グレアムの手紙さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

グレアムの手紙

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Meantime(原題)(1984年製作の映画)

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ユーチューブにジャービスコッカーとマイクリーの対談があって、それまでこういう作品がイギリスで作りにくかったこととかこの作品がどうイギリスで受容されたかとか話してて、合わせて見た

家族の庭(2010年製作の映画)

4.5

マイクリー強い

個人や社会(この作品においては一家族)が、弱者の立場にある"他者"とどう向き合うのか。

往々にして、弱者の立場で考える人は世間の自己責任論を責めるけれども、国家や個人に他者への寛容
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ハッピー・ゴー・ラッキー(2007年製作の映画)

4.8

素晴らしい社会派ドラマだと思う。政治的だとすら感じる。

マイクリー作品で見たことある『ターナー』と『ネイキッド』はかなり好きだったけど、これもとても好き。人や社会に対する曇りのない洞察を感じる。ショ
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ハムレット(1948年製作の映画)

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初めて見た。
四第悲劇とまで謳われるハムレットだけど、悲劇といっても、流血をともなう仇討ち愛憎劇でしっかり勧善懲悪されてくカタルシスってよりか、天命を前にした登場人物が迷いながらもそれを受け入れ、それ
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羅生門(1950年製作の映画)

5.0

降りしきる雨の羅生門は、今にも崩れかかった、鬼の住まう人心そのもの

「人はみな手前勝手で生きてる。人は嘘をついて生きるものだし、人なんて信じず、手前勝手に生きればいい」
そんな世渡り上手な男の言葉も
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

5.0

大傑作!

原爆を作ったものの実は訴えることが何も城戸の放心と情熱。
悪戯とも世直しともつかない犯行。
豊かさだけを手に入れた宙ぶらりんな戦後日本を憂う映画。

ある種ニューシネマでありアクションであ
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

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むむむ❗️いやはや❗️
宮崎さん!
これは銀河鉄道の夜ですな


宮沢賢治より

もののけ姫(1997年製作の映画)

5.0

映画館で恐らく初めて観た。

何より、前半が素晴らしい。
作画と音楽の凄まじい完成度、主要な人物達の苦悩、何回でも見たくなる。

本当の悲しみや怒りや絶望に向き合う青年は嘆いたりしない。かえって誠実
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ホドロフスキーのサイコマジック(2019年製作の映画)

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ホドロフスキーさん

悩みを抱える人々に向き合い、"言葉による精神分析"を、"行動によるサイコマジック"として実践していく中で、創作へと落とし込んでいく試み

例えば、我々はいつのまにか着させられた自
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Family Romance, LLC(英題)(2019年製作の映画)

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ヘルツォークさんへ

日本で虚構を売り物にしてる実在の男を題材にしたあなたの今作は、シネマトグラフとしてあまりに虚構じみた仕上がりを見せています。
「人は役割を演じて生きていかざるを得ない」とあなた自
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君の名は。(2016年製作の映画)

5.0

新海さんへ


あなたの作品には、詩的な心が皆無です。全ての映像がリリック(詞)として組み立てられていて、ポエム(詩)がゼロなのです。そのスピード感と塗り潰しの密度の激しさがサイケそのものです。
微笑
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地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

5.0

コッポラさんへ。
あなたなら、例えば、戦場の壮大なスペクタクルで観客を圧倒するだけの戦争映画には、大いに欺瞞を見るのではないでしょうか。

あなたの映画は、ジャングルの暗闇へ、戦争の泥沼へ、観念の奥地
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ひみつの花園(1997年製作の映画)

5.0

元来"良い子でも悪い子でもなかった"咲子の「お金が好きで堪らない、なるだけお金が欲しい」という"不純"な動機が、彼女の常軌を逸した振る舞いに火をつける。

どこまでも利己的で貪欲な現代人をカリカチュア
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.7

10年前初めて見たときはもう堪らず家の外を数時間歩き回った。エレクトリックベートーベンになりたかった。

ネイキッド(1993年製作の映画)

4.9

終末に向かう世界。狂えるジョニー。ルイーズとの再会を軸に、密室劇と説法が行ったり来たりで、混沌を描ききる。
対立と融和と分裂と結合と、人間模様のアメーバ
「行く場所はいくらでもある。居心地の問題」

シュトロツェクの不思議な旅(1977年製作の映画)

4.8

ヘルツォーク、やはり最強。
抗えない回転運動の中で踊らされる人間の生、これを見てイアンカーティスが自殺したという逸話にも頷けてしまう。

実際に知的障碍者が集められていろいろな実験をするナチの施設に2
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