kikkiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ヴェラ・ドレイク(2004年製作の映画)

3.5

「人生最高のクリスマスだ。ヴェラのおかげで。家族ができた。」エディ・マーサンただ1人の台詞が小さくとも柔らかく優しい光のようだった。

つぐみ(1990年製作の映画)

2.6

死ぬことも生きていることにも恐れてトゲトゲの鎧を付けていたつぐみが、雨に濡れそぼった仔犬のようになって彼を見上げる瞬間が良い。恋する気持ちは人を弱虫にするけど、愛する気持ちは人を強くしていくのね。"天>>続きを読む

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.1

もしも当時観ていたとしたらどんなに熱狂したであろう圧倒的な美貌。野性味を加えた美しさが甘い旋律と共に奏でられれば最早芸術品。

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.4

赤を効かせ、シンメトリーな構図に緊張感が漂う。輝かしいキャリアと美貌。全てを捨て、子に捧げる事は母の義務なのか。観る側まで射抜かれる程の戦慄を覚えた。小さくなったTシャツに丁寧にアイロンをかけ、心から>>続きを読む

博士と狂人(2018年製作の映画)

3.3

アカデミックな世界が臨場感をもって描かれる作品なのかと思っていたら、繊細な罪人と堪え難い苦悩を共有し辛かった。学位等関係なく、教養というのは寛大であることとも言えるのではないかと思った。言葉を通して赦>>続きを読む

愛と追憶の日々(1983年製作の映画)

3.3

タイトルから想像していた内容と随分違った。今観ると多少の古さを感じたけれど、こんなにも沢山の賞を受賞していることに頷ける。1人の女性としての人生も大切だけど、その"1人の私"は妻として、母としての私で>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.9

荘厳なる自然の中、戦いの緊張と悲惨な光景を色、光、そして圧巻のカメラワークで魅せる。ミッションを果たせたとは言え、
"There is only one way this war ends. Last
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.4

美しい。007に素敵なおもてなしをされたよう。そこここにシンメトリーの構図、Mの肩越しに見るM16の爆破、香港の艶やかなネオンとシルエットアクション。割れるガラス。シャープなラインが際立つヨットと近づ>>続きを読む

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

2.9

カジノロワイヤルがお気に入りであった事もあり、何となく長く手付かずだった本作を漸く鑑賞。アストンマーチンとアルファロメオの見応えあるカーチェイスでいきなり始まるところやアクションシーンのカメラワークも>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

雄大な景色と神経質な心情の対比が素晴らしい。漢らしさを鼓舞していた武骨なフィルが、秘密を知られてからは脆く哀しい存在に見えてきた。一方の、弱々しく中性的妖しさを持つピーターの恐ろしさ。もしかしたら酒乱>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.2

恐怖と極度の緊張に泣きながら鑑賞。
見終わった後もひたすらに哀しい。
テロへの憎しみでも勇敢な従業員たちへの称賛でもなく、ただ、ただ哀しい。
寛容の象徴のような美しいホテルは再建され、世界中から人々が
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.7

パニック映画最高峰。深海恐怖症の私にはジャケットだけでも十分怖い。
ソリの合わない様子だった男たちが、美しい星空の下、お酒を交わしながら傷自慢をしたり女性の話で打ち解けていくのが可愛い。ジョン・ウイリ
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女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.1

滑稽で、哀れで、だけど、しなやかで逞しく、そして気高く美しい。
"歩道の並木も冷たい風を受けながら新しい芽を育てている"と語る凛とした姿。階段を昇る様は最高にエレガント。

Ray/レイ(2004年製作の映画)

3.1

名曲たちがレイ・チャールズの心情と重ねて綴られていることで、音楽とストーリーの両方共が味わい深いものになっていたと感じた。暗闇、苦悩、裏切り、そしてドラッグ。しかし救いにも逃げ場所にもならないドラッグ>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.0

時折映し出される上空からの映像は、吸い込まれそうで不安な気持ちを表しているよう。ルパートは母親に思いをぶつけられたし、セクシャルな面でもジョンよりもずっと自由で、出版によってジョンの孤独や苦悩と一緒に>>続きを読む

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.0

one shot . 何て哀しい2人の愛なの。私はそう感じた。上映時間3時間‥幸せな時間と過酷な出来事や極度の緊張した時間は究極の形に辿り着くまで必要な時間だった。ニックの最後の笑顔に、マイケルが撃つ>>続きを読む

八つ墓村(1977年製作の映画)

2.9

観たい映画がたくさんあるのに、このチョイスは我ながら謎だが‥「震える舌」や「鬼畜」など野村芳太郎監督の作品は、ズッシリと長時間胃もたれするのが良い。フィギュア化されるほどに歴史に残る山崎努のインパクト>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.1

漸く鑑賞。もともとレディーガガは大好きだけど長く観ないでいたのは、出来過ぎサクセスストーリーと容易に想像できる悲しい結末や、歌が先行していた事から知ってしまったブラッドリークーパーの恐ろしい才能に、「>>続きを読む

舞妓 Haaaan!!!(2007年製作の映画)

3.0

コマちゃ〜ん!阿部サダヲが突き抜けたバカで、清々しい。堤真一自身も、新しい自分を見つけたのではないかしら。(悦)!

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

豪華ミュージシャンとアクター&アクトレスによる、お弔いカントリー曲「デッド ドント ダイ」のPVみたい。
スマホを手にうつむきながら歩く。他人や社会に無関心で、自分の考えもボヤけてる、それで生きている
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ボーン・アルティメイタム(2007年製作の映画)

3.4

スプレマシーから続けて観ずにはいられない。ますます目まぐるしくカットと全方位のアングルでスピーディに攻めてくる。敵達に高いカリスマ性を持たせるのでなく、対組織悪というのも良い。理想の上司パメラ、ふとマ>>続きを読む

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)

3.2

手持ちカメラの動きと凄まじいカット割の鬼編集に目が回る。カーチェイスも頭脳が冴えるアクションも激しくなったが、ストーリーは深く哀しいものになった。真相に近づいているようで謎も多く、益々興味深い。心も身>>続きを読む

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.3

夏というだけで青春。そして安定の神木くんによる「お願いしまーす」は好感が持てる。アバターを用いた設定は面白いが、私にはアニメーションの中のアニメーションといった感じに映り、迫力に乏しいと思ってしまった>>続きを読む

白鯨(1956年製作の映画)

3.3

神父の説法に加えて預言者のネタバレから、実際白鯨モビーディックに遭遇するまでかなり焦らされるが、65年前の製作とは思えない臨場感に当時の工夫や苦労を感じる。狂った守護神グレゴリーペックの凄みも見応えあ>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.2

1999年に観た時の記憶では、精神的痛みを肉体的痛みに置き換えることは出来ないだろうし、誰かの苦しみを擬似体験するなどインモラルな行為だと不快に思っていた私。しかし先週再見したところ、心揺さぶられ、自>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

2.6

勧善懲悪秒殺仕事人デンゼルワシントン。最後は本当に中村主水に見えてくるほど。
漂う知性と温かみのある笑顔で人を魅了し、哀愁を纏う闇のヒーローが静かに大暴れ。ジョン・ウーがジェラシーを感じるような数々の
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

3.0

心乱され、観終わったのちも無限に続く辛さ。決して遠い国の問題ではない。"僕を生んだ罪"で親を訴えたゼイン。無戸籍の子どもに関することだけでなく、健康格差や教育格差を生む経済格差から虐待、内密出産、緊急>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.2

遂に観た。まるでタラオの映画博物館と言うほど細部までこだわった映画愛に恐れ入った。はしゃぐシャロンテートの様子を頭上から見守るように映す穏やかで幸せなラストシーン。なかなかニクいことやってくれるなぁと>>続きを読む

秘密と嘘(1996年製作の映画)

3.3

ホーテンスの品性と知性が求心力。とても魅力的な女性。
また、その一方で無防備で純粋なシンシアだけど、私には可愛らしく見えた。
家族ではない2人も緩衝材になってた。青年ポールもキチンとスーツを着て来てい
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バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.0

なんと崇高な。丁寧に描かれた古い油彩画を鑑賞するように時間が流れる。敬虔とは何たるかを知ったような穏やかな気持ち。美味しい物に心を解き放たれ、老いた人々が笑顔になっていく様に癒される。愛と赦しに包まれ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

2.3

声も良いフィリップシーモアホフマン見たさについ手を出してしまった。もっと悪として敵として魅力的にしてほしかったな。
ファンの方々には申し訳ないけれど、「ミッションインポッシブル 」‥一緒にいて楽しくな
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ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

2.6

嫌よ嫌よも好きのうち?違う。ジョン・ウーが好きになれない所を確認すべく鑑賞。
やたらに人や物を回転させる、過剰なスローモーション、シーンと音楽のミスマッチ、そして何と言っても鳩。波飛沫は何の為なんだ?
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

2.8

知識もなく漸く鑑賞。そんな私にも意識の中の核や夢と言われているもの、使命とは、そして家族‥心抉られ考えさせられるものでした。原作から出直します。追記:人気にあやかって登場した関連商品の数々と企業の逞し>>続きを読む

ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)

3.0

存在を否定され炎上するほどだったとは知らなかった。私にとって歴代のジェームズボンドと言えば、「お父さん達の憧れのアイコン」としてのイメージでしかなかった。現実離れしたボンドカーやカッコ良いアイテムの数>>続きを読む

恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

3.3

驚きの面白さ。作品の存在さえ知らなかった事もあり、どんどん引き込まれていった。暴風雨の中の朽ちた吊橋をはじめ、怒涛の緊張感。そして男達の執念も凄まじい。思いがけずこの力作に出会えて満足。

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.0

Be your self。最高にcoolだよ。少しハラハラさせられたけれど、ケイラは賢くて勇気のある子だな。"あの頃の自分に言ってあげたい"だけでなく、今の私にも届いたよ。父娘は少し難しい関係になりが>>続きを読む