっちゃう。劇中の時間の流れと上映時間がほぼ同一の映画。カート・ラッセルがめ>>続きを読む

ガッチャ!(1985年製作の映画)

3.5

なかなか楽しかった。モテない大学生が欧州旅行中に事件に巻き込まれるユルめのお話。東西ベルリンを舞台にした中盤が珍しいロケーションも相まって好き。冒頭とラストのキャンパス内でやるサバゲーが楽しそう。