映画大好きそーやさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

彼岸花(1958年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

家族と結婚を軸に綴る、頑固な父親の子離れドラマ。
本作の概要としては、昔ながらの頑固な父親が娘の結婚を認めたくないのだが……といった内容となっています。
初の小津安二郎監督作品でしたが、かなり楽しめま
>>続きを読む

トラペジウム(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

崩壊が約束された、アイドル狂信者によるアイドルチームアップドラマ!
各所で賛否両論が巻き起こった、アニメーション映画の問題作です。
個人的な評価で言いますと、否側です。
本作はアイドルものでありながら
>>続きを読む

午砲(ドン)(1966年製作の映画)

1.3

宇野亜喜良の世界の捉え方。
宇野亜喜良展で上映されていたので、しかと目に焼き付けて参りました。
これを映画と言っていいのかは、私には分かりません。
台詞はなく、ナレーションや字幕が付されることもありま
>>続きを読む

トマト(2023年製作の映画)

3.3

「現実」のなんてことない狭間に潜む悲喜劇。
内容としては、主人公のトマトが、偉そうなトマトたちが審査するオーディションに参加するといったものとなっていましたが、前提となる発想が面白く、最後まで興味を持
>>続きを読む

Automania 2000(1964年製作の映画)

3.4

「便利」を追い求める人類の、愚かな末路。
車の開発、生産、消費を軸に、人類の飽くなき欲望とその末路を滑稽に、皮肉たっぷりに描いた内容ですが、ショートフィルムながら胸に迫る大切なメッセージ性を受け取るこ
>>続きを読む

動物農場(1954年製作の映画)

3.9

繰り返される愚かな歴史を寓話的に描く、社会派アニメーション!
GEOにてたまたま目が付き借りたのですが、予想以上にクオリティの高い作品で驚かされました。
杜撰な管理を行っていた農場の主人を追い出し、動
>>続きを読む

男女残酷物語/サソリ決戦(1969年製作の映画)

3.8

エロティシズムとフェティシズムに満ち満ちた、究極の変態ブラックコメディスリラー。
物語としては、慈善団体の幹部を務めるセイヤー(フィリップ・ルロワ)がジャーナリストのメアリー(ダグマー・ラッサンダー)
>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「絶対」でありたい少女たちの、終末ヘンテコ日常譚、完結編!
初めに言っておきますが、前章同様私はあまりノれなかった口でした。
文字出し演出、SEのチグハグ感は健在で、かつ2編に分けたことによる弊害とし
>>続きを読む

びびのゆくえ / Whereabouts of Bibi(2020年製作の映画)

2.4

コロナ禍の現代社会を通して描く、人と人とのつながり。
とある縁があって、観させて頂くことができました!
1回しか観られていないため、おかしな読み取りをしている可能性もありますが、温かい目で読んで頂ける
>>続きを読む

密輸 1970(2023年製作の映画)

4.1

シネマシティの試写会にて、一足先に観させて頂いておりました!
他のレビューに時間を取られ、公開が始まってからの投稿となってしまいました。
申し訳ございません!
さて、前置きはさておき、早速本編へと入っ
>>続きを読む

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

レビューを投稿する度に書いている気がしますが、お待たせしました。
しばらくは、こういった頻度でしか投稿できない由をご理解頂きますよう、よろしくお願いします。
余談を長くしていても仕方がないため、早速本
>>続きを読む

きみの色(2024年製作の映画)

3.6

〈2024/7/7加筆修正〉
ジャパンプレミアに当選致しまして、一足先に観させて頂きました。
広い会場かつ登壇者も豪華だったため、内容面への期待感も最高潮まで高まりました。
主要キャスト陣と一緒に登壇
>>続きを読む

おじいさんデビュー(2024年製作の映画)

1.0

私の人生において、ぶっちぎりのワースト映像。
ごめんなさい。この映像に何1つ褒める点を見出せませんでした。
筋も悪ければ、撮り方や意匠にもこだわりが感じられず、役者陣の演技も微妙(ハッキリ言って下手)
>>続きを読む

座頭市(2003年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

完全に沈黙したまま数日空いてしまい、申し訳ございませんでした!
私生活での卒論執筆や就活が忙しく、立ち止まってレビューを執筆する時間が取れませんでした。
以前よりペースは落ちると思いますが、もう少し投
>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

4.6

Filmarks経由で試写会に当選致しまして、一足先に観させて頂きました!
結論から言うと、素晴らしい作品でした。
私の原作との関わりで言いますと、公開日に読んでしばらく呆然と部屋の壁しか見られなくな
>>続きを読む

海獣の子供(2018年製作の映画)

3.9

皆さま、大変お待たせしました。
私のことを覚えておりますでしょうか?
私生活が忙しくなり、合間合間の時間で執筆を進めざるを得なくなったことで、牛歩の速度での公開となってしまいました。本当に申し訳ござい
>>続きを読む

ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉(2024年製作の映画)

4.3

文句なしの、ウマ娘シリーズ史上最高傑作!
本作は、『BLUE GIANT』に匹敵する衝撃を受けた傑作アニメーションでした。
ウマ娘シリーズを観たことがある方は勿論のこと、これまで1度もシリーズを観たこ
>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「絶対」でありたい少女たちの、終末ヘンテコ日常譚!
最初に言っておきますが、私は本作に関してあまりノれなかった口でした。
全編を通して繰り返される文字出し演出と、その際に流れるSEにどこか軽さと安っぽ
>>続きを読む

ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

呪いのようにも思える友情とその変遷。
香港版は未鑑賞の状態で観させて頂きましたが、一言で「面白かった」や「楽しかった」と言えない凄みのある作品でした。
内容としては、とある作品が絵画コンテストで受賞し
>>続きを読む

クラメルカガリ(2024年製作の映画)

3.5

塚原重義世界で贈る、地図屋カガリの“箱庭”探訪。
『クラユカバ』に強い感動を覚え、本作を鑑賞するに至ったのですが、個人的には『クラユカバ』の方が1本の作品として優れていたと感じました。
塚原重義お得意
>>続きを読む

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.2

抑圧からの解放、真なる自由を手に入れるための、最高のバカンス。
初めに言わせて下さい。
本作の衝撃度は凄まじく、長らく動いていなかったオールタイム・ベストが更新されることとなりました!(2024年5月
>>続きを読む

武器人間(2013年製作の映画)

3.4

「武器人間」のビジュアル大喜利。
『チェンソーマン』の影響で随分前に鑑賞した作品ですが、今さらながらレビューを書いてみます。
本作はとにかく画面が見づらく、映画的に優れている部分が少ないです。
ですが
>>続きを読む

コーヒー&シガレット2(1989年製作の映画)

3.5

勝者不在のコーヒーブレイク。
本作は『コーヒー&シガレッツ』の2エピソード目にあたる「双子」と同じ内容の作品です。
概要としては、カフェで兄妹が話していると店員がやって来て、エルヴィス・プレスリーの話
>>続きを読む

クラユカバ(2023年製作の映画)

3.7

大正ロマン×スチームパンク×ミステリー!?異色のハイブリットで確立された、独自の世界を浴びられるアニメーション作品!
本作は、非常に鑑賞後感の良い作品でした。
確かに、作品としては荒い部分も多いです。
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督が贈る、そこにある「大自然」の美しさと恐怖。
これは素晴らしい作品でした!
都市vs田舎かと思いきや、人vs自然に至るというツ
>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.9

脱力系サブカルマシマシ殺し屋コメディ、シリーズ2作目!
前作に引き続きとても面白かったです。
今作は前作以上にストーリーを牽引するドラマ部分が秀逸で、特にちさと(髙石あかり)とまひろ(伊澤彩織)コンビ
>>続きを読む

海水浴(1895年製作の映画)

1.7

「大自然」と「人間」の躍動。
内容としては小さな桟橋が設置された浜辺で、子どもたちが海へと飛び込んでいくといったものでしたが、「大自然」と「人間」が対比的に映されているように見え、非常に興味深く観賞さ
>>続きを読む

夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)

4.0

愛憎入り乱れた、シニカルラブコメディ!
ベルイマンマラソン第4弾として、本作を選ぶことにしました。
ベルイマンにとっては珍しいラブコメディ、ひいては喜劇であるという点だけでなく、純粋に作品として観やす
>>続きを読む

大きな春子ちゃん Am I too big?(2014年製作の映画)

1.1

正真正銘、最低品質のおバカショートフィルム!
これを2回観た私を褒めてほしいと思うほど酷すぎる内容でした。
ストーリーとしては、SNSで知り合った女性が渋谷109くらい大きかったといったものですが、そ
>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.7

因習村ホラーミステリー feat.『ゲゲゲの鬼太郎』!
良作の部類と言っていい出来だったと思います。
劇場で鑑賞してからずっと寝かしていましたが、配信も始まったのでそろそろ書こうかなと、レビュー執筆に
>>続きを読む

壁の破壊(1895年製作の映画)

2.1

破壊という名のダイナミズム。
本映像はタイトル通り、男たちが壁を破壊していく様子を収めた内容ですが、劇伴も台詞もないにも関わらず、大きな音を立てて倒れたことがしっかり伝わってきて、45秒ながら映像に迫
>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

観客に映像体験の極地を叩き付けた、現代映像神話の最高峰にして、到達点。
本作以上に、IMAXレーザーGTという(現在の日本における)最高の環境で鑑賞できて良かったと思う作品は、これまでなかったと思いま
>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

〈2024/5/1加筆修正〉
映画的多幸感に満ちた、現代の映像神話。
意外にもわかりやすいストーリーラインを辿る、映像体験という名の運動に酔いしれる良作でした。
まず最初に言っておきますが、本作の頂け
>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.8

愛を廻る、歪んだ原点の物語。
そういえば書いてなかったなと思い立ったため、再鑑賞して書いてみることにしました。
劇場での鑑賞時と同様、やはり物語部分での感動は薄いものの、バトルシーンの作画の凄まじさ、
>>続きを読む

自動ソーセージ屋(1895年製作の映画)

1.9

映画的SF世界の幕開け。
豚を丸々一頭入れることで、部位ごとに解体してくれる機械が登場する本映像は、初歩的かつあまり飛躍はないものの、明確に描けるリアリティラインが引き上げられるきっかけになった作品と
>>続きを読む

3-4x10月(1990年製作の映画)

3.7

振った先にあるもの。
久しぶりの北野武監督作です。
監督作特有の、唐突な暴力と笑いは、劇伴のない静寂さも相まって、映画の良い緩急になっていました。(下手な歌を披露する中での暴力シーン、サヤカ(石田ゆり
>>続きを読む